JPS625267B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はクーラーを複数台並設し、一部のクー
ラーで処理空気の冷却を行う反面残りのクーラー
では除霜を行う冷凍装置において、除霜から冷却
への切換えを行う際の一時的な温度上昇を防止す
るクーラー切換方法とその方法を実施する装置に
関する。

クーラーを複数台並設し、一部のクーラーで処
理空気を冷却除湿する反面、残りのクーラーにつ
いては除霜を行う冷却装置においては、従来は、
除霜が完了しているクーラーの冷却運転への切換
は即座に行つている。この際、除霜が終つている
クーラー内の除湿運転によつて湿度が100％にし
て高温になつている空気が一挙に被空調室へ送り
込まれるので、同室内の温度及び湿度を一時的に
上昇させ、低温、低湿に保つべき物体に対して悪
影響を及ぼすという欠点があつた。

本発明の目的は、クーラー切換時における前述
した一時的な空気の温度・湿度の上昇を防止しう
るクーラーの切換方法とその装置を提供すること
にある。

この目的を達成するため、本発明のクーラー切
換方法は、除霜後のクーラーへ、これを冷却除湿
運転に切り換える前に少量の冷媒を冷却コイルに
流すと共に少量の処理空気を流し、その後通常の
冷却除湿運転に移行させるようにしたことを特徴
とする。

またこの方法を実施する本発明のクーラー切換
装置は、各クーラーの処理空気流路に流量を調節
できる弁装置を設け、各クーラーの冷却コイルへ
の冷媒導入路には通常の凍結除湿動作時に冷媒を
通す膨張弁を設けると共に、該弁を設けた流路と
並列に該流路の冷媒流量よりも少流量を流す膨張
弁を有する流路を設け、かつこれらの流路切換用
のダンパーを設けたことを特徴とする。

以下本発明を実施例により説明する。

第１図において、１，２は処理空気導入風路
３，４を介して導入される処理空気を冷却、除湿
するクーラーで、これらのクーラーは互いに並設
されており、符号５及び６は冷媒導入路、７及び
８は冷却コイルを示す。

各空気導入風路３，４は共通の空気導入風路９
に接続されており、また各クーラーの空気排出風
路１０，１１は共通の風路１２を介して送風機１
３に接続されていて、冷凍室（図示せず）に処理
後の空気を送り込むようになつており、一方、冷
媒側流路はコンプレツサー１４からの供給路１５
に各クーラーへの冷媒導入路５，６が共通に接続
され、冷媒の戻し流路１６，１７は共通の戻し流
路１８に接続されている。

各処理空気導入風路３，４及び排出風路１０，
１１にはそれぞれ風量調節機能を持つダンパー１
９，２０，２１，２２、が設けられている。

また各冷媒導入路５，６には、冷却・除湿時に
冷媒を流す電磁開閉弁２３，２４と膨張弁２５，
２６とをそれぞれ設けた流路５Ａ，６Ａと並列
に、膨張弁２９，３０と、前記開閉弁２３，２４
よりも少流量の開閉弁２７，２８をそれぞれ設け
たバイパス流路５Ｂ，６Ｂを設けている。

３１，３２はクーラー内に設けられた除霜用散
水装置で、これらの散水装置は電磁開閉弁（電磁
弁）３３，３４をそれぞれ有する加温水流路３
５，３６及びポンプ３７を設けた共通の流路３８
を介して加温水を貯めておくデフロストタンク３
９に接続されている。

４０は処理空気の戻り流路４１を介して戻され
る空気を、コンプレツサー１４から冷却コイルを
通して流す冷媒により、空気中の水分が凍結しな
い程度に冷却する除湿用プレクーラー、４３，４
４，４５は各クーラー１，２，４０のドレン管で
ある。

第２図はこの装置のクーラー切換方法を示すも
ので、一方のクーラーが処理空気中の水分の凍結
除湿することにより冷却を行つている間に他のク
ーラーについては除霜を行い、一定時間（例えば
１〜1.5時間）ごとに切換えを行なう。なお、除
霜は、切換サイクル時間が１〜1.5時度である場
合は10〜15分で完了するので、除霜操作は10〜15
分程度行つた後に停止させておく。

即ち、第１図において、クーラー１について
は、弁装置１９，２１を開放して処理空気を通
し、開閉弁２７は閉、開閉弁２３は開としてコン
プレツサー１４からの冷媒を膨張弁２５で気化さ
せて冷却コイル７に通すことにより、処理空気中
の水分の凍結、除湿を行い、一方この間に、クー
ラー２については、開閉弁２４，２８を閉、弁装
置２０，２２も閉として、冷媒、処理空気共に流
れを停止させ、ポンプ３７を作動させると共に開
閉弁３４を開放して散水装置３２からデフロスト
タンク３９内の加温水をクーラー内に散水して除
霜を行う。

クーラー２について除霜が完了したと思われる
時間を経過した後はポンプ３７を停止させ、開閉
弁３４を閉じる。

次にクーラー１による処理空気の冷却からクー
ラー２による冷却に移る前（例えば２分程度前）
に、クーラー２の前処理を行う。即ち、開閉弁２
８を開けて少量の冷媒を膨張弁３０から冷却コイ
ル８に流すと共に、弁装置２０，２２をわずかに
開けて少量の処理空気をクーラー２内に流して処
理空気によりクーラー内空気に撹拌を起こさせな
がら空気排出流路１１より流出させ、クーラー１
からの冷却後の空気と合流させ、送風機１３によ
り冷凍室に送り込む。その後、切換時には、クー
ラー１については弁装置１９，２１を全閉、開閉
弁２３を閉として処理空気、冷媒の流れを停止さ
せた後、ポンプ３７を起動させ、開閉弁３３を開
放して除霜を行う。一方、クーラー２について
は、開閉弁２８を閉、開閉弁２４を開として通常
の凍結除湿に必要な冷媒を冷却コイル８内に流す
と共に、弁装置２０，２２を全開として処理空気
の冷却を行う。

第３図は本発明を実施した場合と従来の切換方
法による場合の温度変化の一例を示すもので、従
来は実線のイで示すように切換時に送風機１３か
ら流出する空気の大巾な上昇が生じていたが、本
発明による場合は点線ロで示すように切換時の流
出空気の温度上昇が大巾に減少する。

以上本発明を実施例により説明したが、この実
施例以外に種々の変更が可能である。

例えば除霜を行うには、散水によらず、冷却コ
イル内にホツトガスを流したり、ヒータを用いる
ことができ、また弁装置１９〜２２としても少流
量を流すためのバイパス弁を設けたものを用いる
こともできる。またプレクーラー４０は必ずしも
必要ではない。またクーラーを３台以上並設し、
少なくとも１台のクーラーの除霜と残りのクーラ
ーの冷却を同時に行わせるようにすることも可能
である。

また開閉弁２３，２７（２４，２８）の代りに
流路分岐点に三方切換弁を設け、その上流側に別
の開閉弁を設けるようにしてもよい。

以上述べたように本発明によれば、クーラーの
切換時における処理空気の温度上昇を抑えること
ができ、温度上昇に伴なう凍結室内物質への悪影
響を防止できると共に、温度変化に供なつて構成
機器に与えるシヨツクを緩和することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す構成図、第２
図は本発明方法を説明するタイムチヤート、第３
図は本発明の方法と従来方法による場合の処理空
気の温度変化を示すタイムチヤートである。 図中、１，２……クーラー、３，４……処理空
気導入流路、５，６……冷媒導入流路、７，８…
…冷却コイル、１０，１１……処理空気排出流
路、１３……送風機、１４……コンプレツサー、
１９〜２０……弁装置、２３，２４，２７，２
８，３３，３４……開閉弁、２５，２６，２９，
３０……膨張弁、３１，３２……散水装置、３９
……デフロストタンク、４０……プレクーラー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 冷却コイルを備え処理空気中の水分を凍結さ
   せて除湿するクーラーを複数台並設した冷凍装置
   において、少なくとも１台のクーラーの除霜を行
   い、残りの他のクーラーにて処理空気中の水分を
   凍結除湿し、除霜後のクーラーを凍結除湿運転に
   切換えて処理空気中の水分の凍結除湿を行なわせ
   る前に少量の冷媒をこの除霜後のクーラーの冷却
   コイルに流すと共に少量の処理空気を流し、その
   後上記除霜後のクーラーを凍結除湿運転に切換え
   て処理空気中の水分の凍結除湿を行わせることを
   特徴とするクーラーの切換方法。 ２ 冷却コイルを備え処理空気中の水分を凍結さ
   せて除湿するクーラーを複数台並設した冷凍装置
   において、各クーラーの処理空気流路には流量を
   調節できる弁装置を設け、各クーラーの冷却コイ
   ルへの冷媒導入路には凍結除湿動作時に冷媒を通
   す膨張弁を設け、該膨張弁を設けた流路に並列
   に、該流路の冷媒流路よりも少流量を流す膨張弁
   を有する流路を設け、かつこれらの流路切替用の
   弁装置を設けたことを特徴とするクーラー切換装
   置。