JPS6144640Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、豆類、穀類又は米菓等の食品を焙
煎する食品加工機の分野に属する。

考案の目的 この考案は、豆類、穀類又は米菓等の食品を連
続焙煎るすることを目的とした熱風ロースターに
関するものである。

従来の技術 従来食品の焙煎装置については、間欠方式およ
び連続方式共に多数提案され、夫々実用に供せら
れている。連続方式ではスチールコンベア又は網
コンベアを水平に架設した装置が一般的である
が、装置が比較的長大になる問題点があり、特に
撹拌を要する場合には不適当である。また加熱炉
内へ回転円筒を斜設したものは撹拌については目
的を達成し得るとしても、比較的時間をかけて膨
化焙煎する物品の装置にあつては、回転円筒が長
大になる問題点があつた。

然るにこの考案は、内外二重のスクリユー円筒
を回転自在に架設した為に、被処理物は内側スク
リユー円筒から外側スクリユー円筒に移行するこ
とにより、焙煎距離の割に全装置をコンパクトに
できると共に、熱風の循環によつて省エネルギー
となり、かつ被処理物からの水分発散を早くする
などの点で、従来装置を改善したものである。

考案の構成 この考案は炉内に、内外側二重のスクリユー円
筒を回転自在に架設し、内側スクリユー円筒の一
側へ熱風送入筒を設置すると共に、前記内側スク
リユー円筒の他側へ被処理物送入装置を連設し、
前記加熱炉には熱風循環装置を付設したものであ
る。前記内外側二重のスクリユー円筒は、網筒又
はパンチングメタル筒よりなる円筒の内壁に被処
理物の案内板を螺旋状に設けたものである。前記
熱風循環装置は、循環ダクト、熱風発生機、送風
機および熱風案内板よりなり、加熱炉内へ吹き込
まれた熱風は回転円筒を加熱した後、循環ダクト
に入り、送風機を経て再び加熱炉内へ吹き込まれ
るように構成されている。

実施例 即ち、この考案の実施例を添付図面について説
明すれば次の通りである。

外壁を断熱材により構築した加熱炉１の上部内
側へ、外側スクリユー円筒２を回転自在に水平に
架設し、外側スクリユー円筒２内へ所定の間隙を
保つて内側スクリユー円筒３を同心状に挿通固定
する。前記内側スクリユー円筒３と外側スクリユ
ー円筒２の内壁へ夫々螺旋案内板４，５（スクリ
ユー）を夫々逆ねじ状（例えば内側スクリユーを
右ねじにすれば、外側スクリユーを左ねじにす
る）に設置する。前記内側スクリユー３の一側
（第１図中左側）にはガスバーナー１６の熱風吹
込み筒６を同心的に挿入すると共に、他側には被
処理物の移送管７の下端を臨ませる。前記移送管
７の上端はホツパー８の下部に連結し、ホツパー
８には振動移送装置９（バイブレーシヨン）を付
設する。前記外側スクリユー円筒２の下方には熱
風案内板１０を斜設し、熱風案内板１０の下位側
に送風機１１を設置する。前記加熱炉１の天井部
には逆漏斗状の集気案内１２を設け、集気案内１
２の上部と前記送風機１１の吸入側との間を循環
ダクト１３で連結し、該循環ダクト１３の一側部
に熱風吹込み筒１４を挿入し、熱風吹込み筒１４
の外側にガスバーナー１５を設置する。図中１７
は外側スクリユー円筒２を回転するモーターであ
つて、該モーター１７の軸に固定したスプロケツ
ト１８と、前記外側スクリユー円筒２を支承する
ローラー１９，２０の軸に固定したスプロケツト
２１との間にチエイン２２を装着してある。

考案の作用 この考案の熱風ロースターは、第１図中右方上
部のホツパー８内へ被処理物を入れると共に、ガ
スバーナー１５，１６を点火し、モーターを始動
し、かつ振動移送装置を駆動する。前記振動移送
装置によつて、ホツパー８内の被処理物は定量宛
移送管７内を矢示３２のように下降し、内側スク
リユー円筒３内へ入る。前記内側スクリユー円筒
３は、外側スクリユー円筒２と共に回転している
ので、被処理物は案内板に案内されて矢示２３の
方向へ移動し、内側スクリユー円筒３の端部より
矢示２４のように落下して外側スクリユー円筒内
へ入り、案内板に案内されて矢示２５のように移
動した後、矢示２６のようにシユート２７上へ排
出される。一方ガスバーナー１５で発生した熱風
は、矢示２８のように循環ダクト１３を経て送風
機１１へ入り、送風機１１によつて加熱炉内へ吹
き込まれ、熱風案内板１０によつて矢示２９のよ
うに上向に流動し、更に矢示３０のように流動し
て内外側スクリユー円筒２，３を加熱して、再び
循環ダクト１３に入り、以下同様にして循環加熱
する。またガスバーナー６で発生した熱風は内側
スクリユー円筒内へ吹き込まれ、該部を加熱する
と共に、矢示３１のように上昇して循環熱風と共
に移動する。

考案の効果 即ちこの考案によれば、加熱炉内へ内外側スク
リユー円筒を回転可能に架設し、前記スクリユー
円筒の一側へ熱風吹込み装置を設けると共に、他
側へ被処理物送入装置を設けたので、被処理物は
内外側スクリユー円筒内で逐次連続焙煎される効
果がある。また熱風は循環式である為に、エネル
ギーが経済的に使用され、熱効率が高い効果があ
る。また被処理物の送入に振動移送装置を用いた
ので、人力を用いることなく、定量送入ができて
省力化する効果がある。また熱風を用いて焙煎す
る為に水分の発散効率がよく、含有水分が少なく
なつて保存性が良好である。更に通常のトンネル
窯に比較してコンパクトになり、設置床面積およ
び設置費用を節減し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の縦断正面図、第２
図は同じく一部を切断した側面図である。 １……加熱炉、２……外側スクリユー円筒、３
……内側スクリユー円筒、７……移送管、８……
ホツパー、９……振動移送装置、１０……熱風案
内板、１１……送風機、１３……循環ダクト、１
５，１６……ガスバーナー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 加熱炉内に、内外側二重のスクリユー円筒を
   回転自在に架設し、前記内側スクリユー円筒の
   一側へ熱風送入筒を設置すると共に、前記内側
   スクリユー内筒の他側へ被処理物送入装置を連
   設し、前記加熱炉には熱風循環装置を付設して
   なる熱風ロースター。 ２ 内外側二重のスクリユー円筒は、内側スクリ
   ユー円筒と外側スクリユー円筒へ夫々逆向スク
   リユーを設けた実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の熱風ロースター。 ３ 被処理物送入装置は、バイブレーシヨン付ホ
   ツパーに被処理物移送管を連結して構成した実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の熱風ロース
   ター。 ４ 熱風循環装置は、内外側二重のスクリユー円
   筒の下部に斜設した熱風案内板、熱風案内板の
   低位側に設けた送風機、送風機の吸入側と、加
   熱炉の上部とを連結した循環ダクトと、および
   循環ダクトの一側へ設置したガスバーナーとに
   より構成した実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の熱風ロースター。 ５ 内外側二重のスクリユー円筒は、網筒又は多
   孔鋼板筒とした実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の熱風ロースター。