JPS6031793Y2 - 遠心分離機のスキミング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はデカンタ−型遠心分離機のスキミング装置に関
する。

デカンタ−型遠心分離機において分離された軽液、重液
等の各層液を機外に排出する方式としてスキミング方式
がある。

本方式は層液の液面を乱さないで排出できる、任意の層
液深さに調整が可能である等の利点を有するため多く用
いられている。

本考案は運転中でもスキミング深さの調整が容易である
、小さなスペースに１個以上の液排出路を設けられる、
より液面の乱れなしに静的にスキミングできる等の長所
を有する従来にない改良されたスキミング装置を提供す
るものでありその要旨とするところはデカンタ−型遠心
分離機において、スキミング室内の液に外周端が接液す
る可動ディスクと固定ディスクをシリンダ軸方向に間隔
を置いて前記固定ディスク面の同一円周線上に配設した
複数個のスキミングブレードを挟装するとともに、該ス
キミングブレードがスキミング液排出孔を中心点として
回動可能にしたことを特徴とする遠心分離機のスキミン
グ装置である。

以下図面に基き本考案の構成説明する。

第１図は本考案を二相分離用デカンタ−型遠心分離機に
適用した場合の全体図、第２図は本考案の要部を示す従
断面図、第３図は第２図のＡ−Ａ視図である。

図において１は回転胴であるシリンダ、２はシリンダ１
と一定の差速で回転する螺旋体であるスクリュウコンベ
ア、３はシリンダ１の中心軸線上に布設されるパイプ状
の給液管、４はスクリュウコンベアの胴体に設けられる
複数個の分配窓、５はシリンダ１の勾配側の端部に設け
られた重液出口、６はシリンダ１の直胴部側の端部に設
けられたシリンダボトム、７はシリンダボトム６の外周
円周線上に適宜数穿孔し配設された軽液通路、８は軽液
通路７に密接して設けられたリング状の溝であるスキミ
ング室、９はスキミング室８内の液中に外周が浸漬する
か又は液面に接するシリンダ１の回転軸のまわりを回動
自在に回転できる円盤状の可動ディスク、１０は可動デ
ィスク９と同じく外周がスキミング室８内の液と接液す
る可動ディスク９同じ外直径を有する円盤状の固定ディ
スクであり、可動ディスク９と対峙してシリンダ１の軸
方向に適宜間隔をあけて配設される。

１１は可動ディスク９と固定ディスク１０の間に挟装さ
れる雲形定規と同じ形状を有する厚板のスキミングブレ
ードであり、該スキミングブレード１１は軽液を導入す
るスキミング液通路１２を有するとともに、スキミング
液排出孔１３が固定ディスク１０の同一円周線上に複数
個配設される穿孔１３′に嵌合し該排出孔１３を中心点
として可動ディスク９及び固定ディスク１０の間で振子
運動が可能であり可動ディスク９の同一円周線上に複数
個配設される突起１４が嵌挿して可動できる案内溝１５
を有する。

スキミングブレード１１はスキミング液量に応じて２個
以上がディスク１０面上に回転中心軸から同じ半径位置
に配設される。

１６は可動ディスク９の回転操作用の握りバンドルであ
る。

以上の構成からなる本考案の作用について次に説明する
。

原液Ｆは給液管３によりスクリュウコンベア２の回転胴
内に導入され分配窓４を通って遠心力によりシリンダ１
の胴内壁に液量を形成する。

遠心効果によって外径側に比重の大きい重液層Ｈその内
側に比重の小さい軽液量りに夫々分離される。

重液量はシリンダ１の円錐部で遠心効果とスクリュウコ
ンベアの作用により重液出口５より機外に排出される。

軽液りはシリンダボトム６の外周円周線上に配設された
軽液通路７を通ってスキミング室８に流入する。

スキミング室８内においては可動ディスク９及び固定デ
ィスク１０の円盤の先端が液中に浸漬しているがこれら
の両ディスクは回転してないため、該ディスク間の液は
ディスク盤との摩擦により回転速度が減少し回転に伴う
遠心力の効果が少くなるため軽液はスキミングブレード
１１のスキミング液通路１２にそってより内径側に流れ
スキミング液排出孔１３に流入し、スキミング液出口１
７より機外に排出される。

握りバンドル１６の操作により可動ディスク９を時計方
向にＢ度角（第３図図示）回転すれば突起１４が案内溝
１５内を滑動しながらスキミングブレードを１１′の位
置まで外径側に移動せしめ、これにより軽液の層深さＬ
を浅くすなわち液面を外径側に移すことができる。

本実施例においてはスキミングブレード１１の形状とし
て第３図の雲形定規の例について述べたがスキミング液
通路１２の部分をパイプ状のものにしてもよい。

又本実施例においては二相分離デカンタについて説明し
たが三相分離デカンタにも同じ様に実施できる。

以上の構成及び作用を有するスキミング装置によれば運
転中でもスキミング深さの任意の調整が容易であり、よ
り液面の乱れなしに静的にスキミングできるので清浄液
が排出できる等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用した一実施例を示す遠心分離機の
全体図、第２図は本考案の要部を示す従断面図、第３図
は第２図のＡ−Ａ視図である。 １ニジリンダ、２：スクリュウコンベア、３：給液管、
４：分配窓、５：重液出口、６：シリンダボトム、７：
軽液通路、８：スキミンク室、９：可動ディスク、１０
：固定ディスク、１１：スキミングブレード、１２：ス
キミング液通路、１３：スキミング液排出孔、１４；突
起、１５：案内溝、１６：握りバンドル、１７：スキミ
ング液出口、Ｆ：原液、Ｌ：軽液、Ｈ：重液、Ｂ：可動
ディスク回転角度。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 イ スキミング室８内の液に外周端が接液腰同−円周線
   上に配設される複数個の突起１４を有し、バンドル１６
   を介してシリンダーボトム６の軸部周囲に回動可能な可
   動ディスク９と、ロ スキミング室８内の液に外周端が
   接液し、前記可動ディスク９と対峙してシリンダ１の軸
   方向に間隔を置いて設けられ、同一円周上に配設される
   複数個の穿孔１３′を有する固定ディスク１０と、 ハ 前記可動ディスク９と固定ディスク１０の間に挾持
   された前記突起１４が嵌挿摺動する案内棒１５と前記穿
   孔１３′に嵌合する排出孔１３とスキミング液を該排出
   孔１３に導入するスキミング液通路１２とを有し、前記
   可動ディスク９の回動によって排出孔１３を中心点とし
   て振子運動が可能なスキミングブレード１１を複数個具
   備したことを特徴とする遠心分離機のスキミング装置。