JPS6139317Y2

JPS6139317Y2 -

Info

Publication number: JPS6139317Y2
Application number: JP2828181U
Authority: JP
Priority date: 1981-02-27
Filing date: 1981-02-27
Publication date: 1986-11-11
Also published as: JPS57139842U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、衝撃試験機の付着物除去装置、つま
り、各種材料の衝撃試験を行う場合に用いられる
衝撃試験機の、試験片破断後の付着物を除去する
装置に係るものである。

一般に、鋼材などの材料の特性を評価するうえ
で、その試験法の一つとして、第１図に示すよう
な衝撃試験機を用いて、その得られた試験値から
鋼材などの材料特性を評価することが行われてい
る。

第１図に示す衝撃試験機は、台板１１から左右
一対の支柱１２を起立したベース１と、両支柱間
に配して支柱上端へ回動自在に枢着した振子型ハ
ンマー２と、支柱上端でハンマーに関連させて設
けた衝撃力表示計３と、支柱上端で振上げたハン
マーを係止するよう設けた支持金具４と、ハンマ
ーの通過する支柱下部前面にねじ止めした左右一
対のブロツク５１から成る試験片支持台５と、か
ら構成されている。

しかして、この衝撃試験機を用いて行う試験法
は、対象材料が鋼材であれば、その対象鋼材から
所定の寸法（通常、10mm×10mm×55mmで長手方向
一辺の中央にＶまたはＵ字状の溝を形成したも
の）の衝撃試験機Ｐを切り取り、該試験片を試験
片支持台５に両ブロツク５１間へ跨がせて載置
し、試験片支持台５の前面上方からハンマー２を
落下回転させて、ハンマー２により試験片Ｐを破
断し、その破断に要するエネルギーを、表示計３
で読み取つて、対象材料の衝撃特性を評価するの
である。

しかしながら、上記衝撃試験機では、試験片Ｐ
が試験片支持台５上で破断したあと、該試験片支
持台５の両ブロツク５１の対向縁ａに、試験片Ｐ
の一部がバリとなつて付着する。このバリが付着
したまま次の試験片を試験片支持台５上に載置す
ると、試験片が試験片支持台５に密接せず、不安
定な状態となるばかりか、試験片が転動して次回
の試験値に悪影響を及ぼし、正確な試験値が得ら
れない。

そのため、従来は、ハンマー２を上方で支持金
具４により支持した状態において、手作業により
バリ等付着物を除去していた。

しかし、この方法では、ハンマーの落下位置に
手指が入るため、誤つて、或いは、不意に、ハン
マーが落下すると、怪我を生ずることとなつて、
非常に危険である。

本考案は、斯る欠点を解消しようとするもので
あり、バリ等付着物を機械的に簡単に除去しよう
とするものである。

以下、第２図乃至第６図に示す実施例について
説明する。

第２図乃至第５図は、その一例を示し、第２図
は、第１図の従来の衝撃試験機に、本考案に係る
付着物除去装置６を付設したところの、全体像を
示している。

付着物除去装置６は、左右一対の除去機構６１
から成り、これをそれぞれ試験片支持台５の左右
のブロツク５１へ付設している。

左右の除去機構６１は、上記ブロツク５１の前
面適所に、固定部材６１１を配し、これをボルト
６１２でブロツクと共々支柱１２へ固定し、該固
定部材６１１に、駆動手段、例えばシリンダ６１
３と、シリンダ６１３によつて出入される切削刃
６１４とを装備している。なお、シリンダとして
は、往復運動の要求速度に応じ、エア、油圧、電
動シリンダなどを適宜用いることができる。

実施例では、エアなどの流体圧を用い、この流
体圧シリンダ６１３は、固定部材６１１から側方
へ突設した支持腕６１５上に横向きに設けてい
る。

切削刃６１４は、断面四角の棒体の先端を斜状
にして切刃６１４ａに形成し、後端を連結部材６
１６を介して流体圧シリンダ６１３へ機械的に連
係している。なお、先端切刃６１４ａの切刃角を
約80度にしているが、これに限らず所要に応じて
適宜に設定すればよい。

また、切削刃６１４は、固定部材６１１の内面
に、ブロツク５１に面して横方向の角型の案内溝
６１７を設けて、該案内溝６１７内に摺動自在に
内装すると共に、裏刃をブロツク５１の前面に摺
動自在に当接し、且つ、その先端切刃６１４ａを
バリが付着するブロツク対向縁ａに向けており、
固定部材６１１には、適所に切削刃６１４を押し
てこれの裏刃のブロツク５１への接触度（摺動状
態）を調整する調整ねじ６１８を装備し、更に、
適所に案内溝６１７へ通じる給油孔６１９を設け
ている。

第６図は、他の例を示すもので、固定部材６１
１をブロツク５１と一体化し、これにより小型化
し、簡素化し、製作、取付け等を容易にしてい
る。

如上の構成であり、衝撃試験機は、従来同様
に、試験片Ｐを試験片支持台５上に載置して、ハ
ンマー２の落下回動によりその試験片Ｐを破断す
るのであるが、付着物除去装置６は、その破断後
に、試験片支持台５のブロツク５１の内縁ａに付
着したバリ等付着物を除去する。

すなわち、その破断後に、ハンマー２を上昇さ
せて支持金具４により係止したなら、付着物除去
装置６をなす左右一対の除去機構６１において、
流体圧シリンダ６１３を働かせて、切削刃６１４
を一柱復させ、切刃６１４ａによりバリ等付着物
を除去するのである。

なお、上記実施例の衝撃試験機は、手動式のも
のであるが、試験片の載置から試験値の記録まで
を、一貫して自動的に行う自動衝撃試験機におい
ても、適用できるのは勿論である。

本考案によれば、衝撃試験において、衝撃試験
の試験片支持台に付着するバリ等付着物を、簡単
且つ確実に除去でき、従つて、試験片をその都度
安定にセツトでき、試験値に悪影響を及ぼすこと
がなく、正確な試験値を得ることができる。ま
た、手指等を怪我する危険がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来例の斜視図、第２図は、本考案
に係る実施の一例の斜視図、第３図は、第２図の
要部の拡大斜視図、第４図は、同平面図、第５図
は、同正面図、第６図は、他の例の要部の拡大斜
視図である。１……ベース、２……ハンマー、３……衝撃力
表示計、４……支持金具、５……試験片支持台、
６……付着物除去装置、６１……除去機構、６１
１……固定部材、６１３………流体圧シリンダ、
６１４……切削刃、６１５……支持腕、６１６…
…連結部材、６１７……案内溝、６１８……調整
ねじ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

衝撃試験機の左右一対の支柱下部前面に取付け
た左右一対の試験片支持台上に、試験片取付け位
置に対応する前記各試験片支持台の前面に裏刃を
摺動自在に当接し、かつ、その先端切刃を前記試
験片支持台相互の対向側に向けた切削刃を装着す
ると共に、前記切削刃の後端に駆動手段を連結し
たことを特徴とする衝撃試験機の付着物除去装
置。