JPS6224105Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカラー付き有頭締付螺子に関し、特に
被締付体に対しねじ頭を浮かして締付するための
カラーを三角筒状形に形成し、これを螺子の軸首
部に装着したカラー付き有頭締付螺子に関する。

従来のカラー付き有頭螺子は第１図に示すよう
にカラー１を円筒形に形成したものに限られてお
り、これを第２図に示すように有頭螺子２ａの軸
首部２ｂに装着して螺子２ａを被締付体３の螺孔
に螺入して締付けた場合に、この締付力による圧
縮荷重に対し、割溝１ａが開いたり、外膨みを生
ずるものがあり、締付力の低下や、弛みを招来す
ることがあつた。

そこで、本考案は上述の従来の問題を解決すべ
く種々検討の結果創案されたものであり、以下に
述べる如く一枚の板金を曲げ加工する等して三角
筒状形に形成したカラーを有頭締付螺子の軸首部
に脱落しないように装着し、以つて三角形の端面
で締付力を受けながらねじ頭を浮かして締付する
ように構成したことを特徴とするものである。

以下、本考案の構成を一実施例として示した第
３図乃至第７図につき説明すると、１０は一枚の
板金を三角状の筒形に曲げ加工により成形し、そ
の両端縁を対向して割溝１０ａを形成した三角形
割カラーである。この割カラー１０は各三辺を等
長にすると共に、各頂部１０ｂのアールを極力小
さなアールとした三角形とすることが好ましい。

上記割カラー１０を上述のように曲げ加工によ
り成形する際、同割カラー１０の各頂部１０ｂの
両端面の内壁寄の部分には第４図に示す如く軸方
向に突出した膨出部１０ｃを突成する。このよう
に形成された三角筒状形の割カラー１０を第５図
に示すようにねじ軸１１ａの軸首部１１ｃに脱落
しないように装着する。

例えば軸首部１１ｃを滑軸部１１c′とし、この
滑軸部１１c′に圧挿するか、或は第７図に示すよ
うに螺子１１の三角形割カラー１０直下に相当部
分の一山か二山のねじ山１１a′の外径をこれに連
なるねじ山１１a″の外径よりも若干大径に形成す
ることにより、上記三角形割カラー１０を上記軸
首部１１ｃに装着した際に同三角形割カラー１０
の各三角辺の下端中央部が上記大径のねじ山１１
c′に係止されて同割カラー１０の脱落を阻止する
構成とする。

斯かるカラー付き有頭締付螺子を被締付体１２
に螺合した場合、ねじ頭１１ｂと被締付体１２と
の間で挟着される上記三角形割カラー１０は三角
筒形に形成されているため、締付時の圧縮荷重に
対し同割カラー１０の変形を効果的に防止し充分
なる締付力が得られ長期に亘つて締付時の締付力
を保持することができる。

又、第６図に示すように上記割カラー１０の両
端三角面はその三角形の各頂部１０ｂが従来の円
形カラーの場合よりも外側に存在してねじ軸１１
ａから充分に離れた位置を支持し、各頂部１０ｂ
を結ぶ直線部分がねじ軸１１ａに近い部分を支持
する広い径に亘る安定な支持状態が形成されると
共に、三角形の各頂部１０ｂを形成する折曲部の
存在にて圧縮荷重の割カラーに対する強度が著し
く向上され締付けに伴う変形の恐れのない堅牢な
カラー付き有頭締付螺子を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来図で、第１図は割カラ
ーの斜視図、第２図は同割カラーを装着した有頭
締付螺子を被締付体に螺着した状態の縦断面図、
第３図乃至第７図は本考案の実施例図で、第３図
は三角形割カラーの斜視図、第４図は第３図Ａ−
Ａ線の拡大断面図、第５図は三角形割カラーを装
着した有頭締付螺子を被締付体に螺着した状態の
縦断面図、第６図は第５図のＢ−Ｂ線の拡大断面
図、第７図は有頭締付螺子に対する三角形割カラ
ーの他の装着例を示す断面図である。 １０……三角形割カラー、１０ｂ……頂部、１
０ｃ……膨出部、１１……有頭螺子、１１ａ……
ねじ軸、１１ｂ……ねじ頭、１１ｃ……軸首部、
１２……被締付体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 有頭締付螺子の軸首部に三角筒状形に形成した
   割カラーを装着し、該割カラーの一方の三角形端
   面を上記螺子の頭部下面に当て、他方の三角形端
   面を被締付体の上面に当てて上記螺子を締付ける
   ように構成したことを特徴とするカラー付き有頭
   締付螺子。