JPS6113022Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はゴルフボール拾得具に関するものであ
る。

ゴルフは自然の地形を利用したスポーツである
ため、湖池、川、海岸など（以下池等という）を
取入れたコース設計が多い。このようなゴルフコ
ースにおいてミスシヨツトにより打球が池等に落
ちた場合、従来ではこれを簡易確実に拾い上げる
手段がなく、やむなくゴルフクラブを用いてゴル
フボールを挾み持ち上げるというような方法がと
られていた。しかしこの方法では池等の端付近に
あるものは拾うことができても池の中央などに落
ちたボールは拾うことができず、しかも操作が面
倒で時間がかかるためプレーの進行を妨げること
になり、往々にして高価なボールを失う結果とな
ることが多かつた。

本考案は前記のような事情から研究を重ねて考
案されたもので、持ち運びが容易でしかも池等の
端から遠距離に落下したゴルフボールも極めて簡
単、迅速、確実に拾得することができ、しかも、
使用時以外はコンパクトでゴルフクラブの取り出
し等の支障とならず、網を損傷する心配もないこ
の種手段を提供しようとするものである。

以下本考案の実施例を添付図面に示すものにつ
いて説明する。

第１図ないし第５図は本考案に係るゴルフボー
ル拾得具の一実施態様を示すもので、１は網体で
あり、ゴルフボールＡの直径Ｒより適度に大きな
径R₁の枠金２と、網目がゴルフボールＡの直径
Ｒより小さな限度で荒目となつた袋状の軟質網材
３とからなつている。４は前記網体１を先端に定
着させた入子式の伸縮ロツドである。

ここで、前記枠金２は白色または蛍光性の表面
部２１となつているもので、本実施例では、枠金
２の表面に耐水性の白色塗料または蛍光塗料の皮
膜を形成しているが、これに代え、白色又は蛍光
性のあるテープやチユーブを枠金外周に取付けて
もよいのは勿論である。軟質網材３は綿や合成樹
脂からなつており、複数個のゴルフボールを収容
し得るよう所定の長さに作られ、口縁部をもつて
前記枠金２に取付けられている。

前記網体１にはゴルフボールを拾得した際の重
量で軟質網材３が枠金２に局部的に偏りを起さな
いようにするため、間隔保持手段５が設けられて
おり、この間隔保持手段５として本実施例では条
体を用い、これにより枠金２を等分する間隔で節
６を形成すると共に、各節６，６の近傍を軟質網
材３と横節７をもつて結いでいる。これに代えて
枠金２に直接係止用節を形成して軟質網材３の網
目移動を防止してもよく、さらにはこの係止用節
を前記の光線反射構造（この場合には鎖線状とな
る）として利用してもよい。

次いで伸縮ロツド４は夫々がテーパ状をなした
複数本の管状体４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ，４ｅか
らなつており、内側の管状体４ｅの先端に前記枠
金２が定着され、外側の管状体４ａの外周にはゴ
ム質などからなる滑り止め８が設けられてる。こ
の伸縮ロツド４はグラスフアイバーなどの軽量な
材質のものが好ましく、また、短縮させた状態に
おいて枠金２を含む全体がゴルフバツグＢに格納
し得る長さに構成することが適当である。

管状体４ｅに対する枠金２の定着方式は任意で
あり、本実施例では枠金２の下端部にリング部９
を形成し、このリング部９にボルト１０を通し管
状体４ｅのめねじ孔に螺着している。

しかして、本考案は、前記網体１を伸縮ロツド
４に出没可能とするもので、具体的には、内側の
各管状体４ｂ，４ｃ，４ｄ，４ｅを外側の管状体
４ａより短寸に構成して、外側管状体４ａの開口
から所要長さにわたり格納空間４０を形成すると
共に、枠金２の少なくとも環状部分をピアノ線な
どの弾性変形しやすい材料により構成し、これに
軟質網材３を取付け、要時まで外側管状体４ａに
押込み収納させるようにしたものであり、枠金２
の上側部位には操作用の突片１１を設けている。

第５ａ図は鉛などの易変形材質からなるたて長
断面の芯材２２とこの芯材２２を囲む合成樹脂あ
るいはゴムのような可塑外皮２３とにより枠金２
を構成し、可塑外皮２３の全面又は一部を光線反
射性面としたものである。なお、この場合伸縮ロ
ツドへの定着部は剛性材を連結するなどして構成
することが好ましく、光線反射性面は、外皮と芯
材との界面に所定色彩の条体を介在させることで
得てもよい。

本考案は上記のような構成からなるので、ゴル
フクラブＣと共にゴルフバツグＢに入れるかまた
はキヤデイカートＥのごときに取付けておくもの
で、伸縮ロツド４を利用しているため全長が短
く、従つて他のゴルフクラブ類と共に簡単に持ち
運びき、しかも、網体１が枠金２とともに外側管
状体４ａの格納空間４０に納められているので、
軟質網体３が長くてもゴルフクラブに絡み付く心
配がなく、また、ゴルフバツグが揺動しても、む
やみに網体が伸長する心配もなく、プレーに支障
を来たすこともない。そして、ミスシヨツトによ
りゴルフボールＡが池等Ｄに落下した場合にゴル
フバツグＢ又はキヤデイカートＥから取り出し、
網体１の頂部を引つ張れば、網体１が外側管状体
４ａの格納空間４０から突出し、そのまま引き出
すことにより、第６図のように平常時の数倍とい
う長さになる。そこでそのまま外側の管状体４ａ
を握つて池等に挿込み、ゴルフボールＡの上から
軟質網材３をかぶせればよく、これで簡単にゴル
フボールを拾得できる。

ゴルフコースにおける池等は一般に透明度が低
く、網の位置が判別できないことが多いが、本考
案では枠金２を白色または蛍光性の表面部２１で
構成しているため網体１の位置を遠距離から即座
に知ることができる。従つてゴルフボールＡが池
等の中央などに落下した場合にもきわめて簡単に
しかも確実に拾得することが可能であり、このよ
うに網体位置の判別が容易であることや、軟質網
材３が袋状で長いことなどから適当な軌跡をたど
つて移動させることにより、一度にかなり多数の
ゴルフボールを拾得することが可能である。そし
て、この場合網目が偏りを起さないため操作が容
易である。なお泥や木の葉類が網中に入つても目
が荒いため、数回水中で網体１を振るだけでそれ
ら異物を除去することができる。

第５ａ図の場合には、伸縮ロツド４から引出す
ことにより真円形のほか長円形など自由な網体形
状を創生できこの状態で必要な剛性を確保できる
ため、ゴルフボールが溝等に落下した場合や池等
の隅角部に落下した場合にも容易に拾得すること
ができる。

以上説明した本考案によるときには、池等の端
はもとよりかなり遠距離に落下したゴルフボール
を簡易迅速に拾得することができるので高価なゴ
ルフボールの紛失を防ぐと同時にプレーの進行を
早めることが可能となり、さらに、要時までは短
い寸法で、その上網体１が伸縮ロツド４の中に格
納されるため、軟質網材３を長い寸法としても、
クラブヘツド類に絡み付いたり、網体が損傷され
る心配がなく、簡易に携行したり、ゴルフプレイ
を行うことができるものであり、さらに構造が簡
単で安価に製造できるなどのすぐれた効果が得ら
れる。

なお本考案拾得具は、ゴルフボールが池等に落
ちた場合のほか、OBライン外の傾斜地や荒地に
落下した場合あるいは樹木の枝などに引掛つた場
合など広い利用範囲がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るゴルフボール拾得具をゴ
ルフバツグに収納した状態で示す一部切欠側面
図、第２図は伸長状態の一部切欠正面図、第３図
は網体部分の一部切欠正面図、第４図は同じくそ
の部分的な拡大図、第５図は本考案における網体
の格納状態を示す要部断面図、第５ａ図は本考案
における枠金の実施例を示す部分的斜視図、第６
図は使用状態を示す斜視図である。 １……網体、２……枠金、３……軟質網材、４
……伸縮ロツド、５……間隔保持手段、４０……
格納空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 白色または蛍光性の表面部２１を備えた易変形
   材料からなる枠金２に軟質網材３を取付けると共
   に、前記枠金を入子式の伸縮ロツド４の最内側管
   状体４ｅに定着し、前記伸縮ロツド４の最外側の
   管状体４ａに開口から所要長さにわたり格納空間
   ４０を形成し、前記枠金２および軟質網材３を前
   記格納空間４０に出没可能に納める様にしたこと
   を特徴とするゴルフボール拾得具。