JPS6145859Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は小型で比較的長い過層を保有させ
ることを目的とした携帯用過材に関するもので
ある。

従来非常用の携帯過器としては、容器内に各
種層を設置したものが知られているが、何れも
重量および形共に大きくなり（例えば重さ３Kg〜
６Kg）非常の際に身体につけて移動するには大き
すぎる問題点があつた。

然るにこの考案は炭素繊偉束の外側に非通液性
の資材を装着したので、比較的長い道程の層に
も拘らず、きわめて小容積に収容し得ることにな
り、軽量小型で携帯に適するものを得たのであ
る。

即ちこの考案を実施例について説明すれば、炭
素繊維束１の表面に銀を蒸着した後、熱収縮性合
成樹脂パイプ２内に挿通し、前記パイプを加熱し
て収縮緊着したものである。この過材を使用す
るには、例えば第１図々示のように容器３内へ螺
旋状（又は屈曲）に収容し、過すべき水４を適
度に注入する。このようにすれば容器３内の水
は、炭素繊維束１の下端から矢示５のように吸い
上げられ（毛細管現象による）繊維束の上端から
矢示６のように適下して受容器７内に溜るのであ
る。前記において、被処理水は前記繊維束の全長
を通過する為にその過効果は恰も繊維束の全長
を過層の厚さとした場合と同様である。従つて
水中に含まれば固形物は勿論、臭気、色等も悉く
過され、清水として提供される。また銀を蒸着
したことによる殺菌作用によつて繊維束内は常時
清潔に保持される。例えば炭素繊維束に水を含ま
せ、これを耐水性シートに包装して保持する場合
においても、繊維束内の水は腐敗することなく清
潔に保持される。また炭素繊維を界面活性材で処
理し、親水性を保有させれば、繊維束中へ水を含
ませて携帯しなくても、使用時に直ちに水を吸い
上げ、即時使用することができる。

前記実施例においては炭素繊維束へ熱収縮パイ
プを嵌装したが、収縮しない合成樹脂パイプを嵌
挿しても同様に使用することができる。尢も長い
合成樹脂パイプへ繊維を緊密に嵌挿するには工夫
を要する。また合成樹脂パイプが軟質ならば使用
時又は携帯時に屈曲し、或いは螺旋状に巻いて小
型にすることができる利点がある。

次に第３図のように炭素繊維の一側に合成樹脂
フイルム８を層着しこれを巻き込んで棒状にして
も、前記実施例と同様の作用効果がある。この場
合には、巻き込み状態を保つようにフイルムの一
部を縛着し、又は接着する必要があろう。

即ちこの考案によれば、炭素繊維束の外側に非
通水性材料を装着したので、過層は炭素繊維束
の長さと同一層さとなり、比較的少量に拘らず大
きい過効果を奏する。

また軽量かつ小型であつて容易に携帯し得る効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の使用状態を示す
図、第２図は同じくこの考案の一部を省略した正
面図、第３図は同じく他の実施例の斜視図であ
る。 １……炭素繊維束、２……熱収縮性合成樹脂パ
イプ、３……容器、４……水。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 炭素繊維束の外側に非通水性材料を装着して
   なる携帯用過材。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項記載の携帯用
   過材において、非通水性材料は熱収縮性パイ
   プとしたもの。 ３ 実用新案登録請求の範囲第１項記載の携帯用
   過材において、炭素繊維の一部又は全部に銀
   を蒸着させたもの。 ４ 実用新案登録請求の範囲第１項記載の携帯用
   過材において、炭素繊維を親水性処理したも
   の。 ５ 実用新案登録請求の範囲第１項記載の携帯用
   過材において、炭素繊維束には水を含ませた
   もの。