JPS6228436Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はワンタツチ操作で押印部材をケース体
から顕隠すべくなし、捺印及び携帯に便ならしめ
た印鑑装置に関するものである。

以下に図示の実施例に基きその内容について説
明する。

第一の実施例（第１図乃至第２図）について。

１は合成樹脂製の筒状のケースで開口部２と操
作スリツト溝孔３とを設けてある。４はケース１
の内側に突設した摺動部材５のための案内部で適
宜の個所に適宜数配設してある。

摺動部材５は主として筒状の印鑑保持部６と可
撓製の帯状スライド部７と該スライド部７に設け
た摘子８とから構成してある。

而して、摘子８をケース１の操作スリツト溝３
内に遊嵌し、帯状スライド部７を案内部４内に遊
嵌し、該摘子８を矢標Ａ又はＢ方向に移行せしめ
ることによりスライド部５を移行せしめて印鑑保
持部６を移行せしめる。

９は印鑑保持部６の外側に垂直方向に設けた案
内溝、１０は案内溝９の終端に設けたストツプ孔
で、クリツクストツプ機構１１を構成する処のク
リツクボール１２及びクリツクばね１３の該クリ
ツクボール１２を嵌入すべく成してある。

このクリツクボール１２がストツプ孔１０内に
嵌入することにより印鑑保持部６が位置決めされ
且つ仮固定される。又クリツクばね１３の発条力
は適宜調整することが出来る。

１４はケース１に穿つたクリツク機構１１部を
収容するための収容孔でねじ蓋体１５でクリツク
機構１１が抜け外れしないように成してある。

１６は印鑑保持部６先端部に設けた押印部で主
として金属製、合成樹脂製の板体１７とポリウレ
タン等の弾力性のあるクツシヨン部材１８と朱
液、その他の色彩の液等を含浸せしめた微細孔を
有する押印部材１９とから構成してある。

この押印部材１９はゴム製、木製、合成樹脂製
等であるが、本実施例ではゴム製を採用してあ
る。２０は彫刻した文字であり、一般には印鑑と
して使用するので姓名を彫つてある。

２１は押印部材１９の段部で金属製の保持環２
２の内側鍔部２３を当接せしめて該押印部材１９
を保持している。

前記したクツシヨン部材１８は押印する際にそ
の押圧力により前記押印部材１９を介して圧縮さ
れるので該押印部材１９が少し引つ込み、余分な
朱液が押印部材１９からにじみ出るのを防止する
機能を有すると共に軽い押圧力できれいに押印出
来又厚みの変更により高低の調整が容易となる。

次に叙上の構成より成る本考案の使用状態につ
いて説明する。

摘子８を手指等で矢標Ｂ方向に移行せしめる
と、帯状スライド部７も案内部４に案内されて同
方向に移行し、押印部材１９を有する印鑑保持部
６を同方向に移行せしめる。

然る時、クリツクストツプ機構１１のクリツク
ボール１２がストツプ孔１０内に落ち込んだ位置
で前記摺動部材５は停止せしめられる。

この時、押印部材１９の文字２０はケース１の
開口部２より顕出しているので、押印が可能とな
る。

押印に際し、軽い力で押印するかぎりではクリ
ツクストツプ機構１１の作用により押印部材１９
が摺動部材５と共に引つ込んでしまう惧れはな
い。

次に、摘子８を矢標Ａ方向に移行せしめるとク
リツクボール１２はストツプ孔１０から外れ、ク
リツクばね１３を圧縮し且つクリツクボール１２
は案内溝９に入り込み摺動部材５も移行せしめら
れ、印鑑保持部６を介して押印部材１９はケース
１内に引き込まれることとなる。

第二の実施例（第３図）について。

本実施例に於いて、第一の実施例と同じ部分に
は同じ番号を附してある。

本実施例の特徴は、摺動部材５のストツプを印
鑑保持部６の一部を薄壁にして突出部２４を形成
しコイル発条２５を張設し、該コイル発条２５の
ばね性を利用して行うように成した点にある。

２６はストツプ凹部で前記した突出部２４が出
入する。２７は押印部材でゴム、木、プラスチツ
ク等で作製し、印鑑保持部６に嵌合固定してあ
る。２８はケース１の内側に設けた案内溝で突出
部２４がスライド遊嵌すべくなしてある。

而して、今摘子８は矢標Ｃ方向に移行せしめる
と摺動部材５は引き込まれるわけれであるが突出
部２４はコイル発条２５を圧縮してへこみ、且つ
突出部２４は案内溝２８に規制されることとな
る。

摘子８を矢標Ｄ方向に移行せしめた時は第３図
の如く突出部２４はストツプ凹部２６内に突出し
て嵌入しストツプ機能を有する。

然る時、押印部材２７の文字２０はケース１の
開口部２より顕出することとなる。

第三の実施例（第４図）について。

本実施例において、第１乃至第２の実施例と同
じ部分には同じ番号を附してある。

本実施例の特徴は、摺動案内部材５のストツプ
を板ばね２９の節動点を越える反り動作を利用し
た点にある。

３０は板ばね２９の内方湾曲部で常時矢標Ｅ及
びＦ方向に附勢されていて、先端部３１で印鑑保
持部６を矢標Ｇ方向へ押出保持せしめている。

今、摘子８を矢標Ｈ方向に移行すると印鑑保持
部６は矢標Ｉ方向に移行せしめられるので板ばね
２９の湾曲部３０は矢標Ｊ及びＫ方向に拡開さ
れ、印鑑保持部６をケース１内へ収容保持するこ
とが出来る。

而して本考案の枢要点は、可撓性の帯状スライ
ド部７をＵ字状に湾曲せしめて押印部材１２の顕
隠を手指により調節しながら徐々に摺動すべくな
し、ばねの附勢力により押印部材の突出位置を規
制した点にある。

従つて、下記の如き効果がある。

(a) Ｕ字状に湾曲せしめた帯状スライド部７の摺
動操作により押印部材１２の顕隠を行うように
成してあるので、その顕穏動作を手指により調
節しながら徐々に行い得、一旦顕出した押印部
材１２はばねの附勢力でその位置を保持し得、
ワンタツチ押圧でスプリングを解除して一気に
飛出する従来技術に比し取扱にが簡単で捺印面
をいたずらに汚す惧れがない。

(b) 又、帯状スライド部７をＵ字状に成したので
全体の長さを短かくしてコンパクトにすること
が出来る。

(c) 操作スリツト溝孔３内に遊嵌した摘子８の操
作摺動方向と押印部材１９の顕隠方向とが共に
同じ直線方向なので構成簡単にして違和感がな
く使い易い。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第２図は本考案の第一の実施例を示
し、第１図は全体の縦断側面図、第２図は印鑑保
持部の斜視図、第３図は第二の実施例の全体の縦
断側面図、第４図は第三の実施例の全体の縦断面
図である。 １……ケース、５……摺動部材、６……印鑑保
持部、７……帯状スライド部、８……摘子、１１
……クリツクストツプ機構、１９……押印部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 摺動部材５を筒状の印鑑保持部６と可撓製の帯
   状スライド部７と該スライド部７に設けた摘子８
   とから構成すると共に前記印鑑保持部６に液含浸
   式の押印部材１９を装着する一方、前記帯状スラ
   イド部７をＵ字状に湾曲せしめて別設せる開口部
   ２と操作スリツト溝孔３とを有するケース１の内
   側に突設したスライド案内部４に摺動可能に遊嵌
   し且つ前記摘子８を前記操作スリツト溝孔３に遊
   嵌する他方、押印部材１９の突出位置の規制にば
   ねの附勢力を利用した印鑑装置。