JPS62291389A - ドリルビットとその潤滑シール - Google Patents

ドリルビットとその潤滑シール

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JPS62291389A
JPS62291389A JP13724786A JP13724786A JPS62291389A JP S62291389 A JPS62291389 A JP S62291389A JP 13724786 A JP13724786 A JP 13724786A JP 13724786 A JP13724786 A JP 13724786A JP S62291389 A JPS62291389 A JP S62291389A
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lubricating oil
sealing
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hydrodynamic
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マンモハン・エス・カールシー
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (R梁上の利用分野) この発明は一般に堅い地面や前層に穴をあけるためのロ
ータリーコーンカッタータイプのロックピッ1−に関す
る。さらに訂しく(ま、この発明は流体力学的潤滑シー
ルに関する。このシールは穴あけ作業にJ3けるシール
寿命を著しく高める。この発明による潤滑油シールの概
念は、シールの潤滑油側においては、くさび作用(we
dging action)によって流体力学的潤滑油
薄膜を形成し、泥水側においては事実上流体力学的作用
を生じさせないことであり、さらにこれによって潤滑油
が潤滑油側からシール界面を介して、泥水側へと流体力
学的に移送されるようにしている一方で、同時にその逆
のことが起らないようにすることである。このシールは
流体力学的に誘起されるaIl滑油流によって掘削粒子
を連続的に洗い流す。それと同時にこのシールはシール
部材とドリルビットの回転面との間の境界面へ粒子が混
入するのを防止するスクレービング機能を有する。ドリ
ルビットの回転面は相対的な回転運動とともに軸方向へ
も移動可能であるが、前記シールIs材はこの回転面に
対してシール作用を発揮する。このシール設計では、潤
滑油薄膜が存在するためにエラストマの潤滑油シールと
相手方のロータリーコーンあるいはシャフトの金属面と
が直接擦れ合うことがないようになっている。潤滑油薄
膜を設けてシール界面における泥水の混入を防ぐことで
、rf7?fI油シールの寿命を現在利用できるシール
の寿命と比較してずつと艮くすることができる。
(従来の技術) 地層に穴をあけるためのドリルビットには非常に多くの
異なったタイプのものが存在するが、ここで考察してい
るドリルビットの構造は一般にロータリーコーンタイプ
のロックビットとして知られている。ドリルビットの本
体構造はドリルバイブに螺肴可能になっている。そして
このドリルバイブはドリリングリグ(drillina
 rig)に固定されて回転する。前記ドリルビットの
本体構造は脚部を有する。前記脚部の各々は、ロータリ
ーコーンカッター部材を支えるスタンプシャフトあるい
はアクスルを有する。前記ロータリーコーンカッター部
材はドリルビットの回転により地層を掘削する。通常ド
リルビットには内部に潤滑油システムが設けられている
。前記潤滑油システムはかなり粘性の高い潤滑油を用い
ている。この潤滑油は前記ロータリーコーンカッター部
材の各々において、シール部材によって潤滑油システム
内に保持されている。実際上、ロータリーコーンタイプ
のドリルビットのすべてが潤滑油シールを用いているが
、周知のようにドリルビットが動作する環境が摩擦の激
しい条件下であるため、これらのシールはかなり急激に
摩耗してしまう。ドリルビットの各ロータリーコーンカ
ッター部材の潤滑油シール部材は、ベントナイトのよう
な微細な研磨粒子を含む掘削泥水(drilling 
f’1uid)に曝されルト、一方、ドリル刃は掘削中
に岩屑から腐蝕を受ける。通常泥水として知られる掘削
泥水においては、掘削泥水中に含まれる固体粒子に対す
るキャリヤは水や他の液体である。
ドリルビットにおけるベヤリングの破損は、大部分の場
合、潤滑油をビット内に封じ込めているシールの破損の
後に起る。種々のドリルビット設計において現在用いら
れているシールされた潤滑油システムにおいて、シール
部分は最も弱い結合部分である。ドリルビットシールは
非常に苛酷な環境下において動作させることが要求され
る。つまり、研磨性を有する泥水や^湿、そしてロータ
リーコーンカッター部材とそれが据え付けられているシ
ャフト間での複雑な動きの中で動作させることが要求さ
れる。このカッタ一部材とシャフト間の動ぎには軸方向
の運動、径方向の運動、左右方向へのカンタ−コーン部
材のぐらつきそしてこれらの複合運動が含まれる。ベヤ
リングの摩耗が続くと、これら径方向の運動及び僧方向
の運Ωノはさらに増大し続ける。こうしたカッタ一部材
の複雑な動きに関連して、±501)S +から±10
0psi(± 3.5Kg / ctAから± 7.0
に9 / ci )の範囲に及ぶ、あるいはそれ以上の
大きさを有する高周波数の圧力変動が予想される。これ
は圧力均−化シス′テムがこうした急激な変動に対応で
きないためである。よいシールの設計は、上述の運動、
圧力変υJ、高温、研磨性を有寸゛る泥水に使用した場
合においても、漏れが少ない状態を保ちつつシール性能
を発揮し続けることのできる必要がある。
さらにシール寿命を艮くするようなシール設計でなけれ
ばならない。
長年の間にわたって徐々にシール寿命を改善してきた幾
つかのシール設J1が、多数のビット製造者によって用
いられてきた。現在最も広く用いられているシール設計
の1つがヒユーズ・ツール・カンパニ(Hughes 
Tool Co、  )の米国特許第3.397,92
7  号に記載されている。特にこのシール設計は0リ
ングを使用しており、カッターコーン部材の動きに対応
するために予め大きな締めしろ(interferen
ce)を与えている。さらに、シールに十分圧縮を加え
ることで、シールが受ける大きな摩耗を補償している。
このシールはブルー1へ・フォース・アプローチ(br
ute force approach)のもとで、つ
まりシールに圧縮を加えて動作させることでシール寿命
を延ばしている。このシールはまた流体力学的潤滑作用
のいかなるデフイニテイブメカニズム下においても動作
しないため、エラストマのシール面とロータリーコーン
部材あるいはシャフトの回転金属面とが直接接触するこ
とになる。このようにシール面と金属面が直接接触して
擦れ合うため、エラストマ材はかなり急速に摩耗する。
この摩耗という問題は、シール面とそれが対面するロー
タリーコーン部材の回転面との間で通常発生する軸方向
における相対運動によってさらに深刻化する。この軸方
向にあける相対的な運動によって、υ1磨性を有力る配
粒子がシール界面にくさび作用により侵入しやづくなる
。配粒子のこのくさび作用は、Oリングの断面が、シー
ル面の接触領域の外側において徐々に収束する形状を有
することから引き起される。潤滑油の薄膜が存在Vず、
研削性をイIする配粒子がシール界面へ侵入する結果、
シールのエラストマ材質は急速に摩耗し、シールのスj
命【よ比較的短くなってしまう。
こうして、Oリングシールに対して最初に与えられた大
きな圧縮は1♀耗を補償1−るためにエラストマ材質を
供給することに使い果されるが、−万においてシール状
態は維持される。シールの寿命を延ばすためにはさらに
軟かいエラストマを使用し、ざらに大きな圧縮を最初に
加えなければならない。
前述のシールに関する別の問題点は熱発生率が高いこと
と、シール界面における局所的な温度上界である。これ
は潤滑i11]薄膜が存在しないために、動的な状態に
あるシール界面において大きな摩擦が生ずるためである
6最初に加える締めしるがざらに状況を悪化させ、シー
ル面の温度を一層上昇させる結果になる。こうしてシー
ル面における局所的温度は周囲の湿度に比べてずっと高
くなり、シール材は気泡を発生したり、焦げたり、硬化
したりしてシール寿命を非常に短くしてしまう。擦れ合
う速度が増大すると、シール界面における温度は急激に
上昇するから、このシールは高速のピッ1−には不向で
ある。
別のシール設計がジー・ダブリュー・マーフィー・イン
ダストリー(G、W、Hurphy Industri
es)の米ゴ1特許第3.765.495号に記載され
ている。このシール段別は楕円形の断面を有するより厚
いシールを使用し、大ぎな締めしろを最初に++nえる
ことで同等なシール寿命を19でいる。このとぎ圧縮率
は10%以下に維持されている。このシール構造はシー
ル界面において潤滑油を使用してj5らず、またシール
の両側つまり潤滑油側及び泥水側ともに十分に丸くなっ
た端部を有する。この結果、軸方向における相対的運動
によってシール界面へ研削性を有する配粒子がくさび作
用によって侵入してしまう。このシール設計に対する寿
命ちまた比較的短く、前述の締めじろを大きくとったO
リングと同等である。
清浄な環境下においては、流体力学的潤滑作用によりロ
ータリーシャフトシールの寿命をかなり改善できること
が知られている。従来の技術においても、流体力学的潤
滑作用に基づいて機能するエラストマシール設五1がい
くつか存在する。十分な厚さの流体力学的薄膜を形成す
ることによって、2つの互いに擦れ合う而(シールのエ
ラストマ面と回転部の金属面)を完全に隔rBシて表面
のざらつきを防いでいる。これによって清浄<’L環境
下においては摩耗をなくすことができる。例えば米[」
特許第3,449,021号、第2,867.462号
、第3.831,954  号、第2,574,500
号、第3.195.902号、第2,647,770号
、第3,272,521号には管状部材の間−C傾斜シ
ール面を使用して流体力学的作用を起させた例が記載さ
れている。米国特許第3.449.021号には互いに
回転運動を行なっている面の間でそうしたシールを用い
た例が記載されている。しかし、こうしたシール構造は
井戸の剥削において使用する時のように、研削性を有す
る流体が存在する場合の使用には不向である。なぜなら
この場合には振動が激しいために流体が直接シールと接
触するからである。またこれらのシール構造においては
、泥水側で強いくさび作用が促進され、泥水側からシー
ル界面内へ研削性を有する泥粒子が侵入するため、シー
ルがa!擦によって急速に摩耗してしまう。この結果、
早期にシールが使用不能になる。このように、清浄な環
境下においてはこうしたシール構造もうまく改能するが
、シールが泥水のような研削性を有する流体に曝される
ような条件下における使用には全く不向である。
流体力学的な潤滑特性については本出願の発明者により
研究が行なわれ、いくつかの報告書において発表された
。つまり、「高圧ロータリーシールとしての傾斜Oリン
グの実用性に関する研究」(エム・ニス・カールシー(
H,S、Kalsi)、ジー・ニー・ファーゼカス(G
、 A、 Fazckas)、ニーニスエムイー・ベー
パー(八!J[Paper)tin 72−WA/DE
−14(1972))や「オフセット0リングによるロ
ータリーシールの弾性流体力学的潤滑作用1 (エム・
ニス・カールシー、ニーニスエムイー・ベーパーN(1
80−C2/LUb−7(1980) )及び1975
年にヒユーストン大学へ提出された同じタイトルの学位
論文において報告されている。この研究は流体力学的シ
ールをロータリーシャフトへうまく利用するために、r
8潤滑用の基本的な原理について取扱っている。しかし
、これらの研究は清浄な環境下において動作するOリン
グ状の断面を有するシールに限られていIこ 。
掘削に用いるマッドモータにおいて、傾斜シール原理を
利用した発明が1983年1月31日付は出願用462
 、464号(マンモハン・ニス・カールシー)に記載
されている。この発明はまた、ロータリーシャフトシー
ルにおいて流体力学的潤滑作用の原理を用いることで、
マッドモータに広く見られる利用上の問題点をうまく克
服している。特にマッドモータにおける傾斜シールは大
きな差圧下において動作するように設計されている。こ
こでは面積差の原理を流体力学的シールの原理と関連づ
けて利用することにより、シールの使用寿命を延ばして
いる。このシールをドリルビットにおいて使用するのは
、寸法上の厳しい制限のために技術的には易しくない。
その上、シールの複鎖さと寸法の大きさ及び費用が掛か
り過ぎることからこのシールをドリルビットに使用する
ことは現実的でない。ドリルビット(ごおいて使用する
には、シールは非常にコンパクトでなければならず、現
在用いられている形のドリルビット構造にうまく適合す
る必要がある。こうした性能を有するシールはざらにM
れが非常に低く抑えられ、かつ実際にドリルビットに対
して使用するための簡単な構造を有していなければなら
ない。ドリルビットは平均差圧がほとんどゼロか、ある
いは非常に小さい状態で動作する。それゆえ大きな差圧
Fでのシーリングにおいて、!!せられた困難を克服す
るために、マッドモータシールにおいて用いられたいく
つかの特徴はここでは必要とされない。また、前述した
マッドモーターシールと異なってシール寿命を延ぼりた
めにシールを介して潤滑油をたくさlυ漏らすことはあ
てにできない。なぜなら、ドリルビットにおいて通常用
いられる圧力均一化貯蔵容器の容量に制限があるからで
ある。従って、この特定の用途においては、潤滑油の漏
れを非常に小さくした状態で動作しつつ、なおかつシー
ル寿命を延ばすことのできるシールが必要とされろ。
シールとシャフトあるいはロータリーコーンとの間にお
ける軸方向の相対的運動によって、場合によっては研削
性の泥粒子がシール界面に侵入力るが、ドリルビットシ
ールにおいて必要とされる性能の1つに、こうした泥粒
子の侵入を防ぐことが挙げられる。マッドモーターシー
ルにおいては、相対的回転運動を行なっている部材が堅
固なベヤリングシステムによって互いに輪方向に対して
固定されているため、こうした問題は生じない。この発
明は、ロータリーコーンドリルビットに対して以上に列
挙された問題点をうまく克服するようなシールについて
述べている。
(概 要) 基本的な概念からいうと、潤滑油側の形状と研削性を有
する泥水側の形状が異なっているシール部材が提供され
ている。この場合、シール部材の潤滑油側においては流
体力学内温げ1作用を促進することが意図され、一方泥
水側においては、いかなる流体力学的作用も起らないこ
とが望ましい。
この発明は一般に円形を有する潤滑油シール部材を使用
している。このシール部材は潤滑油側において流体力学
的形状を成し、1つあるいはそれ以上の波形を有してい
る。この波形の成幅と形状はシール界面における相対的
な回転によって所望の大きさの流体力学的薄膜が形成さ
れるように選択される。前記シール部材の泥水側におけ
るシール形状はシール部材と対応するドリルごットコー
ンあるいはシャフトの回転面との間における相対運動に
よって生ずる流体力学的作用を本質的に防止するような
多くの形状を有することが可能である。
シール部材の泥水側における形状はさらに、動的なシー
ル面とシャフトあるいはコーンの対応面における軸方向
の相対運動によって生ずる研削性の泥粒子のくさび作用
を本質的に防止するようなものである。最も簡単なシー
ル形状としては、潤滑油側においては縁が連続する正弦
波形状を有し、一方泥水側においては平板円環状の円筒
面を有するものが挙げられる。
汚濁物がシール界面に侵入するという明らかな問題点の
ために、今までは流体力学的シールがドリルビットに使
用されることはなかった。ドリルビット以外にシールを
使用する場合には、シール部材の潤滑油側及び非潤滑油
側の両側からシール界面の潤滑作用を促進しようとして
いる流体力学的シール構造が多い。
(目 的) この発明の目的は特に、ドリルビットシールに流体力学
的潤滑作用を利用し、シール部材の潤滑油側においての
み流体力学的作用を促進する一方で、シール部材の泥水
側においてはそうした流体力学的作用を本質的には発生
させないようにすることである。ロータリーコーンドリ
ルビット以外の装置で用いられる従来技術による流体力
学的潤滑シールにおいては、潤滑油側から非潤滑油側あ
るいは汚濁物側へ移送される潤滑油を回収するようなシ
ール構造を有している。しかし、この発明によるシール
構造は前述の理由により、こうした潤滑油の回収は行な
うようにはなっていない。こうしたシール形態により、
ra ?11油は途中で漏れることなく潤滑油側から泥
水側へ流れる。潤滑油側における波形形状は所望の厚さ
の薄膜を形成しつつ、なおかつ漏れ量をできる限り少な
くするように選択される。そのおかげで圧力補償用の潤
滑油貯蔵システムにおいて利用できる貯蔵量で対処でき
るようになる。ドリルビットにおいて瑛在用いられてい
るシールと異なって、この発明のシールは、シールの動
作寿命を通じて−lして所望の割合によって漏れが生ず
る。現在用いられているシール構造においてtま、最初
は事実上漏れがへいが、1Jl滑作用を行なっていない
ためにシールの寿命が短い。その結果、突然の破損によ
り大きな漏れが生ずる。
泥水側においてはシール部材は掘削泥水のような汚濁物
に対して本質上非収束性の端部を有する。
これによって、シール部材とシール部材がシールする面
との間に相対的回転が起きたときに、前記掘削泥水がい
っさい流体力学的揚力を発生しないようにしている。こ
の非収束性の形状により、シールとコーンあるいはシャ
フトの間の軸方向における相対的な運動中にもなんら流
体力学的揚力作用が生じない。
従来のOリング断面は泥水側に対して、傾斜した収束性
形状を有する面を形成する。このことから、軸方向の運
動中にいくらかくさび作用を受(プて汚濁物がシール界
面に侵入してしまう。従来のドリルビットにおいてはシ
ール材質のデュ[1メータをある程度下げてシールの圧
縮度合を制御することによって、相対的に回転している
シール面に)#′J濁物が浸入することを防いでいる。
しかし、この発明においてはシール部材の形状と、汚濁
側及び潤滑油側の境界面の構造により、汚濁物がシール
の潤滑油側へ侵入することが事実上防止される。
シール部材の潤滑油側には少なくとも1つのあるいは望
むらくは複数の波形から成る面が形成される。この波形
は滑らかな正弦波形であってもよいし、また他の波形で
あってもかまわない。シール部材の潤滑油側は波状の流
体力学的形状を有しており、断面において見ると傾斜面
を形成している。
前記の傾斜面はコーンあるいはシャフトの円形金属シー
ル面と協働して、潤滑油チ1!ンバ側に向かっては段々
と幅が広くなっており流体力学的エントランスゾーンを
形成する。一方、前記傾斜面は金属シール面との接触点
に向かっては徐々に幅が狭くなっている。シール部材が
波形形状の表面を有していることから、シールが接触す
る部分の幅は省えているシール断面の位置に依存して周
辺上で変化する。シール部材の表面の幅が、ドリルピッ
トのローラーコーンあるいはシャフトの回転金属シール
面との接触点に向かって徐々に狭くなっていることから
、潤滑油薄膜が泥水側へ流れることを妨げるようなスク
レービング作用を防いだりあるいは最少限に押えるマー
ジング・ラディアス(merOinQ radius)
が形成される。シール部材と円形金属シール面との間に
相対的な回転が生じたとき、潤滑油側の境界面にJ3け
るシール部材の波形表面によって、シールと相対的な回
転を行なっているシール面との間に流体力学的揚力が発
生する。
この力によってシール材が金属シール面から若干時ら上
げられる。そして、流体力学的作用によって、非常に少
量ではあるが、一定量の潤滑油をシール部材の潤滑油側
から泥水側へと侵入させるポンプ作用が生ずる。この潤
滑油の侵入が洗い流し作用を起こさせ、これによってシ
ールの汚濁側近傍に存在する研磨粒子が連続的に除去さ
れる。また、シール界面に流体力学的に潤滑油薄膜を心
入することで金属面との間に離間部が形成されるため、
直接接触して擦れ合うことがなく、従って摩耗もなくな
る。ざらに、シール部材と金属シール面との間の摩擦は
絶えず最小限に維持される。従って、温度も低く保たれ
、シール部材の動作寿命を延ばすことができる。事実、
潤滑油薄膜はシール部材のエラストマ材と金属シール面
との間を最小限に離間した状態にN持する。これらの特
徴が一緒になって、ロータリーコーンタイプのロックビ
ットに対する流体力学的シールにおけるシール部材の寿
命を、現在市場に出回っている類似のロックビットと比
較して格段に延ばすごとができる。
この利点は、この流体力学的シールの冶及を促准するで
あろう。
この発明は当初、ロックビットの耐摩耗性を向」−さぼ
るために考案された。しかし、ざらにこの発明はロータ
リーシャフトかハウジングのどちらかが回転している状
態において、このロータリーシャフトをハウジングに対
してシールするためにも用いることができる。この発明
はさらにロータリーコーンロックビットあるいはロータ
リーシャフトのシール部材が単体のエラストマ材から成
っているとき、あるいは2つあるいはそれ以上のシール
形成部材から成っているときでも使用することができる
し、またエラストマ以外の材質から成っているシール部
材に対しても使用できるし、複数のシール部材が組合わ
さった状態においても適用可能である。
上述した発明の特徴、利点、目的あるいは他の事項につ
いて詳細に理解するため、先に概述したこの発明に対す
るさらに詳しい記述を添附図面を参照しつつ以下の実施
例に対して説明する。添附図面はこの弁明を記述する一
部ではあるが、代表的へ実膿例を説明するためのもので
あってこの発明の範囲を制限するものではないことに注
意すべさである。この発明は伯の則等な態様で実現する
ことが可能である。
(実施例) 次に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。ま
ず第1図にはロックビットの本体構造のうち、下側の脚
部12の位置10における部分断面図が示されている。
前記脚部12は潤滑油流路14を形成するような構造と
なっている。前記潤滑油流路14は従来方式の潤滑油供
給システムと連通している。潤滑油供給システムとして
は、例えばヒユーズ・ツール・カンパニの米国特許第4
.375,242  号に記載されている形態でもよい
し、あるいはまた他の手頃な形態の潤滑油供給システム
でもかまわない。この発明による流体力学的シール部材
は、潤滑油供給システムを有するドリルビットと共に用
いることを意図しているが、それ以外においては潤滑油
供給システムはこの発明のいかなる部分をも占めてはい
ない。前記脚部12の下端にはジャーナル部16が延び
ている。このジャ−ナル部16のまわりにはロータリー
カッタ一部材18が装着されている。前記ロータリーカ
ッタ一部材18は一般に円錐形状を有していることから
、通常ロータリーコーンと呼ばれる。前記ロータリーカ
ッタ一部材18には複数の差込みカッター20が設けら
れている。この差込みカッター20(よ通常タングステ
ンカーバイドあるいは他の適当な材質で形成されている
。前記差込みカッター20はドリルビットが回転するこ
とによって着層を掘削する。ドリルビットはこれと連結
されたドリルパイプが回転することによって回転する。
前記ロータリーカッタ一部材18と差込みカッター20
はこの発明の精神と範囲から逸脱しないような多数の適
当な形態のうちどんなものでもよい。
前記脚部12のジャーナル部16は複数のベヤリングシ
ステムから成る。このベヤリングシステムは前記ロータ
リーカッタ一部材18を支持し、これがジャーナル部1
6から離間しないように保持している。前記ジャーナル
部16はボールベヤリングレースをl成する。このボー
ルベアリングレース内には複数のボールベアリング22
が嵌まっている。前記ロータリーカッタ一部材18はさ
らに類似の円形ベヤリングレース24を形成する。
この円形ベヤリングレース24は前記ボールベヤリング
レースと整合しこれと協働して円形ヂャネルを形成する
。そしてこの円形チャネル内にボールベヤリングが嵌め
られる。ボールベヤリングはロータリーカッタ一部材1
8を回転可能に支持し、さらにロータリーカッタ一部材
をジャーナル部16に組込んだ状態に保持する。前記ジ
ャーナルにはベヤリング挿入穴26が設けられており、
プラグ部材28が前記ベヤリング挿入穴26内に挿入さ
れる。前記プラグ部材28は、前記ボールベヤリングレ
ースの一部を形成する。ピット構造を組立てる時、前記
ロータリーカッタ一部材によってボールベヤリングはベ
ヤリング挿入穴26を通してベヤリングレース内へ挿入
される。第1図に示すような方法によって、前記ロータ
リーカッタ一部材18はジャーナル部16に紺付けられ
ている。
その後、プラグ部材28がベヤリング挿入穴26内に挿
入され、溶接接合部30あるいは伯の適当なプラグ保持
方法によってジャーナル部16に固定される。図のよう
に、前記プラグ部材28には潤滑油溝32が設けられて
いる。このrIJ滑油満32は前記潤滑油流路14及び
潤滑油分岐流路34と整合して配置されている。前記潤
滑油分岐流路34は潤滑油を、ロータリーカッタ一部材
の堅固な円筒状面36及びジャーナル部16の円筒状面
38とによって形成される保持境界面へと導く。
こうして、互いに可動なこれら円筒状面の間にt)滑油
薄膜が形成される。
前記ジャ−ナル部16の自由端上の位置40には堅固4
1円筒状ジャーナル面が設けられている。
円筒状保持面を形成するブッシング部材42が、この円
筒状ジャーナル面のまわりに配置される。
前記ブッシング部材42及び円筒状面36.38はベヤ
リングレース内のボールベヤリング22と協働する。こ
れによって前記ロータリーカック一部材18がジャーナ
ル部に対して回転した時や穴あけによって引き起こされ
る負荷に抗する時に、このロータリーカック一部材に不
都合なぐらつきが生じないようにしている。前記ジャ−
ナル部16の自由端には、堅固な材料44によって平板
保持面が形成されている。ntj記ロータリーカッタ一
部818のべVリングポケット48内に支持された軸方
向のベヤリングインサート46は、軸方向の押力(スラ
ストフ4−ス)に抗する保持性能をイI’J  る 。
ジャーナル部16に対してロータリーカック一部材18
を回IPλ可能に支持1プるための、特定の保持構造及
びブッシング構造について説明したが、これは本発明の
範囲をいかなる点にま3いてもυ1限するものではない
。すなわら、この発明の精神から逸脱することなくこの
発明による他の保持システム、ブッシングシステム及び
潤滑システムを取入れることができる。
前記ロータリーカッタ一部材とドリルビットから延びて
いる脚面との連結部には、通常潤滑油シール部材が設け
られている。この潤滑油シール部材は、ベヤリングとブ
ッシングのアセンブリに対して潤滑性能を保持する。そ
して、さらに掘削泥土などの汚濁物がベヤリングとブッ
シングのアセンブリに侵入するのを防止する。例えば米
国特許第3.866、695号には、第2図の円形シー
ル部材23のようなシール部材が記載されている。また
、再発行特許第28,625号は第1図のシール部材2
6や第4図のシール部材86を記載している。第1図に
はこの発明による円形のシール部材50が図示されてい
る。前記シール部材50はロータリーカッタ一部材18
内に設けられた円形シールポケット52内に設けられて
いる。これ以外に、シール部材はジャーナル部16内に
設けられたシール溝内に設けられても、この発明に基づ
い、ている限りかまわない。おるいはまた第1B図に示
ずようにロータリーカッタ一部材18内に設けられた溝
の中に配量されてもよい。ジャーナル部16は、本体構
造につながっている脚部12との連結部にJ3いて円形
台s!54を形成する。この円形台座54によってシー
ル部材50の安定性が維持される。
シール部材は多数ある適当なシール材のなかのどれで形
成されていようとかまわない。シール材としてはエラス
トマ、ゴムのようなシール材あるいは秤々の高分子シー
ル材などがある。
第1図、第1A図、第2図、第9図のシール部材50は
通常の構造を有している。つまり、シール部材のvIl
滑油側おけるくさび作用を促進することにより、所望の
厚さの流体力学的潤滑油薄膜をうまく導入してシールを
形成する。このとき汚濁物つまり泥水側のくさび作用は
抑i、IIされる。而64はシール面68と急峻な角度
によって接触しており、鋭い角78を形成する。このた
め、接触面の周辺を展開して見たときには第1図、第1
A図、第2図に示すように、このシール部材の断面は潤
滑油側においては正弦波状の接触部形状を有する縁を形
成し、一方、泥水側にa3いては直線状の接触部形状を
有する縁を形成する。シール部材のF、l滑油側におけ
る正弦波の数と大きさを効果的に変えて所望の厚さと均
一性を有する流体力学的薄膜を得ることができる。第2
図に示すようにシール部材とドリルビットのロータリー
カッタ一部材間の相対速度” v ” tよ、シール部
材の縦方向に対Jる垂直成分“V n ”と接線成分“
Vt”に分解できる。第1A図に示すように、シール面
68と面82とによって形成される潤滑油側のシール部
材断面が、徐ノZに収束する形を有していることから、
垂直成分” V n ”はエラストマシール面を押上げ
る作用を生じ、これによって境界面にaη潤滑油流体力
学的薄膜が形成される。接線成分Vt。
(まこの潤5゛1油膜がシールの周方向に移動して、そ
こに分布する作用を促進する。ここで、流体力学的な押
上げ作用は、シール部材が徐々に収束するような形状を
有していることと速度の垂直成分の存在することから生
ずるものであることに留意すべきである。シール部材の
汚濁物を運んでいる泥水に曝された側は平板状であり、
鋭い角78においては完全な円を形成している。従って
、シール部材と[1−タリーカッタ一部材との間の相対
的な回転速度によって、シール部材の泥水側には垂直速
度成分はいっさい発生しない。
第1Δ図はドリルビットとロータリーカッタ一部材を組
立てた状態の部分断面図を示す。図中にt、1シールボ
ケッ1−52中に配首されたシールX!材50も同時に
示されている。図のように脚部12のジル−ナル部16
は円筒状ジャーナル面56と円板面58を形成する。前
記円筒状ジャーナル面56と円板面58は曲率表面を右
1゛る円板60によって交差している。前記円筒状ジャ
ーナル面5G、円板面58、円板60iよ第1図に関し
て説明したようにシールを安定化さゼる円形台Pu 5
4を形成する。前記シール部材(よ対応する面62,6
4.66を形成する。これらの面は対応する安定化面と
係合し、それによってドリルビットが動作している間シ
ール部材の確固たる位置付けを行なう。前記ロータリー
カッタ一部材18は円筒状のシール面68及び平板円形
面70を形成づ”る。前記シール面68及び平板円形面
70は協働して円形のシールポケット52を形成1ll
−る。シール部材50は円形のシール面72を形成し、
このシール面72はロータリーカッタ一部材のシール部
68と係合してシールを維持する。前記シール部材50
はジャーナル面56とシール面68との間で十分に圧縮
を受けた状態に維持され、これによってシール面68と
シール面72の境界及びジャーナル面56とシール面6
2の境界におけるシールを確実に維持し、ロータリーカ
ッタ一部材のぐらつきが防止される。
上述したように、前記シール部材50は軸方向に相対的
な運動が起きたときにスクレービング作用を生じ、これ
によってシール面68.72のシール界面へ汚濁物が侵
入することはなくなる。ドリルビット本体の脚部12と
ジャーナル部16の連結部には平面74が形成される。
[1−タリーカッタ一部材の内側端面76は平板円形面
形状を有する。前記内側端面76は平面74と離間して
おり、掘削泥土のような汚濁物を含んだ液体がシール部
材50の面64へ取込まれる。研摩粒子がシール部材の
シール部72とロータリーカッタ一部材のシール面68
との間のシール界面へ侵入することを防ぐために、シー
ル部材にはスクレービング機能が付与されている。この
スクレービング機能は鋭い円形端部あるいは角78によ
って実現される。前記角78はロータリーカッタ一部材
の円筒状のシール面6Bと鋭い角度(例えば90°〉で
交差する。泥水側界面におけるシール部材の形状IJ、
流体力学的機能を本質的に生じないようなものであれば
いかなる形状でもよいことを銘記すべきである。前記角
78における角度関係は90°の代りに円環状の角から
どちらの方向(つまり鋭角方向または鈍角方向)へ45
″位傾けても、それ程大きな流体力学的揚力を発生する
危険はない。しかし鋭角の角度関係においては顕著なく
さび作用が生じないようにしなければならない。
ざらに、泥水側界面はそれが相対的な回転運動が起きた
ときに流体力学的な作用を生じさせないようなものであ
る限りにおいては、図中の64に示されたような平面以
外のいかなる表面形状を有していてもかまわない。泥水
側界面がいかなる角度を有している場合でも、徐々に収
束するよ・〕な形状は避けることが重要である。なぜな
らそのような形状にすると潤?18I油シールの泥水側
に流体力学的作用が生じるからである。このことからシ
ール面72に対して面64が’、’K 1J角が十分に
鋭角であるために流体力学的作用を生じないような場合
には、角78にJ3いて、例えば接触端51の近傍にお
いて採用されているような波形と類似の波形表面形状を
採用することも可能である。、流体力学の理論によれば
、角78が906を’4T覆るときには、この角78に
おいて泥水側から引き起こされる流体力学的薄膜作用は
、面64の波形の大きさや個数がいかなるとぎにも発生
しないことが示される。。
角78における角度が90’と異なるときでも、所与の
回転速度、潤滑油粘性、表面の波形の大きさや個数に関
係なく、本質的に流体力学的作用が無視できるような最
小角度が存在する。例えばシール部材の断面が潤滑油側
においては面82のように徐々に収束するような形状を
有し、また泥水側においては角78が十分鋭い角度を有
すれば、泥水側及び潤滑油側の両側において同じ大きさ
と個数を有する波形のシール形状を採用することもまた
可能である。この形状によれば均一の幅をhする波状接
触面を形成することができる。
円形のシール部材50の軸方向における反対側の端部に
は平面80が形成される。この平面80はロータリーカ
ッタ一部材の平板円形面70とだ[聞している。角度付
すされた而82がシール部材50によって形成される。
前記の而82は円筒状のシール面72及びシール部材5
0の平面80と交差し、徐々に径が変わって収束する接
触端51を形成する。角度付けされた而82は第1Δ図
においては円鉗状を有しているが、この発明の精神と範
囲から逸脱しない限り凹面や凸面等の他の適当な形状で
もかまわない。前記角付けされた面82は円筒状のシー
ル面68と協働してシールの流体力学的揚力作用領域を
形成する。シールは潤滑油の相対的な動きに応じて揚力
を生ずる。この揚力は速度の垂直成分■nによって生じ
るが、これによって引き起される流体力学的くさび作用
が円筒状のシール溝68から円筒状のシール面72を少
し押し上げる。さらに、第2図に示した直線状の図より
明らかなように、流体力学的揚力のかかる先細りの面8
2は周辺に沿って長さが変わる。
これによってシール溝72もまたシール周辺に沿って長
さが変化する。第2図に示すように角度(=Jけされた
面82と円筒状のシール溝72との交線は1回転につき
2サイクルを有する緩やかな正弦波曲線である。
第1B図はこの発明による別の実施例に対する部分断面
図である。この実施例では、シール部材は回転可能な部
材の中に据え付けられており、固定のジA7−ナル部に
対して動的なシール界面を形成する。第1B図に示すよ
うに、シール部材61は部材65内の円形シール溝63
の中に保持されてJ3す、円形のシール縁67を形成す
る、このシール縁67は部材71の円筒状のシール面6
9と相対的に回転可能なシール状態で係合する。回旋状
の傾斜面73とシール縁67は曲率を有する端部75に
おいて交差する。スクレービング端部77が泥水側の面
79とシール縁67の交線によって形成される。、流体
力学的なシール部材61は前記シール部材と関連して説
明したのと同様に機能Jる。
回転運動を行なっている時、泥水側における流体力学的
作用を防ぐことに加えてざらに、1抛方向において相対
的な運動を行なっている時にもそうした作用を防止する
ことが必要である。この潤滑油シール設計の特徴は、ロ
ータリーカッタ一部材の円筒状をしたシール面68が泥
水側と接触する近傍にJ3ける断面の局所的形状の詳細
にある。第1A図に示すようにシールが泥水と接触する
部分の形状は潤滑油側のような徐々に収束する形状では
なく、非常に鋭く急峻な角78を形成する。泥水側にお
いては徐々に収束する形状を有していないことにより、
ロータリーカッタ一部材がシールに対して軸方向の運動
を受けた時にもシール界面における研摩泥粒子がくさび
作用を起こすことはない。
実際この直角の端部はスクレーパとして非常に有効に曙
能し、ロータリーカッタ一部材が軸方向に運ΩJする時
、ロータリーカッタ一部材の接合するシール溝68をき
れいに拭う役割を果す。シール部材の潤滑油側にa3い
て生ずる正の流体力学的作用のため一定量の潤81油が
漏れる。漏れた潤滑油はシール部材とロータリーカッタ
一部材との間の相対的な回転の間にシール面68.72
のシール界面を通じて汲み出される。波の大きさや個数
を適当に選択することによりこの潤滑油の漏れを小さく
したままにできるが、シール界面から研摩粒子を洗い流
してさ−れいにしておくだけで十分である。シール部材
のy:rU潤滑油側形成される正弦波の個数とその大き
さの設31を選択することによって、所望の流体力学的
薄膜及び発生する潤滑油のボンピング作用を得ることが
できる。潤滑油の貯蔵領域は、シール部材に対する所期
の使用寿命の間は、シール界面において連続的に潤滑油
を供給できるよう十分な大きさに設計されている。
上述したように第10図のシール部材の泥水側に不0■
欠である急峻な端部形状は、シール寿命を向上させるこ
とができる点に注意すべきである。
このことはシール部材が?:A滑油側においてなんら流
体力学的潤滑作用を有していない時にもいえる。
スクレービング作用それ自身が現在のシール設計におい
ては改良と見なされている。第10図は泥水側にD峻な
スクレービング端部81を有するシール部材79を示し
ている。前記スクレービング端部81(よ図示されてい
るような直角の端部かあるいは急峻な角度を有する任意
の端部形状を不Jする。これによってシールとシール界
面の軸方向にJ3ける相夕・j的な運動が加わったとき
シール界面から汚濁物を除去するためのスクレービング
機能を効率よく成し遂げることができる。
相対的な回転運動を行なっている境界面において流体力
学的な潤滑油シールを採用することにおける別の重要な
利点は、シール界面における熱の発生率が低いことと、
熱伝導をより有効に行なえることである。その結果、シ
ール界面における温度を低く保つことができる。円錐面
とシール接触領域間において常時ワイピング作用が行な
われ、これによってシール界面から潤滑油中へより効率
よく熱が伝達される。本出願の発明者による確証実験に
よれば、熱伝達における効率向上と熱発生率の低下によ
り、シール部材の寿命を従来の0リングシールの寿命と
比較して格段に延ばすことができることがわかった。従
来のOリングシールにおいてはシール界面における温度
t、tシールを取巻く流体の湿度と比べてずつと高くな
り、これによってシール部材のエラストマ表面を焦がし
たり、気泡を発生させたりする。この有害な作用がエラ
ストマを硬化させ、ぞしてこの硬化したエラスI〜マが
摩耗を促進し、シール部材の寿命を短くする。
この問題は回転速度が増大するにつれてより組人となっ
てくる。それゆえビット設計に従来のOリングを使用す
る場合は比較的低速にJ3ける使用に限定されてくる。
これに対し、流体力学的な潤滑油シールは従来のOリン
グタイプのシールと比較してずっと高速の使用に対して
もうまく動作づ゛ることが、試験結果によって明らかと
なった。回転速度が1,000r D mよりずっと高
い条件下においても、ドリルビットで用いる場合のHa
的(ナイズを有する流体力学的潤滑油シールはゆれた性
能を発揮することがわかった。この流体力学的潤滑油シ
ールがこうした高速動作に適用できることから、この発
明によるシールをマッドモータに使用することが可能に
なる。なぜなら、マッドモータは通常かなり高速で動作
するからである。
シールの設計はシール界面における泥水の侵入を事実上
防止し、エラストマシール部材が動的金属面とできるだ
けKi接接触しないようになっている。このため、シー
ルが動作している間もほとんど+!!、耗を受けない。
大きな差圧や高温下での長時間にわたるgjillにお
いても、摩耗と耐久性のよい材質の結合効果のためにシ
ール断面はほとんど変化しない。それゆえこのシールに
おいては、摩耗を補償するために、予め径に締めしろを
与える必要はほとんどない。これに対し従来のOリング
シール、あるいは楕円形断面を有するドリルビットシー
ルにおいては、径に対して大きな締めしるが必要とされ
る。シールに対して設けられる締めしるの最小値はロー
タリーカッタ一部材の径方向の移動量と上述のほとんど
無視できるほどの摩耗量を加えた値より単に大ぎけれぼ
J:い。これはOリングビットシールにおいて通常用い
られるアプローチと非常に対照的である。Oリングビッ
トシールに対しては、通常15%から20%の締めしる
が最初に与えられる。最初に大きな圧縮比率を与えるの
は、従来の0リングシ一ル部祠において生ずる非常に大
きな摩耗を弔にi4償し、これによってシールの寿命を
延ばすためである。この発明による流体力学的潤滑油シ
ールにおいても、予め大きな締めじろを与えれば非常に
好都合に動作するが、そうしなくてもシールは適正に動
作する。これは流体力学的薄膜の厚さが、初期に与える
締めしるやシステムの差圧に比較的関係しないことによ
る。
第1図、第1A図、第1B図、第2図を用いて前に説明
した基本的な流体力学的潤滑油シール段目に対する幾つ
かの変形が、第4図から第8八図にかけて示されている
この発明に基づく二重の縁を有する実施例に対して、そ
の周辺部を展開して直線状に表わし!ζものが第3図で
ある。シール部材90は第1図、第1A図、第2図に示
されているシール設計と比較して幾つかの利点をイアす
る。このシール設h[においては、主シール縁の両側に
おいて完全な流体力学的J:Aif1を促進させるよう
な簡単なエラストマシール断面を用いている。図に示さ
れているように、シールの接触部は2つのシール縁92
.94に分かれている。シール部材の潤滑油側の而96
に最も近いシール縁94は軸方向の端部△、B、0゜1
つ及びE、F、G、Hの両方に沿って正弦波形状をイj
する。シール部材の泥水側の平面98において急峻なス
クレービング面を有する第2のシール縁92は、直線状
端部N、0.P、Qを形成する。
シール部材のうち回転しているハウジングと接触してい
ない部分は図中では斜線部によって表わされている。一
方、接触部分は斜線が施されていない。第1図、第1A
図、第1B図、第2図と関連して説明した流体力学的潤
滑油シールにおけると同様に、シール部材の潤滑油側に
形成される面96と隣接する主シール縁94の端部A、
B、C。
Dにおいて流体力学的くさび作用が生じる。この流体力
学的ポンプ作用によって、潤滑油がシール縁94の端部
E、F、G、Hを横切って、シール縁94の反対側へ移
送される。こうして、一定量の潤滑油がキャビティ10
0にとらえられる。このキャビティ100は端部E、F
、G、I−1及びJ。
K、L、Mによって形成される。前記の一定h1の潤滑
油によって第1のシール縁94の反対側の端部E、F、
G、Hにおいて流体力学的潤滑作用が生ずる。言い換え
れば、シール部材の潤滑油側と正弦波形状を有する−1
−ヤビテイ100の間で潤滑油を交互に押すような流体
力学的作用が生ずる。
前記ヤヤビテイ100内の、l?I謂油はさらに、第2
のシール縁92の端部J、に、L、Mに対しても潤滑作
用を付与する。前述した最初のシール設計にJ3りると
同様に、泥水等の汚濁物に曝されていたシール部材の最
も遠い端部N、O,P、Qは平面98によって形成され
た直線形状をhし、かつ急峻な端部を(収束断面形状の
代りに)形成する。
これによって、シール界面において研削性−を有する記
粒子がくさび作用を生じないようにしている。
こうした形状の利点は第1のシール縁94の両側におい
て流体力学的潤滑作用が生じることによって、より有効
に研削性泥水から隔離され、従ってシールの寿命が格段
に延びることである。シール界面を介して正弦波形状を
有するキャビティ100から移送される潤滑油が(1模
を形成することによって、ドリルビットの泥水側にもま
た流体力学的潤滑作用が付与される。
第4図はドリルビット、[1−タリーシャフト等に対す
る流体力学的潤滑油シールを直線状に表わしたものであ
り、図中では通常102で示される。
前記流体力学的潤滑油シール102は周辺シール面10
4を形成する。前記周辺シール面104は第1A図の面
64に対応する。シール部材の泥水側には面106が形
成され、一方シール部材の潤滑油側には面108が形成
される。正弦波状でない波形を多数有する流体力学的揚
力面110が設けられている。前記流体力学的揚力面1
10は徐々に幅が狭くなるような形状を有する。前記波
形は流体力学的揚力作用及び所望の潤滑油ポンプ管用を
促進するようなものであればいかなる形状を有すること
も可能である。
第5図には同様な流体力学的潤滑油シール112を直線
状に表わした図を示す。前記流体力学的潤滑;11]シ
ール112は第1A図のシール面72に対応するシール
面114を形成する。前記シール面114はロータリー
カッタ一部材18の円筒状金5属製のシール面68と係
合する。前記流体力学的作用油シール112は軸の一端
において急峻な而116を形成し、軸の他端にJ3いて
は第1A図の平面80に対応する面118を形成する。
前記流体力学的潤滑油シール112はさらに流体力学的
揚力面120を形成する。前記流体力学的揚力面120
は幅が徐々に狭くなるような形状を有し、三角形状を有
する円筒状のシール面114と交差Jる。前記円筒状シ
ール面は多数の相交わる直線部から成り、丸まった端部
を有する。
第6図には第2図及び第3図のシール構造におtノるい
くつかの特徴を合わせた損金構造を有する潤滑油シール
124が示されている。前記潤滑油シール124は泥水
側においては急峻な而126を形成し、また潤滑油側に
J3いては対面128を形成する。流体力学的揚力面1
30が形成され、シール面132と正弦波曲線134に
おいて交差する。前記正弦波曲線134は縁136を形
成する。前記潤滑油シール1211の周辺上の適当な領
域に潤滑油キャビティ138.140が形成される。前
記潤滑油キャビディ138,140は潤滑油シール12
4の潤滑油側から移送される潤滑油を受けとる。平面1
42.144と曲面146゜148によって、潤滑油は
流体力学的作用を受け、潤滑油キャビティ138.14
0から潤滑油側へ向かってのみ移送される。前記潤滑油
シール124周辺上の他の場所においては、流体力学的
作用によって第2図と関連して説明した汚濁物の洗い流
し作用や潤滑作用を行なう。
第7図はシール接触面152及び第2図に関連して説明
されたものと類似の流体力学的揚力面154を形成する
シール部材150を示している。
しかし、第7A図に示すように前記シール部材150は
溝を有するシール本体156から成っている。前記溝は
Oリングタイプのシール部材158と係合する。前記シ
ール本体と前記シール部材は必要ならば異なる材質で形
成されていてもかまわない。
第8図にはシール本体162と方形断面を有するシール
リング164を有するシール部材160が示されている
。前記シール本体162と前記シールリング164は協
働してシール縁166.168を形成する。前記シール
縁166は正弦波形状を有する。前記シール縁168は
円形を有し、ざらに前記シール部材160の泥水側にお
ける急峻なワイピング面170との交差部にお、いて円
形の端部を形成する。潤滑油tヤビテイ171が前記両
シール[1166,168の間に形成される。
2つあるいtまそれ以上のシール縁が設けられていると
ぎには、泥水側のシール縁は単に補助的なシールとして
働き、その第1の機能は泥水の侵入を防ぐバリヤとして
動くことである。前の構造においてと同様に、流体力学
的作用によりボンピング作用が生じ、これによってvi
ffi油貯蔵所から中間キャビティへ微小量の液体が絶
えず流れ、さらに中間キャビティから泥水側へも微小量
の液体が絶えず流れる。従ってシール界面からは研摩粒
子がきれいに洗い流され、シール部材とロータリーカッ
タ一部材との接触面において効果的な潤滑作用が行なわ
れる。
流体力学的rR潤滑油シールおける別の利点は、それが
大きな差圧下においてさえも非常に有効に機能できるこ
とである。1,0OOD S i (70υ/ci )
までの差圧に対して流体力学的yI潤滑油シール長時間
試験を行なったが実質的には摩耗はみられなかった。ド
リルビットを使用する場合に通常量ケル高11力変8 
ハ+ 100 pS i (7,0KI/ ci >を
超えない。従来のOリングあるいは類似のシール構造に
おいては、これらの圧力変動によって摩耗率の増大が起
こりうる。流体力学的潤滑油シールは、シール界面から
流体力学的潤滑油all’Jを押し出してしまうことな
く、これ位の大きさの圧力変動に対しても有効に耐える
ことができる。事実、シールの使用寿命をなんら低下さ
せることなく、このシールの潤滑油側にある程度の工圧
力をかけ続けることが可能である。このことはシール動
作に対して有益であり、現在用いられている種々のドリ
ルビットの圧力均一システムにおいてスプリング付勢装
置を使用することによって達成できる。
ドリルビット、ロータリーシャフト等に対する流体力学
的シールにおいて相応の寿命を得るために低デュロメー
タのエラストマを使用する必要がないことがわかった。
70デユロメータから85デユロメータの範囲の硬度を
有するエラストマを用いても、なんらはっきりとした摩
耗は認められず、長寿命のシールを得ることができた。
従ってこのシール設計は最初に大きな圧縮を加えた場合
でも、あるいは小さな圧縮を加えた場合でも等しく有効
に機能する。シール部材と金属面を離間するシール界面
に潤滑油簿膜を設けることで木質的に摩耗作用が生じず
、従ってデュロメータ硬度の宋す役割は二次的なものと
なる。
図面において説明された流体力学的潤滑油シール構造か
られかるように、このシールは非常に簡単でコンパクト
な形状を有してJ’3つ、なおかつ現在用いられている
シールに関してajホした諸問題点をすべて克服するこ
とができる。従って、ドリルビットの性能、信頼性、寿
命に関して大いに改善が得られる。シール断面は、ドリ
ルビットのラグやコーン上において、従来の構造による
潤滑油シールに対して必要どされろ以上の軸方向のスペ
ースを占めることはない。従って現在用いられている大
部分のドリルビットにおけるシールの代替品としてシー
ルポケット内に容易に装着できる。
このことは、特にドリルビット内に設けられた秤々の部
材の寿命は非常に微妙にバランスがとられているために
<iである。現在用いられているロータリーコーンタイ
プのドリルビットにおいて使用されるジャーナルベヤリ
ングあるいはローラーベヤリングに対して利用可能な軸
方向の長さを減少ぎせれば、ベヤリングの寿命が低下し
、従ってドリルビットの全使用寿命が低下する。流体力
学的潤?1′1曲シールは、ドリルビットの伯の部材の
寿命を低下させることなく、明らかにシール寿命を格段
に増大させるであろう。
ここでは数例の特別なシール形状について詳しく説明し
たが、この発明の基本原理と教示に基づいた他の多くの
実施例が可能である。さらに、2つあるいはそれ以上の
広v!’、’;材料を用い、それぞれの有益な利点を合
わせ持たせて流体力学的シール部材を形成することも可
能である。また、ここで提案したシール構造は単体のシ
ールで全体を構成する単純なものであったが、分割され
た複数の部材で構成して同じ1能を発揮させることも可
能である。流体力学的潤滑油シールの縁をシールの外側
の掻上に設けるか、内側の掻上に設↓するかにJ:って
、動的シール面をコーン上に設けることも、シトフト側
に設けることも可能であるが、どちらにしても前)ホし
たこの発明の利点はすべて変わらずに維持される。詳述
したように流体力学的薄膜がドリルビットコーンの内径
上に形成されるがわりに、ラグシャフトに形成されるよ
うに逆シールが設けられる。
第11図には、汚濁側174と潤滑油側176を形成す
る円形シール部材172を示す。前記シール部材172
には多数の傾斜溝178が設()られている。前記傾斜
W!t178はr11滑油面及び場合によって内側ある
いは外側の周囲面180と交差する。図に示したように
、傾斜溝は互いに反対方向を向いたグループに分かれて
おり、相対的回転の方向にかかわりなくシール潤滑作用
が流体力学的に発生されるようになっている。前記傾斜
溝178が潤滑油を取上げ、前述したのと同様な方法で
傾斜面に流体力学的くさび作用を生じさせ、これによっ
て流体力学的揚力が発生ずる。前と同様に、汚濁側にお
いては急峻なスクレービング端部が形成される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のロータリーコーンタイプのドリルビ
ット本体構造の1つの脚部の部分断面図、第1A図はド
リルビットのシール部材と関連する部材についてさらに
詳しく示した第1図のドリルビット構造の部分断面図、
第1B図はこの発明の他の実施例におけるドリルビット
構造の部分断面図、第2図は円形シール部材の周辺形状
を直線状に表わして、対応する速度図とともに示したJ
fi 1ii1図、第3図はこの発明の別の実施例に対
して第2図と同様な図式ににって円形シール部材の周辺
形状を直線状にして表わした展開図、第4図から第8図
はこの発明のさらに別の実施例に対して円形シール部材
の周辺形状を直線状にして表わした展開図、第7へ図は
第7図の7Δ−7A線所面図、第8Δ図は第8図の8△
−8A線断面図、第9図は多数個の波形形状を有する流
体力学的表面を示した第1図及び第1A図の流体力学的
シール構造の断面図、第10図は汚濁物側において急峻
なスクレービング端部を形成する円形シール部材の断面
図、第11図はこの発明によるシール部材に対する別の
実施例であり、多数の傾斜した流体力学的)1?4が交
互に設けられた流体力学的シール部材の断面図である。 12・・・脚部 18・・・ロータリーカッタ一部材 36.38・・・円筒状面 50、61.150.158.160・・・シール部材
52・・・円形シールポケット 58・・・円板面 62、64.6G、 79.82. ’16.106.
108.116.118.12G・・・面67、92.
94.166、168・・・シール縁68.69,72
,114,132・・・シール面70・・・平板円形面 73・・・傾斜面 74、80.142.144・・・平面76・・・内側
端面 77、81・・・スクレービング端部 100・・・キャビティ

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)液体潤滑油の供給装置及びビットを支持する複数
    の脚部を有する本体構造と合体したコーン支持構造を有
    し、前記脚部がロータリーコーンカッター部材を回転可
    能に支持するアクスルを有するようなロータリーコーン
    タイプのドリルビットであって、シールチャンバ及び弾
    力性を有する円形の流体力学的なシール部材を有し、前
    記シールチャンバが前記ロータリーコーンカッター部材
    と前記コーン支持構造とによって協働的に形成されると
    共に相対的に回転可能な円形のシール面によってもその
    一部分が構成され、前記シール部材が前記シールチャン
    バ内において前記アクスルのまわりに形成され、前記シ
    ールが前記ロータリーコーンカッター部材と前記コーン
    支持構造との間のシールを維持するとともに、泥水側界
    面及び潤滑油側界面を形成するシールされた隔壁を形成
    し、前記円形のシール部材が前記の相対的に回転可能な
    円形のシール面とのシール界面を形成し、前記潤滑油側
    界面が、前記液体潤滑油と協働して流体力学的なくさび
    作用を引き起こすような形状を有し、前記ロータリーコ
    ーンカッター部材が前記アクスルのまわりに回転したと
    きにこれに応じて前記くさび作用によって潤滑油が前記
    シール界面を通して前記潤滑油側界面から前記泥水側界
    面へ侵入し、前記ロータリーコーンカッター部材が前記
    アクスルのまわりに回転したときに、これに応じて、前
    記シール界面において泥水の流体力学的なくさび作用が
    本質的には生じないような形状を前記泥水側界面が有す
    ることを特徴とするドリルビット。
  2. (2)前記シール部材の前記潤滑油側界面とこれとシー
    ル状態で係合された前記回転可能なシール面との間の相
    対的な回転によって、前記シール界面において流体力学
    的シール揚力作用が生じ、これによってさらに前記液体
    潤滑油の供給装置から前記シール部材と前記回転可能な
    シール面との間に潤滑油のくさび作用が生じ、前記くさ
    び作用が前記泥水側界面へ向かう速度成分を有すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のドリルビット
  3. (3)前記シール界面において、前記シール部材によっ
    て引き起こされる前記流体力学的シール揚力作用が縦方
    向及び横方向の速度成分を有し、前記縦方向及び横方向
    の速度成分が協働して、前記潤滑油薄膜を前記潤滑油側
    界面から前記泥水側界面へ向けて侵入させることによっ
    て、前記潤滑油薄膜が前記シール界面の周辺上に分布さ
    れることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載のドリ
    ルビット。
  4. (4)前記シール部材の前記潤滑油側界面における波形
    形状部が、前記流体力学的シール揚力作用を引き起こす
    シール/潤滑油作用領域を形成することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のドリルビット。
  5. (5)前記シール部材が、前記潤滑油側界面において、
    一般に正弦波状をした円環状の第1の面を形成すること
    を特徴とする特許請求の範囲第4項記載のドリルビット
  6. (6)前記シール部材が第2の面を形成し、この第2の
    面が一般には前記潤滑油側界面の周辺に対しておよそ等
    間隔に離間している波状表面であって、前記潤滑油側界
    面と離間している潤滑油キャビティを周辺上に形成する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第5項記載のドリルビ
    ット。
  7. (7)前記円形の流体力学的なシール部材が周辺上に一
    対の縁を形成し、この縁が前記回転可能なシール面とシ
    ール状態で係合するとともに、その間に潤滑油キャビテ
    ィを形成するために互いに離間しており、さらに前記潤
    滑油と協働して前記潤滑油が前記シール界面において前
    記泥水側界面へ向けて流体力学的に侵入するような形状
    を前記流体力学的なシール部材の前記縁が有することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載のドリルビット。
  8. (8)前記円形の流体力学的なシール部材の潤滑油側の
    周辺上に形成される縁が、周辺上の前記潤滑油キャビテ
    ィ内の潤滑油と協働的に作用することによって、前記周
    辺上の潤滑油キャビティから前記潤滑油界面へ向けて流
    体力学的に潤滑油を浸入させるような形状を有すること
    を特徴とする特許請求の範囲第7項記載のドリルビット
  9. (9)前記シール部材が前記潤滑油側界面において相交
    わる複数の面を有し、これら相交わる複数の面が協働し
    てのこぎり歯形状を形成することを特徴とする特許請求
    の範囲第4項記載のドリルビット。
  10. (10)前記潤滑油側界面が相対的な回転の周方向に対
    して傾いた複数の溝を有し、この溝が前記潤滑油側界面
    と交わり、前記シール界面を部分的に横切って延びてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のドリル
    ビット。
  11. (11)前記溝が交互に設けられており、前記シール部
    材と前記回転可能なシール面との間の相対的な回転の方
    向のどちらかへ流体力学的な潤滑油くさび作用が生ずる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第10項記載のドリル
    ビット。
  12. (12)前記泥水側界面が前記回転可能なシール面と急
    峻な角度において交差し、これと接触する泥水には本質
    的に横方向の速度成分が生じないことを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載のドリルビット。
  13. (13)前記円形の流体力学的なシール部材が、互いに
    適合する形で配置された複数の円形のシール部材より成
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のドリル
    ビット。
  14. (14)前記円形のシール部材が前記泥水側界面と前記
    潤滑油側界面の間の周辺上に周方向に互いに離間した潤
    滑油キャビティを有し、この周辺上で周方向に互いに離
    間した潤滑油キャビティが前記シール部材の接触縁内に
    設けられていることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のドリルビット。
  15. (15)汚濁物に対するバリヤ及び相対的な回転運動を
    行なう面の間の潤滑シールを提供し、前記潤滑シールが
    軸の一端において液体潤滑油供給装置と連通しており、
    かつ軸の他端において汚濁液体と連通している潤滑油シ
    ール装置であって、弾力性を有するシール材で形成され
    た円形のシール本体と、汚濁物側界面と、回旋面とから
    成っており、前記円形のシール本体が、内側周囲面と外
    側周囲面とを形成し、前記周囲面の一方が前記相対的回
    転面の1つを静的に係合した状態に配置され、前記周囲
    面の他方が、前記相対的回転面の他方との間で相対的回
    転可能なシール界面を形成し、前記汚濁側界面が、前記
    弾力性を有するシール材で形成された円形のシール本体
    により形成されており、前記相対的回転面の他方と急峻
    な角度で交差して円形の急峻なスクレービング端部を形
    成し、前記相対的回転面が軸方向に相対的な運動をした
    とき、前記円形の急峻な端部はスクレービング作用を行
    ない、汚濁物が前記シール面と前記相対的回転面の他方
    との間のシール界面へ侵入することを防止し、前記回旋
    面が、前記弾力性を有するシール材で形成された円形の
    シール本体によって形成されるとともに前記液体潤滑油
    と接触するように配置され、さらに前記周囲面の他方が
    相対的回転を行なうとき前記液体潤滑油及び前記相対的
    回転面と協働的に作用してくさび作用を生じ、これによ
    って前記シール界面内に前記回旋面から前記円形の急峻
    なスクレービング端部へ向けて少量の潤滑油が流れるこ
    とを特徴とする潤滑油シール装置。
  16. (16)前記回旋面が、複数の波形から成る繰返し波形
    形状を有する前記シール面と交差することを特徴とする
    特許請求の範囲第15項記載の潤滑油シール装置。
  17. (17)前記波形形状が正弦波形状であることを特徴と
    する特許請求の範囲第16項記載の潤滑油シール装置。
  18. (18)前記波形形状が複数の直線部から成り、のこぎ
    り歯に似た形状を有することを特徴とする特許請求の範
    囲第16項記載の潤滑油シール装置。
  19. (19)前記シール面が周辺上で互いに離間したシール
    面部を有し、この離間したシール面部の間に潤滑油キャ
    ビティを形成し、前記周辺上に離間したシール面部の一
    方が各側面に回旋部を形成して、前記潤滑油側界面から
    前記汚濁物側界面へ向かう潤滑油の流体力学的流れと、
    前記潤滑油キャビティから前記潤滑油側界面へ向かう潤
    滑油の流体力学的流れとを生ずることを特徴とする特許
    請求の範囲第15項記載の潤滑油シール装置。
  20. (20)前記潤滑油キャビティが汚濁物側における回旋
    面によって形成され、前記シール界面において前記潤滑
    油キャビティから前記汚濁物側界面へ向けて潤滑油の流
    体力学的流れが生ずることを特徴とする特許請求の範囲
    第19項記載の潤滑油シール装置。
  21. (21)前記弾力性を有するシール材で形成された円形
    シール本体が、相互に適合する円形本体部より形成され
    ることを特徴とする特許請求の範囲第15項記載の潤滑
    油シール装置。
  22. (22)ハウジングとハウジングを通って延びるシャフ
    トとの間のシールを行なう潤滑油シール部材であって、
    前記ハウジングとシャフトの一方が回転部材であって円
    環状のシール面を形成し、前記ハウジングとシャフトの
    間にシール状態の隔壁を形成するために使用される前記
    潤滑油シール部材が潤滑油側においては液体潤滑油と接
    触し、一方汚濁物側においては汚濁水と接触し、前記潤
    滑油シール部材が弾力性を有する材質から成る円形シー
    ル本体と、潤滑油側面と、汚濁物側の汚濁面とから成り
    、前記円形シール本体が内側の周囲面と外側の周囲面を
    形成し、前記内側の周囲面と外側の周囲面のいずれか一
    方が前記円環状のシール面とシール界面を形成するため
    に用いられ、前記潤滑油側面が前記潤滑油側において前
    記弾力性を有する材質から成る円形シール本体によって
    形成され、前記ハウジングとシャフトが相対的に回転し
    たときに、前記潤滑油側面と接する液体潤滑油に流体力
    学的潤滑油くさび作用を生じ、さらに前記流体力学的潤
    滑油くさび作用が前記シール界面において前記潤滑油薄
    膜を前記潤滑油側から前記汚濁物側へ侵入させ、前記汚
    濁物側の汚濁面が前記潤滑面と反対側の前記円形シール
    面によって形成され、前記ハウジングとシャフトが相対
    的に回転したときに、前記汚濁面と接する汚濁液体に流
    体力学的くさび作用を生じさせることがなく、これによ
    って汚濁液体が前記シール界面において前記汚濁物側か
    ら前記潤滑油側へ侵入するのが防止されることを特徴と
    する潤滑油シール部材。
  23. (23)前記潤滑油側面が少なくとも1サイクルの波形
    形状を有する少なくとも1つの流体力学的縁を形成して
    おり、前記波形形状を有する流体力学的縁が前記シール
    面と協働する少なくとも1つの傾斜面を形成することに
    よって流体力学的エントランス領域を形成し、前記エン
    トランス領域が潤滑油側へ向かっては幅が広くなってお
    り、一方前記円環状のシール面と前記内側の周囲面と外
    側の周囲面の1つとが接触する領域へ向けては徐々に幅
    が狭くなっていることを特徴とする特徴とする特許請求
    の範囲第22項記載の潤滑油シール部材。
  24. (24)前記汚濁物側面が前記内側の周囲面と外側の周
    囲面と急峻な角度によって交差しており、これによって
    前記ハウジングとシャフトが軸方向に相対的に動いたと
    き、前記シール面から汚濁物を洗い流す作用を行なうス
    クレービング端部が形成されることを特徴とする特徴と
    する特許請求の範囲第23項記載の潤滑油シール部材。
  25. (25)前記の角度が鈍角から鋭角にまで及ぶことを特
    徴とする特許請求の範囲第24項記載の潤滑油シール部
    材。
  26. (26)前記潤滑油側面が、前記内側の周囲面と外側の
    周囲面との交差部において丸まった端部を形成すること
    を特徴とする特許請求の範囲第22項記載の潤滑油シー
    ル部材。
  27. (27)前記シャフトが前記潤滑油シール部材の静止し
    た台座に対して円環状のシール面を形成し、前記ハウジ
    ングが前記円環状のシール面を形成することを特徴とす
    る特許請求の範囲第22項記載の潤滑油シール部材。
  28. (28)前記ハウジングが前記潤滑油シール部材の静止
    した台座に対して円環状のシール面を形成し、前記シャ
    フトが前記円環状のシール面を形成することを特徴とす
    る特許請求の範囲第22項記載の潤滑油シール部材。
  29. (29)相対的回転可能な共軸部材の間のシールされた
    バリヤを形成し、前記共軸部材が軸方向に有限の運動を
    行ない、前記共軸部材の一方が相対的回転可能な円形シ
    ール面を形成する潤滑油シール装置であって、弾力性を
    有する材質から成る円形本体から構成され、前記円形本
    体が前記共軸部材の1つを囲み、かつ前記共軸部材の間
    にシール状態で配置され、さらに前記共軸部材の一方の
    、相対的に回転可能な円形シール面を相対的に回転可能
    にシールした状態で係合し、前記円形本体の軸の一端が
    汚濁液体と接する汚濁側面を形成し、前記汚濁側面が前
    記シール面に対して角度付けされた断面を形成し、前記
    共軸部材の一方と急峻な角度によって交差してスクレー
    ビング端部を形成し、これによって前記共軸部材が軸方
    向において有限な運動を行なうとき、前記共軸部材の一
    方の相対的回転可能なシール面から汚濁物が洗い流され
    ることを特徴とする潤滑シール装置。
  30. (30)相対的に回転可能なハウジングとシャフト間に
    シールを形成するシール部材であって、弾力性を有する
    材料で形成されたリング状のシール本体から成り、前記
    ハウジングとシャフトの間にシールされた隔壁を形成し
    、潤滑油面と汚濁面と少なくとも1つのシール周辺縁を
    形成して前記ハウジングとシャフトの一方と相対的回転
    可能なシール状態で係合し、前記ハウジングとシャフト
    の他方をシール状態で係合し、前記汚濁面が前記汚濁面
    及び汚濁液体の相対的回転によって前記シール周辺縁が
    流体力学的揚力を受けないような形状を有し、前記潤滑
    面が前記シール周辺縁に対して流体力学的揚力を生ずる
    ような形状を有し、これによって前記シール周辺縁と前
    記ハウジング及びシャフトの一方との間のシール界面に
    おいて前記潤滑面から前記汚濁面へ向けて少量の潤滑油
    が侵入するようにしていることを特徴とするシール部材
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