JPS607201Y2 - 自動二輪車用ホイ−ル等のスポ−ク取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動二輪等に用いられるホイールのスポーク取
付構造に関するものである。

更に詳細には、ハブのスポーク取付部外周にネジ孔を設
け、先端に係止部を設けた直線状スポークをリムの取付
孔に挿通して該係止部を取付孔周辺に係止し、且つスポ
ーク基部のネジ部をハブ取付部のネジ孔に螺合して該ス
ポークを緊張するとともに、スポークのハブ側のネジ部
にロックナツトを介在させてハブ側のスポーク取付部外
周でスポークをロックする如＜シ、有効なスポークの緩
み止めと、スポークの強度等の向上を合理的に図った自
動二輪用ホイール等のスポーク取付構造に関する。

自動二輪等のスポーク式ホイールのスポークの取り付け
は、従来ではスポークのハブ側に取り付ける基部を略り
型に折曲し、ハブ外周に突設した取付部に係止し、一方
、リム側は、先端に形成したネジ部をニップルを介して
リム側に取り付けている。

かかる従来のスポーク取付構造は、スポークのハブ側取
付部が折曲されているため、スポークへの曲げ力の作用
等により折曲部が伸びたり、接触座面がへたったりして
ネジ部結合部が緩む虞れがある。

また、スポークの強度上も好ましくない。これを防止す
るため、ロックナツトを配設することも考えられるが、
ネジ結合部がリム側であるため、ロックナツト座面の確
保、リム側の強度上の制約により有効的な解決手段とは
いえない。

本考案者はかかるスポークの緩み防止を合理的に有効に
図るべく本考案をなしたもので、その目的は、ハブ外周
にネジ孔を設け、先端に係止部を設けた直線状スポーク
をリム取付孔に通して該係止部を取付孔周辺に係止し、
且つスポーク基部のネジ部をハブ外周のネジ孔に螺合し
てスポークを緊張せしめるとともに、スポークのハブ側
のネジ部にロックナツトを螺合してこれをハブ外周に衝
合せしめる如くし、有効なスポークの緩み止めと、スポ
ークの強度向上、取付の簡単化等を図った自動二輪車用
ホイール等のスポーク取付構造を提供するにある。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

ホイール１はリム２とハブ３及びこの間を繋ぐ複数本の
スポーク４とからなり。

ハブ３はその中心に軸方向への車軸支持孔３ａを備え、
該孔３ａ内の両端部に軸受５を内装し、車軸を支持する
。

ハブ３の外周の車軸方向両端寄り部には夫々山型の突起
部３ｂ、３ｂが一本に突設され、左右の突起３ｂ、３ｂ
は放射状に複数設けられている。

一方の突起は円周方向に位相をズラせて設けられ、かか
る突起３ｂの山型の一方の斜面３Ｃにハブ接線方向への
スポーク取付用のネジ孔６が形成され、ネジ孔６は隣接
する各突起の対向する斜面に設けられ片側のスポークが
クロスすように取り付けられる如くし、左右の各突起は
同様とし、スポーク４・・・が側面からみて夫々片側毎
にクロスする如く構成されている。

リム２のドロップ部２ａには取付孔２ｂが円周方向に所
定間隔で複数設けられ、この取付孔２ｂに直線状のスポ
ーク４を通し、スポーク４は先端部に取付孔２ｂよりも
充分に大きい係止部４ａを備え、これが取付孔２ｂのリ
ム外側周辺部に係止される。

スポーク４の基部には所定長さのネジ部４ｂが形成され
、これ４ｂをハブ３の突起３ｂの一斜面に設けたネジ孔
６に螺合し、スポーク４の中間部でハブに近い部分に設
けた角型断面の操作部４ｃを介して螺回し、或は係止部
４ａ上面に設けた溝を介してスポークを螺回腰操作部４
Ｃでトルクアップし、スポーク基部をハブ外周にネジ結
合し、スポークをリム、ハブ間で緊張せしめる。

以上において、ハブ突起３ｂ−斜面のネジ孔６周辺部に
は凹座６ａを形成しておき、スポーク４のネジ部４ｂの
ネジ孔６から露出する部分にロックナツト７を螺合せし
め、ロックナツト７下端のテーパ一部７ａを凹座６ａに
衝合せしめ、スポーク４の回動を阻止する。

かくしてスポーク４はハブ側でロックされる。

以上で明らかな如く本考案によれば、スポークを直線状
とし、ハブ側にネジ結合し、ロックナツトでハブ側でロ
ックするようにしたため、先ずスポークが折曲されず直
線状でロックナツトでロックし、従ってスポークの湾曲
の戻りがなく、且つロックナツトの作用でスポークの緩
みを確実り防止することができる。

次にロックナツトを肉厚のハブ側で支持するようにした
ため、リム側に設ける場合の如き強度上の問題がなく、
確実なロックナツトの支持が行えるとともに、ニップル
等のネジ止め具を必要とせず、最少の部分で緩み防止を
企図することができる。

更にスポークは直線状のため強度上も有利である他、ス
ポークの取り付けも簡単で、これの組着作業の容易化を
図ることが可能である等多大の利点を有する。

尚本考案にかかるホイールは、自動二輪車以外の車両に
実施し得ることを付言する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図はホイー
ルの縦断正面図、第２図は同側面図、第３図は第１図の
要部拡大図である。 尚図面中１はホイール、２はリム、２ｂは取付孔、３は
ハブ、４はスポーク、４ａは係止部、４ｂはネジ部、６
はネジ孔、７はロックナツトである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リムに設けた取付孔に直線状スポークを挿通して該スポ
   ークの先端に形成した係止部をリムの取付孔周辺部に係
   止するとともに、上記スポークの基部に形成したネジ部
   をハブ外周に設けたネジ孔に螺合してスポークを緊張せ
   しめ、且つ上記ネジ孔の上部には雌テーパー状に凹座を
   形成し、該凹座に上記スポークのネジ部に螺合するロッ
   クナツトの下端部に形成した雄テーパ一部を衝合せしめ
   たことを特徴とする自動二輪車用ホイール等のスポーク
   取付構造。