JPS6055744B2 - 冷気循環式凍結装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は被凍結物品を移送している断熱トンネル内に冷
気を送気しかつ回収循環して、前記被凍結物品を冷却し
て凍結製品を連続的に製造する冷気循環式凍結装置に関
するもので、特に有効な冷気が漏出するのを防止し冷却
効率の向上を図つたものである。

″ 冷凍食品の製造等で被凍結物を所望の低温度に冷却
して凍結させ連続的に凍結製品を得る凍結装置として、
冷気循環式凍結装置が使用されている。

そしてこの冷気循環式凍結装置を第１図により説明する
と、両端に入口１、出口２の開口を有する断熱トンネル
３内に前記入口１と出口２とを連絡するベルトコンベヤ
の如き搬送手段４を設けて、被凍結品Ｍを搬送手段４で
入口１より断熱トンネル３内を経て出口２に向けて移送
する。一方断熱トンネル３内の出口２の近傍及び入口１
の近傍にはそれぞれ冷気を断熱トンネル３内に送気する
開口と冷気の寒冷を利用して温められた温気を吸気する
開口とが設けられ、これら送気口５と吸気口６とは送風
機７及び冷媒が循環している冷気用熱交換器８を介して
管路９て連結して冷気循環管路１０を形成している。そ
して冷気循環管路１０により冷気を断熱トンネル３内に
供給循環して、前記断熱トンネル３内に搬送手段４によ
り入口１を介して導入されて出口２に向けて移送されて
いる被凍結品Ｍを冷却し、出口２て凍結製品として搬出
される。

１１は往還のベルトコンベヤを仕切つている仕切板であ
る。

上述の如き冷気循環式凍結装置では被凍結品に充分な冷
熱を与えるために、それ相当の冷熱量を有する冷気を循
環する必要があるが、従来のこの種装置では入口、出口
がそれぞれ断熱トンネルの両端で開口していて、循環す
る有効な冷気が前記開口部より外部へ漏出したり、又逆
に外部の温かい空気が開口部より系内に侵入したりして
、装置の熱負荷を増大することとなり特に熱交換器の容
量を増大することとなり、又空気中の水分により熱交換
器に着霜を惹起し、熱効率を低下せしめる等の不都合が
生じていた。

本発明は上述の如き現状に鑑みなされたもので、第１発
明は、両端に入口、出口を開口してなる断熱トンネル内
に前記入口と出口とを連絡するベルトコンベヤの如き搬
送手段を設けると共に、前記断熱トンネル内に冷気を供
給して循環する送．風機と熱交換器を具備してなる冷気
循環管路を設けた冷気循環式凍結装置で、前記入口、出
口に隣接して断熱トンネル内にそれぞれ仕切壁によつて
その下方が開口して流路を形成するよう仕切つて緩衝室
を設け、ベルトコンベヤの両端を前記緩衝一室に、少く
とも入口、出口開口部に同高あるいはそれ以下に配置す
ると共に、前記入口、出口開口部に断熱トンネル内の前
記緩衝室に張出しかつ先端が搬送手段に摺接するように
冷気反転横板を設けたことを特徴とし、第２発明は、前
記第１発明に更に前記入口、出口の開口をそれぞれ少く
とも前記仕切壁下方の開口より上方に位置せしめかつ、
これに応じて前記搬送手段を入口、出口開口よりそれぞ
れ仕切壁の下部開口に向けて下降傾斜して配置したこと
を特徴とする冷気循環式凍結装置であり、これにより従
来装置の冷気の漏洩、温空気の流入等の欠点を解消した
ものである。

以下本発明を第２図、第３図により説明する。第２図は
本発明装置の一実施例を示すもので、両端に入口２１、
出口２２の開口を有する断熱トンネル２３内に、入口２
１、出口２２に隣接してそれぞれ仕切壁２４ａ，２４ｂ
によつてその下方が開口して流路２５ａ，２５ｂを形成
するように仕初つて緩衝室２６ａ，２６ｂを区画して設
けてある。そして前記入口２１と出口２２とを連絡する
ベルトコンベヤの如き搬送手段２７は、その両端２７ａ
，２７ｂがそれぞれ緩衝室２６ａ，２６ｂにおいて入口
２１、出口２２の下部面２１ａ，２２ａと同高あるいは
それ以下に位置するように配置されている。又、入口２
１、出口２２にはそれぞれ緩衝室２６ａ，２６ｂに張出
して端部がベルトコンベヤの如き搬送手段２７の上面に
摺接しかつ少くとも入口２１、出口２２の開口巾あるい
はそれ以上の横長の冷気反転横板２８ａ，２８ｂを設け
てある。そして断熱トンネル２３内に冷気を供給循環す
るための送風機２９と冷媒が循環している熱交換器３０
を管路３１で連結してなる冷気循環管路３２はその両端
開口部３２ａ，３２ｂがそれぞれ仕切壁２４ａ，２４ｂ
に対して入口２１及び出口２２の開口側とは反対側に位
置するよう断熱トンネル２３内に開口している。

なお３３は搬送手段２７の往と復とのベルトを仕切つて
いる仕切板である。

以上のような本発明装置では冷気循環管路３２の送風機
２９の駆動によつて断熱トンネル２３内に供給され、か
つ循環される冷気は、断熱トンネル２３内が緩衝室２６
ａ，２６ｂによつて外部と隔離されているので、外部へ
の漏出が緩衝室２６ａ，２６ｂで抑制されると共に、外
部よりの温い空気が断熱トンネル２３内へ巻込まれるの
を防いでいる。

又入口２１、出口２２の開口に緩衝室２６ａ，２６ｂに
張出して設けた冷気反転横板２８Ａ，２８ｂは、搬送手
段２７の往復ベルトコンベヤを仕切つている仕切板３３
の下方を流れて搬送手段２７の両端で吹上がる有効な冷
気を入口２１、出口２２の開口に流れるのを阻止して、
断熱トンネル２３内に流れるよう方向づけて外部への漏
出を抑制する。この結果本発明では緩衝室２６ａ，２６
ｂの設置と、冷気反転横板２８ａ，２８ｂの設置とによ
つて有効な冷気の損失が冷気循環量に対して約０．５〜
２．０％となり、これらが設備されていない第１図に示
される如き従来装置の冷気の損失が冷気循環量に対して
５〜６．５％であつたのに比べて．本発明での冷気損失
は著しく低減された。次に第３図は前記第２図の本発明
の凍結装置を更に改良し有効な冷気の損失をよソー層低
減したものである。

以下第３図について説明する。なお第３図において第２
図と同一符号は同じ構造よりなるものである。即ち第３
図における本発明の凍結装置では断熱トンネル２３の両
端の入口４１、出口４２の各開口を断熱トンネル２３内
の緩衝室２６ａ，２６ｂを区画する仕切壁２４ａ，２４
ｂの下部に設けた流路２５ａ，２５ｂより上部に配置し
たものである。そして入口４１と出口４２とを連絡する
ベルトコンベヤの如き搬送手段４３は、その両端を入口
４１、出口４２の開口に位置して配置し、その端部より
それぞれ仕切壁２４ａ，２４ｂの下部流路２５ａ，２５
ｂの開口に向けて下降する傾斜部４３ａ，４３ｂと、前
記流路２５ａ，２５ｂの開口部を結ぶ水平部４３ｃとよ
り形成されている。なお４４は前記搬送手段４３を傾斜
部４３ａ，４３ｂより水平部４３ｃに屈曲するため搬送
手段４３たとえばベルトコンベヤの巾方向両端部を摺動
自在に位置決めした方向転換ローラである。以上のよう
な構造の冷気循環式凍結装置では、冷気循環管路３２の
送風機２９の駆動で熱交換器３０を経て生成される冷気
は断熱トンネル２３内に供給循環されるが、入口４１、
出口４２の開口が、断熱トンネル２３内と緩衝室２６ａ
，２６ｂを隔てて設けられ、しかも入口４１、出口４２
の開口が、仕切壁２４ａ，２４ｂの下部開口流路２５ａ
，２５ｂより上方に位置して配置されているので、断熱
トンネル２３が供給される有効なより重い冷気は断熱ト
ンネル２３内に停滞して、上方に配置された流路２５ａ
，２５ｂよりの漏出がよソー層抑制され、又外部のより
温い軽い空気の侵入も仕切壁２４ａ，２４ｂで遮断され
る。

この結果第３図に示す装置では前記第２図に示す装置以
上に有効な冷気の損失が防止し得て、その冷気の損失量
は全冷気循環量の０．５％以下で著しく低減し得ること
が可能となつた。なお上記各実施例では冷気の循環を一
方向に向けて循環供給する冷気循環式凍結装置について
説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、た
とえば断熱トンネル内の中央部より冷気を分割して供給
しかつ両端より回収循環する方式等如何なる形式のもの
でも冷気循環式の凍結装置であれば同様の効果を発揮す
ることは明らかである。

本発明は以上のような冷気循環式凍結装置であるので、
有効な冷気の漏出が極めて著しく抑制され、又温い外気
の侵入も同時に抑止されるので、装置の熱効率が著しく
向上し、熱負荷を軽減し熱交換器の容量を増大せしめて
設計することなく適切に設計し得ることが出来るし、又
熱効率の向上により消費エネルギーを低減し得てその経
済的効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の冷気循環式凍結装置の断面図、第２図は
本発明装置の一実施例を示す断面図、第３図は本発明装
置の別の実施例を示す断面図てある。 ２１，４１は入口、２２，４２は出口、２３は断熱トン
ネル、２４ａ，２４ｂは仕切壁、２５・Ａ，２５ｂは流
路、２６ａ，２６ｂは緩衝室、２７，４３は搬送手段、
２７ａ，２７ｂ，４３ａ，４３ｂは搬送手段２７，４３
の両端、２８ａ，２８ｂは冷気反転横板、２９は送風機
、３０は熱交換器、３２は冷気循環管路である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 両端に入口、出口を開口してなる断熱トンネル内に
   、前記入口と出口とを連絡するベルトコンベヤの如き搬
   送手段を設けると共に、前記断熱トンネル内に冷気を供
   給して循環する送風機と熱交換器を具備してなる冷気循
   環管路を設けた冷気循環式凍結装置において、前記入口
   、出口に隣接して断熱トンネル内にそれぞれ仕切壁によ
   つて、その下方を開口した流路が形成されるよう仕切つ
   て緩衝室を区画し、搬送手段の両端を前記各緩衝室に少
   くとも入口、出口開口部に同高あるいはそれ以下に位置
   するよう配置すると共に、前記入口、出口開口部に断熱
   トンネル内の前記各緩衝室に張り出して先端が搬送手段
   に摺接するように冷気反転横板を設けたことを特徴とす
   る冷気循環式凍結装置。 ２ 両端に入口、出口を開口してなる断熱トンネル内に
   前記入口と出口とを連絡するベルトコンベヤの如き搬送
   手段を設けると共に、前記断熱トンネル内に冷気を供給
   して循環する送風機と熱交換器を具備してなる冷気循環
   管路を設けた冷気循環式凍結装置において、前記入口、
   出口に隣接して断熱トンネル内にそれぞれ仕切壁によつ
   て、その下方を開口した流路が形成されるよう仕切つて
   緩衝室を区画し、又前記入口、出口の開口を少くとも前
   記仕切壁下方の開口流路より上方に位置せしめて配置し
   、更に前記搬送手段はその両端が前記緩衝室に少くとも
   入口、出口開口部に同高あるいはそれ以下に位置し、そ
   してそれぞれの両端から仕切壁下部開口流路に向けて下
   降する傾斜部と、前記仕切壁下部開口の流路を結ぶ水平
   部とで形成して配置されていると共に、前記入口、出口
   開口部には前記各緩衝室に張り出して、先端が搬送手段
   に摺接するように冷気反転横板を設けたことを特徴とす
   る冷気循環式凍結装置。