JPS6246311Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は１つの成形板に他の成形板を着脱可能
に結合する取付装置に関する。

〔背景技術〕

電気機器のキヤビネツト等の成形板に対して、
回転台等のような特殊な形状の成形板を取付ける
ために従来使用されている取付構造は、キヤビネ
ツト等に引掛けを設け、回転台等の一端をその引
掛けに係合した後、他端をネジ止めするものが大
半であり、その他多少の差はあつてもネジ止めを
主とするものが多い。

ネジ止めはネジ回しの取扱いに器用さを要する
から万人向きではない。従つて、誰もが手又は指
でワンタツチで操作できるような構造の取付装置
が求められていた。

〔考案の開示〕

本考案は上記の要求に応ずる取付装置、特に回
転台取付装置を提供することを目的とする。

本考案による回転台取付装置は、機器のキヤビ
ネツトの底板等の成形板Ａに対して、回転台等の
他方の成形板Ｂを、着脱可能に結合する。

成形板ＡとＢはその適当な箇所同志を支持棒に
よつて連結される。成形板Ａはその個所には溝が
設けられ、成形板Ｂには小孔が設けられる。支持
棒はＴ字型の形状をしており、頭部、柄部および
回転手段を一体として構成される。頭部は上記溝
の幅および長さよりそれぞれ直径および長さが小
さい丸棒からなる。柄部は頭部の中央部から直角
に伸び、その長さは溝および小孔の位置における
成形板ＡとＢのそれぞれの背面間の距離に等し
い。また回転手段は柄部の他端に固定され、支持
棒を柄部を軸にして回転することができ、かつ成
形板Ｂの小孔より大きい。

この支持棒は、頭部および回転手段が、それぞ
れ成形板ＡおよびＢの背面から突出するように挿
入される。支持棒の頭部を溝から挿入した後、回
転手段を90度回転することにより溝と支持棒の頭
部の丸棒とを直角とし、これによつて、支持棒は
溝から抜けなくなり、成形板ＡおよびＢは結合さ
れる。

さらに成形板Ａの背面の溝の上にはストツパが
弾性支持されている。ストツパには支持棒の頭部
と係合し長さの異なる脚柱が一対以上固植されて
おり、それ等の脚柱の長さは支持棒の頭部の丸棒
の直径および半径にほぼ等しく、短い脚柱は先端
を丸められている。脚柱間の距離は支持棒の頭部
の丸棒の直径よりやや大きい。

上記の構成による回転台取付装置は、回転手段
により支持棒を90度回転することにより、成形板
ＡおよびＢを容易に確実に結合することができ、
回転手段を反対方向に回すことにより容易にそれ
等成形板を分離することができる。ネジ止めは不
要であるから使用が便利である。

〔考案を実施するための最良の形態〕

以下本考案の実施例について図面を参照しなが
ら詳細に説明する。

第１図は本考案による回転台取付装置の説明図
で、機器（例えばテレビ）のキヤビネツト１の底
板１ａに対して回転台２を取付ける場合の例を部
分拡大して示す。

底板１ａのキヤビネツト内側にボツクス３を取
付ける。ボツクス３の内部にはその上部からバネ
４により弾性支持され、上下に移動可能なストツ
パ５を備えている。

底板１ａおよび回転台２の適当な箇所の間を支
持棒６が貫通している。

第２図ａおよびｂに支持棒６の形状を示す。支
持棒６は柄部６ａと頭部６ｂとつまみ７が一体と
なつた構造であり、つまみ７を回すことによつて
柄部６ａを軸にして回転する。頭部６ｂは丸棒か
らなり、柄部６ａはその頭部６ｂのほぼ中央部か
らそれと直角に伸びている。

第１図に示すように、底板１ａには支持棒６の
頭部６ｂの丸棒の長さおよび直径よりそれぞれや
や大きい長さおよび幅を有する溝が設けられ、支
持棒６の頭部６ｂは水平状態のままその溝を上下
に通過することができる。

一方回転台２には、上記の溝８の直下に小孔９
が設けられる。この小孔９は支持棒６の柄部６ａ
が自由に通る程度であり、つまみ７より小さくす
る。

支持棒６の柄部６ａの長さは、溝８と小孔９と
の位置における、底板１ａの上面から回転台２の
下面までの距離に等しくする。

つまみ７は指で容易に支持棒６を柄部６ａを軸
にして回転し得るような適当な形状および大きさ
とする。

第２図ａおよびｂは、支持棒６とストツパの一
実施例５との関係を示す。この図において、スト
ツパ５はその下面に、支持棒６の頭部６ｂの丸棒
の直径および半径とほぼ等しい長さの２本の脚柱
１０および１１を有する。これ等の脚柱１０，１
１の間隔は、支持棒６の頭部６ｂの直径より大き
い。長い方の脚柱１０は支持棒６の頭部６ｂの水
平方向の回転を止める作用をする。短い方の脚柱
１１もその作用を有すると共に、支持棒６の頭部
６ｂを溝８の下部から確実に挿入した後、つまみ
７により水平に回転する場合、バネ４の弾力に抗
して頭部６ｂがストツパを押し上げてその短い脚
柱１１を越えることができるように先端を丸め、
頭部６ｂとの接触面も円滑にしてある。

第１図および第２図に示すような長短一対の脚
柱を有するストツパの場合の、回転台取付装置の
動作はつぎのとおりである。

まず支持棒６は、回転台２の小孔に柄部６ａを
貫通され、両端に頭部６ｂ、つまみ７によつて回
転台２から取りはずしができないようにする。こ
れは専用の取付装置として紛失を防止すると共に
取扱いを便利にするためである。

回転台２をキヤビネツト１の底板１ａの所定の
位置に設定し、つぎにつまみ７を持つて、支持棒
６を押上げ、頭部６ｂを底板１ａから突出させ
る。ストツパ５の脚柱１０，１１は溝８の真上に
位置するようにしてあり（第２図ａ）、これを支
持棒６の頭部６ｂによつてバネ４の弾性に対抗し
て押上げなければならない。つぎにつまみを90度
回転することによつて第２図ｂに示すように支持
棒６の頭部６ｂは、脚柱１０と１１の間にはま
り、ストツパ５によつて押圧され固定する。これ
で溝８と支持棒６の頭部６ｂの丸棒とは直角とな
り抜けなくなるから、底板１ａと回転台２とは結
合される。

上記のように、ストツパ５に脚柱が一対の場合
には、支持棒６が90度以上又は反対側に回転する
ことが生ずる。これを防止するための構造のスト
ツパの実施例を第３図に示す。第３図のストツパ
１２は、長短の脚柱１０，１１を２対、同一長さ
のもの同志を対角上に設置するものである。これ
によつて支持棒６が過度又は逆方向に回転するの
を防止することができる。

以上述べた回転台取付装置は、１箇所のみで
は、回転台２が安定を欠くので、最小限２箇所は
必要である。

なお第１図において、回転台２のつまみ７の取
付部分を外面からくぼませてあるが、これは回転
台２の外観を考慮したもので、種々の形状を採用
することができる。

本考案による回転台取付装置は機器のキヤビネ
ツトの底板に回転台を取付けるためのみでなく、
２つの成形板を結合する目的で広く応用すること
ができる。ストツパの弾性支持方法、支持棒の柄
部および回転手段の形状、大きさは必要に応じ適
当に選定することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の回転台取付装置によるキヤ
ビネツトと回転台との取付けの実施例を示す説明
図、第２図ａおよびｂは支持棒とストツパとの一
実施例を示す説明図、第３図はストツパのもう１
つの実施例を示す見取り図である。 １ａ……一方の成形板、２……他方の成形板、
４……ストツパの弾性支持、５……ストツパ、６
……支持棒、６ａ……支持棒の柄部、６ｂ……支
持棒の頭部、７……支持棒の回転手段、８……
溝、９……小孔、１０，１１……脚柱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の成形板に他方の成形板を着脱可能に結合
   するための取付装置であつて、前記両成形板の適
   当な箇所に一方の成形板には溝を他方の成形板に
   は小孔を設けるとともに、前記溝の幅および長さ
   よりそれぞれやや小さい直径および長さの丸棒を
   頭部とし、前記溝と小孔の位置における前記両成
   形板の背面間の距離に等しい長さの柄部を前記頭
   部の中央部に直角に取付け、その柄部の他端には
   柄部を軸として回転を与える回転手段を備えた支
   持棒を設け、前記頭部および回転手段がそれぞれ
   前記溝および小孔から前記両成形板の背面に突出
   するように前記支持棒を前記両成形板に対し挿入
   し、前記回転手段を90度回転し前記支持棒の頭部
   の丸棒を前記溝と直角にすることによつて前記両
   成形板間を結合するように前記支持棒を配置し、
   前記支持棒の頭部は、その丸棒の直径および半径
   にそれぞれほぼ等しい長さの先端を丸めた脚柱の
   一対以上を有するストツパによつて弾性押圧され
   ることにより回転防止されることを特徴とした回
   転台取付装置。