JPS6122456Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は防災型トレイに係る。

洞道内布設ケーブルは、通常洞道側壁に設置し
たトレイ上に延線布設される。従来のトレイは、
ケーブル等の重量物を載架支持することが主目的
であり、そのために必要な機械的強度を最小限の
材料費、組立費で得られるように設計されてい
る。

従つて、布設ケーブルに何らかの事故により火
災の原因となる発火、発熱等を生じてもそれに対
する対策を有するトレイは存在しなかつた。

本考案は上記の事情に基きなされたもので、布
設ケーブルの事故発生時に、その拡大を防止し得
る防災型トレイを得ることを目的としている。

本考案においては、トレイ親桁および子桁を中
空とし、それらに多数の小開口を設け、トレイ親
桁に例えばCO₂等の不燃性ガス源を、煙または火
炎検知器の検出出力により開路されるバルブを介
して連通させて前記目的を達成している。

以下、図面につき本考案の詳細を説明する。第
１図において、ケーブル布設路長手方向に延在す
る１対の親桁１は中空筒状とされ、それらの間を
連結する複数の子桁２は両端において親桁中空部
内に連通する中空角筒状とされ、しかも上面にそ
の長手方向のスリツト３を有するものとされてい
る。また、親桁１の互に対向する面には、各子桁
間に多数の開口４が設けられている。

上記構成のトレイは、第２図に示す如くして使
用される。すなわち、ケーブル線路の始端または
適当な区間の区切り毎に例えばCO₂の如き不燃性
ガスのボンベ５を設け、このボンベの噴出口と各
親桁１とを、ケーブル線路に沿つて適宜間隔で設
けた煙または炎検知器６の検出出力によつて開放
される弁７を介して接続する。

上記の如くすることにより、ケーブル線路のど
こかで事故が発生し、発煙または発炎があれば、
検出器６の出力により、弁７が開かれボンベ５の
炭酸ガスが流出し、親桁１の各開口４および子桁
２のスリツト３から噴出し、ケーブルの燃焼を停
止させ、事故を最小限にくいとめることができ
る。

なお、本考案は上記実施例のみに限定されな
い。例えば、子桁上面のスリツトにかえ、多数の
小開口を設けてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは本考案一実施例の横断面図、同図Ｂ
はその縦断面図、第２図はその使用状態の模式図
である。 １……親桁、２……子桁、３……スリツト、４
……開口、５……ボンベ、６……煙、炎検知器、
７……弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーブル布設路に沿う方向の１対の親桁を中空
   筒状とし、親桁間を連結する複数の子桁をそれぞ
   れ両端において各親桁中空部と連通する中空筒状
   とし、前記各親桁にはそれらの互に対向する面に
   各子桁間において多数の開口を設け、前記各子桁
   上面には開口を設け、前記各親桁には事故時開放
   される弁を介して不燃性ガス源を連通させたこと
   を特徴とする防災型トレイ。