JPS625438Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自転車用操作レバー装置に関し、詳
しくはハンドルバーに固定したブラケツトに操作
レバーを回動自由に支持し、該レバーの操作によ
り操作ワイヤーを動作させてブレーキなどの自転
車の作動機を作動させるごとくした自転車用操作
レバー装置に関するものであつて、主としてスポ
ーツタイプの自転車に装備しているドロツプハン
ドルの曲杆部に取りつけられるものである。

一般にこの種操作レバー装置により、自転車の
作動機を作動させる場合、運転者は、前記ハンド
ルバーのグリツプを掌で把持しながら、この把持
状態で手指を前記操作レバーの指掛部に掛止させ
て、前記レバーをその枢着点を中心に回動させる
ことにより、前記作動機の操作を行なうべくして
いる。

ところで前記操作レバーを操作する手指の長さ
は、性別、年令あるいは個人差により異なるので
あり、従つて前記ハンドルバーのグリツプから前
記操作レバーの指掛部までの間隔、即ちグリツプ
デイメンジヨンを運転者に応じて変える必要があ
る。

そこで従来では、前記ブラケツトの側壁にねじ
孔を形成する一方、該ねじ孔に調整ボルトを螺着
して、その先端を、前記操作レバーの枢着部に当
接させ、前記ボルトの螺締若しくは螺緩によつて
前記グリツプデイメンジヨンを調整すべくしてい
る。

しかしながら、前記装置によれば前記ボルトの
頭部が前記ブラケツトの外側に突出するため、例
えば前記装置をドロツプハンドルの曲杆部に取り
つけた場合、下記の如き問題があつたのである。

即ち、前記ドロツプハンドルを装備した自転車
では、中速走行時に前記ブラケツトを把持して、
ハンドル操作を行なうのであり、従つて該ブラケ
ツトを握つた際、前記調整ボルトの頭部に掌がひ
つかかり非常に危険であつた。

しかして本考案出願人は以上の如き従来の問題
点を一挙に解消すべく、ブラケツトに、立上片を
設けて、該立上片の上部に前記レバーを枢着する
と共に、前記立上片に、前記レバーの内壁面に接
触する調整体を取付けた操作レバー装置を先に開
発したのであるが、この装置によれば、前記調整
体をブラケツトの外側から操作できないため、前
記グリツプデイメンジヨンを変更するとき、前記
操作レバーを一旦取外さねばならない煩わしさが
あつた。

本考案は以上の如き問題点に鑑み考案したもの
で、目的とする処は、グリツプデイメンジヨンを
ブラケツトの外側から容易に変更することがで
き、しかも調整体がブラケツトから外部に突出す
ることによる危険性をなくすることのできる操作
レバー装置を提供する点にある。

しかして、本考案は、箱形ブラケツトに、操作
レバーを支持して成る操作レバー装置であつて、
前記ブラケツトに、前記レバーの枢着部をもつた
立上片を内設して、該立上片に前記レバーを枢着
し、このレバーに、前記ブラケツトの内面方向に
延びる当りを設けると共に、一端に操作部をも
ち、他端に前記当りと接触する受止部をもつ調整
体を形成して、該調整体を、前記ブラケツト内部
に配置して前記立上片に螺着し、この調整体の操
作部を前記ブラケツトの外側から操作可能とした
ことを特徴とするものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

図において１は自転車用フレームのハンドルバ
ーＨに取付ける箱形ブラケツトであり、２はこの
ブラケツト１内に固定するアダプターであつて、
前記ブラケツト１は、前壁１１と後壁１２及びこ
れら前後壁１１，１２を連結する１対の側壁１３
とから成り、これら各前壁１１、後壁１２及び側
壁１３の外面には、柔軟な材料から成り、外形
を、握り易いグリツプ形状としたブラケツトカバ
ー３０を装着しており、また、前記後壁１２の上
部には切欠１４を、また前壁１１の中間には係止
孔１５をそれぞれ設けている。

又、前記アダプター２は扁平板から成り、その
一端を前記後壁１２上部の切欠１４に嵌め込み、
他端に設けた係止片２１を前記係止孔１５に嵌め
込むことにより前記ブラケツト１に支持するので
あつて、このアダプター２に、取付ボルト３を介
してバンド部材４を支持し、該バンド部材４を前
記ハンドルバーＨに嵌め込んで前記取付ボルト３
を締付けることにより、前記ブラケツト１をハン
ドルバーＨに取付けるのである。

しかして前記アダプター２には、前記後壁１２
側端部から上方に起立する立上片５を一体的に設
け、該立上片５の基部にねじ孔５１を設けて、こ
のねじ孔５１に後記する調整体を螺着すると共
に、立上片５の先端に、レバー軸６を介して操作
レバー７を枢着し、該レバー７の指掛部７１を前
記切欠１４部から外方に突出させるのである。そ
してこの操作レバー７の前記枢着側先端部に、前
記立上片５の内側方向に延びる当り７２を設ける
のである。

又、前記調整体８は、その外周に、前記ねじ孔
５１に螺合するねじ８１を設け、また一端に、六
角孔形状の操作部８２を、他端に前記当り７２と
接触する受止部８３をそれぞれ設けている。しか
してこの調整体８は前記ブラケツト１の内部に配
置して、その外周のねじ８１部を前記ねじ孔５１
に螺着し、この調整体８の操作部８２端面を前記
ブラケツト１の後壁１２外面とほぼ面一状に露出
させて、前記操作部８２を、前記ブラケツトカバ
ー３０の外側から操作できるようにするのであ
る。尚前記調整体８の受止部８３は、前記取付ボ
ルト３の頭部に対向しており、この頭部との対向
間隔は、前記ねじ部８１の長さより短かくするこ
とにより、前記頭部がストツパーとなつて、前記
調整体８が、前記ねじ孔５１から離脱するのを防
止できる。

また、前記アダプター２の前記前壁１１側端部
には支持孔２２を設けて、該支持孔２２に、操作
ワイヤーＷを案内するアウター筒Ｏのアウター受
９を支持し、前記操作ワイヤーＷ及びアウター筒
Ｏを前記ブラケツト１内に配置するのであり、ま
た前記レバー７には前記ワイヤーＷの端部に固定
した掛止体Ｓを引掛けるワイヤー掛け１０を枢支
するのである。

尚、図中２０は前記ワイヤー掛け１０の揺動を
規制するストツパーである。

本考案は以上の如く構成するもので、運転者に
応じて、前記操作レバー７の指掛部７２と前記ハ
ンドルバーＨとの間隔、換言すればグリツプデイ
メンジヨンｌを調整するには、前記調整体８の操
作部８２に、ブラケツトカバー３０の外側からア
レンキーなどの操作具を嵌め込んで、前記調整体
８を螺締もしくは螺緩することにより行なうので
ある。

即ち、前記調整体８を螺締して、前記操作レバ
ー７の当り７２部を順次押圧することで、前記レ
バー７の指掛部７２をハンドルバーＨ方向に移動
させて前記グリツプデイメンジヨンｌを短かくす
るのであり、一方前記調整体８を、螺緩して該調
整体８により前記操作レバー７の当り７２部に対
する押圧を順次解除することで仮想線に示す如
く、前記レバー７の指掛部７２を、前記ハンドル
バーＨより遠ざかる方向に移動させて、前記グリ
ツプデイメンジヨンｌを大きくするのである。

以上の如く本考案は、箱形ブラケツトに、操作
レバーの枢着部をもつた立上片を内設して、該立
上片に前記レバーを枢着し、このレバーにブラケ
ツトの内面方向に延びる当りを設けると共に、一
端に操作部をもち、他端に前記当りと接触する受
止部をもつ調整体を形成して、該調整体を、前記
ブラケツト内部に配置して前記立上片に螺着し、
この調整体の操作部を前記ブラケツトの外側から
操作可能としたから、グリツプデイメンジヨンを
ブラケツトの外側から容易に変更することができ
るのであり、しかも、前記調整体はブラケツトの
内部にあるため、自転車走行時、前記ブラケツト
を握る場合、このブラケツトを握つた掌が前記調
整体に引掛かる虞れは全くないのであり、安全性
を向上できるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す縦断側面図であ
る。 １……ブラケツト、５……立上片、６……レバ
ー軸、７……操作レバー、７２……当り、８……
調整体、８２……操作部、８３……受止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱形ブラケツトに、操作レバーを支持して成る
   操作レバー装置であつて、前記ブラケツトに、前
   記レバーの枢着部をもつた立上片を内設して、該
   立上片に前記レバーを枢着し、このレバーに前記
   ブラケツトの内面方向に延びる当りを設けると共
   に、一端に操作部をもち、他端に前記当りと接触
   する受止部をもつ調整体を形成して、該調整体
   を、前記ブラケツト内部に配置して前記立上片に
   螺着し、この調整体の操作部を前記ブラケツトの
   外側から操作可能としたことを特徴とする自転車
   用操作レバー装置。