JPS6244929Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、ビンと、このビンを外部から詳細
に観察できるように、かつ座りよく収納するビン
収納枠体とから成る容器に関するものである。

（従来の技術とその問題点） これまでのビン包装用の紙箱は単にビンを収納
して保護するものであつて、商品の購買者からは
商品内容が見えないため、外箱に内容物を写真印
刷などしてその内容を表示している。ところが印
刷は実物を表現していないため、商品購入後の購
買者の期待を裏切ることが多く、また品質の優れ
た商品であつても、その印刷物の表現以上に高く
評価されることがないという欠点を有する。特
に、ジヤムなどにおいては高級品はその外観が極
めて美しいにもかかわらず、何ら包装しないで流
通させると低級品扱いをされるなど包装面におい
て難点が多い。

本考案は上記問題点を解消すべくなされたもの
であり、その目的とするところは、ビンが外部か
ら詳細に観察可能に、かつ座りよく収納されてい
る容器を提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するため本考案は次の構成を備
える。

すなわち、肩部、くびれ部等の頚部を周壁上部
に有し、また周壁下隅部に凹周部を有するビン
と、相対向する左右の支持板を有し、この相対向
する左右の支持板の対向面の前部側下部近傍間、
後部側下部近傍間および後部側上部近傍間に平行
に横架され、列置された前記ビンの凹周部と頚部
とに嵌入する横棒１６ａ，１６ｂ，１６ｃを有
し、さらに前記相対向する左右の支持板の対向面
の前部側上部に設けた透孔に前記横棒１６ａ，１
６ｂ，１６ｃと平行に挿脱自在に挿通され、前記
列置されたビンの頚部に横方向から嵌入してビン
の抜け止めをする横棒１６ｄを有するビン収納枠
体とを具備することを特徴とする。

（作 用） ビン収納枠体の横棒のうち、横棒１６ｄを外し
ておき、下部の２本の横棒１６ａ，１６ｂ上にビ
ンを列置する。このとき奥の横棒１６ｃはビンの
頚部に嵌入位置する。また下部の２本の横棒１６
ａ，１６ｂもビン底部の凹周部に嵌入する。した
がつてビンはビン収納枠体中に座りよく納まる。

次いで横棒１６ｄを支持板に設けた透孔に挿通
して支持板間に横架する。これにより横棒１６ｄ
もビンの頚部に横方向から嵌入し、ビンを抜け止
めする。

ビンを取り出す場合には横棒１６ｄを外せばよ
い。

（実施例） 以下本考案の好適な実施例を添付図面を参照し
て詳細に説明する。

第１図に示すビン１０が２個収納できるビン収
納枠体１２の斜視図において、ビン１０の側面形
状よりも若干大きめの四角形板状体から成る相対
向する左右の支持板１４ａ，１４ｂを立設し、左
右の支持板１４ａ，１４ｂ間にビン１０の支持部
としての横棒１６ａ，１６ｂ，１６ｃを横設・固
着する。この固着方法は、支持板１４ａ，１４ｂ
の底部における前端近傍および後背部近傍、さら
に上部における後背部近傍に水平方向に透孔１８
を穿設し、この透孔１８内に横棒１６ａ，１６
ｂ，１６ｃの端部を水平に挿通して接着・固定す
るか、あるいは横棒１６ａ，１６ｂ，１６ｃの端
部を支持板１４ａ，１４ｂの底部、後背部等の隠
れた位置から打ち込んだ小寸の釘によつて止める
ことに依る。ビン１０をビン収納枠体に固定する
ための固定部は、前記横棒１６と全く同寸の横棒
１６ｄを支持板１４ａ，１４ｂの上部前端近傍に
穿設した水平方向の、横棒１６ｄに対して若干き
つめの透孔１８ａ，１８ｂに挿通・横架すること
によつて形成する。前記各横棒１６ａ，１６ｂ，
１６ｃ，１６ｄは、第２図に示すごとくビン１０
の底部隅丸部分（凹周部）１０ｍおよび頚部１０
ｎ位置を中央方向に向つて押える個所に位置す
る。なお、上記のように第１図ではビン１０が２
個収納できるビン収納枠体１２について説明して
きたが、横棒１６ａ，１６ｂ，１６ｃおよび１６
ｄを長尺に形成し、ビン１０が長手方向に３個、
４個と複数個収納できるようにしてもよい。

続いて、第２の実施例として第３図に示すよう
に、ビン１０が４個収納できるビン収納枠体２２
について説明する。このビン収納枠体２２は、前
記３個収納用のビン収納枠体１２を幅方向に拡張
し、ビン１０が２列に収納できるようにしたもの
である。ビン１０の２つ分の側面形状よりも若干
大きめの四角形板状体から成る２枚の支持板２４
ａ，２４ｂを相対向して立設し、この支持板２４
ａ，２４ｂ間に前記第１の実施例と同様に、ビン
１０の支持部としての横棒１６ａ，１６ｂ，１６
ｃを横設・固着する。なお、横棒１６ｂ，１６ｃ
は隣接するビン１０ａと１０ｃおよび１０ｂと１
０ｄの共通の支持部である。一方、ビン１０をビ
ン収納枠体２２に固定するための固定部は、前記
第１の実施例と同様に形成された２本の横棒１６
ｄで、それぞれビン１０の頚部１０ｎ位置を中央
方向に向つて押えるように位置している（第４図
参照）。

さらに、第４の実施例として第５図に示すよう
に、前記第１の実施例の２個収納用のビン収納枠
体１２を、その幅方向に第２の実施例と同様にし
て３列に拡張して、ビン１０を６個収納できるよ
うにビン収納枠体３２を形成してもよい。また、
第６図に示すように、長手方向に３個、幅方向に
２列にビン１０が収納できるようにビン収納枠体
３２を形成してもよい。

（考案の効果） 以上から明らかなように本考案によれば次のよ
うな顕著な作用効果を奏する。

ビンの下部凹周部および頚部に横方向から横
棒が嵌入しているので、ビンはビン収納枠体に
極めて座りよくガタつくことなく収納され、か
つ抜け止めされている。またビン収納枠体中へ
のビンの出し入れも横棒を１本抜き差しするだ
けで容易に行える。

ビン収納枠体は、相対向する支持板間に基本
的に４本の横棒を横架され、各横棒間は完全に
広く開放されているシンプルな構成となつてい
るので、ビンの正面、背面、上面のみならず、
底面までが外部から広く観察でき、商品の品質
等の観察が容易に行える。

またビン収納枠体は簡易、安価に製作できる
と共に、ビンがビン収納枠体中に浮き上がつて
収納されているので、ビン下面等が広く開放さ
れているにもかかわらず、ビンが商品陳列用の
ウインドウガラス等と接触することがなく、ビ
ンのラベル等の損傷や、ウインドウガラス等の
損傷が防止できる。

以上、本考案の好適な実施例を挙げて種々説明
してきたが、本考案が上述した実施例に限定され
るものでないことはいうまでもなく、例えば支持
板の形状を幾何学形状に形成したり、動植物の外
形を模して形成したり、あるいは各種模様を施す
ようにしてもよいなど、考案の精神を逸脱しない
範囲内で多くの改変を施しうることはもちろんで
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は容器斜
視図、第２図は容器横断端面図、第３図は他の実
施例を示す容器斜視図、第４図はその容器横断端
面図、第５図、第６図は他の実施例を示す容器の
平面図である。 １０，１０ａ，１０ｂ，１０ｃ……ビン、１０
ｎ……頚部、１０ｍ……底部隅丸部分、１２……
ビン収納枠体、１４，１４ａ，１４ｂ……支持
板、１６，１６ａ，１６ｂ，１６ｃ，１６ｄ……
横棒、１８，１８ａ，１８ｂ……透孔、２２……
ビン収納枠体、２４ａ，２４ｂ……支持板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 肩部、くびれ部等の頚部を周壁上部に有し、ま
   た周壁下隅部に凹周部を有するビンと、 相対向する左右の支持板を有し、この相対向す
   る左右の支持板の対向面の前部側下部近傍間、後
   部側下部近傍間および後部側上部近傍間に平行に
   横架され、列置された前記ビンの凹周部と頚部と
   に嵌入する横棒１６ａ，１６ｂ，１６ｃを有し、
   さらに前記相対向する左右の支持板の対向面の前
   部側上部に設けた透孔に前記横棒１６ａ，１６
   ｂ，１６ｃと平行に挿脱自在に挿通され、前記列
   置されたビンの頚部に横方向から嵌入してビンの
   抜け止めをする横棒１６ｄを有するビン収納枠体
   と を具備することを特徴とする容器。