JPS6235559Y2 - - Google Patents

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JPS6235559Y2
JPS6235559Y2 JP10494778U JP10494778U JPS6235559Y2 JP S6235559 Y2 JPS6235559 Y2 JP S6235559Y2 JP 10494778 U JP10494778 U JP 10494778U JP 10494778 U JP10494778 U JP 10494778U JP S6235559 Y2 JPS6235559 Y2 JP S6235559Y2
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mold
wax
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liquid
chamber
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案はロストワツクス法における鋳型内の
ろう型の脱ろう装置に関するものである。
従来、ロストワツクス法における脱ろう方法に
は通常シヨツクヒート法とオートクレーブ法と呼
ばれる二つの方法があつた。シヨツクヒート法は
主としてシエル型に応用されているもので、これ
は、900℃〜1000℃に昇温された炉内で鋳型を加
熱することにより、ろうの熱膨張によるシエル型
の破壊の前に高温の熱線で薄いシエル型を通して
ろう型の外表部を溶融し、次に液体に変態させ重
力でシエル型から離脱する方法である。この方法
では、炉内への鋳型投入後、約20秒以内にシエル
型全体が火炎に包まれてろうが燃焼してしまうた
めに、ろうの回収率が悪いだけでなく、その約30
〜50%はガス及び夥しい黒煙となつて作業環境及
び生活環境を著しく悪化させていた。従つて、ガ
ス及び黒煙の二次燃焼装置のような付帯設備を必
要としていた。
一方、オートクレーブ法は、圧力6〜8Kg/
cm2、温度170℃〜180℃の過飽和蒸気を含む圧力容
器にシエル型を投入して、薄いシエル型を圧力で
包囲してろう型の膨張による内圧の増加を補償す
ることによりその破損を防止すると共に、水蒸気
を熱媒体としてろう型表面を溶融し、次いで液化
してシエル型から除去する方法である。この方法
では、ろうの回収率が90〜95%と高いので次工程
の燃成中も黒煙の排出量は極めて僅かであり、今
日最も広く実施されている方法である。しかし、
高圧蒸気を使用するために、ボイラーを必要とし
たりその管理者を必要としたりするので、設備が
大規模となり結局高価につき、どこの場所でも手
軽に実施できる方法ではない。
特に、貴金属装身具領域等のロストワツクス法
では対象物が一般に小形であるため、このように
大規模の設備は不向きであり、かかる領域におい
て使用するのに適した脱ろう装置の開発が望まれ
ていた。
従つて、この考案の目的は、非常に簡単且つ小
形の設備でありながら、環境を悪化させることな
く高回収率で脱ろう可能であり、しかも、鋳型の
鋳肌を荒らすことがない脱ろう装置を提供するこ
とである。
上記目的のために、この考案の脱ろう装置は、
上蓋を有する容器と、この容器を上部室及び下部
室に二分する仕切板と、上記下部室に配置された
加熱装置と、この加熱装置近くから上方へ上記仕
切板を貫通して上記上部室に延びる第1の中空管
と、上記仕切板の下方から上方へ上記仕切板を貫
通して上記上部室に延びる第2の中空管と、上記
第2の中空管の上端開口を選択的に封止する封止
部材とを備え、上記第1及び第2の中空管の上端
は、上記下部室に入れられた液体が上記加熱装置
の加熱に由来して上記第1の中空管を通り上部室
に導かれた時のその液面レベルより上方に位置す
るようになつていることを特徴としている。
以上のように構成されているので、脱ろうを行
なうには、先ず下部室に所要量の液体(通常は
水)を入れて加熱装置で加熱すると、封止部材に
より第2の中空管の上端開口を封止した状態で
は、蒸発気の発生により下部室空間の圧力が上昇
し、同液体は第1の中空管を経て上部室に入り鋳
型内部のろう型を溶融する。また、ろう型を含む
鋳型は上部室内においてその湯口を上にして配置
され、使用液体は比重がろう型材料より大きく且
つ大気圧以下の所定圧力における沸点がろう型材
料の融点より高い。
第2の中空管が設けられているので、封止部材
を取り除けば、液体が露出する上部室の雰囲気を
上記の所定圧力に減圧することができ、この減圧
により上記所定温度において鋳型内に液体の沸騰
に由来する気泡を発生させ脱ろうを促進すること
ができる。
この考案によれば、下部室の液体をサイフオン
の原理により上部室に導いて、その内部の鋳型を
加熱しこれを熱媒体としてろう型の溶融を行なう
ので脱ろうに際しガス又は黒煙の発生が全くない
ばかりか、鋳型を均一に且つ徐々に加温できるた
め、熱の不均一による鋳型の熱膨張差が少なく、
鋳型の種類に関係なく実施可能であり、また、溶
融中鋳型は加熱されている液体に埋没しており、
本来多孔質である鋳型の粒子間に液体が存在する
ので液化したろう型材料が鋳型壁に浸潤すること
は全くなく、ろう型のろうを常に95%以上の高率
で回収できる。また、同時にサイフオンの原理を
応用して液体が露出する雰囲気を減圧するので、
液体の沸騰が比較的に低い温度で始まり、鋳肌を
荒らすことなくより完全な脱ろうが加能である。
この考案は推奨実施例を例示する添付図面に関
する以下の詳細な説明から一層容易に明らかとな
ろう。
図はこの考案の脱ろう装置を示す。脱ろう装置
は上蓋1aを有する容器1を含む。容器1の内部
は長さ方向のほぼ中間位置で仕切板7により上部
室2及び下部室3に二分されており、仕切板7の
ほぼ中央部には開口が設けられていて、上部室2
及び下部室3を連通させる第1の中空管4がこの
開口に封止関係で取り付けられる。第1の中空管
4はなるべく下方まで延びるのが容器1の容積を
有効に使用する点で好ましい。
下部室3内の底部には適宜の加熱装置9を配置
する。上部室2の底部、即ち仕切板7の頂面には
ろう型を含む鋳型10が湯口を上にして配置され
る。
第2の中空管5も仕切板7を貫通して上部室2
と下部室3を連結している。6は栓で、上部室2
から液体を入れる場合、この栓6を外すと、液体
は上部室2から下部室3に落下する。その後、栓
6を閉じる。8は使用後の液体を排出するために
下部室3に設けた排液管で、通常は閉じている。
11は頭部11aを有する封止部材であり、第2
の中空管5の上端開口に嵌合しうる。
上述した脱ろう装置を用いて脱ろうを行なうに
は、先ず脱ろうに先立ち、上蓋1aを開けて鋳型
10を湯口を上にして設置し、しかる後、液体
(予熱してもしなくてもよい)を上部室2に入れ
る。次に、第2の中空管5の上端開口を封止部材
11で封止すると共に、栓6を抜いてこの液体を
下部室3に落し、栓6を閉じる。
次に、加熱装置9を作動すると下部室3内の液
体が加熱され、大体100℃に達すると過飽和水蒸
気が発生して下部室3内の圧力が高くなり、熱湯
は第1の中空管4の下端からその内部を通つて上
部室2へサイフオンの原理で移動する。この熱湯
が上部室2内の鋳型内部のろう型を溶融する。
一方、熱湯の移動が終了すれば、第2の中空管
5から封止部材11を取り出し、上蓋1aを閉
じ、そして下部室3に在る加熱装置9を切る。そ
れにより下部室3内の温度は徐々に低下するの
で、減圧状態(100〜300mm/Hg)を下部室3内
に造り、第2の中空管5の上端から上部室2の液
面レベル上にある空間の空気が下部室3に導か
れ、結局、上部室2における液面レベル上の空間
が減圧される。かかる減圧が進行するに従つて、
上部室2において沸騰現象による空気泡の発出を
見て、溶けたろうを押し出して脱ろうが完了す
る。
ロストワツクス法で使用するろう型材料はその
組成にもよるが一般に融点65℃〜75℃、比重0.97
〜0.99であるから、液体をろう型材料の融点以上
に加熱すれば溶融したろう型は湯口から出て加熱
液体中に浮遊するはずであるが、例えば湯口に通
じる通路が下向きに傾斜しているような空洞部分
にある溶融ろうのように、一部は、鋳型内のろう
型の形状によつては排出されるとは限らない。し
かし、十分な加熱を行なえば、沸騰により鋳型の
全内面において発生し成長する軽い気泡が鋳型内
の上記した下向き傾斜空洞部分に逐次溜まり、そ
れに連れて鋳型の空洞内に溶解して留まつている
ろうを順次湯口に向けて押し出し、また、気泡自
体が空洞から解放される時に一緒に溶融ろうを湯
口から外に出す。こうして、たとえ形状的に排出
しにくい鋳型内の空洞に留まつている溶融ろうで
も全て脱ろう可能である。
一般に鋳型の製造に使用される結合材の中には
石膏、燐酸塩等のように焼成工程中に強い結合作
用を示しても熱湯中では若干可溶性のものや、圧
力を受けると結合力を弱めるものがあるので、脱
ろうの際に高温高圧を避けないと鋳型表面に肌荒
れが生じることが分かつた。例えば脱ろう時に加
圧を使用すれば、飽和蒸気圧は当然高くなるから
沸点は上昇し、従つて、使用する液体を相応する
高温にしないと気泡の発生は見られない。その結
果、上記の欠点が出て、脱ろうはしたが鋳型の内
壁に肌荒れを起こしてしまう事態が生じる。従つ
て、この考案のように熱湯を使用する脱ろう装置
では、その温度をろう型を溶融するに足るなるべ
く低い値に抑制するよう、サイフオンの原理を利
用して熱湯が露出する上部室の雰囲気を減圧して
沸点を低下させることによつて、肌荒れを防止す
る。
上記した脱ろう装置によつて、99%程度の脱ろ
うを行なうことができる。構造は全く簡単且つコ
ンパクトであるから、狭いスペースに設置可能で
あり、小規模の実施に特に適する。また、連続し
た加熱手段9を作動しておく必要がないので、電
力費を節減でき、また、加熱手段として使用する
発熱体の寿命を長くすることができる。
更に、この考案によれば鋳型の表面は肌荒れす
ることがなく、鋳物の精度が向上する。ロストワ
ツクス法において鋳型の造型に使用する耐火物の
粒子径は約5μ〜40μの範囲に調整されているも
のが通常であり、一般にロストワツクス法による
鋳物の表面粗度は良くて8μ前後、悪い方は25〜
40μであるが、砂粒の大きさは表面粗度を決定す
る重要な要因であつても全てではない。熱湯を加
圧し温度を大気圧における沸点以上に上げた場合
には、上述した結合材の溶解等によつて鋳肌で20
〜40μの粗度となるが、この考案では熱湯が露出
する雰囲気をサイフオンの原理の応用で減圧する
ことによつて比較的低温で脱ろうを行なえるの
で、鋳肌の粗度は常に10〜20μ以下であり肌荒れ
は生じない。
更に、脱ろうを焼成工程時に行なう従来の方法
の場合、残留するカーボンを焼成によつて燃焼さ
せガス化することが必要なので、煙害及び臭害が
発生するだけでなく、長時間の高温焼成を要し鋳
肌の調整を行ないにくいが、この考案の装置を使
用すれば、焼成工程前に殆ど完全に脱ろうするた
め、上記の欠点を解消できる。また、焼成時間が
短くなるので、焼成時に使用する電気炉の発熱体
の寿命が長くなり且つ焼成工程を能率化すること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
図はこの考案による脱ろう装置の断面図であ
る。 図中、1は容器、1aは上蓋、2は上部室、3
は下部室、4は第1の中空管、5は第2の中空
管、7は仕切板、9は加熱装置、10は鋳型、1
1は封止部材である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 上蓋を有する容器と、この容器を上部室及び下
    部室に二分する仕切板と、上記下部室に配置され
    た加熱装置と、この加熱装置近くから上方へ上記
    仕切板を貫通して上部室に延びる第1の中空管
    と、上記仕切板の下方から上方へ上記仕切板を貫
    通して上部室に延びる第2の中空管と、上記第2
    の中空管の上端開口を選択的に封止する封止部材
    とを備え、上記第1及び第2の中空管の上端は、
    上記下部室に入れられた液体が上記加熱装置の加
    熱に由来して上記第1の中空管を通り上部室に導
    かれた時のその液面レベルより上方に位置するよ
    うになつていることを特徴とするロストワツクス
    用脱ろう装置。
JP10494778U 1978-07-29 1978-07-29 Expired JPS6235559Y2 (ja)

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JP10494778U JPS6235559Y2 (ja) 1978-07-29 1978-07-29

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JP10494778U JPS6235559Y2 (ja) 1978-07-29 1978-07-29

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Publication Number Publication Date
JPS5523259U JPS5523259U (ja) 1980-02-14
JPS6235559Y2 true JPS6235559Y2 (ja) 1987-09-10

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