JPS6118921Y2 -

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【考案の詳細な説明】この考案は、一人で柔道の基本業を練習できる
柔道練習用打込台に関する。

柔道は、相手に対しいかに有効な業をかけるか
により勝負が決するものである。

業の練習においては、相手と直接に組みこれを
習得することが最良であるが、練習後の復習、あ
るいは一人にて練習を行う場合は相手がいないた
め有効な練習が行えなかつた。

又特に初心者においては業の基本となる動きを
完全にマスターすることが上達への近道であるこ
とは当然であり、これらの練習には必然的に人体
に近い打込台を必要とするものである。

この考案は、上記の点を考慮し、業をかけるま
での基本動作、つまり打込の練習が容易にしかも
相手が人間の場合と同じよう効果的に行えること
を目的としたものである。

以下この考案の具体的実施例を図面を参照する
ことにより詳述する。

この考案は胴部１及び脚部２を木製とし、腕部
３をタイヤ等の内部にワラを収容した多少折れ曲
る素材を用いたものである。

胴部１は脚部２と連結固定可能に設け、人間の
胴と同じ程度の大きさに合板等で堅牢に製作され
ており、上部には前記腕部を取り付ける開孔部４
が形成され、さらに上部背面方向には胴部１を支
柱５に固定するための固定板６を設けている。

脚部２は上端に胴部１との連結部７を形成する
とともに支柱５に固定する固定板６′を取り付け
る。

脚８，８′は各々その中間位置に脚の長さを調
節する調節部９を有したとえば下部の差し替えに
より脚寸法を任意に設定可能に設けている。さら
に調節部９及び股部１０は打込練習時のケガ防止
のための木材の角部を面取り１１している。

一方腕部３はタイヤ等を用いて製作されており
胴部１の開孔部４に通されているものである。

この考案は上記のように構成されたものでその
使用は次のように行われる。

胴部１と脚部２とを連結部７にて連結しさら
に、相手の背に応じて脚８，８′の長さを調節部
９により設定する。次に両固定板６，６′を脚部
２のの後方多少間隔を生じる位置にある不動な支
柱５にロープ等で固定状態にに設ける。

このように固定した胴部１に柔道着１２を着用
させて使用するものである。

以上のように使用されるこの考案は以下のすぐ
れた効果が期待できる。

従来は柱等に帯を巻き付け打込みの練習を行つ
ていたが、本考案は胴部に柔胴着を着せているた
め正確相手に対する組み方が行えるとともに両脚
があるため足業のすべての打込練習が可能となつ
た。

また腕部は自由に動くため相手を引き付けなが
らの足の位置、腰の入れ方等より人間に対するの
に近い状態で打込練習が行える。さらに胴、腕、
脚部に分解可能なため移動が簡単に行るととも
に、高さ調節が行え、脚部においては直接体が当
る場所は面取りが施してありケガの防止に有効で
ある。

この考案は以上のように柔道においても最も重
要で基本となる打込練習が一人でしかも正確に行
えるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の正面図、第２図は同上側面
図、第３図は胴部、脚部を外した状態、第４図は
使用状態を示す。符号、１……胴部、２……脚部、３……腕部、
６，６′……固定板、９……調節部。

【実用新案登録請求の範囲】