JPS6139848B2 - - Google Patents
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- JPS6139848B2 JPS6139848B2 JP54103352A JP10335279A JPS6139848B2 JP S6139848 B2 JPS6139848 B2 JP S6139848B2 JP 54103352 A JP54103352 A JP 54103352A JP 10335279 A JP10335279 A JP 10335279A JP S6139848 B2 JPS6139848 B2 JP S6139848B2
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Description
本発明は、中程度の酸性度を有する弱酸性陽イ
オン交換樹脂及びその製造法に関するものであ
る。 現在、広く使われている弱酸性陽イオン交換樹
脂は、ポリアクリル酸型またはポリメタクリル酸
型である。最近、イオン交換樹脂の使用技術の高
度化に伴い、これら弱酸性陽イオン交換樹脂の酸
性度が問題にされるようになつてきた。 例えば、熱再生イオン交換樹脂では、使用され
る弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交
換樹脂とが、お互いに好ましい解離定数を持つ必
要がある。弱塩基性陰イオン交換樹脂として、ベ
ンジルジメチルアミン型の交換基を持つイオン交
換樹脂を用いる熱再生イオン交換樹脂では、弱酸
性陽イオン交換樹脂としては、ポリアクリル酸型
のイオン交換樹脂よりも酸性度の強い樹脂が望ま
しい。ポリアクリル酸型のイオン交換樹脂よりも
酸性度が強く且つ実用化されている樹脂として
は、リン酸型の陽イオン交換樹脂があるが、この
樹脂は酸性度が強すぎて上記の弱塩基性樹脂と組
合せて熱再生イオン交換樹脂とするには適してい
ない。ポリアクリル酸型のイオン交換樹脂よりも
酸性度が強く、なおかつ、リン酸型樹脂よりは、
酸性度が弱い実用的な樹脂は、まだ知られていな
い。 このような中程度の酸性度を有する弱酸性陽イ
オン交換樹脂は、熱再生イオン交換樹脂への利用
の他、低PH溶液の緩衝剤、天然物の分離、精製、
α・β位に電子吸引性基を持たないカルボン酸塩
の遊離カルボン酸への変換など今までのポリアク
リル酸型、ポリメタクリル酸型のイオン交換樹脂
では不可能であつた分野への適用が可能であると
考えられる。 本発明はこのような中程度の酸性度を有し、交
換容量が大きく、膨潤度の小さな弱酸性陽イオン
交換樹脂及びその製造法を提供するものである。 本発明に係る弱酸性陽イオン交換樹脂は、交換
基部分が実質的に で表わされる部分構造を有し、交換容量が3me
q/g以上、膨潤度が10ml/g以下である。 またこの弱酸性陽イオン交換樹脂は、2個以上
の炭素原子を含む架橋部分を形成し得る架橋剤で
架橋されているポリビニルアルコールを、酸及び
水溶性塩の存在下、グリオキシル酸と反応させる
ことにより容易に製造することができる。 本発明について詳細に説明すると、本発明に係
る弱酸性陽イオン交換樹脂は、架橋ポリビニルア
ルコールをグリオキシル酸でアセタール化した構
造を有している。架橋部分には少くとも2個の炭
素原子が含まれている。 ポリビニルアルコール球状粒子を、グリオキシ
ル酸、硫酸および硫酸ナトリウムを含む水溶液に
浸漬し、70〜90℃で1〜8時間反応させて、ポリ
ビニルアルコールのアセタール化物を得る方法
は、既に知られている。反応は下記の如く進行す
るものと考えられている。 しかし、この方法では、得られるアセタール化
物の交換容量が大きくなると膨潤度が大きくなり
すぎ、したがつて単位体積当りの交換容量が小さ
くなり、イオン交換樹脂としては、実用的ではな
い。例えば、この方法により得られる交換容量
が、1.49meq/gのものの膨潤度は9.0ml/gであ
るが、交換容量が2.42meq/gになると膨潤度は
13.6ml/g、交換容量が3.80meq/gになると膨潤
度は15.4ml/gとなり、このようなものは体積当
りの交換容量が小さく、かつ圧力等による変形を
受けやすく、実用的なイオン交換樹脂とは言えな
い。したがつて、この方法では、膨潤度の面か
ら、交換容量の小さな弱酸性陽イオン交換樹脂し
か製造できないという欠点があつた。 本発明は、グルタルアルデヒドやエピクロルヒ
ドリン等のように、ポリビニルアルコールの分子
間に2個以上の炭素原子を含む架橋部分を形成し
うる架橋剤で架橋されたポリビニルアルコールと
グリオキシル酸とを反応させることにより、交換
容量を大きくしても膨潤度を小さく保つことに成
功したものである。 本発明で使用する架橋ポリビニルアルコール
は、公知の種々の方法で製造することができる。
通常は、ポリビニルアルコールの2〜30重量%、
好ましくは5〜15重量%水溶液を架橋剤と共に親
油性の分散媒中に分散させ、懸濁状態で反応させ
る。またポリビニルアルコール球状粒子を反応溶
媒中に分散させ、これに架橋剤を添加して反応さ
せることにより、架橋ポリビニルアルコールの粒
子を得ることもできる。 ポリビニルアルコールとしては種々のものを用
いることができる。通常は重合度が数十〜数千、
好ましくは200〜2000のものが用いられる。重合
度が大きくなると、粘度が上昇しポリビニルアル
コール水溶液の濃度を高くするのが困難となる。
ケン化度は高い方が好ましく、通常はケン化度50
%以上、特に85%以上のものが用いられる。架橋
剤は、ポリビニルアルコールと反応して、ポリビ
ニルアルコールの分子間に2個以上の炭素原子を
含む架橋部分を形成し得るものであることが必要
である。このような架橋剤としては、グリオキザ
ール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒ
ド等のジアルデヒド類;1・2−3・4−ジエポ
キシブタン等のジエポキシ化合物;ビスエポキシ
プロピルエーテル、エチレングリコールビスエポ
キシプロピルエーテル、1・4−ブタンジオール
ビスエポキシプロピルエーテル等のグリシジルエ
ーテル類;トリレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、キシレンジイソシアネート等のジ
イソシアネート化合物;ジメチロール尿素 ペン
タエリスリトール;ジビニルスルホン;ビス−
(2−オキシエチル)スルホン;エピクロルヒド
リン、エピブロムヒドリン等のエピハロヒドリン
類、ジクロルヒドリン等があげられる。 架橋剤の使用量は、架橋剤の種類及び反応条件
により変化するが、通常はポリビニルアルコール
の水酸基の4〜50%、好ましくは8〜40%が架橋
剤と反応するように反応系に添加する。架橋剤の
反応量が少ないと得られるイオン交換樹脂の膨潤
度が大きくなる。一方、架橋剤の反応量が多いと
必然的に交換容量の小さな樹脂しか得られない。 架橋剤を含むポリビニルアルコール水溶液の分
散媒としては、通常、トルエン、ベンゼン、クロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水
素及びそのハロゲン誘導体、n−ヘプタン、n−
ヘキサン、流動パラフイン、シクロヘキサン、ジ
クロルメタン、ジクロルエタン等の脂肪族炭化水
素、脂環式炭化水素及びそのハロゲン誘導体が単
独もしくは混合して用いられる。分散媒は、ポリ
ビニルアルコール水溶液の2倍量以上、好ましく
は、3〜6倍量用いる。これらの分散媒には、分
散安定剤として、エチルセルロース、セルロース
アセテートブチレート、エチルヒドロキシエチル
セルロース等の油溶性セルロース;アラビアゴ
ム;ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンモ
ノオレエート、ソルビタンモノステアレート、グ
リセロールモノステアレート等の油溶性分散安定
剤を、分散媒に対して0.05〜10重量%、好ましく
は、0.1〜5重量%の範囲で加えるのがよい。 また、ポリビニルアルコール球状粒子を原料と
する場合の反応溶媒としては、上記の分散媒とし
て用いられる化合物の他、アセトン、ジメチルス
ルホキシド等のポリビニルアルコールを膨潤させ
る溶媒を用いることができる。 架橋反応は、架橋剤の種類にもよるが、通常は
0℃ないし100℃、好ましくは、20℃ないし80℃
で、1時間ないし20時間、好ましくは、2時間な
いし8時間行なう。架橋反応の際、必要に応じ、
塩酸、硫酸等の酸又は、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリを用いる。このようにし
て得た架橋ポリビニルアルコールは過して反応
媒体から分離する。次いでアセトン等の親水性の
ある有機溶剤で洗浄した後、水で洗浄し、次の反
応に用いる。 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸と
の反応は、通常、硫酸、塩酸等の鉱酸を触媒とし
て、水溶液中、50℃ないし100℃、好ましくは、
70℃ないし95℃で、1時間ないし30時間、好まし
くは、3時間ないし8時間行なう。グリオキシル
酸は、通常、架橋ポリビニルアルコールの水酸基
1モルに対し、30モル%以上、好ましくは、100
〜200モル%用いる。反応系内のグリオキシル酸
の濃度は、反応方法にもよるが、通常は水100g
につき3g以上、好ましくは5〜30gである。ま
た鉱酸の濃度は水100gにつき通常0.1〜150g、
好ましくは25〜80gである。この反応に際して
は、硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸
カリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等
の水溶性の無機塩を水溶液中に溶解させておくこ
とが必要である。これらの塩類を加えないと、得
られた弱酸性樹脂のナトリウム塩形と遊離酸形と
の体積比(以下、Na/H体積比と略記する)が
大きくなる。このような樹脂はカラムに充填して
使用するときに多量の予備空間が必要であり、ま
た樹脂がカラム内で遊離形からナトリウム塩形に
なるときに膨潤圧が発生して、使用上著るしく不
利である。水溶液中の無機塩類の濃度は通常水
100gにつき10g以上、好ましくは30g以上であ
る。反応媒体の酸濃度及び交換基の導入量にもよ
るが、一般に塩濃度をこのようにすることにより
Na/H体積比が3以下、好ましくは2以下の弱
酸性樹脂を容易に得ることができる。一般に交換
基の導入量が多いほど塩濃度を高くしないと、得
られる樹脂のNa/H体積比が大きくなる。通常
は硫酸ナトリウム又は塩化ナトリウムを使用する
のが有利である。 本発明によれば中程度の酸性度を有し、交換容
量が大きく、しかも、膨潤度及びNa/H体積比
の小さい弱酸性陽イオン交換樹脂を容易に得るこ
とができる。 以下に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。 なお、本発明において、イオン交換樹脂の交換
容量、膨潤度、含水度及びNa/H体積比は、以
下のようにして測定するものとする。 交換容量及び膨潤度 塩酸水溶液で再生したのち脱塩水で十分に洗浄
したH形樹脂を10mlのメスシリンダーに入れ、底
部を軽くたたきながら正確に10ml秤取する。この
樹脂を遠心分離機で350Gで5分間脱水したの
ち、その重量(a1g)を精秤する。次いで、この
樹脂を0.2規定の水酸化ナトリウム水溶液200ml中
に入れ、室温で24時間振盪する。この水酸化ナト
リウム水溶液の20mlを0.1規定の塩酸で滴定す
る。 別に上記と同様にして正確に10mlの樹脂を秤取
し、上記と同様にして脱水したのちその重量(a2
g)を精秤する。次いで、この樹脂を60℃、10mm
Hgの真空乾燥器中で24時間乾燥したのち、再び
重量(Cg)を精秤する。 含水度=a2−C/a2×100(%) 膨潤度=10/C(ml/g) ここに、hp及びhは、それぞれ樹脂を投入す
る前及び投入した後の、滴定に要した塩酸の量
(ml)、fは塩酸のフアクターである。 Na/H体積比 樹脂を塩酸水溶液で再生し水洗したのち、苛性
ソーダ水溶液でNa形とし、脱塩水で十分に水洗
する。この樹脂を10mlのメスシリンダーに入れ、
底部を軽くたたきながら正確に10ml秤取する。こ
の樹脂を塩酸水溶液でH形にしたのち脱塩水で十
分に水洗する。10mlのメスシリンダーを用いて底
部を軽くたたきながら樹脂の体積(dml)を測定
する。 Na/H体積比=10/d 実施例 1 A 架橋ポリビニルアルコールの製造 撹拌機と還流冷却管を取りつけた三ツ口フラ
スコに、トルエン750mlを入れ、これにエチル
セルロース、(ハーキユリーズ社製、商標 エ
チルセルロースN−100)2.5gを室温にて溶解
した。 これとは別に、ビーカーに10重量%ポリビニ
ルアルコール水溶液(ポリビニルアルコールの
重合度は500、ケン化度は98.5〜100モル%、日
本合成社製、商標 ゴーセノールNL−05)200
gをとり、氷冷後、撹拌しながら、25%グルタ
ルアルデヒド水溶液4g、1規定塩酸12mlを加
え、更に2分間撹拌した。このようにして調製
したポリビニルアルコール水溶液を、上記のト
ルエン溶液中に室温で分散させた。この際、ビ
ーズの粒径が1mmとなるよう撹拌機の回転数を
調節した。 ポリビニルアルコールのトルエン分散液は、
室温で30分撹拌を続行した後、60℃に加熱して
更に2時間反応を行なつた。 室温まで冷却したのち過し、アセトン100
mlで5回洗浄し、次いで十分に水洗した。 B 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応 Aで製造した架橋ポリビニルアルコールの球
状粒子を遠心脱水機で350G、5分間脱水した
後、以下の反応を行なつた。 撹拌機と還流冷却管を取りつけた三ツ口フラ
スコに水320mlを入れ、これに無水硫酸ナトリ
ウム134g、濃硫酸101mlを加えた。硫酸の希釈
熱で熱くなつた溶液を室温まで冷却した後、遠
心脱水機で脱水した架橋ポリビニルアルコール
を全量加えて分散させ、更にグリオキシル酸
33.6gを加えた。室温で30分撹拌を続行した
後、90℃に加熱し、更に8時間反応を行なつ
た。 反応液は、室温まで冷却後その半量を抜き出
し、同量の水を加えた。この操作を2回繰り返
して反応液中の塩及び酸濃度を低下させたのち
過、水洗を行なつた。 2規定の水酸化ナトリウム500mlを入れた三
ツ口フラスコに上で得た樹脂を加え、60℃で5
時間加熱して精製した。 精製した樹脂は、室温まで冷却後、カラムに
つめ2規定の塩酸500mlをSV2で流して再生し
たのち十分に水洗した。 このようにして得た樹脂は、含水度44.8%、
交換容量3.58meq/g、膨潤度3.9ml/gであつ
た。 実施例 2〜5 A 架橋ポリビニルアルコールの製造 25%グルタルアルデヒド水溶液を8g用いた
他は、実施例1Aと全く同様にして、架橋ポリ
ビニルアルコールの球状粒子を得た。 B 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応 表1に示した条件で、実施例1Bと全く同様
にして架橋ポリビニルアルコールとグリオキシ
ル酸とを反応させた。 得られた樹脂の性能測定結果は表2に示し
た。
オン交換樹脂及びその製造法に関するものであ
る。 現在、広く使われている弱酸性陽イオン交換樹
脂は、ポリアクリル酸型またはポリメタクリル酸
型である。最近、イオン交換樹脂の使用技術の高
度化に伴い、これら弱酸性陽イオン交換樹脂の酸
性度が問題にされるようになつてきた。 例えば、熱再生イオン交換樹脂では、使用され
る弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交
換樹脂とが、お互いに好ましい解離定数を持つ必
要がある。弱塩基性陰イオン交換樹脂として、ベ
ンジルジメチルアミン型の交換基を持つイオン交
換樹脂を用いる熱再生イオン交換樹脂では、弱酸
性陽イオン交換樹脂としては、ポリアクリル酸型
のイオン交換樹脂よりも酸性度の強い樹脂が望ま
しい。ポリアクリル酸型のイオン交換樹脂よりも
酸性度が強く且つ実用化されている樹脂として
は、リン酸型の陽イオン交換樹脂があるが、この
樹脂は酸性度が強すぎて上記の弱塩基性樹脂と組
合せて熱再生イオン交換樹脂とするには適してい
ない。ポリアクリル酸型のイオン交換樹脂よりも
酸性度が強く、なおかつ、リン酸型樹脂よりは、
酸性度が弱い実用的な樹脂は、まだ知られていな
い。 このような中程度の酸性度を有する弱酸性陽イ
オン交換樹脂は、熱再生イオン交換樹脂への利用
の他、低PH溶液の緩衝剤、天然物の分離、精製、
α・β位に電子吸引性基を持たないカルボン酸塩
の遊離カルボン酸への変換など今までのポリアク
リル酸型、ポリメタクリル酸型のイオン交換樹脂
では不可能であつた分野への適用が可能であると
考えられる。 本発明はこのような中程度の酸性度を有し、交
換容量が大きく、膨潤度の小さな弱酸性陽イオン
交換樹脂及びその製造法を提供するものである。 本発明に係る弱酸性陽イオン交換樹脂は、交換
基部分が実質的に で表わされる部分構造を有し、交換容量が3me
q/g以上、膨潤度が10ml/g以下である。 またこの弱酸性陽イオン交換樹脂は、2個以上
の炭素原子を含む架橋部分を形成し得る架橋剤で
架橋されているポリビニルアルコールを、酸及び
水溶性塩の存在下、グリオキシル酸と反応させる
ことにより容易に製造することができる。 本発明について詳細に説明すると、本発明に係
る弱酸性陽イオン交換樹脂は、架橋ポリビニルア
ルコールをグリオキシル酸でアセタール化した構
造を有している。架橋部分には少くとも2個の炭
素原子が含まれている。 ポリビニルアルコール球状粒子を、グリオキシ
ル酸、硫酸および硫酸ナトリウムを含む水溶液に
浸漬し、70〜90℃で1〜8時間反応させて、ポリ
ビニルアルコールのアセタール化物を得る方法
は、既に知られている。反応は下記の如く進行す
るものと考えられている。 しかし、この方法では、得られるアセタール化
物の交換容量が大きくなると膨潤度が大きくなり
すぎ、したがつて単位体積当りの交換容量が小さ
くなり、イオン交換樹脂としては、実用的ではな
い。例えば、この方法により得られる交換容量
が、1.49meq/gのものの膨潤度は9.0ml/gであ
るが、交換容量が2.42meq/gになると膨潤度は
13.6ml/g、交換容量が3.80meq/gになると膨潤
度は15.4ml/gとなり、このようなものは体積当
りの交換容量が小さく、かつ圧力等による変形を
受けやすく、実用的なイオン交換樹脂とは言えな
い。したがつて、この方法では、膨潤度の面か
ら、交換容量の小さな弱酸性陽イオン交換樹脂し
か製造できないという欠点があつた。 本発明は、グルタルアルデヒドやエピクロルヒ
ドリン等のように、ポリビニルアルコールの分子
間に2個以上の炭素原子を含む架橋部分を形成し
うる架橋剤で架橋されたポリビニルアルコールと
グリオキシル酸とを反応させることにより、交換
容量を大きくしても膨潤度を小さく保つことに成
功したものである。 本発明で使用する架橋ポリビニルアルコール
は、公知の種々の方法で製造することができる。
通常は、ポリビニルアルコールの2〜30重量%、
好ましくは5〜15重量%水溶液を架橋剤と共に親
油性の分散媒中に分散させ、懸濁状態で反応させ
る。またポリビニルアルコール球状粒子を反応溶
媒中に分散させ、これに架橋剤を添加して反応さ
せることにより、架橋ポリビニルアルコールの粒
子を得ることもできる。 ポリビニルアルコールとしては種々のものを用
いることができる。通常は重合度が数十〜数千、
好ましくは200〜2000のものが用いられる。重合
度が大きくなると、粘度が上昇しポリビニルアル
コール水溶液の濃度を高くするのが困難となる。
ケン化度は高い方が好ましく、通常はケン化度50
%以上、特に85%以上のものが用いられる。架橋
剤は、ポリビニルアルコールと反応して、ポリビ
ニルアルコールの分子間に2個以上の炭素原子を
含む架橋部分を形成し得るものであることが必要
である。このような架橋剤としては、グリオキザ
ール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒ
ド等のジアルデヒド類;1・2−3・4−ジエポ
キシブタン等のジエポキシ化合物;ビスエポキシ
プロピルエーテル、エチレングリコールビスエポ
キシプロピルエーテル、1・4−ブタンジオール
ビスエポキシプロピルエーテル等のグリシジルエ
ーテル類;トリレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、キシレンジイソシアネート等のジ
イソシアネート化合物;ジメチロール尿素 ペン
タエリスリトール;ジビニルスルホン;ビス−
(2−オキシエチル)スルホン;エピクロルヒド
リン、エピブロムヒドリン等のエピハロヒドリン
類、ジクロルヒドリン等があげられる。 架橋剤の使用量は、架橋剤の種類及び反応条件
により変化するが、通常はポリビニルアルコール
の水酸基の4〜50%、好ましくは8〜40%が架橋
剤と反応するように反応系に添加する。架橋剤の
反応量が少ないと得られるイオン交換樹脂の膨潤
度が大きくなる。一方、架橋剤の反応量が多いと
必然的に交換容量の小さな樹脂しか得られない。 架橋剤を含むポリビニルアルコール水溶液の分
散媒としては、通常、トルエン、ベンゼン、クロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水
素及びそのハロゲン誘導体、n−ヘプタン、n−
ヘキサン、流動パラフイン、シクロヘキサン、ジ
クロルメタン、ジクロルエタン等の脂肪族炭化水
素、脂環式炭化水素及びそのハロゲン誘導体が単
独もしくは混合して用いられる。分散媒は、ポリ
ビニルアルコール水溶液の2倍量以上、好ましく
は、3〜6倍量用いる。これらの分散媒には、分
散安定剤として、エチルセルロース、セルロース
アセテートブチレート、エチルヒドロキシエチル
セルロース等の油溶性セルロース;アラビアゴ
ム;ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンモ
ノオレエート、ソルビタンモノステアレート、グ
リセロールモノステアレート等の油溶性分散安定
剤を、分散媒に対して0.05〜10重量%、好ましく
は、0.1〜5重量%の範囲で加えるのがよい。 また、ポリビニルアルコール球状粒子を原料と
する場合の反応溶媒としては、上記の分散媒とし
て用いられる化合物の他、アセトン、ジメチルス
ルホキシド等のポリビニルアルコールを膨潤させ
る溶媒を用いることができる。 架橋反応は、架橋剤の種類にもよるが、通常は
0℃ないし100℃、好ましくは、20℃ないし80℃
で、1時間ないし20時間、好ましくは、2時間な
いし8時間行なう。架橋反応の際、必要に応じ、
塩酸、硫酸等の酸又は、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリを用いる。このようにし
て得た架橋ポリビニルアルコールは過して反応
媒体から分離する。次いでアセトン等の親水性の
ある有機溶剤で洗浄した後、水で洗浄し、次の反
応に用いる。 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸と
の反応は、通常、硫酸、塩酸等の鉱酸を触媒とし
て、水溶液中、50℃ないし100℃、好ましくは、
70℃ないし95℃で、1時間ないし30時間、好まし
くは、3時間ないし8時間行なう。グリオキシル
酸は、通常、架橋ポリビニルアルコールの水酸基
1モルに対し、30モル%以上、好ましくは、100
〜200モル%用いる。反応系内のグリオキシル酸
の濃度は、反応方法にもよるが、通常は水100g
につき3g以上、好ましくは5〜30gである。ま
た鉱酸の濃度は水100gにつき通常0.1〜150g、
好ましくは25〜80gである。この反応に際して
は、硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸
カリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等
の水溶性の無機塩を水溶液中に溶解させておくこ
とが必要である。これらの塩類を加えないと、得
られた弱酸性樹脂のナトリウム塩形と遊離酸形と
の体積比(以下、Na/H体積比と略記する)が
大きくなる。このような樹脂はカラムに充填して
使用するときに多量の予備空間が必要であり、ま
た樹脂がカラム内で遊離形からナトリウム塩形に
なるときに膨潤圧が発生して、使用上著るしく不
利である。水溶液中の無機塩類の濃度は通常水
100gにつき10g以上、好ましくは30g以上であ
る。反応媒体の酸濃度及び交換基の導入量にもよ
るが、一般に塩濃度をこのようにすることにより
Na/H体積比が3以下、好ましくは2以下の弱
酸性樹脂を容易に得ることができる。一般に交換
基の導入量が多いほど塩濃度を高くしないと、得
られる樹脂のNa/H体積比が大きくなる。通常
は硫酸ナトリウム又は塩化ナトリウムを使用する
のが有利である。 本発明によれば中程度の酸性度を有し、交換容
量が大きく、しかも、膨潤度及びNa/H体積比
の小さい弱酸性陽イオン交換樹脂を容易に得るこ
とができる。 以下に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。 なお、本発明において、イオン交換樹脂の交換
容量、膨潤度、含水度及びNa/H体積比は、以
下のようにして測定するものとする。 交換容量及び膨潤度 塩酸水溶液で再生したのち脱塩水で十分に洗浄
したH形樹脂を10mlのメスシリンダーに入れ、底
部を軽くたたきながら正確に10ml秤取する。この
樹脂を遠心分離機で350Gで5分間脱水したの
ち、その重量(a1g)を精秤する。次いで、この
樹脂を0.2規定の水酸化ナトリウム水溶液200ml中
に入れ、室温で24時間振盪する。この水酸化ナト
リウム水溶液の20mlを0.1規定の塩酸で滴定す
る。 別に上記と同様にして正確に10mlの樹脂を秤取
し、上記と同様にして脱水したのちその重量(a2
g)を精秤する。次いで、この樹脂を60℃、10mm
Hgの真空乾燥器中で24時間乾燥したのち、再び
重量(Cg)を精秤する。 含水度=a2−C/a2×100(%) 膨潤度=10/C(ml/g) ここに、hp及びhは、それぞれ樹脂を投入す
る前及び投入した後の、滴定に要した塩酸の量
(ml)、fは塩酸のフアクターである。 Na/H体積比 樹脂を塩酸水溶液で再生し水洗したのち、苛性
ソーダ水溶液でNa形とし、脱塩水で十分に水洗
する。この樹脂を10mlのメスシリンダーに入れ、
底部を軽くたたきながら正確に10ml秤取する。こ
の樹脂を塩酸水溶液でH形にしたのち脱塩水で十
分に水洗する。10mlのメスシリンダーを用いて底
部を軽くたたきながら樹脂の体積(dml)を測定
する。 Na/H体積比=10/d 実施例 1 A 架橋ポリビニルアルコールの製造 撹拌機と還流冷却管を取りつけた三ツ口フラ
スコに、トルエン750mlを入れ、これにエチル
セルロース、(ハーキユリーズ社製、商標 エ
チルセルロースN−100)2.5gを室温にて溶解
した。 これとは別に、ビーカーに10重量%ポリビニ
ルアルコール水溶液(ポリビニルアルコールの
重合度は500、ケン化度は98.5〜100モル%、日
本合成社製、商標 ゴーセノールNL−05)200
gをとり、氷冷後、撹拌しながら、25%グルタ
ルアルデヒド水溶液4g、1規定塩酸12mlを加
え、更に2分間撹拌した。このようにして調製
したポリビニルアルコール水溶液を、上記のト
ルエン溶液中に室温で分散させた。この際、ビ
ーズの粒径が1mmとなるよう撹拌機の回転数を
調節した。 ポリビニルアルコールのトルエン分散液は、
室温で30分撹拌を続行した後、60℃に加熱して
更に2時間反応を行なつた。 室温まで冷却したのち過し、アセトン100
mlで5回洗浄し、次いで十分に水洗した。 B 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応 Aで製造した架橋ポリビニルアルコールの球
状粒子を遠心脱水機で350G、5分間脱水した
後、以下の反応を行なつた。 撹拌機と還流冷却管を取りつけた三ツ口フラ
スコに水320mlを入れ、これに無水硫酸ナトリ
ウム134g、濃硫酸101mlを加えた。硫酸の希釈
熱で熱くなつた溶液を室温まで冷却した後、遠
心脱水機で脱水した架橋ポリビニルアルコール
を全量加えて分散させ、更にグリオキシル酸
33.6gを加えた。室温で30分撹拌を続行した
後、90℃に加熱し、更に8時間反応を行なつ
た。 反応液は、室温まで冷却後その半量を抜き出
し、同量の水を加えた。この操作を2回繰り返
して反応液中の塩及び酸濃度を低下させたのち
過、水洗を行なつた。 2規定の水酸化ナトリウム500mlを入れた三
ツ口フラスコに上で得た樹脂を加え、60℃で5
時間加熱して精製した。 精製した樹脂は、室温まで冷却後、カラムに
つめ2規定の塩酸500mlをSV2で流して再生し
たのち十分に水洗した。 このようにして得た樹脂は、含水度44.8%、
交換容量3.58meq/g、膨潤度3.9ml/gであつ
た。 実施例 2〜5 A 架橋ポリビニルアルコールの製造 25%グルタルアルデヒド水溶液を8g用いた
他は、実施例1Aと全く同様にして、架橋ポリ
ビニルアルコールの球状粒子を得た。 B 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応 表1に示した条件で、実施例1Bと全く同様
にして架橋ポリビニルアルコールとグリオキシ
ル酸とを反応させた。 得られた樹脂の性能測定結果は表2に示し
た。
【表】
【表】
比較例 1
実施例2〜5のAと全く同様にして製造した架
橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸とを、
硫酸ナトリウムを用いない以外は実施例3と全く
同様にして反応させた。 得られた樹脂は、含水度43.4%、交換容量4.32
meq/g、膨潤度2.6ml/g、Na/H体積比7.1であ
つた。従つてこの樹脂は同等の交換容量を持つ実
施例2、実施例4のイオン交換樹脂に比べ、
Na/H体積比が著るしく大きい。 実施例 6 A 架橋ポリビニルアルコールの製造 分散媒としてトルエンの代りにジクロルエタ
ンを用い、分散安定剤としてエチルセルロース
の代りに、セルロースアセテートブチレート
(イーストマンコダツク社製、商標CAB381−
20)を用いた他は、実施例3Aと全く同様にし
て架橋ポリビニルアルコールの球状粒子を得
た。 B 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応 硫酸ナトリウムの代りに、硫酸水素ナトリウ
ム31.3gを用いた他は、実施例3Bと全く同様に
して、架橋ポリビニルアルコールとグリオキシ
ル酸とを反応させた。 得られた樹脂は、含水度46.4%、交換容量
5.02meq/g、膨潤度2.2ml/g、Na/H体積比
4.4であつた。 実施例 7 A 架橋ポリビニルアルコールの製造 撹拌機と還流冷却管を取りつけた三ツ口フラ
スコに、水80mlを入れ、これに水酸化ナトリウ
ム2.8gを溶解した。この水酸化ナトリウム水
溶液に、室温でポリビニルアルコール(重合度
500、ケン化度98.5〜100モル%、日本合成社
製、商標 ゴーセノールNL−05)15gを分散
させたのち、80℃で1時間加熱して溶解させ
た。 別の三ツ口フラスコに、撹拌機と還流冷却管
を取りつけ、ケロシン250mlにソルビタンセス
キオレエート(花王アトラス社製、商標アラツ
セル83)5mlを混合した液を加えて、80℃に加
熱した。撹拌しながら、これに上記のポリビニ
ルアルコール水溶液を80℃で分散させた。80℃
で30分間加熱を続けた後、撹拌を続行しながら
室温まで冷却した。室温になつた後、エピクロ
ルヒドリン5.1mlを加え、そのまま室温で24時
間反応を行なつた。生成したビーズは過後、
アセトン、水で洗浄した。 B 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応 Aで製造した架橋ポリビニルアルコールは遠
心脱水機で350G、5分間脱水した後、以下の
反応を行なつた。 撹拌機と還流冷却管を取りつけた三ツ口フラ
スコに水240mlを入れ、これに無水硫酸ナトリ
ウム102g及び濃硫酸78mlを加えた。室温まで
冷却した後、脱水した架橋ポリビニルアルコー
ルを全量加えて分散させ、次いで、グリオキシ
ル酸38gを加えた。室温で1時間撹拌した後、
90℃で8時間加熱した。 反応生成物は、実施例1と同様にして、
過、精製を行なつた。 このようにして得た樹脂は、含水度45.2%、
交換容量3.57meq/g、膨潤度3.8ml/gであつ
た。 実施例 8 A 架橋ポリビニルアルコールの製造 エピクロルヒドリンとの反応を60℃で5時間
行なつた他は、実施例7Aと同様にして架橋ポ
リビニルアルコールのビーズを得た。 B 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応 実施例7Bと同様にして、架橋ポリビニルア
ルコールとグリオキシル酸を反応させた。 得られた樹脂の性能は、含水度43.0%、交換
容量3.56meq/g、膨潤度3.2ml/gであつた。 参考例 イオン交換樹脂の酸強度の測定 0.03規定の塩化ナトリウム水溶液100mlに、ポ
リアクリル酸型のイオン交換樹脂であるダイヤイ
オンWK20(ダイヤイオンは三菱化成工業(株)の登
録商標)の微粉末0.2gを加え、0.03規定の塩化
ナトリウムを含む0.2規定の水酸化ナトリウム水
溶液で中和滴定を行ない、負荷率0.5でのPHを求
めたところ6.9であつた。 一方、実施例4で得たイオン交換樹脂を微粉末
にしたものを用い、同様にして、負荷率0.5での
PHを求めたところ5.0であつた。 従つて本発明に係る弱酸性陽イオン交換樹脂
は、在来のポリアクリル酸型の樹脂よりも酸性度
が強い。
橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸とを、
硫酸ナトリウムを用いない以外は実施例3と全く
同様にして反応させた。 得られた樹脂は、含水度43.4%、交換容量4.32
meq/g、膨潤度2.6ml/g、Na/H体積比7.1であ
つた。従つてこの樹脂は同等の交換容量を持つ実
施例2、実施例4のイオン交換樹脂に比べ、
Na/H体積比が著るしく大きい。 実施例 6 A 架橋ポリビニルアルコールの製造 分散媒としてトルエンの代りにジクロルエタ
ンを用い、分散安定剤としてエチルセルロース
の代りに、セルロースアセテートブチレート
(イーストマンコダツク社製、商標CAB381−
20)を用いた他は、実施例3Aと全く同様にし
て架橋ポリビニルアルコールの球状粒子を得
た。 B 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応 硫酸ナトリウムの代りに、硫酸水素ナトリウ
ム31.3gを用いた他は、実施例3Bと全く同様に
して、架橋ポリビニルアルコールとグリオキシ
ル酸とを反応させた。 得られた樹脂は、含水度46.4%、交換容量
5.02meq/g、膨潤度2.2ml/g、Na/H体積比
4.4であつた。 実施例 7 A 架橋ポリビニルアルコールの製造 撹拌機と還流冷却管を取りつけた三ツ口フラ
スコに、水80mlを入れ、これに水酸化ナトリウ
ム2.8gを溶解した。この水酸化ナトリウム水
溶液に、室温でポリビニルアルコール(重合度
500、ケン化度98.5〜100モル%、日本合成社
製、商標 ゴーセノールNL−05)15gを分散
させたのち、80℃で1時間加熱して溶解させ
た。 別の三ツ口フラスコに、撹拌機と還流冷却管
を取りつけ、ケロシン250mlにソルビタンセス
キオレエート(花王アトラス社製、商標アラツ
セル83)5mlを混合した液を加えて、80℃に加
熱した。撹拌しながら、これに上記のポリビニ
ルアルコール水溶液を80℃で分散させた。80℃
で30分間加熱を続けた後、撹拌を続行しながら
室温まで冷却した。室温になつた後、エピクロ
ルヒドリン5.1mlを加え、そのまま室温で24時
間反応を行なつた。生成したビーズは過後、
アセトン、水で洗浄した。 B 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応 Aで製造した架橋ポリビニルアルコールは遠
心脱水機で350G、5分間脱水した後、以下の
反応を行なつた。 撹拌機と還流冷却管を取りつけた三ツ口フラ
スコに水240mlを入れ、これに無水硫酸ナトリ
ウム102g及び濃硫酸78mlを加えた。室温まで
冷却した後、脱水した架橋ポリビニルアルコー
ルを全量加えて分散させ、次いで、グリオキシ
ル酸38gを加えた。室温で1時間撹拌した後、
90℃で8時間加熱した。 反応生成物は、実施例1と同様にして、
過、精製を行なつた。 このようにして得た樹脂は、含水度45.2%、
交換容量3.57meq/g、膨潤度3.8ml/gであつ
た。 実施例 8 A 架橋ポリビニルアルコールの製造 エピクロルヒドリンとの反応を60℃で5時間
行なつた他は、実施例7Aと同様にして架橋ポ
リビニルアルコールのビーズを得た。 B 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応 実施例7Bと同様にして、架橋ポリビニルア
ルコールとグリオキシル酸を反応させた。 得られた樹脂の性能は、含水度43.0%、交換
容量3.56meq/g、膨潤度3.2ml/gであつた。 参考例 イオン交換樹脂の酸強度の測定 0.03規定の塩化ナトリウム水溶液100mlに、ポ
リアクリル酸型のイオン交換樹脂であるダイヤイ
オンWK20(ダイヤイオンは三菱化成工業(株)の登
録商標)の微粉末0.2gを加え、0.03規定の塩化
ナトリウムを含む0.2規定の水酸化ナトリウム水
溶液で中和滴定を行ない、負荷率0.5でのPHを求
めたところ6.9であつた。 一方、実施例4で得たイオン交換樹脂を微粉末
にしたものを用い、同様にして、負荷率0.5での
PHを求めたところ5.0であつた。 従つて本発明に係る弱酸性陽イオン交換樹脂
は、在来のポリアクリル酸型の樹脂よりも酸性度
が強い。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 交換基部分が実質的に【式】で 表わされる部分構造を有し、交換容量が3meq/
g以上、膨潤度が10ml/g以下である弱酸性陽イ
オン交換樹脂。 2 膨潤度が5ml/g以下である特許請求の範囲
第1項記載の弱酸性陽イオン交換樹脂。 3 ナトリウム塩形と遊離酸形との体積比が3以
下である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の
弱酸性陽イオン交換樹脂。 4 ナトリウム塩形と遊離酸形との体積比が2以
下である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の
弱酸性陽イオン交換樹脂。 5 2個以上の炭素原子を含む架橋部分を形成し
得る架橋剤で架橋されているポリビニルアルコー
ルを、酸及び水溶性塩の存在下、グリオキシル酸
と反応させることを特徴とする交換容量が3me
q/g以上で膨潤度が10ml/g以下の弱酸性陽イオ
ン交換樹脂の製造法。 6 架橋ポリビニルアルコールが、ポリビニルア
ルコールにその水酸基1モル当り2〜10モル%の
グルタルアルデヒドを反応させたものであること
を特徴とする特許請求の範囲第5項記載の弱酸性
陽イオン交換樹脂の製造法。 7 架橋ポリビニルアルコールが、ポリビニルア
ルコールにその水酸基1モル当り4〜20モル%の
エピクロルヒドリンを反応させたものであること
を特徴とする特許請求の範囲第5項記載の弱酸性
陽イオン交換樹脂の製造法。 8 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応を、水100g当り10g以上の水溶性塩を
含む反応媒体中で行なうことを特徴とする特許請
求の範囲第5項ないし第7項のいずれかに記載の
弱酸性陽イオン交換樹脂の製造法。 9 架橋ポリビニルアルコールとグリオキシル酸
との反応を、水100g当り30g以上の水溶性塩を
含む反応媒体中で行なうことを特徴とする特許請
求の範囲第5項ないし第7項のいずれかに記載の
弱酸性陽イオン交換樹脂の製造法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10335279A JPS5628648A (en) | 1979-08-14 | 1979-08-14 | Weak acidic cation exchange resin and manufacture thereof |
| US06/174,566 US4306031A (en) | 1979-08-14 | 1980-08-04 | Weakly acidic cation exchange resin and process for producing same |
| EP80104794A EP0024055B1 (en) | 1979-08-14 | 1980-08-13 | Weakly acidic cation exchange resins and process for producing same |
| DE8080104794T DE3065828D1 (en) | 1979-08-14 | 1980-08-13 | Weakly acidic cation exchange resins and process for producing same |
| US06/280,522 US4350773A (en) | 1979-08-14 | 1981-07-06 | Weakly acidic cation exchange resin and process for producing same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10335279A JPS5628648A (en) | 1979-08-14 | 1979-08-14 | Weak acidic cation exchange resin and manufacture thereof |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5628648A JPS5628648A (en) | 1981-03-20 |
| JPS6139848B2 true JPS6139848B2 (ja) | 1986-09-05 |
Family
ID=14351731
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10335279A Granted JPS5628648A (en) | 1979-08-14 | 1979-08-14 | Weak acidic cation exchange resin and manufacture thereof |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5628648A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0363833U (ja) * | 1989-10-26 | 1991-06-21 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11787751B2 (en) | 2017-12-28 | 2023-10-17 | Kuraray Co., Ltd. | Water-absorbent resin and agricultural water-retaining material |
-
1979
- 1979-08-14 JP JP10335279A patent/JPS5628648A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0363833U (ja) * | 1989-10-26 | 1991-06-21 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5628648A (en) | 1981-03-20 |
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