JPS6161632B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

この発明は、速度パターン算出方法に関するも
のである。従来からも、連続して撮像された複数
枚の画像（連続画像）を用いて、時々刻々変化す
る対象物の動きを計測する方法がいくつか提案さ
れてはいる。代表的なものには、原画像情報に信
号処理を施す相関法や差分法、また、複数枚の各
画像をある程度処理してたとえば線画などの形態
情報を抽出し、個々の画像間の形態情報同士の比
較を行なうもの、などがある。さらには、画像の
明度の時間的変化によるオプテイツク・フローを
計算するものがある。しかし、形態情報を用いる
方法はその抽出に時間がかかるし、曲面などを含
む複雑な対象では困難な場合も多い。差分法は連
続２枚の画像の同一座標に位置する画素間の差を
とり、その差画像が零でないことにより動きを検
出するものである。この方法は簡単であり高速に
実行できるが、動きのパターンを求めるためには
差画像、さらには２枚の原画像中の形態情報の解
析が必要になつてくる。また、相関法は連続２枚
の部分画像同士を相関値を評価関数として比較す
るものであるが、評価関数を極大とする類似点の
探索が必要となり高速実行に向かないという欠点
を持つている。オプテイツク・フローを用いる方
法も、フローの決定には繰り返し演算が必要であ
り、高速化が難しい。 本発明は、以上に鑑てなされたもので、形態情
報の比較や類似点の探索、繰り返し演算によらず
に、直接、原連続画像に局所的並列的に演算を施
して画像上の各点の速度を計算し速度パターンを
求めるものである。本方法は専用の並列高速演算
器として装置化することができ、汎用の動きの計
測器として極めて応用範囲の広い効果を有する。 以下、発明の詳細について述べる。 Ｎ枚の連続画像を時間順に並べ、各画像の横方
向をｘ座標、縦方向をｙ座標、奥行方向をｔ座標
とする３次元空間を考える（第１図）。連続画像
を時間方向の密度が十分大となるように短い時間
間隔で採取すれば、この空間は連続空間と考える
ことができる。この空間中の１点Ｐ（ｘ，ｙ，
ｔ）の明度をＩ（ｘ，ｙ，ｔ）とすれば点Ｐにお
ける明度勾配は、 gradI＝（∂_I／∂ｘ，∂_I／∂ｙ，∂_I／∂ｔ）
(1) となる。いま、微小位置変位をΔＶ＝（Δｘ，Δ
ｙ，Δｔ）とすれば、明度変化ΔＩは次のように
１次近似できる。 ΔＩ＝gradI・ΔＶ (2) gradI〓，ΔＶ〓をそれぞれ、３次元ベクトル
gradI，ΔＶのｘ−ｙ平面への射影ベクトルとす
れば、明度を保存するような単位時間の微小変位
（Δｘ，Δｙ，１）は(2)式において、ΔＩ＝０，
Δｔ＝１とおくことにより、 gradI〓・ΔＶ〓＝−（∂_I／∂ｔ） (3) を満たす。ΔＶ〓はわれわれが画像上で意識する
動き（速度）である。ある時間ｔにおいて同一画
像中の２つの近傍点P₁，P₂で速度ΔＶ〓が等しい
とすれば、

【表】 〓 (4)
→

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 時間的に連続して撮像された複数枚の画像を
   時間順にならべて構成した３次元画像上で３次元
   明度勾配ベクトルを計算し、同一速度で動いてい
   るとみられる近傍２点の３次元明度勾配ベクトル
   間でベクトル積を計算することにより、速度を評
   価することを特徴とする速度パターン算出方法。