JPS6130986B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特に前後左右側面および角部等が破
損し易い製品を緩衝保護して包装する包装方法に
関するものである。

従来、破損し易い製品を段ボールケースあるい
は木枠等の外装ケースに梱包する場合、上記製品
を例えばシユリンク包装等で包装した後、外装ケ
ースの中に入れ、上記製品と外装ケースとの間に
緩衝材を配することによつて、製品の破損、例え
ば直方体状の製品の場合にはその角部等が破損す
るのを防護するようになされていた。

しかし、上記従来の方法では、緩衝材を配する
必要があるため、作業能率が低下し、作業人員お
よび梱包コストが増大するとともに、外装ケース
が梱包する製品の大きさに比べて大きいものを必
要とするという問題があつた。

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので
あり、直方体状の被包装物を熱可塑性合成樹脂フ
イルムで包装する際に同時に、上記熱可塑性合成
樹脂フイルムでもつてエアー層フイルムを形成
し、該エアー層フイルム部分を梱包時の緩衝部材
として使用することにより、従来の如く梱包時に
別途緩衝材を配することを不要とし、被包装物の
包装と併せてその破損の防護を行い得る包装方法
を提供するものである。

すなわち、本発明においては、直方体状の被包
装物の上下面のいずれか一面に該被包装物の前後
左右側面を二重に被うに十分な大きさの熱可塑性
合成樹脂フイルムを配して上記被包装物の前後左
右側面を一重に被うとともに、他面に上記被包装
物の前後左右側面を被うに十分な大きさの熱可塑
性合成樹脂フイルムを配して上下フイルムの周辺
部を重ね合わせ、しかる後重ね合わせた上下フイ
ルム周辺部を該周辺部に独立した多数の空気室を
形成するように密封せしめてエアー層フイルムを
形成し、該エアー層フイルムによつて被包装物の
前後左右側面を被うことを特徴とするものであ
る。

以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。

第１図において、ｗは包装される直方体形状の
被包装物であつて、先ず、第１図ａに示すように
被包装物ｗの上下面に被包装物ｗの前後左右側面
を被うに十分な大きさの熱可塑性合成樹脂フイル
ム１を、また下面に被包装物ｗの前後左右側面を
二重に被うに十分な大きさの熱可塑性合成樹脂フ
イルム２を配した後、第１図ｂに示すように下面
側のフイルム２を被包装物ｗを包むように上方に
持上げ、その周辺部２ａを上面側のフイルム１の
周辺部１ａに重ね合わせる。次いで、この重ね合
わせられた周辺部１ａ，２ａを真空成型装置その
他の適宜エアー層フイルム作製機によつて独立し
た多数の空気室を形成するように密封せしめて第
１図ｃに示すようなエアー層フイルム部３を形成
する。このエアー層フイルム部３は第２図に示す
ように一方の熱可塑性合成樹脂フイルム１の周辺
部１ａに多数の円筒状の突出部が形成され、これ
に他方の熱可塑性合成樹脂フイルム２の周辺部２
ａが上記突出部以外の部分と溶着されて多数の独
立した空気室３ａが形成されたものである。

このように形成されたエアー層フイルム部３は
第１図ｄに示すように被包装物ｗの前後側面およ
び左右側面を被うように下方に折り返される。こ
の状態で第１図ｅに示すように梱包ケース４内に
詰め込まれる。

尚、上下熱可塑性合成樹脂フイルムの周辺部を
重ね合わせるにおいて、上記実施例と異なり、上
面側熱可塑性合成樹脂フイルムを下方に押下げて
その周辺部を下面側熱可塑性合成樹脂フイルムの
周辺部に重ね合わせることのできるように上下面
の熱可塑性合成樹脂フイルムの大きさを入れかえ
てもよく、この場合重ね合わされた周辺部１ａ，
２ａはエアー層フイルムに形成された後、上方に
折返されて被包装物ｗの前後左右側面を被うよう
にすればよい。

以上説明したように、本発明の方法によれば、
直方体状の被包装物の上下面のいずれか一面に該
被包装物の前後左右側面を二重に被うに十分な大
きさの熱可塑性合成樹脂フイルムを配して上記被
包装物の前後左右側面を一重に被うとともに、他
面に上記被包装物の前後左右側面を被うに十分な
大きさの熱可塑性合成樹脂フイルムを配して上下
フイルムの周辺部を重ね合わせ、しかる後重ね合
わせた上下フイルム周辺部を該周辺部に独立した
多数の空気室を形成するように密封せしめてエア
ー層フイルムを形成し、該エアー層フイルムによ
つて被包装物の前後左右側面を被うものであるの
で、製品を包装する熱可塑性合成樹脂フイルムの
周辺部に形成されたエアー層フイルム部をそのま
ま梱包時の緩衝材として使用することができるこ
とにより、従来の如く梱包時別途の緩衝材が不要
となり、作業能率を向上させることができ、作業
人員および梱包コストの低減化を図ることができ
る。また、エアー層フイルムによる空気緩衝であ
るので、クツシヨン性に優れ、製品の角部等が破
損するのを確実に防護することができるととも
に、非常に軽量であり、且つ耐湿耐水性に優れて
おり、さらに、エアー層フイルムであるため包装
された製品にフイツトするので、外装ケースが特
に大きくならない等の優れた利点を有し、よつて
梱包運搬時における破損からの防護を必要とする
すべての製品に広く適用することができるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施態様を例示するもので、第
１図ａ〜ｅは包装工程を示す説明図、第２図はエ
アー層フイルムの拡大斜視図である。 １，２……熱可塑性合成樹脂フイルム、１ａ，
２ａ……周辺部、３……エアー層フイルム部、３
ａ……エアー層部、４……梱包ケース。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 直方体状の被包装物の上下面のいずれか一面
   に該被包装物の前後左右側面を二重に被うに十分
   な大きさの熱可塑性合成樹脂フイルムを配して上
   記被包装物の前後左右側面を一重に被うととも
   に、他面に上記被包装物の前後左右側面を被うに
   十分な大きさの熱可塑性合成樹脂フイルムを配し
   て上下フイルムの周辺部を重ね合わせ、しかる後
   重ね合わせた上下フイルム周辺部を該周辺部に独
   立した多数の空気室を形成するように密封せしめ
   てエアー層フイルムを形成し、該エアー層フイル
   ムによつて被包装物の前後左右側面を被うことを
   特徴とする包装方法。