JPS6211641Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、主として室内において平行棒、懸垂
棒、腹筋台、ボデーアツプ、バイスクルプツシ
ユ、吊輪運動、開脚運動等の体力養成のための運
動及び巻わら台、サンドバツグ台、パンチ台とし
て空手やボクシングの打撃力養成のための運動に
総合的に使用することができる多目的運動装置に
関するものである。

従来より室内における各種運動器具や装置が提
案されているが、その殆んどが夫々の運動目的に
即して構成された個別目的的なものであつた。し
たがつて総合的な体力養成又は格闘技のための打
撃練習等をしようとする場合には、多数の運動器
具及び装置を準備しなければならず、そのための
特別な施設や場所が必要であるばかりでなく、多
額の設備費がかかり、誰でもが簡単に設備して使
用することができなかつた。

しかし最近体力向上のため各種の体力養成運動
や格闘技が盛んとなり、愛好家の間で個人的な居
宅等に設置して気軽に使用することができる総合
的な多目的運動装置の開発が望まれていた。

本考案は、上記の問題に鑑み、特別な施設のな
い場所、例えば一般の家屋内又は庭先においても
自由に設置し、一般的な体力養成運動と共に、サ
ンドバツグや当板を取り付けて格闘技のための打
撃練習にも使用することができる多目的運動装置
を提供することを目的としている。

以下図面に従つて本考案の一実施例を説明す
る。

図面において、１は金属製のパイプを略コ字状
に曲折して形成した下部フレームであり、２はこ
れを補強するために掛け渡した補助フレームであ
る。本考案において下部フレーム１は、それを輪
郭として囲まれる面積部分において装置全体の安
定性と格闘技のための練習スペースを確保してお
り、該面積内に必要に応じて腹筋台としても使用
し得るベース板３を脱着自在に取り付ける。ベー
ス板３は、その周辺部に下部フレーム１及び下部
フレーム１の補助フレーム２の上側に係合する数
個のフツク４を具備しており、ベース板３の取り
付けに際してはベース板３自体を下部フレーム１
の上方から被せるように装着し、フツク４を下部
フレーム１及び補助フレーム２に係合させ、ベー
ス板３によつて下部フレーム１を上方から設置場
所へ圧着させるようにする。下部フレーム１は、
必ずしも曲折パイプ状である必要はなく、同等の
スペースを形成し、かつ装置全体を安定させ得る
程度のものであれば板状又は台状に構成すること
も可能である。この下部フレーム１の上部に金属
製パイプで形成された２本の主フレーム５を上方
に向つて稍先細となるよう植立させると共に、下
部フレーム１との接合部となる下端部において自
在に回転し、傾倒させ得るようにし、かつ各主フ
レーム５と下部フレーム１との間に夫々支棒６を
配置する。この支棒６は、その上部が手摺状とな
るよう倒Ｌ字状に曲折しており、本実施例におい
ては、下部フレーム１側の接合部において自在に
回転し得るよう取り付けられ、主フレーム５側の
接合部においては所望により主フレーム５から分
離し得るようねじ７止めされている。而して不使
用時には、このねじ７を取り外し、主フレーム５
と支棒６を下部フレーム１側に傾倒させて格納又
は運搬のために折り畳み得るよう構成されてい
る。この等の主フレーム５には、１又は２以上の
補助フレーム８を水平方向に向けて掛け渡し、２
本の主フレーム５を相互に固定すると共に、その
上端部に金属製パイプを用いて略コ字状に曲折し
て成る上部フレーム９を固定する。補助フレーム
８は、主フレーム５と共に打撃練習用の当板１０
を固定し、又はロープエクササイザー用のロープ
１１を巻回するためのものであり、当板１０は、
数本のスプリングその他の弾性体１２を用いて２
本の主フレーム５の中間部分に位置させ、弾力的
に固定する。この当板１０は、空手の打撃力を訓
練するためのものであり、その外側に適宜所謂巻
わら状のクツシヨン１３を装着し、かつ弾性体１
２の強度又は使用数を増減することによつて使用
者の練習進度に適合させることが可能である。上
部フレーム５にはサンドバツグ又はスピードバツ
グ等１４を懸垂するための吊り金具１５を取り付
ける。本実施例において、吊り金具１５は、上部
フレーム９の補助フレーム１６に装着されてお
り、吊り金具１５に加わる上下振動を吸収するた
めに吊り金具１５の上端部を補助フレーム１６に
摺動自在に貫通させ、その突出部分を補助フレー
ム１６上にばね１７を介して支持させてある。主
フレーム５及び上部フレーム９に夫々固設してあ
る補助フレーム８，１６には、その背部側におい
て所定間隔を保持させた１対の突起１８を形成す
る。この突起１８は、補助フレーム８，１６にロ
ープエクササイザー用のロープ１１を締結する場
合、ロープ１１の曲折部をこの突起１８に外側か
ら引つ掛け、ロープ１１の先端側を適宜補助フレ
ーム８，１６に巻回するだけで簡単に固定させる
ことができると共に、２本に分かれたロープ１１
の先端側を相互に所定間隔位置に係止させ、吊輪
運動その他両手を使つたロープ運動をする場合に
その操作性を高めることができる。下部フレーム
１に固設した補助フレーム２には、所望によりサ
ンドバツグ等を下方へ張引するためのロープを締
結する掛止環１９を設けることもできる。

本考案に係る多目的運動装置の使用に際して
は、装置を構成する各部、即ち下部フレーム１、
主フレーム５、支棒６、上部フレーム９及びそれ
等に固設した補助フレーム２，８，１６等を所望
の運動形態に応じて使い分け、例えば支棒６の上
部を平行棒として、上部フレーム９を懸垂棒とし
て、ベース板３を腹筋台として使用し、また上部
フレーム９又は補助フレーム１６にロープ１１を
固定して吊輪台として、更に打撃練習用の巻わら
台、サンドバツグ又はスピードバツグ１４等の支
持台としてはば広く使用することができる。本発
明に係る多目的運動装置の使用方法については、
上記使用例に限定されることはなく、適宜使用者
において案出することが可能である。

本考案は、以上のように構成したから、特別な
施設のない場所においても自由に設置して一般的
な体力養成運動を行うことができると共に、特定
の格闘技における打撃練習にも使用するとがで
き、また必要に応じて主フレーム、支棒を折り畳
んで格納、運搬することができる等実用上の効果
が大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る多目的運動装置の実施態
様を示すものであり、第１図は全体斜視図、第２
図は補助フレームを背部側から見た部分斜視図、
第３図はベース板の斜視図、第４図は吊り金具の
取付方法を示す拡大正面図、第５図は吊り金具に
サンドバツグを吊り下げた状態を示す拡大斜視
図、第６図はロープエクササイザー用のロープを
補助フレームの突起に引つ掛けた状態を示す拡大
斜視図である。 １……下部フレーム、２，８，１６……補助フ
レーム、３……ベース板、５……主フレーム、６
……支棒、９……上部フレーム、１０……当板、
１２……弾性体、１３……クツシヨン、１５……
吊り金具、１８……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部フレーム上に２本の主フレームを上方に向
   つて稍先細となるよう傾倒自在に植立させ、これ
   等主フレームと上記下部フレームの間に夫々各別
   に支棒を掛け渡すと共に、主フレームの上端部に
   支棒側に突出する上部フレームを固設し、これ等
   下部フレーム、主フレーム及び上部フレームの
   夫々において１又は２以上ずつの補助フレームを
   固設し、下部フレームにはベース板を、主フレー
   ムには複数個の弾性体を介して当板を、また上部
   フレームには吊り金具を夫々着脱自在に取り付け
   たことを特徴とする多目的運動装置。