JPS627546Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はボルト、ナツトあるいはその他の機械
部品等の固形物を収納する段ボール箱に関するも
のである。

従来、上記の如き固形物は一般に公知の窓のな
い段ボール箱（通箱と称することもある）に収納
され、斯る段ボール箱を縦横に積み重ねて倉庫等
に保管するのである。

しかしながら、窓のない同一形状の段ボール箱
が縦横に積み重ねられると、在庫管理等に際して
どの箱に何が収納されているのかを知らべる時
に、段ボール箱外フラツプと側板とを張り付けた
ガムテープ等のシール材を、内容物確認の都度、
破いて段ボール箱を開く必要があり、斯る確認作
業は段ボール箱を積層したままでは不可能なの
で、一つ一つの段ボール箱を取り出して行なわな
ければならない欠点があつた。

本考案は上記の点に鑑みて考案したもので、段
ボール箱の側板部分に開閉可能な窓を形成するこ
とにより、内容物の点検および確認を簡単に行な
うことができ、しかも重量物の収納に適する段ボ
ール箱を提供することを、その目的とするもので
ある。

そのため本考案は、上端開口部に一対の内フラ
ツプと一対の外フラツプとを有する有底角筒状の
段ボール箱本体を設け、前記一側の内フラツプと
連設する側板の略中央部に横折目を形成し、該横
折目両端から側板上端に向けて不連続切目を形成
すると共に、端部が前記不連続切目の上端部に接
続する略門形の切目を前記内フラツプに形成し
て、前記略門形の切目と不連続切目と横折目とに
よつて囲繞される開閉板を設け、かつ前記不連続
切目相互間における側板中央部分に前記開閉板引
き出し用の孔を穿設する一方、前記段ボール箱本
体の底部と側板とに添う略Ｌ字状の補強板を設
け、該補強板を前記段ボール箱本体の底部内面と
側板内面とに接合すると共に、前記横折目、不連
続切目および孔と対向する補強板の各部位に横折
目、不連続切目および孔をそれぞれ形成したもの
で、該孔を利用して前記開閉板を開いて窓を形成
することにより内容物の取り出しおよび確認を容
易に行なうようにし、かつ補強板を内装すること
により重量物の収納に適する如くなしたのであ
る。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳述
する。

第１図は本考案に係る段ボール箱の一実施例を
示す分解斜視図であつて、同図中、１は有底角筒
状の段ボール箱本体、２０はこの本体１内に内装
する略Ｌ字状の補強板で、前記段ボール箱本体１
の上端開口部には一対の内フラツプ２，３と一対
の外フラツプ４，５とを備えている。

また前記段ボール箱本体１は４つの側板６，
７，８，９と底側のそれぞれ一対の内外両フラツ
プ（図示せず）とを有するもので、該底側の内フ
ラツプおよび外フラツプを折りたたんだ後に、外
フラツプと側板６，７下域にガムテープ等のシー
ル材１０を張り付けたものである。

前記一側の内フラツプ２と連設する側板６の略
中央部には水平状の横折目ａを形成し、この横折
目ａの両端から同側板６の上端に向けて略垂直に
不連続切目（いわゆるミシン目）ｂ，ｃを形成し
ている。

また前記内フラツプ２には、その両端部が前記
不連続切目ｂ，ｃの上端部に接続する略門形の連
続切目１１を形成し、この切目１１と前記不連続
切目ｂ，ｃと横折目ａとの四者によつて囲繞され
る開閉板１２を形成している。

ここで、前記連続切目１１の端部は第１図から
も明らかな如く略く字状、逆く字状に形成してい
て、これら「く」字状部によつて切り離される内
フラツプ２側に三角山形の係合突起２ａ，２ａを
形成したものである。

また前記不連続切目ｂ，ｃ相互間における側板
６中央部分には開閉板１２引き出し用の丸孔１３
を穿設している。なお、前記開閉板１２は切目１
１と内フラツプ２の端部折目ｄとで囲繞される部
分をその係脱用の舌片１２ａとするものである。

一方、前記補強板２０は前記段ボール箱本体１
の底部と側板６とに添う略Ｌ字状のもので、この
補強板２０の垂直面２１には前記横折目ａと不連
続切目ｂ，ｃと丸孔１３とに対向した別の横折目
ｅと不連続切目ｆ，ｇと丸孔２２とをそれぞれ形
成している。

そして前記補強板２０を接着剤もしくはホツチ
キス止め針等を用いて第２図に示す如く段ボール
箱本体１の底部内面と側板６内面とに接合してい
る。

上記構成の段ボール箱はその内部にボルト、ナ
ツトあるいは機械部品等の固形重量物を収納した
後に、第２図に示す如く内フラツプ２，３および
外フラツプ４，５を折りたたみ、さらに外フラツ
プ４，５と側板６，７上域とをガムテープ等のシ
ール材１４で張り付けて閉塞するのである。

図示実施例は上記の如く構成するものにして、
以下作用を説明する。

いま、在庫管理等に際して段ボール箱内の物品
を確認する時には第２図の状態から折目ｄの部分
におけるシール材１４のみを破いた後に、丸孔１
３，２２に指を挿入して手前に引くと、不連続切
目ｂ，ｃの存在により開閉板１２が側板６から切
り離されると同時に切目ｆ，ｇにより補強板２０
の開閉部２３が垂直面２１から切り離されるの
で、同開閉板１２は第３図に示す如く横折目ａを
支点として、また開閉部２３は横折目ｅを支点と
してそれぞれ一体的に開放され、該開閉板１２お
よび開閉部２３の開成によつて側板６上部中央に
確認窓１５が必然的に形成される。

したがつて段ボール箱を縦横に何段にでも積層
した状態で同箱内の固形重量物の取り出し及び点
検、確認を容易に行なうことができるのである。

さらに、固形物確認後において開閉板１２を開
閉部２３と一体的に第３図の状態から反時計方向
に揺動させると、舌片１２ａの「く」字状部が内
フラツプ２の係合突起２ａ，２ａに係止されるの
で、窓１５を閉塞することができるのである。

本考案は以上詳述したように、上端開口部に一
対の内フラツプ２，３と一対の外フラツプ４，５
とを有する有底角筒状の段ボール箱本体１を設
け、前記一側の内フラツプ２と連設する側板６の
略中央部に横折目ａを形成し、該横折目ａ両端か
ら側板６上端に向けて不連続切目ｂ，ｃを形成す
ると共に、端部が前記不連続切目ｂ，ｃの上端部
に接続する略門形の切目１１を前記内フラツプ２
に形成して、前記略門形の切目１１と不連続切目
ｂ，ｃと横折目ａとによつて囲繞される開閉板１
２を設け、かつ前記不連続切目ｂ，ｃ相互間にお
ける側板６中央部分に前記開閉板１２引き出し用
の孔１３を穿設する一方、前記段ボール箱本体１
の底部と側板６とに添う略Ｌ字状の補強板２０を
設け、該補強板２０を前記段ボール箱本体１の底
部内面と側板６内面とに接合すると共に、前記横
折目ａ、不連続切目ｂ，ｃおよび孔１３と対向す
る補強板２０の各部位に横折目ｅ、不連続切目
ｆ，ｇおよび孔２２をそれぞれ形成したものであ
るから、該孔１３，２２を利用して前記開閉板１
２を開き、斯る開閉板１２の開成により必然的に
形成される窓１５から段ボール箱内の内容物を取
り出して或いは単に目視して同内容物の点検およ
び確認を行なうことができる。

また、斯る内容物の確認作業は段ボール箱を縦
横に積層した状態のままで行なうことができるの
で、その作業性の向上を図ることができる効果が
ある。

しかも、前記段ボール箱本体１内には略Ｌ字状
の補強板２０を内装したので重量物の収納に適す
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る段ボール箱の一実施例を
示す分解斜視図、第２図は同箱を完全密封した状
態で示す斜視図、第３図は開閉板を開いた状態下
の斜視図である。 １……段ボール箱本体、２，３……内フラツ
プ、４，５……外フラツプ、６……側板、１１…
…切目、１２……開閉板、１３，２２……孔、
ａ，ｅ……横折目、ｂ，ｃ，ｆ，ｇ……不連続切
目、２０……補強板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端開口部に一対の内フラツプ２，３と一対の
   外フラツプ４，５とを有する有底角筒状の段ボー
   ル箱本体１を設け、前記一側の内フラツプ２と連
   設する側板６の略中央部に横折目ａを形成し、該
   横折目ａ両端から側板６上面に向けて不連続切目
   ｂ，ｃを形成すると共に、端部が前記不連続切目
   ｂ，ｃの上端部に接続する略門形の切目１１を前
   記内フラツプ２に形成して、前記略門形の切目１
   １と不連続切目ｂ，ｃと横折目ａとによつて囲繞
   される開閉板１２を設け、かつ前記不連続切目
   ｂ，ｃ相互間における側板６中央部分に前記開閉
   板１２引き出し用の孔１３を穿設する一方、前記
   段ボール箱本体１の底部と側板６とに添う略Ｌ字
   状の補強板２０を設け、該補強板２０を前記段ボ
   ール箱本体１の底部内面と側板６内面とに接合す
   ると共に、前記横折目ａ、不連続切目ｂ，ｃおよ
   び孔１３と対向する補強板２０の各部位に横折目
   ｅ、不連続切目ｆ，ｇおよび孔２２をそれぞれ形
   成したことを特徴とする段ボール箱。