JPS6126489Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、カーテンウオールの構成要素であ
るパネルを上下左右の配設してなるカーテンウオ
ールの防水構造に関するもので、等圧空間内への
雨滴の侵入を可及的に防止することを目的とする
ものである。

等圧原理を利用する一般のカーテンウオール構
造は、カーテンウオールを構成する各パネルの上
下の隣接部間に間隔をあけて等圧空間を形成する
とともに、この空間の室内側上方に気水密材を介
在させ、かつ、室外側下方には外気導入口を形成
して成り、そして、外気導入口を介して空間内を
外気圧と等圧にすることによつて等圧原理を利用
した雨仕舞が行なえるようになつている。しかし
ながら、風圧等の運動エネルギによつて雨滴が等
圧空間内に侵入することがあり、この侵入した雨
滴はほとんど等圧空間内で処理されて、外部へ排
出されるのであるが、その一部の雨滴はパネルの
側壁面に当つた後飛散してさらに内部の気水密材
の部分に達すると、気水密材の部分から室内側へ
漏水するおそれもある。

この考案は、上記問題を解決することを企図し
てなされたもので、等圧空間内に侵入する雨滴の
運動エネルギを吸収できるようなクツシヨン性を
有する雨滴はね返り防止材を空間内の一部に設け
ることにより、雨水の室内側への漏水を防止する
ようにしたことを特徴とするカーテンウオールの
防水構造を提供しようとするものである。

以下にこの考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

図中、１は腰部を形成するパネル、２は窓部を
形成するパネルで、これらパネル１，２の多数を
縦横に配列してカーテンウオールが構成されるの
であるが、ここでは説明の都合上、腰部パネル１
を「上部パネル」と称し、窓部パネル２を「下部
パネル」と称して、以下にこの考案の構造を説明
する。

上部パネル１の下面と下部パネル２の上面には
それぞれ互いに向き合う段部１ａ及び２ａが形成
されており、そして、これら上下に隣接する上下
部パネル１，２は間隔をあけて配列されることに
より空間３が形成され、この空間３の室内側上方
における両パネル１，２間には気水密材４が介在
され、また、空間３の室外側下方には両パネル
１，２の隙間によつて外気導入口５が形成され
て、空間３内は外気圧と等圧になつている。この
場合、少なくとも下部パネル１の上面側の段部２
ａには例えばステンレスワイヤーブラシ、スポン
ジ等のクツシヨン性を有する雨滴はね返り防止材
６が装着されており、この雨滴はね返り防止材６
によつて外気導入口５を介して空間３内に侵入す
る雨滴の運動エネルギを吸収し得るようになつて
いる。

なお、上部パネル１の下面段部１ａに前記雨滴
はね返り防止材６と向き合う同様の雨滴はね返り
防止材６′を装着することにより、雨滴はね返り
防止材６で吸収されずにはね返る雨滴の運動エネ
ルギを吸収して、雨滴の室内側への漏水を可及的
に防水することができる。

以上に説明したように、この考案の防水構造に
よれば、上下パネル間に形成される空間内におい
て、外気導入口から侵入する雨滴の運動エネルギ
を吸収すべくクツシヨン性を有する雨滴はね返り
防止材を装着し成るもので、空間内に侵入する雨
滴の持つ運動エネルギを吸収して、更に雨滴が室
内側へ漏水するのを阻止することができ、雨仕舞
の良好なカーテンウオールを提供することができ
る。

なお、上記実施例では腰部パネルと窓部パネル
との関係について説明したが、パネルの種類及び
機能には関係なく、任意のパネル間に同様に構成
することができ、かつ、同様の効果が得られるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の防水構造を有するカーテン
ウオールの一例を示す要部正面図、第２図は第１
図の−線に沿う拡大断面図である。 図において、１ａ……段部、２……下部パネ
ル、２ａ……段部、３……空間、４……気水密
材、５……外気導入口、６，６′……雨滴はね返
り防止材、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カーテンウオールを構成する上下に隣接する上
   下部パネル１，２を間隔をあけて配列して空間３
   を形成するとともに、この空間の室内側上方に気
   水密材４を介在させ、かつ室外側下方に外気導入
   口５を形成して成るカーテンウオール構造におい
   て、前記上下部パネル１，２の隣接端部にそれぞ
   れ形成される段部１ａ，２ａによつて前記空間を
   形成するとともに、両段部のうち少なくとも下部
   パネルの段部２ａにクツシヨン性を有する雨滴は
   ね返り防止材を装着して成るカーテンウオールの
   防水構造。