JPS6223467Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、印象材に石膏を流し込む場合に用い
られる歯科用バイブレータの振動板に嵌着して、
石膏が飛散して周辺部を汚損するのを防止する歯
科用バイブレータのトレーに関するものである。

一般に義歯などを作成する場合に、印象用トレ
ーに充填したレジン等の印象材により患者の歯牙
陰型を採得した後、その陰型部に石膏を流し込ん
で石膏の歯形模型を得るが、この場合、印象材の
歯牙陰型に流し込まれた石膏が陰型の細部まで確
実に流入するように、かつ泥状化された石膏中に
含有する気泡を排除する目的でバイブレータが用
いられ、この振動板上に印象材が載置される。と
ころで泥状化されかつ印象材の歯牙陰型部に流し
込まれた石膏は、バイブレータの振動により飛散
して振動板の表面及びその周辺を汚損し、かつ飛
散して付着硬化した石膏を除去する作業も面倒で
あつた。

そこで本願は着脱自在に振動板に嵌着でき、か
つ飛散する石膏を受ける鍔部を周縁に設けて石膏
が振動板に直接付着したり、その周辺を汚損する
のを防止するトレーを提供するもので、その実施
例を以下図面について詳述すると、１は歯科用バ
イブレータＡの振動板A′に着脱自在に嵌着する
帽状の嵌着部２を中央部に隆丘状に形成した板体
で、該板体１の周縁は上向きに彎曲され、これに
よつて断面略Ｕ字状の鍔部３が一体に形成されて
いる。板体１としては、金属板或いは合成樹脂の
如き成形材料が使用されるが、好ましくは前者に
おいて金属板の上面に石膏が付着しにくい例えば
剥離性のあるポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂などの樹脂層が形成されたものが用いられ、
後者においてはポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂の成形体が用いられる。第４図は歯科用バ
イブレータＡの振動板A′に本願トレーを嵌着し
た使用状態を示しており、歯牙陰型部を形成した
印象材Ｂが嵌着部２の上面に載置される。

従つて本願によれば、印象材の歯牙陰型部内に
流し込まれた石膏が振動作用により飛散しても、
それが歯科用バイブレータの振動板に直接付着す
ることはないし、またその飛散が鍔部により受け
止められてその周辺部の汚損を防止することがで
き、かつ着脱自在であるので、本願トレー自体の
清掃も容易に行えるなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は総
体平面図、第２図は第１図の中央縦断面図、第３
図は総体斜視図、第４図は使用状態における側断
面図である。 図中Ａはバイブレータ、A′は振動板、１は板
体、２は嵌着部、３は鍔部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 歯科用バイブレータの振動板に着脱自在に嵌
   着される帽状の嵌着部を中央部に有した板体の
   周縁に、上向きに彎曲する鍔部を設けて成る歯
   科用バイブレータのトレー。 (2) 板体が、金属板の表面に剥離性を有する合成
   樹脂層を有して成る実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の歯科用バイブレータのトレー。 (3) 板体が、剥離性を有する合成樹脂から成型さ
   れた実用新案登録請求の範囲第１項記載の歯科
   用バイブレータのトレー。