【考案の詳細な説明】[Detailed explanation of the idea]
産業上の利用分野
この考案は、レトルト食品用包装容器の素材等
に使用せられる包装材料に関するものである。
従来の技術
一般に、アルミニウム箔を基材として、これの
片面にポリプロピレン樹脂等の熱可塑性合成樹脂
フイルムよりなる被覆層を接着剤を介して貼り付
けて包装材料をつくり、この包装材料を成形して
容器とし、この容器に、肉や野菜類などの調理済
み食品を充填し、ヒートシール後にレトルト殺菌
をすることにより、食品を包装することが広く行
なわれている。
ところが、たとえば食酢、マヨネーズ、マスタ
ード等の酸性調味料を使用した食品を上記のよう
な容器に充填し、レトルト殺菌処理を行なうと、
合成樹脂フイルムの接着強度の劣化が著しく、ま
た長期の保存において酸によりアルミニウム箔が
腐食され、アルミニウム箔と合成樹脂フイルムと
が剥離し、内容物の品質の低下をきたすおそれが
あるという問題があつた。
このような問題を解決するために、従来たとえ
ばアルミニウム箔の表面をクロメート処理するこ
とによりクロメート被膜を形成した後、合成樹脂
フイルムを接着剤を介して貼り合わせてなる包装
材料が用いられた。このような従来の包装材料よ
りつくられた容器に酸性調味料を含む食品を充填
し、レトルト殺菌を行なうと、接着強度の劣化は
比較的少ないが、長期にわたる食品の保存におい
てはやはり接着強度の劣化が大きいという問題が
あつた。また従来のようにアルミニウム箔にクロ
メート処理をするには、脱脂および化成処理を行
なう必要があるので、非常に手間がかゝるという
問題があつた。また従来、アルミニウム箔よりな
る基材の片面または両面にポリプロピレン樹脂等
の熱可塑性合成樹脂フイルムよりなる被覆層を接
着剤を介して貼り付けた包装材料では、上記のよ
うなレトルト殺菌やボイル等の加熱処理によつて
アルミニウム箔と熱可塑性合成樹脂被覆層とが剥
れ易く、また容器に成形するさいの張出し加工や
絞り加工によつても剥離を生じやすいという問題
があつた。
考案の目的
この考案の目的は、上記の従来技術の問題を解
決し、例えば酸性調味料を含むレトルト食品を充
填した場合であつても、合成樹脂被覆層の接着強
度の劣化が非常に少なく、かつアルミニウム箔の
腐食を有効に防止することができて、レトルト食
品を長期間にわたつて安全に保存することがで
き、またレトルト殺菌やボイル等の加熱処理によ
つてあるいは張出し加工や絞り加工によつてアル
ミニウム箔と合成樹脂被覆層との剥離を生じ難い
包装材料を提供しようとするにある。
考案の構成
この考案は、上記の目的を達成するために、ア
ルミニウム箔の少なくとも片面に、３価のクロム
化合物を含むクロム含有合成樹脂中間層を介して
熱可塑性合成樹脂被覆層が設けられている包装材
料を要旨としている。
実施例
つぎに、この考案の実施例を図面に基づいて説
明する。
第１図と第２図において、レトルト食品用包装
容器１は上部が開口した箱形の容器本体１ａと、
これの開口部に嵌め被せられた蓋１ｂとによつて
構成されている。この容器１はこの考案による包
装材料２によりつくられている。
包装材料２は、アルミニウム箔３と、これの片
面を被いかつ３価のクロム化合物を含む薄いクロ
ム含有合成樹脂中間層４と、これの表面に接着剤
層６を介して接着された熱可塑性合成樹脂被覆層
５とによつて構成されている。
上記において、アルミニウム箔３は通常５〜
200μの厚みを有するものである。
またクロム含有合成樹脂中間層４は約５μ以下
の厚みを有する薄膜よりなるものである。この中
間層４はアルミニウム箔３の片面に0.005〜５
ｇ／m2、好ましくは0.1〜１ｇ／m2の割合で形成
され、中間層４にはクロムとして計算して0.1〜
100mg／m2の割合の３価のクロム化合物が含まれ
ている。
ここで、中間層４の３価のクロム化合物の含有
量が0.1mg／m2未満であれば、充分な耐食性が得
られず、また100mg／m2を越えると、レトルト殺
菌処理後にシール性に悪影響があり、好ましくな
い。
このようなクロム含有合成樹脂中間層４は、３
価のクロム化合物、水および合成樹脂を含む処理
液をアルミニウム箔３の片面にグラビアコート法
またはロールコート法で塗布し、乾燥することに
より形成されたものである。
ここで、クロム化合物としては３価のクロムを
含む各種の塩や酸化物等の無機化合物を使用す
る。また合成樹脂としては、ポリアクリル酸エス
テル、ポリ塩化ビニル、もしくはこれらの共重合
物、あるいはアクリル酸エステルとエチレンの共
重合物等を使用する。これらの合成樹脂は溶媒に
溶解した溶液の形態で、あるいはエマルジヨンの
形態で使用するものであり、クロム化合物を溶解
するため、処理液には水が含まれる。
上記熱可塑性合成樹脂被覆層５はたとえば約
0.5〜200μの厚みを有しかつヒートシール性を有
している。このような熱可塑性合成樹脂として
は、たとえばポリプロピレン樹脂、ポリエチレン
樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂および塩化ビ
ニル樹脂があげられる。合成樹脂被覆層５は合成
樹脂フイルムを接着剤層６を介してクロム含有合
成樹脂中間層４に貼り付ける場合と、上記熱可塑
性合成樹脂の溶液を塗布して塗膜を形成する場合
とがある。後者の塗膜の場合には、薄い被覆層５
を形成することが可能である。
上記接着剤層６としては、被覆層５を構成する
熱可塑性合成樹脂の種類に応じて適宜のものを使
用し得る。ここで、被覆層５がポリプロピレン、
ポリエチレン、ナイロン等の樹脂よりなるもので
ある場合には、たとえばポリエステル−イソシア
ネートの２液反応型接着剤を使用すればよい。ま
た被覆層５が塩化ビニル樹脂よりなるものである
場合には、たとえばポリ塩化ビニル系接着剤を使
用すればよい。なお、被覆層５が溶液タイプの熱
可塑性合成樹脂の塗膜よりなるものである場合に
は、接着剤層６を省略することも可能である。
上記のような包装材料２によりつくられた容器
１に酸性調味料を含む食品を充填し、ヒートシー
ル後にレトルト殺菌を行なうと、後述の試験例に
も示すように、アルミニウム箔３と熱可塑性合成
樹脂被覆層５との接着強度の劣化が非常に少な
い。これはアルミニウム箔３の片面に、３価のク
ロム化合物を含むクロム含有合成樹脂薄膜よりな
る中間層４を設けることにより、アルミニウム箔
３と中間層４との境界にクロメート被膜が形成さ
れ、このクロメート被膜によつてアルミニウム箔
３が保護されるため、酸によつてもアルミニウム
箔３が侵されず、接着強度の劣化が生じないもの
と思われる。
第３図は、この考案による包装材料２の変形例
を示すものである。この変形例において上記実施
例の場合と異なる点は、アルミニウム箔３の外側
面に保護被覆層７が設けられるとともに、３価の
クロム化合物を含むクロム含有合成樹脂中間層４
と接着剤層６との間にプライマー層８が設けられ
ている点にある。
ここで、保護被覆層７は、たとえば10μｍ以下
の厚みを有しており、たとえばエポキシ樹脂ある
いは熱硬化型アクリル樹脂等よりなるものであ
る。この保護被覆層７によつて容器１外側からの
アルミニウム箔３の腐食を防止するものである。
プライマー層８はクロム含有合成樹脂中間層４
と接着剤層６との接着性を良くするために設けら
れるものであつて、接着剤層６がたとえばポリエ
ステル−イソシアネートの２液反応型接着剤より
なるものである場合には、プライマー層８として
エポキシ樹脂あるいは塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合物等よりなる薄い塗膜が設けられる。
この変形例のその他の点は、上記実施例の場合
と同様であり、図面において同一のものには同一
の符号を付した。
なお、第３図の変形例においては、アルミニウ
ム箔３外側面に保護被覆層７が設けられている
が、この保護被覆層７とアルミニウム箔３との間
にもクロム含有合成樹脂中間層４を設けて、アル
ミニウム箔３を保護するようにすることもある。
また保護被覆層７は、内側面の被覆層５と同様に
熱可塑性合成樹脂よりなるものでもよい。
また上記実施例では、箱形のレトルト食品用包
装容器１が示されているが、容器１は勿論袋状の
ものであつてもよい。
つぎに、この考案による包装材料の試験例を説
明する。
試験例
厚さ100μｍのアルミニウム箔３の片面に、ア
クリル酸エステル樹脂10000ppmと、クロムとし
て計算して500ppmの３価の酸化クロム
（Cr2O3）を含むエマルジヨン水溶液を塗布し、
150℃で10秒間乾燥することによつて、アルミニ
ウム箔３表面に５mg／m2の３価のクロムを含む合
成樹脂中間層４を0.1ｇ／m2の割合で形成した。
ついでポリエステル−イソシアネート系の２液反
応型接着剤層６を介して厚さ50μのポリプロピレ
ン樹脂フイルムよりなる被覆層５を形成し、これ
によつて第２図に示す包装材料２をつくつた。つ
いでこの包装材料２を成形し、第１図に示すよう
な深さ25mmの容器本体１ａと、蓋１ｂとよりなる
容器１をつくつた。なおこの場合、包装材料２は
アルミニウム箔３の表面に、３価のクロム化合物
を含むクロム含有合成樹脂中間層４を介して熱可
塑性合成樹脂被覆層５が設けられているため、ア
ルミニウム箔３と被覆層５との密着性がきわめて
良好であり、従つて張出し加工や絞り加工のよう
な成形のさいにも剥離は生じなかつた。ついで、
この容器１に５％酢酸水溶液および市販マスター
ドをそれぞれ充填し、容器本体１ａと蓋１ｂとを
ヒートシール後に120℃で60分間レトルト殺菌を
行ない、ポリプロピレン樹脂被覆層５とアルミニ
ウム箔３との接着強度を測定した。なお、接着強
度の測定は、包装材料２の15mm幅の切断片につい
て、レトルト殺菌前、レトルト殺菌後および50℃
で３週間にわたる長期保存後にそれぞれ行なつ
た。
また比較例としてアルミニウム箔３の片面に、
上記クロム含有熱可塑性合成樹脂中間層４を設け
ることなく、接着剤層６を介してポリプロピレン
樹脂フイルムよりなる被覆層５を直接貼り付けて
なる包装材料を使用した場合、およびアルミニウ
ム箔３の表面に従来のクロメート処理を行なつて
クロメート被膜を形成したのち、上記接着剤層６
を介してポリプロピレン樹脂フイルムよりなる被
覆層５を貼り付けてなる従来の包装材料を使用し
た場合について、それぞれ同様に接着強度を測定
した。得られた結果を、下記の表にまとめた。
Industrial Application Field This invention relates to packaging materials used for packaging containers for retort food. Conventional technology In general, packaging materials are made by using aluminum foil as a base material and pasting a coating layer made of a thermoplastic synthetic resin film such as polypropylene resin on one side of the foil with an adhesive, and then molding this packaging material. BACKGROUND ART It is widely used to package foods by filling a container with cooked food such as meat or vegetables, heat sealing the container, and then sterilizing it in a retort. However, when foods containing acidic seasonings such as vinegar, mayonnaise, and mustard are filled into containers like the one above and subjected to retort sterilization,
There is a problem that the adhesive strength of the synthetic resin film deteriorates significantly, and that the aluminum foil is corroded by acid during long-term storage, causing the aluminum foil and synthetic resin film to separate, which may cause a decline in the quality of the contents. Ta. In order to solve these problems, packaging materials have conventionally been used in which, for example, the surface of aluminum foil is treated with chromate to form a chromate film, and then a synthetic resin film is bonded to the aluminum foil using an adhesive. When food containing acidic seasoning is filled into containers made from such conventional packaging materials and retort sterilized, there is relatively little deterioration in adhesive strength, but the adhesive strength is still affected by long-term food storage. There was a problem with large deterioration. In addition, conventional chromate treatment of aluminum foil requires degreasing and chemical conversion treatment, which is very time-consuming. In addition, conventional packaging materials in which a coating layer made of a thermoplastic synthetic resin film such as polypropylene resin is attached to one or both sides of a base material made of aluminum foil through an adhesive are not suitable for retort sterilization, boiling, etc. as described above. There has been a problem in that the aluminum foil and the thermoplastic synthetic resin coating layer tend to peel off due to heat treatment, and also tend to peel off during stretching or drawing when molded into a container. Purpose of the invention The purpose of this invention is to solve the above-mentioned problems of the prior art, and to minimize deterioration of the adhesive strength of the synthetic resin coating layer even when filled with retort food containing acidic seasonings. In addition, it is possible to effectively prevent corrosion of aluminum foil, allowing retort food to be safely stored for a long period of time. Therefore, it is an object of the present invention to provide a packaging material that does not easily cause peeling between the aluminum foil and the synthetic resin coating layer. Structure of the invention In order to achieve the above object, this invention provides a thermoplastic synthetic resin coating layer on at least one side of an aluminum foil with a chromium-containing synthetic resin intermediate layer containing a trivalent chromium compound interposed therebetween. The main focus is on packaging materials. Embodiment Next, an embodiment of this invention will be described based on the drawings. 1 and 2, a retort food packaging container 1 includes a box-shaped container body 1a with an open top,
It is constituted by a lid 1b that is fitted over the opening of this. This container 1 is made of a packaging material 2 according to this invention. The packaging material 2 consists of an aluminum foil 3, a thin chromium-containing synthetic resin intermediate layer 4 covering one side of the aluminum foil and containing a trivalent chromium compound, and a thermoplastic synthetic resin bonded to the surface of the aluminum foil 3 via an adhesive layer 6. It is constituted by a resin coating layer 5. In the above, the aluminum foil 3 is usually 5~
It has a thickness of 200μ. The chromium-containing synthetic resin intermediate layer 4 is a thin film having a thickness of about 5 μm or less. This intermediate layer 4 is formed on one side of the aluminum foil 3 by 0.005~5.
g/m 2 , preferably 0.1 to 1 g/m 2 , and the intermediate layer 4 contains 0.1 to 1 g/m 2 calculated as chromium.
Contains trivalent chromium compounds in a proportion of 100 mg/m 2 . Here, if the content of the trivalent chromium compound in the intermediate layer 4 is less than 0.1 mg/m 2 , sufficient corrosion resistance cannot be obtained, and if it exceeds 100 mg/m 2 , the sealing performance may be impaired after retort sterilization. It has a negative effect and is not desirable. Such a chromium-containing synthetic resin intermediate layer 4 consists of 3
It is formed by applying a treatment liquid containing a chromium compound, water, and a synthetic resin to one side of the aluminum foil 3 using a gravure coating method or a roll coating method, and drying it. Here, as the chromium compound, inorganic compounds such as various salts and oxides containing trivalent chromium are used. As the synthetic resin, polyacrylic ester, polyvinyl chloride, a copolymer thereof, or a copolymer of acrylic ester and ethylene is used. These synthetic resins are used in the form of a solution dissolved in a solvent or in the form of an emulsion, and the treatment liquid contains water in order to dissolve the chromium compound. The thermoplastic synthetic resin coating layer 5 is, for example, approximately
It has a thickness of 0.5 to 200μ and has heat sealability. Examples of such thermoplastic synthetic resins include polypropylene resin, polyethylene resin, nylon resin, acrylic resin, and vinyl chloride resin. The synthetic resin coating layer 5 may be formed by attaching a synthetic resin film to the chromium-containing synthetic resin intermediate layer 4 via an adhesive layer 6, or by applying a solution of the thermoplastic synthetic resin to form a coating film. . In the case of the latter coating, a thin coating layer 5
It is possible to form As the adhesive layer 6, an appropriate one can be used depending on the type of thermoplastic synthetic resin constituting the coating layer 5. Here, the coating layer 5 is polypropylene,
If the adhesive is made of a resin such as polyethylene or nylon, a two-component reactive adhesive such as polyester-isocyanate may be used. Further, when the coating layer 5 is made of vinyl chloride resin, for example, a polyvinyl chloride adhesive may be used. Note that if the coating layer 5 is a coating film of a solution type thermoplastic synthetic resin, the adhesive layer 6 may be omitted. When a container 1 made of the packaging material 2 described above is filled with food containing an acidic seasoning, heat-sealed, and retort sterilized, aluminum foil 3 and thermoplastic There is very little deterioration in adhesive strength with the resin coating layer 5. By providing an intermediate layer 4 made of a chromium-containing synthetic resin thin film containing a trivalent chromium compound on one side of the aluminum foil 3, a chromate film is formed at the boundary between the aluminum foil 3 and the intermediate layer 4. Since the aluminum foil 3 is protected by the film, the aluminum foil 3 is not attacked even by acid, and it is thought that the adhesive strength does not deteriorate. FIG. 3 shows a modification of the packaging material 2 according to this invention. This modification differs from the above embodiment in that a protective coating layer 7 is provided on the outer surface of the aluminum foil 3, and a chromium-containing synthetic resin intermediate layer 4 containing a trivalent chromium compound is provided.
A primer layer 8 is provided between the adhesive layer 6 and the adhesive layer 6. Here, the protective coating layer 7 has a thickness of, for example, 10 μm or less, and is made of, for example, epoxy resin or thermosetting acrylic resin. This protective coating layer 7 prevents corrosion of the aluminum foil 3 from the outside of the container 1. Primer layer 8 is chromium-containing synthetic resin intermediate layer 4
The primer layer 8 is provided to improve the adhesion between the primer layer 6 and the adhesive layer 6, and when the adhesive layer 6 is made of a two-component reactive adhesive such as polyester-isocyanate, the primer layer 8 may be A thin coating film made of epoxy resin or vinyl chloride-vinyl acetate copolymer is provided. The other points of this modification are the same as those of the above embodiment, and the same parts are given the same reference numerals in the drawings. In the modification shown in FIG. 3, a protective coating layer 7 is provided on the outer surface of the aluminum foil 3, but a chromium-containing synthetic resin intermediate layer 4 is also provided between the protective coating layer 7 and the aluminum foil 3. In some cases, the aluminum foil 3 is provided to protect the aluminum foil 3.
Further, the protective coating layer 7 may be made of thermoplastic synthetic resin similarly to the coating layer 5 on the inner surface. Further, in the above embodiment, a box-shaped retort food packaging container 1 is shown, but the container 1 may of course be bag-shaped. Next, a test example of a packaging material based on this invention will be explained. Test example An aqueous emulsion solution containing 10,000 ppm of acrylic acid ester resin and 500 ppm of trivalent chromium oxide (Cr 2 O 3 ) calculated as chromium was applied to one side of aluminum foil 3 with a thickness of 100 μm.
By drying at 150° C. for 10 seconds, a synthetic resin intermediate layer 4 containing 5 mg/m 2 of trivalent chromium was formed on the surface of the aluminum foil 3 at a rate of 0.1 g/m 2 .
Next, a coating layer 5 made of a polypropylene resin film having a thickness of 50 .mu.m was formed via a polyester-isocyanate two-component reactive adhesive layer 6, thereby producing a packaging material 2 shown in FIG. 2. This packaging material 2 was then molded to produce a container 1 consisting of a container body 1a having a depth of 25 mm and a lid 1b as shown in FIG. In this case, the packaging material 2 has a thermoplastic synthetic resin coating layer 5 provided on the surface of the aluminum foil 3 via a chromium-containing synthetic resin intermediate layer 4 containing a trivalent chromium compound, so that the aluminum foil 3 and Adhesion to the coating layer 5 was extremely good, and therefore no peeling occurred during forming such as stretching or drawing. Then,
This container 1 is filled with a 5% acetic acid aqueous solution and commercially available mustard, and after heat-sealing the container body 1a and lid 1b, retort sterilization is performed at 120°C for 60 minutes to strengthen the bond between the polypropylene resin coating layer 5 and the aluminum foil 3. was measured. The adhesive strength was measured on 15 mm wide cut pieces of packaging material 2 before retort sterilization, after retort sterilization, and at 50°C.
Each test was carried out after long-term storage for 3 weeks. In addition, as a comparative example, on one side of the aluminum foil 3,
When a packaging material is used in which the coating layer 5 made of polypropylene resin film is directly attached via the adhesive layer 6 without providing the chromium-containing thermoplastic synthetic resin intermediate layer 4, and when the surface of the aluminum foil 3 is After forming a chromate film by performing conventional chromate treatment, the adhesive layer 6 is
The adhesive strength was measured in the same manner in each case using a conventional packaging material in which a covering layer 5 made of a polypropylene resin film was attached via a . The results obtained are summarized in the table below.
【表】
上記表より明らかなように、本考案による包装
材料２を使用した容器１によれば、レトルト殺菌
後および長期保存後においても接着強度の劣化は
非常に少なく、従来品および比較例に比べて、酸
性のレトルト食品を長期にわたつて安全に保存す
ることができるものである。
考案の効果
この考案による包装材料は、上述のように、ア
ルミニウム箔３の少なくとも片面に、３価のクロ
ム化合物を含むクロム含有合成樹脂中間層４を介
して熱可塑性合成樹脂被覆層５が設けられている
ものであるから、例えば酸性調味料を含むレトル
ト食品を充填した場合であつても、合成樹脂被覆
層５の接着強度の劣化が非常に少なく、かつアル
ミニウム箔３の腐食を有効に防止することができ
て、レトルト食品を長期間にわたつて安全に保存
することができる。また密着性が非常に良好であ
るため、レトルト殺菌やボイル等の加熱処理によ
つてあるいは張出し加工や絞り加工によつてアル
ミニウム箔３と熱可塑性合成樹脂被覆層５との剥
離を生じ難いという効果を奏する。[Table] As is clear from the table above, according to the container 1 using the packaging material 2 according to the present invention, there was very little deterioration in adhesive strength even after retort sterilization and long-term storage, compared to the conventional product and the comparative example. In comparison, acidic retort food can be safely stored for a long period of time. Effects of the invention As described above, the packaging material according to this invention has a thermoplastic synthetic resin coating layer 5 provided on at least one side of the aluminum foil 3 via a chromium-containing synthetic resin intermediate layer 4 containing a trivalent chromium compound. Therefore, even when retort foods containing acidic seasonings are filled, for example, the adhesive strength of the synthetic resin coating layer 5 deteriorates very little, and corrosion of the aluminum foil 3 is effectively prevented. This allows retort food to be safely stored for a long period of time. In addition, since the adhesion is very good, the aluminum foil 3 and the thermoplastic synthetic resin coating layer 5 are unlikely to peel off during heat treatment such as retort sterilization or boiling, or during stretching or drawing processing. play.
【図面の簡単な説明】[Brief explanation of the drawing]
図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
はこの考案による包装材料よりなるレトルト食品
用容器の概略縦断面図、第２図は第１図の部分拡
大断面図、第３図は包装材料の変形例の部分拡大
断面図である。
１……レトルト食品用容器、１ａ……容器本
体、１ｂ……蓋、２……包装材料、３……アルミ
ニウム箔、４……クロム含有合成樹脂中間層、５
……熱可塑性合成樹脂被覆層、６……接着剤層、
７……保護被覆層。
The drawings show an embodiment of this invention; FIG. 1 is a schematic vertical sectional view of a retort food container made of packaging material according to this invention, FIG. 2 is a partially enlarged sectional view of FIG. 1, and FIG. FIG. 7 is a partially enlarged cross-sectional view of a modification of the packaging material. DESCRIPTION OF SYMBOLS 1... Retort food container, 1a... Container body, 1b... Lid, 2... Packaging material, 3... Aluminum foil, 4... Chromium-containing synthetic resin intermediate layer, 5
...Thermoplastic synthetic resin coating layer, 6...Adhesive layer,
7...Protective coating layer.