JPS605165B2 - 射出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 射出成形を行う場合一定品質又は一定寸法の成形品を得
るために射出圧力、加熱筒温度、射出速度スクリュ回転
数及びスクリュ背圧等の制御を行っている。

これらの制御要因が変動するときは、一定品質の成形品
が得られない。実際の射出成形工場に於いて品質を管理
するには射出成形機が常に定めた基準に従って作動して
いることが重要である。

本発明は射出成形機が各制御要因についての設定基準に
従って作動しているかどうかな監視し、異常が発生した
とき警告する装置に関するものである。

第１図は射出時に於ける射出成形機の射出シリンダ内の
油圧Ｐの時間Ｔに対する変動を示すものである。

射出を開始すると射出シリンダ内の油圧は上昇し始める
。時間ＴＩに於いて第１のピークが生じる。この理由は
射出を開始すると加熱筒内部の溶融樹脂がノズル、金型
スプール、ランナ及びゲートを通ってキャビテイに入る
時、スプ−ル、ランナ及びゲートの通路は未だ加熱され
てないので通路の溶融樹脂に対する流動抵抗は増加し、
射出圧力は上昇する。然し、該通路が温められると流動
抵抗は減少し射出圧力は低下する。このためにピークが
生じる。該ピークの発生する時期及び圧力は一つの金型
に対して或る樹脂温度及び射出速度によって決まると考
えられる。従って射出時に於ける或る射出シリンダ内の
油圧ピークを検出し、該ピークが発生する時期及びピー
ク時の圧力を検出し、予め定めた設定値と比較すること
によって成形条件に生じた異常を検出することが出来る
。本発明の特長は、射出成形の際成形品の品質に大きな
影響を及ぼす射出力Ｐの予め定めたピーク値を検出する
手段を設け射出開始から該ピークが発生する迄の時間を
測定することと該ピークが発生した時の射出圧を測定す
る手段を設け、且つ該ピークが発生した時の射出圧力を
それぞれ基準時間と比較し成形条件の異常を検出しよう
とするものである。

次に実施例について本発明を説明する。

第２図に於いて１は型締装置であり、２は加熱筒であり
、３は加熱筒内にて回転往復動するスクリュであり、４
はホッパであり、５は射出シリンダである。

６は射出シリンダ室５ａ内の圧力を検出する圧力検出器
である。

７は切換弁であり、ポンプ８から吐出する油を射出シリ
ンダ室５ａ又は５ｂに切換える。

９は制御函であり、第３図に示す電気制御回路を含んで
いる。

該電気回路に於いてＶＲＩはピークが発生する迄の基準
時間設定用可変抵抗器であり、抵抗Ｒ１、コンデンサＣ
Ｉ及びアンプＡＩが積分回路を構成する。１０は電圧計
であり電圧ｌｏを表示する。

該積分回路によって１０＝−ノ；；ｌｉｄｔの関係を生
じさせる。

ｅｉは第２図に示す制御盤のダイヤル１１によって調整
する。

ＶＲ２は基準ピーク圧力が発生の基準時間設定値に対す
る上下限時間中を設定する時間中設定用可変抵抗器であ
り、第２図に示すダイヤル１２によって時間中を調整す
ることが出来る。ＳＩは射出を開始すると薮になるスイ
ッチであり、スイッチＳＩが綾のときリレーＲＹＩが作
動し、スイッチＲＹＩを暖にする。Ａ２及びＡ３は比較
器であり、Ａ２はピーク発生の基準設定値の上限を検出
し、Ａ３は該設定値の下限を検出する。圧力検出器６に
よって射出シリンダ５ａ内の圧力Ｐを電圧Ｖに変え抵抗
Ｒ２、コンデンサＣ２及びアンプＡ４からなる微分回路
によって射出圧力Ｐを微分している。微分値ＤＰ／ＤＴ
のピークは比較器Ａ５によって検出する。ピークの検出
則ちＤＰ／ＤＴの負又は０の値は可変抵抗器ＶＲ３によ
って選定する。ＶＲ４はピーク圧検出時の基準圧力を設
定する可変抵抗器であり、ＶＲ５はピーク圧検出時の基
準圧力の上下限の中を設定する可変抵抗器であり、それ
ぞれ第２図に示すダイヤル１４によって調整する。基準
圧力に対する上限の中を加算器Ａ６にて決め、該圧力に
対する下限の中は加算器Ａ７にて決める。Ａ８とＡ９は
比較器であり、比較器Ａ８は射出圧力が上限に達したこ
とを検出し、比較器Ａ９は射出圧力が下限に達したこと
を検出する。

１５は論理回路であり、射出圧力のピークが発生し、該
ピークが発生する迄の時間が設定基準値の上下限中を超
えた時警報用リレーＲＹ３を励磁する回路である。

１６は論理回路であり、射出圧力の予め定めたピーク圧
力を検出したときリレーＲＹＩを解磁させる。

次に作動について説明する。成形に先立って各基準値を
設定するために試験成形を行い基準成形条件を決める。
成形を行う際電圧計１０の針はある定めたピークが発生
する迄の時間を示す。ピークを設定する例としては、第
１図のピーク圧ＰＩを選定する。該針の変位はＣＩとＲ
Ｉからなる積分回路によっり。

＝−ノ青；ｌｉｄｔの関係よりピーク圧が発生する迄の
時間を電圧に変換して示す。ピークが発生する迄の基準
時間の設定は電圧計の針を目視し、ダイヤル１１を回し
て調整する。

ダイヤル１２を回すことによってピークが発生する迄の
基準時間に対する上下限中を設定する。次にピーク発生
時の基準射出圧力を設定するためダイヤル１３を回して
調整する。該基準射出圧力に対する上下限をダイヤル１
４を回すことによって設定する。以上の基準値の設定が
完了した後成形を開始する。

射出を開始するとスイッチＳＩが綾となりリレーＲＹＩ
を励磁しスイッチＲＹＩが懐となる。射出成形機の加熱
筒内のスクリュが前進し、加熱筒内の溶融樹脂を金型キ
ャビティに射出し、射出シリンダ室５ａ内の油圧は圧力
検出器６によって検出され抵抗Ｒ２とコンデンサＣ２よ
りなる微分回路によって射出圧Ｐは微分される。予め定
めたピークが比較器Ａ５によって検出されると一つの信
号は論理回路１５に他の信号は論理回路１６に伝達され
る。論理回路１６に伝達された信号は更にフリップフロ
ップ回路１７と１８に伝達される。論理回路１６に伝達
された信号はリレーＲＹＩを解磁しスイッチＲＹＩを開
く。スイッチＲＹＩが開くと積分回路の計時が完了し計
時された時間が比較器Ａ２と比較器Ａ３によって基準値
の上下限にあるかどうかを検出され該限界を超えると論
理回路１５に信号が伝わり警報リレーＲＹ３を励磁し警
報を発する。一方圧力検出器６によって検出された信号
は比較器Ａ８とＡ９に伝わり基準設定圧力と比較し基準
値の上限を超えるとフリップフロツプ１７に信号を伝達
し、下限を超えるとフリツプフロツプ１８に信号を伝達
し、リレーＲＹ４を励磁し警報を発する。本発明は射出
圧力のピークを検出することによつて成形条件の異常を
検出し、成形不良が生じることを防止するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は射出シリンダ内の射出油圧の時間に対する変化
のグラフであり、第２図は射出成形機の断面を含む正面
図、油圧回路及び制御函を示す図であり、第３図は電気
制御回路図である。 ２：加熱筒、３：スクリュ、５ａ：射出シリンダ室、６
：圧力検出器。 第１図 第２図 函 の 舵

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 加熱筒内に回転往復動するスクリユを挿嵌し、スク
   リユの回転によって原料を可塑化し、射出シリンダ室５
   ａに油を供給することによりスクリユを前進させ可塑化
   した原料を型締した金型キヤビテイに射出する射出成形
   機に於いて、前記射出シリンダ室５ａの油圧Ｐを電圧Ｖ
   にて検出する圧力検出器を設け、射出圧力のピークを検
   出する手段と該射出圧力のピークが発生する迄の時間を
   検出する手段と該ピークが発生した時の射出圧力を検出
   する手段とを設け、各サイクルに於ける該射出圧力のピ
   ークが発生する迄の時間と該ピーク発生時の射出圧力と
   をそれぞれ予め定めた基準と比較する検出手段を備えた
   ことを特長とする射出装置。 ２ 射出圧力のピークを検出する手段として抵抗Ｒ２、
   コンデンサＣ２とアンプＡ４からなる微分回路と比較器
   Ａ５を用いた特許請求範囲第１項記載の射出装置。 ３ 射出圧のピークが発生する迄の時間を検出する手段
   として抵抗Ｒ１、コンデンサＣ１とアンプＡ１からなる
   積分回路を用いた特許請求範囲第１項記載の射出装置。