JPS62156348A - プルラン不織布 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、プルラン不織布に関し、更に詳細には快適に
使用することのできるプルラン不織布に関するものであ
る。

（従来の技術） 可食性で水溶性高分子のプルランは、食品、食品の包装
材や容器、又食品以外のフィルム、繊維等に利用されて
いる。このうち繊維については、例えば特公昭５３−３
５１６５号公報により、プルランを含む水溶液を温度１
１０℃未満で気相中に押出し紡糸するプルラン繊維の製
造法が知られている。しかし、この製造法では不織布、
特に極ｌ１ＩｕＡ維からなる不織布を製造することはで
きなかった。

このような欠点を解決するために、本発明者等は３０μ
ｍ以下の極細繊維からなる不織布を提供した（特願昭５
９−１９３９７０号）。

（発明が解決しようとする問題点） 上記不織布は、掻細ｔＪｈ維からなるために肌ざわりが
良く、特にサニタリー用品として優れたものであったが
、その需要を喚起し或いは更に他の用途に接極的に応用
するために、需要者の注意を引くための改良が求められ
ていた。即ち、本発明は特願昭５９−１９３９７０号の
改良発明である。

従って、本発明の第１の目的は、用途に応じた香りを有
するプルラン不織布を提供することである。

本発明の第２の目的は、悪臭を打ち消す香りを有するプ
ルラン不織布を提供することである。

本発明の第３の目的は、非常時には食料とすることもで
きる。無毒性で食欲を減退させない香りを有するプルラ
ン不織布を提供することである。

（問題点を解決するための手段） 本発明の上記の諸口的は、平均繊維径が３０μｍ以下で
あって、香料を含有するプルラン繊維からなり、目付ｔ
ｉが５〜５００　ｇ／ｒｒｒのプルラン不織布によって
達成された。

本発明のプルラン不織布は、夫々の繊維が結合しておら
ず、単に絡み合っただけの綿状のものをも含有する。

次に、本発明のプルラン不織布について説明する。

本発明におけるプルランは、黒酵母の一種オーレオバシ
ジウム・プルラン（Ａｕｒｅｏｂａｓ　ｉｄ　ｉｕｍｐ
ｕｌｌｕｌａｎｓ）をシラ糖やデン粉分解物等を炭素源
とし、適当な条件下で培養した時、培養液中に生産され
る粘性多糖類である。その構造は、マルトトリオース（
一部、マルトテトラオース）がα−１゜６グリコシド結
合で、繰り返し結合した直鎮状のグルカンであり、次の
ような分子構造を有するものである（ｎは重合度を表す
整数である）。

尚、本発明で使用されるプルランは、その製造法には特
に限定はなく、又分子量についても特に制限はないが、
不織布の強度や成型性から見て２〜２００万のものが好
ましく、より好ましくは５〜１００万のものである。

又、必要に応じて可塑剤又は柔軟剤として水の他に、グ
リセリン、ソルビトール、マルチトール、エチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコール
を添加することができる。更に、不織布の物性改良のた
めにポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリ
アクリルアミド、ポリアクリル酸及びそのナトリウム塩
、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド等の水
溶性若しくは水分散性のポリマー、更にはアパタイト、
シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ゼオライト、活性炭
、アルミナ、希土類元素の化合物等の無機材料を、一種
又は２種以上添加することができる。

本発明で使用する香料には公知の天然香料又は合成香料
の中から用途に応じて任意に選択して単独で又は調合し
て使用することができる。

特に食品添加物として認められている香料は、安全性の
点から好ましい。

本発明で使用する香料は、プルランを溶解する溶媒に溶
解することが製造上好ましいが、特に長繊維を製造する
必要もないので、微粒子として微分散させることも可能
である。

本発明においては、香料をプルラン中に均一に含有せし
めるために、又、紡糸を良好に行わせるために界面活性
剤を使用することが好ましい。

本発明で使用することのできる界面活性剤としては、公
知の界面活性剤の中から無毒の物を適宜選択することが
できるが、特にシュガーエステル系界面活性剤が好まし
い。

本発明の不織布の製造に用いるプルランは、２０℃〜３
５℃の水で溶解若しくは可塑化してこれに香料を加え原
料液とする。プルランの含有率は５〜９５重量％が好ま
しく、より好ましくは１０〜４０重量％の範囲である。

香料の添加量は、プルランに対して０．０１〜５０重量
％、好ましくは０．０５〜２０重量％である。０．０１
重量％より少ない場合には香りが十分ではなく、５０重
量％より多い場合には不織布としての物性が劣化するの
で好ましくない。

又界面活性剤の添加量は、プルランに対して０゜１重量
％〜１５重量％、好ましくは０．５重量％〜ｌＯ重量％
である。

原料液のプルランを含む水溶液若しくは水可塑溶融液は
、細孔を有する複数個の溶融紡糸ノズルを中方向に直線
に配列したダイスより押出すと同時に、該ノズル廻りよ
り線速度１０〜１０００ｍ／′秒、温度２５〜６０℃の
気体、例えば空気を吹き付は延伸された微細繊維からな
る繊維流を形成する。このときの繊維径は、この吹き付
は気体圧力により調節することができる。

本発明においては、この微細繊維流をダイスの下に間隔
を設けて設置した加熱装置、例えば赤外線ヒーター又は
マイクロ波加熱器等により加熱して繊維中の水分を蒸発
除去する。このようにして加熱した繊維中の水分残存率
は１０這量％以下、特に８重量％以下であることが好ま
しい。水分の除去が不充分であると不織布にならず、高
粘度の液体となり、微細繊維の不織布が得られない。尚
、微細流に対する加熱温度は、プルラン原料液の押出量
、吹付気体の温度及び風速のバランスにより選択される
が、通常は８０−１２０℃の範囲が好ましい、加熱温度
を必要以上に高くすると水分除去とともにプルランの分
解が発生するために好ましくない。

水分の除去と延伸がなされた微細繊維流は、捕集装置、
例えばネット又は多孔板等の回転ドラム、移動ベルト等
の上に交絡して落下し不織布を形成する。尚、繊維流の
捕集において、繊維流を回転する二個のネット型捕集ド
ラムの接点に吹き付は落下させた場合は、交絡した繊維
が不織布の厚さ方向に（即ち三次元的に）配列した嵩高
の不織布が得られる。又、繊維流を上記捕集ドラムの接
点以外の箇所又は平板状の捕集ベルト等に吹き付は落下
させた場合は、繊維が平面に平行（即ち二次元的に）に
配列した不織布が得られる。又、不織布の目付重量は、
上記繊維流の捕集装置の移動速度を変えることにより調
節することができる。

以上のように本発明のプルラン不織布は、押し出された
プルラン繊維に高速気流を吹き付けることによって繊維
の延伸倍率を１０〜３０００倍、好ましくは２０〜１０
００倍とし、且つ加熱して繊維中の水分を急激に蒸発す
ることによって微細繊維からなる不織布とするものであ
る。

次に、本発明のプルラン不織布を製造する場合の１例を
添付の図面を用いて説明する。第１図は、本発明の不織
布を製造する装置の一例を示す側面略図である。プルラ
ンの水溶液若しくは水で可塑化された溶融液は、原料供
給管１がら原料タンク２に供給される。この原料液は、
モーター３により駆動するギアーポンプ４で紡糸ノズル
５がら押出されると同時に紡糸ノズル廻りに設けられた
エアノズル７からブロアー６て供給された高圧の空気が
下向に吹き付けられて含水プルラン繊維流８を形成する
。次に、含水プルラン繊維流８は、ネット型捕集ドラム
１１に落下捕集される間に、ダイス下に繊維流８と平行
して設けられた遠赤外線ヒーター９により加熱され繊維
中の水分が蒸発除去される。延伸及び脱水されたプルラ
ン繊維流は、２個の回転するネット型捕集ドラムの接点
に交絡して落下し、圧縮されて不織布１２を形成した後
、巻取装置１３に巻取られる。

（発明の効果） 本発明のプルラン不織布は、従来のプルラン繊維では得
ることのできない微細繊維からなる不織布である。

又、親水性、吸湿性であるので、静電気の発生がなく皮
膚への刺激性がない上、’Ｏ’ｌｌＨｍ繊維からなるた
めに柔軟で肌ざわりの良い風合を持つものである。更に
、使用後は水中や地中で自然に分解するので廃棄物処理
の問題がない。

本発明のプルラン不織布は、上記のような特性から、用
途に応じた香りをつけて高吸湿性のサニタリー用品（例
えば紙おむつ、生理用品、化粧紙等）、飲食物や洗剤等
の包装材、吸着剤、接着材等の用途に用いることができ
る。又、香料はプルラン繊維中に含有されているので、
香りの消失は緩慢である。

（実施例） 以下、本発明を実施例により詳細に説明する。

実施例１゜ 平均分子量２０万のプルラン粉末１９．６部、香料とし
てロゼを１．９部、シュガーエステル系界面活性剤５１
６７０を０．２部秤量して７８゜３部の水に溶解した後
説気泡を行った。この溶液を室温（２５℃）で、第１図
に示すような装置に供給し、０．３ｍｍφのノズルから
圧力１．４ｋｇ／ｃＩ１１で押出すと共にエアーノズル
から線速度２００ｍ／秒の空気流によって延伸成型した
。この繊維流をノズル下３０ｍｍに設けられた遠赤外線
ヒーター（波長１〜５０μｍ）で繊維流の両側からヒー
タ一温度４００℃で加熱しつつネット型捕集ドラムに吹
き付けて、水分を蒸発除去したプルラン不織布を得た。

この不織布の水分残は約１０％であり、プルランに対し
て、約１０重量％の香料を有していた。得られた不織布
は目付ＴＩ［１０ｇ／ｄで平均繊維径は約５μｍであっ
た。又、温度２５℃、相対温度１００％における吸湿性
は、３０時間後、１２０時間後及び３４０時間後で、夫
々１３０％、２３０％及び６４０％であった。

又、室温の水に瞬時に溶解した。

得られた不織布を更にカレンダー加工した所紙状となり
、サニタリー用品として十分使用できることが判明した
。

実施例２゜ 紡糸液の組成をプルラン１８．５部、香料７゜４部、５
１６７０界面活性剤０．０２部及び水を７４．１部とし
た他は実施例１と全（同様にして同様の結果を得た。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の不織布を製造する装置の一例を示す
側面略図である。図において、１は原料供給管、２は原
料タンク、３はモーター、４はギアーポンプ、５は紡糸
ノズル、６は多段式ブロアー、７はエアーノズル、８は
含水プルラン繊維、９は遠赤外線ヒーター、１０は脱水
プルラン繊維、１１はネット型捕集ドラム、１２はプル
ラン不織布、１３は巻取装置である。 特許出園人　　東亜燃Ｙ４工粟株伐会社代　理　人　　
弁理士　　滝　１）清　暉（（ぜ１名） ％１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 平均繊維径が３０μｍ以下であって、香料を含有するプ
   ルラン繊維からなり、目付重量が５〜５００ｇ／ｍ＾２
   であるプルラン不織布。