JPS6128761Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は上面開口形の容器を複数段積重ねて輸
送・保管する場合、安定した積重ね状態を得るよ
うにした積重ね用容器に関するものである。

従来、上記の如き容器にあつては、安定した積
重ね状態を得るために箱の上方又は下方に嵌合用
突起を形成し、これを上段又は下段の箱に設けた
嵌合用孔に嵌合係止せしめることは広く行なわれ
てきた。しかしこの嵌合用突起は、厚手の板紙や
段ボール等で箱を製作する場合は第１図の，
の符号ａで示す如く側板を単に上方か下方に延長
して形成されており、極めて容易に折れたり曲つ
たりする欠点を有するものであつた。

ここにおいて本考案は、この嵌合用突起を二重
の構造体として形成し、前記従来例の欠点を改善
せんとするものである。

以下、本考案を図示の実施例で具体的に説明す
ると、第２図は本考案の実施例を示す展開図であ
り、底板１の上下に外側板２、縁板３及び内側板
４を折線６，７，８を介して延設すると共に、内
側板４を縁板３、外側板２及び底板１上に延長し
た突起片９を左右の切線と底板１上に刻設した折
線１０とにより区画形成する。次いで突起片９の
中間に折線１１を刻設するが、この突起片９を底
板１上に区画する折線１０とこの中間の折線１１
との長さＡは、外側板２の巾Ｂと縁板３の巾Ｃの
1/2と、外側板２と底板１とを区画する折線６と
突起片９を底板１上に区画する折線１０との長さ
Ｄの1/2との和に等しいこと、即ちＡ＝Ｂ＋Ｃ／
２＋Ｄ／２であることが望ましい。更に内側板４
の端部には切欠き部１２及び係止用突起１３を設
け、底板１上に係止用突起１３と対応する係止用
孔１４を穿設する。

又、底板１の左右には側板１５を延設すると共
にその両翼にはフラツプ１６を設ける。

本考案による容器は以上の如く構成されたフラ
ツトブランクから組立てられるものであり、その
組立ては先ず両側板１５，１５を起立させフラツ
プ１６をそれぞれ内側に折曲げ、次いで外側板２
を起立せしめると共に内側板４を内側に折曲げフ
ラツプ１６をかかえ込むようにして係止用突起１
３を係止用孔１４に挿入して係止せしめると第３
図に示す如き容器が得られるものであり、この場
合突起片９は折線１１によつて二つに折曲がり、
嵌合用突起a′が同時に形成されるのであり、同時
に嵌合用孔１７も形成されるものである。尚、第
２図の符号Ｄで示す長さが同じく符号Ｃで示す長
さより大である時は突起片９は内側板４より容器
の内側で折曲がることから切欠き部１２が必要と
なる。

上述の如く本考案による容器は、容器の組立て
と同時に容器と一体となり且つ二重に構成された
強固な嵌合用突起a′が形成され、これを積重ねる
と第４図で示す如く嵌合用突起a′は外部に押し広
げられるようにして上段の嵌合用孔１７に嵌合
し、極めて安定した積重ね状態を得ることができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す部分斜視図、第２図は本
考案の実施例を示す展開図、第３図は同上組立状
態を示す斜視図、第４図は同上積重ね状態を示す
斜視図である。 １……底板、２……外側板、３……縁板、４…
…内側板、６，７，８……折線、９……突起片、
１０，１１……折線、１２……切欠き部、１７…
…嵌合用孔、ａ，a′……嵌合用突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底板１と四側面からなる上面開口形容器におい
   て少なくとも相対する二側面を、外側板２、縁板
   ３、内側板４からなる二重構造とすると共に内側
   板４を縁板３、外側板２及び底板１上に延長した
   突起片９を左右の切線と底板１上に刻設した折線
   １０とにより区画形成し、その中間に刻設した折
   線１１を介して突起片９による嵌合用突起a′を突
   出せしめたことを特徴とする積重ね用容器。