JPS6318598Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は比較的重い２本の瓶を携行するに適し
た瓶吊持具の改良に関するものである。

（従来の技術） 実開昭57−9755号に示されるように、２本の瓶
を同時に提げられるものは公知であるが、該考案
は棒状のものを瓶の頚部に係止する構造であるた
め、提げた瓶を抑える作用がなく、瓶同士が振れ
易い欠点があり、また相当太くないと瓶の重さに
耐え難くそのため重い大型の瓶には使用し難い。

（技術的課題） 本考案は前記の欠点、問題点を解決するもの
で、その目的は、簡単な操作で瓶を着脱、吊持で
きることに加えて、携帯時吊持した瓶が抑えら
れ、振れを防止できる頑丈な吊持具を提供するこ
とにある。

（技術的手段） 前記目的は、瓶の注出口近くに於て最も小径な
首部より注出口よりに設けられた突条、若しくは
キヤツプを取付ける部分の如き膨大部の下端に係
止する係合縁を設けた２個の円筒形部を、前後に
平行に配置される把手兼用の一対の連絡片の左右
四部に夫々一体に連設し、かつ一対の連絡片間と
左右の円筒形部内とが通ずるように円筒形部の一
部を切除することにより円筒形部が膨大部よりも
大径に弾性変形可能に形成した可撓性合成樹脂製
の本体から成り、左右の円筒形部２は前記首部下
の瓶の周囲に各々面的に当接する帯状に形成され
るとともに、一対の連絡片も同様の帯状に形成さ
れており、また一方の連絡片の上端縁には他方の
連絡片に係合する係止鉤を一体に突設し、更に係
合時係止鉤の端部と対向す突条を他方の連絡片に
突設したことを特徴とする瓶吊持具により達せら
れる。

（実施例） 図示により説明すると、瓶Ｂは注出口近傍に最
も小径な首部を有するのが通常であり、その上位
の突条B′、若しくはキヤツプＣを取付ける部分
の如き膨大部の下端は段になつている。係合縁１
はこの段に係止するもので円筒形部２の上端に形
成されており、円筒形部２は、平行に配置される
前後一対の把手兼用連絡片３，４から成る本体５
の左右端部に一体に連設され、さらに一対の連絡
片３，４間の空所と左右の円筒形部２，２内が通
じるように左右の円筒形部２，２の一部は切除さ
れて欠円形になつており、全体が可撓性合成樹脂
製のため弾性変形可能であり、各円筒形部２は前
記首部下の瓶Ｂの周囲に面的に当接する帯状に形
成されるとともに、一対の連絡片３，４も同様の
帯状に形成されている。また一方の連絡片３の上
端縁には他方の連絡片４に係合する係止鉤６を一
体に突設し、更に係合時係止鉤６の端部と対向す
る如く突条７を他方の連絡片４に突設した構成を
有する。

図示の実施例においては帯状に形成された左右
の円筒形部２を瓶Ｂの首部の形状に合せた結果円
錐台形状としたものであるが首部の形状が円筒状
であれば円筒状のままでよい。突条７は他方の連
絡片４を下方にこじる際に指先がすべるのを防ぐ
ため上から係合させる係止鉤６の下端に対向する
ように形成したものである。又、図示はしていな
いが本体５の下端縁にリブを囲繞させれば、該リ
ブにより全体は補強されかなり重い瓶でも支障な
く吊持できる。

（考案の作用） 本考案は以上の構成であるから、他方の連絡片
４が一方の連絡片３の係止鉤６から外れた状態即
ち各円筒形部２の横断面の円形を広げた弾性変形
状態において瓶Ｂの首部に左右の円筒形部２，２
を夫々嵌込み、次いで係合縁１を突条B′、キヤ
ツプＣ等の膨大部の下縁に係止させ、しかる後一
対の連絡片３，４の他方の連絡片４を第２図及び
第３図鎖線で示したように下方にこじつて一方の
連絡片３の係止鉤６に嵌めることにより（第４図
参照）、左右両円筒形部２，２は縮径するため突
条B′キヤツプＣ等の膨大部下端に係合縁１が位
置し、よつて瓶Ｂを確実に保持し、平行な一対の
連絡片３，４は把手として携行するのに適する。
瓶Ｂの吊持中、各円筒形部２，２は幅広の帯状で
あることにより瓶Ｂの表面に面接触するので、吊
持したまま瓶Ｂを携行し揺れが加わつても瓶Ｂの
揺れは増大せず安定しており、また平行な一対の
連絡片３，４も把持により接近し、瓶Ｂの姿勢を
安定に保つ。又他方の連絡片４を係止鉤６より下
方にこじつて一方の連絡片３から外せば、両円筒
形部２，２は元通り径が大きくなるため簡単に瓶
Ｂより分離でき、一動作で連絡片５を係止鉤６に
嵌合させたり外したりできて便利である。

（考案の効果） 本考案は以上の如く構成されかつ作用するの
で、左右の円筒形部と一対の連絡片とから成る本
体は可撓性合成樹脂により幅広帯状に一体成形さ
れ、瓶Ｂの首部下の周囲に面的に当接するから２
本の瓶は夫々円筒形部によつて抑えられ、従つて
瓶同士振れ合う虞れがなく、安全であると同時
に、安定しているため携行し易い効果があり、か
つ強度が高く、製造コストが安く、しかも合成樹
脂の縦方向には強いという特性を利用しての形状
のため円筒形部が一部を切除した欠円形であつて
も弾性変形により拡径、縮径可能に連設しながら
丈夫なものを提供することができ、また一方の連
絡片は係止鉤を有し、対向する連絡片は突条を有
するので取外しが容易に片手で行なえる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る瓶吊持具の一実施例を示し
たもので、第１図は斜視図、第２図は吊持状態の
正面図、第３図及び第４図は係止鉤の掛け外し状
態を示す縦断側面図である。 Ｂ……瓶、B′……突条、Ｃ……キヤツプ、１
……係合縁、２……左右の各円筒形部、３……一
方の連絡片、４……他方の連絡片、５……本体、
６……係止鉤、７……突条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 瓶の注出口近くに於て最も小径な首部より注出
   口よりに設けられた突条、若しくはキヤツプを取
   付ける部分の如き膨大部の下端に係止する係合縁
   を設けた２個の円筒形部を、前後に平行に配置さ
   れる把手兼用の一対の連絡片の左右端部に夫々一
   体に連設し、かつ一対の連絡片間と左右の円筒形
   部内とが通ずるように円筒形部の一部を切除する
   ことにより円筒形部が膨大部よりも大径に弾性変
   形可能に形成した可撓性合成樹脂製の本体から成
   り、左右の円筒形部は前記首部下の瓶の周囲に
   各々面的に当接する帯状に形成されるとともに、
   二対の連絡片も同様の帯状に形成されており、ま
   た一方の連絡片の上端縁には他方の連絡片に係合
   する係止鉤を一体に突設し、更に係合時係止鉤の
   端部と対向す突条を他方の連絡片に突設したこと
   を特徴とする瓶吊持具。