JPS6211505Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマネキンに関する。

従来、例えばトルソー型マネキンは第１図に示
す如く、ボデイａ底部ｂの中央位置Ａに開設され
た孔部ｃに、円筒状の取付位置ｄを止着すると共
に、該取付装置ｄの取付孔ｅに支持杆ｆの先端部
を挿脱自在に挿着して、ノブｇの締緩操作によつ
てマネキンを所定高さ位置に鉛直状に保持するよ
うにしている。ところが、このものはボデイａ底
部ｂの中央位置Ａに支持杆ｆが挿着されている
為、スカートやワンピース等の衣類の場合にしか
使用出来ず、パンタロンやズボン等、２股に分か
れている衣類の場合には第２図の如く、孔部ｃを
ボデイａ底部ｂの偏心位置Ｂに開設したものを別
個用意しなければならなかつた。また図示の如
く、前記取付装置ｄがボデイａ底部ｂから突出し
ている為、支持杆ｆから取り外したマネキンを立
姿勢にて床面に保持することが出来ず、また壁面
等に立て掛けた状態では不安定であると共に、横
倒姿勢に載置すれば場所を取り、且つつまずき等
にて損傷の虞れがあるという問題があつた。

本考案はこのような問題点を解決し、１つのマ
ネキンにてスカートやパンタロン等あらゆる衣類
に共用出来ると共に、支持杆から取り外した状態
で立姿勢にて床面に安定保持出来るマネキンを提
供することを目的とする。そこで、本考案の特徴
とする処は、マネキンを鉛直状に保持する支持杆
の先端部が挿脱自在に挿着される取付孔を、前記
マネキンのボデイ底部の中央位置と所定偏心位置
とに夫々対応するように適数個開設した上面の壁
と、周囲壁とをもつて、下方開口凹所を形成し、
前記ボデイ底部に開設された孔部に上記周囲壁を
嵌着して該ボデイの内部へ上記上面の壁と該周囲
壁とが突入する取付本体を、前記ボデイ底部に固
着具にて取付け、さらに、前記支持杆の先端部が
摺動自在に挿嵌される筒体と、該筒体を該支持杆
の任意位置に保持する保持具とから成る連結具
を、上記取付本体の下方開口凹所の内部に、設け
て、該連結具と上記取付本体とから成る取付装置
が上記ボデイ底部から下方にほとんど突出しない
ようにすると共に、上記支持杆の先端部を前記取
付孔に選択的に挿入可能として挿着するように構
成された点にある。

以下、図示の実施例に基づき本考案を詳説す
る。

第３図乃至第７図に於て、１はマネキン（図例
ではトルソー型を示す）を鉛直状に保持する支持
台であつて、床面上に載置安定される円盤状の基
部２と、該基部２の略中央部に鉛直状に立設した
支持杆３とから成り、この支持杆３の先端部が前
記マネキンのボデイ４底部５に挿着される。

６は該ボデイ４底部５の所定部位に取付けられ
た取付装置であつて、取付本体７と連結具８とか
ら構成される。

具体的には、取付本体７は、平面楕円形の下方
開口凹所９を有する本体部１０と、該本体部１０
の下端外周縁に突設された鍔部１１と、該本体部
１０の上面１２に所定間隔をもつて夫々突設され
た一対の円筒部１３，１３とを一体形成して構成
される。

しかして、前記ボデイ４底部５に開設された孔
部１４外周縁に上記鍔部１１を当接状となし、該
鍔部１１に貫設された孔１５…にビス等の固着具
１６…を螺着することで、取付本体７が前記ボデ
イ４内部に突入状として止着され、底部５から突
出しないように成す。

また、本体部１０上面１２に突設された円筒部
１３，１３は、夫々前記支持杆３の先端部が挿脱
自在に挿着される取付孔１７，１７を有すると共
に、該取付孔１７，１７が本体部１０の凹所９に
連通連結され、且つ取付孔１７，１７の下端部に
は夫々前記連結具８の一部が嵌め込まれる嵌合凹
所１８，１８が外径方向に連設される。

そして、前記ボデイ４底部５に取付本体７が止
着された状態に於て、上記円筒部１３，１３の一
方（第４図では右側）の取付孔１７が前記ボデイ
４底部５の中央位置Ａに対応すると共に、他方の
円筒部１３の取付孔１７（第４図では左側）が所
定偏心位置Ｂに対応するように、夫々円筒部１
３，１３が本体部１０上面に所定間隔をもつて配
設される。

連結具８は、前記支持杆３の先端部を挿入する
挿入孔１９を有する短円筒体２０と、該筒体２０
の周面を径方向に貫設した雌ねじ孔２１に螺進退
自在に螺着した雄ねじ杆２２とから成り、この雄
ねじ杆２２の一端に固着した略三角形状のノブ２
３による締緩操作にて、挿入孔１９に挿入した前
記支持杆３を挿脱自在に挿着する。即ち、筒体２
０を支持杆３の任意位置に保持するための保持具
を、雄ねじ杆２２及び雌ねじ孔２１により構成す
る。

２４は筒体２０の上端に突設された嵌合突片で
あつて、該嵌合突片２４は前記取付孔１７の下端
部に連設された嵌合凹所１８内に嵌合されて、支
持杆３の軸心廻りへのマネキンの回動を規制す
る。この嵌合状態に於て筒体２０は取付本体７の
凹所９内に内有状とされ、取付装置６全体がボデ
イ４底部５から突出しない状態とされる。

しかして、支持杆３の先端部を第４図の実線の
如く取付孔１７に挿入すると共に、該支持杆３の
先端部近傍に雄ねじ杆２２により固定された連結
具８によつて取付本体７が受支され、マネキンが
ボデイ４底部５の中央位置Ａにて鉛直状に保持可
能とされる。また、第４図の仮想線の如く、支持
杆３の先端部を上記取付孔１７に近接する他の取
付孔１７に挿入すれば、連結具８にて取付本体７
を受支してマネキンがボデイ４底部５の所定偏心
位置Ｂにて鉛直状に保持可能とされる。

なお、本考案は図示の実施例に限定されず、取
付孔１７を有する円筒部１３を本体部１０上面１
２に例えば３個又は４個と複数個突設して、その
支持杆３の挿着位置を変更可能とするも好まし
い。

本考案の実施例の効果によれば、取付装置６を
取付本体７と連結具８とで構成し、支持杆３に固
定した連結具８にて取付本体７を受支することで
マネキンを鉛直状に保持するから、支持杆３の挿
着位置の変更及びマネキンの取り外し操作が、マ
ネキンを上方に持ち上げるのみで容易迅速に行な
うことが出来ると共に、マネキンの取付け高さ位
置の変更もノブ２３の締緩操作により簡単に調整
可能となる。また、連結具８に突設した嵌合突片
２４を取付孔１７に連設した嵌合凹所１８に嵌合
することで、支持杆３の軸心廻りへのマネキンの
回動が規制される。

本考案は以上詳述した構成にて所期の目的を有
効達成した。特に、ボデイ４底部５の中央位置Ａ
と所定偏心位置Ｂとに夫々対応するように取付孔
１７…を適数個開設した取付装置を形成したか
ら、該取付孔１７…に選択的に挿入可能として支
持杆３の先端部を挿着出来、従つて、従来のよう
に取付孔１７の開設位置の異なるマネキンを複数
個用意せずに済み、１つのマネキンにてスカート
やパンタロン等その種類を問わず、あらゆる衣類
に共用出来て利用価値の高いマネキンを提供出来
る。また、取付装置６をボデイ４底部５から突出
しないようにしたから、支持杆３から取り外した
状態で立姿勢にて床面に安定保持出来、狭小な場
所であつても邪魔にならないと共に載置状態が安
定して、つまずき等による損傷の虞れもない。こ
のように実用上、著大な効果を奏する考案であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は夫々従来例を示す要部断面正
面図である。第３図は本考案の一実施例を示す斜
視図、第４図は要部断面正面図、第５図は取付装
置の分解斜視図、第６図は取付本体の底面図、第
７図は要部斜視図である。 ３……支持杆、４……ボデイ、５……底部、６
……取付装置、１４……孔部、１７……取付孔、
Ａ……中央位置、Ｂ……偏心位置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. マネキンを鉛直状に保持する支持杆３の先端部
   が挿脱自在に挿着される取付孔１７…を、前記マ
   ネキンのボデイ４底部５の中央位置Ａと所定偏心
   位置Ｂとに夫々対応するように適数個開設した上
   面１２の壁と、周囲壁とをもつて、下方開口凹所
   ９を形成し、前記ボデイ４底部５に開設された孔
   部１４に上記周囲壁を嵌着して該ボデイ４の内部
   へ上記上面１２の壁と該周囲壁とが突入する取付
   本体７を、前記ボデイ４底部５に固着具１６…に
   て取付け、さらに、前記支持杆３の先端部が摺動
   自在に挿嵌される筒体２０と、該筒体２０を該支
   持杆３の任意位置に保持する保持具とから成る連
   結具８を、上記取付本体７の下方開口凹所９の内
   部に、設けて、該連結具８と上記取付本体７とか
   ら成る取付装置６が上記ボデイ４底部５から下方
   にほとんど突出しないようにすると共に、上記支
   持杆３の先端部を前記取付孔１７…に選択的に挿
   入可能として挿着するように構成されたことを特
   徴とするマネキン。