JPS609109Y2 - トラツクにおけるスペアタイヤ収納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトラックにおけるスペアタイヤ収納装置の改良
に関するものである。

第１図に示すように、普通トラック以上の積載重量のト
ラック１においては、走行中に前、後タイヤ１１．１１
の間に人や軽車両等の巻込みを防止するためのサイドバ
ンパ２を装備することが、法律によって義務づけられて
いる。

そのため、フレームサイドへスペアタイヤ３を収納する
という、第８図に示すような従来装置においては、特に
上部のサイドバンパ２が障害となり、スペアタイヤ３を
収納する際には上部のサイドバンパ２を滑らせてガイド
バー４上に載せ、その後、ベース部材５に当接してクラ
ンプしており、スペアタイヤ３をベース部材５から取り
外す際にはクランプ装置を解除した後、スペアタイヤ３
をサイドバンパ２側へ傾斜させて、作業者の手で上方へ
引き出すという動作をしなければならない。

ところが、重量のあるスペアタイヤ３を人の手で引き上
げる作業の途中において、矢印のようにスペアタイヤ３
を路上へ落としてしまうという例がしばしばある。

路上に落ちたスペアタイヤ３にはサイドバンパ２とガイ
ドバー４の端部が干渉するため、路面側から取り出すこ
とが不可能であり、再度上部のサイドバンパ２の上方へ
引き上げなければならず、非常に困難な作業であった。

また、ガイドバー４自体についても上部だけがシャシ−
フレーム９に固定された片持ちの状態であるため弱いと
いう欠点があった。

本考案の目的は上記の欠点を解消しようとするもので、
シャシ−フレームにガイドバーの一端を固定し、ガイド
バーの他端をサイドバンパに連結して、ガイドバーとサ
イドバンパの補強と、ガイドバーとスペアタイヤホルダ
を兼ねた、スペアタイヤ収納装置を提供することである
。

以下図示の実施例にもとづいて本考案を詳細に説明する
。

第１〜３図において、トラック１の荷台床板６は荷台メ
インシルア、木ネタ８を介してシャシ−フレーム９に組
付ケられ、該シャシ−フレーム９の側面には１形状の支
持部材１０が固定されている。

該支持部材１０はシャシ−フレーム９よりも外方に位置
するタイヤ１１よりもやや内方へ延在されている。

該支持部材１０は補強部材１０ａを介して、前後のタイ
ヤ１１．１１の間に適宜配置され、該支持部材１０には
サイドバンパ２が、前記、前後のタイヤ１１．１１の区
間に柵状に延在固定されている。

前記シャシ−フレーム９の側面で、前後タイヤ１１．１
１のほぼ中間位置には、スペアタイヤ３の２点を受承可
能に屈曲した一対のガイドバー１３．１３の基端が固定
され、その他端はサイドバンパ２に係着されており、該
ガイドバー１３．１３間に配設されて、スペアタイヤ３
のタイヤホイール３ａと対接するベース部材１４ととも
にスペアタイヤホルダ１２を構成している。

前記ベース部材１４にはクランプ孔１５が穿設されてい
る。

１６は前記タイヤホイール３ａのボルト孔とベース部材
１４のクランプ孔１５に挿通される鉤状のクランプボル
トであって、１７は前記クランプボルト１６を締着する
ためのクランプナツトである。

したがって、スペアタイヤ３の上部が側方へ傾斜した状
態で収納されるように構成されている。

本考案は上記の構成であり、つぎに作用の説明をすると
、まず、スペアタイヤ３をスペアタイヤホルダ１２から
取り外す際には、クランプナツト１７を弛めてクランプ
ボルト１６を取り外した後、スペアタイヤ３をスペアタ
イヤホルダ１２に沿って外方へ引き出すと、タイヤホイ
ール３ａがベース部材１４及びガイドバー１３．１３上
を滑りながら上昇し、その後、スペアタイヤ３は第２図
に示すように３ｎｔ、３″、３′の軌跡を描きながら上
部サイドバンパ２をのり越えることができる。

万一、スペアタイヤ３を引き上げる初期動作の時点で作
業者の手から離脱しても、スペアタイヤホルダ１２内へ
逆戻りするだけであって、路上へ落下するようなことは
ない。

つぎにスペアタイヤ３をスペアタイヤホルダ１２に取り
付ける際には、上記の取り外しの場合と逆の動作、すな
わちスペアタイヤ３を３′、３″。

３″′の順にスペアタイヤホルダ１２内へ収納し、ガイ
ドバー１３，１３がスペアタイヤ３の下部２点を受承し
た状態で、クランプボルト１６とクランプナツト１７を
用いて、タイヤホイール３ａをベース部材１４に締着す
ることである。

なお、他の実施例としては、第４図に示すようにシャシ
−フレーム９の側面にスペアタイヤ３の上部が側方へ傾
斜して固定できるようにベース部材２４を設けるととも
に、スペアタイヤ３の下部の２点を受承可能な一対の屈
曲したガイドバー２３の基端部をシャシ−フレーム９に
固定し、ガイドバー２３の他端を上部サイドバンパ２に
係着して、スペアタイヤホルダ２２を構成してもよい。

この場合、スペアタイヤ３を出し入れする際、サイドバ
ンパ２に対してスペアタイヤ３の側面が滑合するため、
摩擦抵抗がやや大きくなるが、ガイドバー２３によって
スペアタイヤ３を案内するという作用効果については、
前述の本実施例と同様であり、収納の際、ベース部材２
４にタイヤホイール３ａを当接するためにスペアタイヤ
３の姿勢を起こすという動作が加わるが、ベース部材２
４カシヤシ−フレーム９に直接固定されるので、安定的
にスペアタイヤ３のロックができる。

また、第５図に示すように、サイドバンパ２の数が１本
の場合には、スペアタイヤ３の下部２点を受承可能な一
対の逆り字状ガイドバー３３の基端をシャシ−フレーム
９の上側部に固定し、ガイドバー３３の他端をサイドバ
ンパ２に係着するとともに、ガイドバー３３．３３を連
結するベース部材３４とシャシ−フレーム９の間に補強
部材１０ｂを連結して、スペアタイヤホルダ３２を構成
することによって、スペアタイヤ３の上部をシャシ−フ
レーム９側へ、そしてスペアタイヤ３の下部をサイドバ
ンパ２側へ傾斜状に収納すれば、スペアタイヤ３の着脱
が容易にできる。

また、第６図に示すように、卓出が広く、シャシ−フレ
ーム９とサイドバンパ２との間にスペアタイヤ３が水平
状態に収納できるだけのスペースを有する場合には、一
対のガイドバー４３の基端をシャシ−フレーム９の下端
部に固定し、ガイドバー４３の他端をサイドバンパ２に
係着して、ガイドバー４３．４３の間をベース部材４４
で連結して、はぼ水平状のスペアタイヤホルダ４２を構
成すれば、スペアタイヤ３の着脱が上、下サイドバンパ
２，２の間で行うことができる。

なお、上記の各実施例のなかで、スペアタイヤ３を着脱
する際に、上部サイドバンパ２をのり越えさせるという
構成のものについては、第７図に示すように、ローラブ
ラケット５０ａを介してガイドローラ５０を上部サイド
バンパ２と並行に、しかもサイドバンパ２の内側上方へ
指向し、スペアタイヤ３もしくは、タイヤホイール３ａ
を受承回転可能な位置に配設すればスペアタイヤ３の着
脱作業を一層容易に行うことができる。

上述のように本考案によれば、一対のガイドバーの一端
をシャシ−フレームに固定し、該ガイドバーの他端をサ
イドバンパに連結して、ガイドバ−がスペアタイヤホル
ダを兼ねたことによって、サイドバンパとスペアタイヤ
ホルダが一体化されて、スペアタイヤの着脱の際に、ス
ペアタイヤのガイドとなるため、スペアタイヤの着脱作
業が容易になるとともに、ガイドバーとサイドバンパを
連結したことによって、ガイドバーとサイドバンパの相
互間において強度が向上し、また、サイドバンパのスペ
アタイヤ摺接位置にガイドローラを並設した場合には、
スペアタイヤの収納または取り外しの際に、ガイドロー
ラの回転によってスペアタイヤを操作する力が軽減し、
作業性が向上するなどの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はトラックの簡略図、第２図は本考案の実施例を
示す要部断面図、第３図は本考案の実施例を示す斜視図
、第４図、第５図、第６図、第７図は他の実施例を示す
要部断面図、第８図は従来装置を示す要部断面図である
。 １・・・・・・トラック、２・・・・・・サイドバンパ
３１１１１１１１１６１１スペアタイヤ、３ａ・・・
・・・タイヤホイール、９・・・・・・シャシ−フレー
ム、１０・・・・・・支持部材、１０ａ・・・・・・補
強部材、１２・・・・・・スペアタイヤホルダ、１３・
・・・・・ガイドバー、１４・・・・・・ベース部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タイヤもしくはタイヤホイールの側面に当接してスペア
   タイヤの着脱時にその動きを案内する一対のガイドバー
   の一端をシャシ−フレームに固定し、該ガイドバーの他
   端をサイドバンパーに連結して、該ガイドバーがスペア
   タイヤホルダを兼ねるごとく構成したトラックにおける
   スペアタイヤ収納装置。