JPS63127192A - 高速増殖炉プラント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的１ （産業上の利用分野） 本発明は高速増殖炉プラントに関する。

（従来の技術） 従来の高速増殖炉プラントは第５図に示すように、炉容
器２１内に収納された炉心２２を冷却するために冷却材
を炉容器上部の出口部から中間熱交換器２３．ポンプ２
４等を介して炉容器下部の入口部に至る径路を循環する
１次冷却系２５と、上記中間熱交換器２３において１次
冷）Ｊｌ系２５と熱交換する蒸気発生器２７とポンプ２
８を含む２次冷却系２６が設けられている。この２次冷
却系２６では１次冷却系２５の冷却材と熱交換した冷却
材は蒸気発生器（ＳＧ）２７で蒸気を発生し、この蒸気
で図示しないタービン等の仕事をするよ□うに構成され
ている。なお、２９は制御棒である。

しかして、上記１次及び２次冷却系の冷却材としては、
ナトリウムの如き液体金属が使用されている。この液体
金属は中性子の減速効果の低減と高密度熱出力の除去を
有しているから、高速炉の炉心冷却材としてはすぐれた
性質を有している。

しかしながら、ナトリウムの如き液体金属は高い放射能
を有し、あるいは蒸気発生器２７の細管破断による水と
の反応によって炉心へ悪影響を与えるので、この悪影響
を軽減するためには上記したように１次冷却系２５と２
次冷却系２６とは分離した構成となっている。ざらに、
仮想事故時の冷却材沸騰による炉心のボイド化は核反応
度を増大させる要因となるので、プラントの安全性から
もかかる点の改善が望まれていた。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は
、ヒートパイプを利用して安全性の向上およびコンパク
トな構造を有する経済的な高速増殖炉プラントを提供す
ることにある。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段および作用）上記目的を
達成するために、本発明は炉容器内に収納された炉心お
よびこの炉心を冷却する冷却材が循環する冷却系を備え
た高速増殖炉プラントにおいで、前記炉心は燃１１ピン
とヒートパイプとを混合配置してなる燃料集合体から構
成されたことを特徴とするものである。

まず、本発明で使用されるヒートパイプの原理について
説明する。

第４図はヒートパイプの概略構成図を示すものでる。一
般に、ヒートパイプ１はパイプ２．気液相変化して熱輸
送する作動液３および図示しないウィック（毛細管で液
循環の力を与える物質例えば金網、金属繊維、焼結金属
等）から構成されている。このようなヒートパイプ１に
おいて、パイプ下部を蒸発部１ａ、中間部を断熱部１ｂ
、パイプ丈夫を凝縮部１Ｃということができる。すなわ
ち、パイプ下部の蒸発部１ａで熱入力を受けると、作動
液は蒸発してパイプ中間部の断熱部１ｂを通ってパイプ
上部の凝縮部１Ｃに至り、ここで熱をパイプ外部に放出
して凝縮する。凝縮した作動液は液体となり、自重によ
りパイプ下部に戻る。以後、作動液は上記した径路を繰
り返すことになるが、これから分かるように、作動液は
外部からエネルギーを与えなくても熱輸送が実現できる
という優れた機能を有している。

そこで、このようなヒートパイプのすぐれた熱流通機能
、すなわち、作動液の蒸発と凝縮による高い熱輸送およ
び作動液の循環に外部からのエネルギーを必要としない
という特徴を生かすために、本発明ではその熱入力部を
原子炉炉心部に設け、また、熱出力部を上部プレナム部
に設けるように構成したことにより、炉心を通過する冷
却材を必要とせずにヒートパイプそれ自体の冷却作用で
原子炉で発生する熱を冷却除去することができる。

このように、本発明は上記したヒートパイプがもつすぐ
れた熱輸送能力を利用して原子炉の炉心で発生した熱を
冷却除去するものであるから、従来必要とされた１次系
ポンプも不要となり、それに伴なう原子炉の構造を簡素
化すると共に通常時に炉心の大半がボイド化しているこ
とにより反応度の高い炉心構成を有する固有の安全性の
高い高速増殖炉プラントを提供することができる。

（実施例） 本発明の実施例を第１図〜第３図を参照して説明する。

第１図は本発明の一実施例の断面図であり、同図に示す
ように、炉心燃料集合体４は略々六角形状を有しており
、炉心燃料集合体の最外側には燃料ピン５の２本おきに
ヒートバイブロが１本、またその内側にも同様に燃料ピ
ン５の２本おきにヒートバイブロが１本配置されている
。以下、同様に燃料ピン５及びヒートバイブロが配置さ
れている。この炉心燃料集合体は第２図の縦断面図に示
すように、燃料ピン５は短管、ピー１−バイブロは長管
で構成されている。燃料ピン５は燃料５ａの上下端にブ
ランケット７．７を設け、このブランケット７．７の上
下端の外側には更に反射体８゜８が設けられている。上
部の反射体８の上方にはガスプレナム９が設けられてい
る。また、炉心燃料集合体４はその中間部を２枚の支持
板１１．１１で支持されている。

第３図は第１図の炉心燃料集合体を使用した高速増殖炉
プラントの冷却系の系統図を示すもので、炉容器本体１
２の下部に燃料集合体４を配置した炉心が支持されてい
る。冷却材はポンプ１４により２枚の支持板１１．１１
の間に流入された債、流動抑制板１０を通り、ヒートバ
イブロに沿って上方に流れ炉容器出口部から外部配管１
７を通り蒸気発生器（ＳＧ）１３で蒸気を生成した後、
再びポンプ１４によって炉容器本体１２の２枚の支持板
１１．１１の間に戻される。

このように本実施例によれば、燃料集合体内にヒートパ
イプを導入したので、燃料体積割合が下がり、燃料集合
体の出力が従来より低下する。しかしヒートパイプの内
部は大部分空隙（ボイド）であることから、原子炉事故
時に出現する出力と流量のミスマツチによる冷却材の高
温化時にこのボイドが消滅すれば核的反応度を低下させ
、原子炉に負の反応度フィードバック機能をもたせるこ
とが可能となる。これはヒートパイプに内圧の上昇によ
って作動するラブチャーディスク等を設置して、高温時
にナトリウムを流入させること等で可能となり、固有の
安全性を高めることができる。

［発明の効果〕 以上説明したように、本発明の高速増殖炉プラントによ
れば、冷却材は直接炉心を通過することはないので、冷
却材が放射化される割合は従来のプラントに比べて非常
に低く、作業員の被曝低減に繋がり、また従来必要とさ
れた２次冷却系も不用となるので、プラント全体がコン
パクトな構成になるというすぐれた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の断面図、第２図は第１図の
縦断面図、第３図は第１図の炉心を使用した高速増殖炉
プラントの冷却系の系統図、第４図はヒートパイプの概
略構成図、第５図は従来の高速増殖炉プラントの冷却系
の系統図である。 ４・・・炉心燃料集合体 ５・・・燃料ピン ６・・・ヒートパイプ ７・・・ブランケット ８・・・反射体 ９・・・ガスプレナム １０・・・流動抑制板 １１・・・支持板 １２・・・ラッパ管 １３・・・蒸気発生器 １４・・・ポンプ １５・・・制御棒 １６・・・炉上部機構 １７・・・配管 （８７３３）代理人　弁理士　猪　股　祥　晃（ばか　
１名） 第１図　　　　第２図 第３図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）炉容器内に収納された炉心およびこの炉心を冷却
   する冷却材が循環する冷却系を備えた高速増殖炉プラン
   トにおいて、前記炉心は燃料ピンとヒートパイプとを混
   合配置してなる燃料集合体から構成されたことを特徴と
   する高速増殖炉プラント。
2. （２）冷却系は炉内から炉容器上部の出口部および炉外
   の蒸気発生器を経て炉心支持位置より上方に設けた炉容
   器の入口部に至る径路である特許請求の範囲第１項記載
   の高速増殖炉プラント。
3. （３）ヒートパイプは二枚の支持板で炉内に支持されて
   いる特許請求の範囲第１項記載の高速増殖炉プラント。
4. （４）冷却材は液体金属である特許請求の範囲第１項記
   載の高速増殖炉プラント。