JPS60212659A - スタ−リング機関 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の技術分野〕 この発明は、スターリング機関に関し、特に該スターリ
ング機関の高効率化、静粛運転化１組立の簡単化のため
の送気機構部、動力発生機構部の改良に関するものであ
る。

〔従来技術〕

従来のスターリング機関の動力伝達機構の代表的な構造
を示す例として第１図に示すものがあった。図において
、１はクランクケースであって、本部品が基本となって
スターリング機関の全部品が組立、構成されている。２
はクランクケース１に加工された穴にボルトなど締結部
品で固定されるフランジ、３はフランジ２と同様にクラ
ンクケース１に締結固定された軸受ハウジング、４はク
ランクケース１に締結固定されたフランジ、５は軸受ハ
ウジング３に固定された軸受、６はフランジ２に固定さ
れた軸受である。７は軸受５，６によって回転自在に保
持されたクランク軸であり、スターリングエンジンが発
生した動力を外部に伝達するものである。８はクランク
軸７に取付けられたメカニカル・シールであり、クラン
クケース１内に封入されたガスを封じるためのものであ
る。

９．１０はスターリング機関のクランク軸７の回転釣合
いを取るためのバランスウェイトであり、クランク軸７
に固定されている。

１４はクランクケース１の底に溜ったスターリング機関
の運動部を潤滑するための潤滑油である。

１５は通常、ディスプレーサ−用コンロッド、パワーピ
ストン用コンロッドに取付けられるはねかけ給油用のス
プラッシャである。

１１．１２はクランク軸７に軸受にて連結されているパ
ワーピストン用コンロッド、２１はパワーピストン用コ
ンロッド１１．１２と結合されているクロスヘッドであ
る。このクロスヘッド２１にはパワーピストン用ロッド
２２及びパワーピストン１８が固定結合されている。ま
たクロスへソド２１の外周はシリンダ２０の内周と往復
摺動可能なように軸受作用を持たせて嵌合されている。

１３はディスプレーサ−用コンロッドであり、クランク
軸７と軸受にて回転自在に結合されている。１６はピス
トン・ピン、１７はディスプレーサ−ピストン用ロフト
、１９はディスプレーサ−ピストンであり、ディスプレ
ーサ−ピストン用ロフト１７はピストン・ピン１６によ
りディスプレーサ−用コンロッド１３と結合されている
。ディスプレーサ−ピストン用ロフト１７はクロスヘッ
ド２１．パワーピストン用ロッド２２．パワーピストン
１８の円形断面の中心を貫通してディスプレー号−ピス
トン１９と固定結合されている。

２０はクランクケース１の上部に固定されたシリンダ部
であり、このシリンダ２０内部ではディスプレーサ−ピ
ストン１９．パワーピストン１８が往復摺動するように
なっている。

なお、スターリング機関の燃焼器部、熱交換器部などの
構造部分は説明を省略する。

次に動作について説明する。

第１図で示したようないわゆる１シリンダ、２ピストン
直列配置・クランク軸型スターリング機関では、シリン
ダ２０内に発生した圧力変動（圧力の発生機構は省略す
る。）がパワーピストン１８に作用し、これが力に変換
されてパワーピストン用ロッド２２．クロスヘッド２１
．パワーピストン用コンロッド１１．１２に伝達される
。そして回転仕事がクランク軸７より外部に取り出され
る。

その回転仕事の１部をディスプレーサ−ピストン１９に
伝達し、往復運動を誘起してスターリング機関としての
動作を行なわせている。

このような従来のスターリング機関では、軸力を発生す
るパワーピストン１８は、クロスヘッド２１を介して２
本のパワーピストン用コンロッド１１．１２でクランク
軸７に連結され、これにより動力伝達が行なわれている
。また、１つのシリンダ２０の中にディスプレーサ−ピ
ストン１９とパワーピストン１８の２種類のピストンを
組立て嵌合するために、パワーピストン１８の中央に穴
を加工し、この穴にディスプレーサ−ピストン用ロッド
１７を通してこれとディスプレーサ−ピストン１９とを
連結している。

以上のように、第１図に示すような従来の構造のスター
リング機関は、動力を伝達するためのパワーピストン用
コンロッド１１．１２を２本で構成しているため、パワ
ーピストン用コンロッド１１．１２の大端部軸心と小端
部軸心の間隔寸法を、軸受隙間程度のかなり厳密な精度
で合致させる必要があり、加工上もコスト的にも、また
組立て性にも問題があった。またもし２つのコンロッド
１１．１２の長さの精度不良があれば、片方にのみ荷重
が作用することになり、運転信頼性が低下する原因にも
なっていた。

さらに、パワーピストン１８の中心に穴を加工してディ
スプレーサ−ピストン用ロッド１７を貫通しディスプレ
ーサ−ピストン１９を組立てる構造であるので、この点
においても組立て性に問題があった。また、２個のピス
トンが上下・往復運動を行なうため、往復慣性力が大き
くなり、低振動化の妨げとなっていた。

〔発明の概要〕

本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、動力発生
機構部及び送気機構部を、シリンダ、該シリンダ内部を
偏心回転するローリングピストン。

及びこのローリングピストンとともに上記シリンダを２
つの空間に区分するベーンを備えた回転式のものとする
ことにより、組立て性の簡素化、運転信頼性の向上、低
振動化が実現できる従来にない全く新しい構造のスター
リング機関を提供することを目的としている。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の実施例を図について説明する。

第２図は本発明の一実施例によるスターリング機関の模
式図を示したものであり、図において、３１は円筒形状
の補助シリンダ、３２はこのシリンダ３１の中心に回転
中心があるクランク軸であり、その１部にこのクランク
軸と偏心するクランク軸心部３２ａが設けられている。

３３はクランク軸心部３２ａの外周部に回摺動可能に嵌
合されたローリングシリンダであり、上記偏心部３２ａ
及びローリングシリンダ３３により補助シリンダ３１内
部を偏心回転するローリングピストン３４が構成されて
いる。３５．３６は補助シリンダ３１の一部に半径方向
に加工されたベーン溝であり、その内部には、それぞれ
ベーン３７，３８が往復摺動可能に挿入されており、該
各ベーン３７，３Ｂはスプリング３９．４０でローリン
グピストン３４に押圧されている。４１，４２，４３．
４４は補助シリンダ３１に加工されたガス通路であり、
補助シリンダ３１内部のガスを流通させるためのもので
ある。５１はガス通路４１．４３を、５２はガス通路４
２．４４を連通ずるガス配管であり、これらのガス配管
５１．５２には、加熱器４５゜４６、冷却器４７．４８
、及び再生器４９．５０からなる熱交換器が配置されて
いる。

なお、以上の構造部を送気機構部３０ａと呼ぶことにす
る。

次に上記送気機構部３０ａとほぼ相似な構造を持つ動力
発生機構部３０ｂの構造を説明する。６１はシリンダ、
６２は送気機構部と同一のクランり軸３２の軸心と偏心
して設けられたクランク軸偏心部、６３はローリングシ
リンダであり、上記偏心部６２及びローリングシリンダ
６３によりシリンダ６１内部を偏心回転するローリング
ピストン３４°が構成されている。６４．６５はベーン
溝、６６．６７はベーン、６８．６９はスプリング、７
０．７１はシリンダ６１に加工されたガス通路、７２は
シリンダ６１．ローリングピストン３４°、ベーン６６
．６７で形成された低温空間、７３はバッファ空間であ
り、ガス通路７１でシリンダ外部のケース７５で形成さ
れたバッファ空間７６に連通されている。７４は送気機
構部３０ａの低温空間６０と動力発生機構部３０ｂの低
温空間７２とを連通ずるガス配管（送気通路）である。

上述したように、これらの各部品は送気機構部３０ａの
同名部品と基本的には同様な形状、構造である。

第３図はこの実施例を説明するための動作原理図、第４
図はクランク軸の回転にともなうシリンダ内の圧力変動
を回転角との関係で表わしたちの０ である。第３図中、Ｏ，Ｑはクランク軸３２の中心、Ｐ
、Ｒはローリングピストン３４．３４”の中心である。

θはクランク軸３２の回転角である。

第５図は第２図の模式図で示した実施例を、実際の機関
として構成した場合の構成断面図であり、クランク軸の
横方向断面図である。なお、この第５図では加熱器４５
，４６、再生器４９．５０及び冷却器４７．４８の具体
的な構造を省略するとともに、ベーン３７．３８，６６
．６７、スプリング３９．４０．６８．６９も省略して
いる。

図において、８１はエンジンケース、８２はシリンダ仕
切板であり、シリンダ３１とシリンダ６１との間を仕切
るとともに、両シリンダ３１，６１を固定するためのも
のである。またエンジンケース８１もシリンダ仕切板８
２に固定されている。

８３はガスシールであって、その外周部はシリンダ仕切
板８２に固定され、内周部はクランク軸３２と接して摺
動し、両側空間相互のガス漏れをしゃ断している。８４
は軸受であり、その外周部はシリンダ仕切板８２に固定
され、内周部はクラン１ り軸３２を回転自在に支持している。９３はシリンダ３
１に固定された端板、９４は端板９３に固定された軸受
である。８５はエンジンケースであって、動力発生機構
部３０ｂを収容するように構成されており、シリンダ仕
切板８２に固定されてバッファ空間７６を形成している
。

８６はシリンダ６１に固定され、シリンダ６１゜ローリ
ングピストン３４′等とともに空間を形成する端板であ
る。８７はバッファ空間７６とシリンダ６１内空間のガ
ス漏れをしゃ断するガスシールである。８８はその外周
部が端板８６に固定されクランク軸３２を回転自在に支
持する軸受である。８９はエンジンケース８５内のガス
が外部へ漏れるのをしゃ断するメカニカルシールである
。

９１はクランク軸３２の端部に、また９２はクランク軸
３２の端板８６とメカニカルシール８９との間に固定さ
れたバランスウェイトであり、これはクランク軸３２と
同時回転し、ローリングピストン３４の偏心回転による
回転不釣合のバランスを調整するためのものである。

２ ９０は加熱器４５，４６、冷却器４７．４８に相当する
部分であるが、具体的な構造は省略する。

なお第２図の送気機構部３０ａは第５図のＸ−Ｘ線断面
、第２図の動力発生機構部３０ｂは第５図のＹ−Ｙ線断
面を示したものである。

次に動作について説明する。第２図、第３図に示すよう
なスターリング機関では、クランク軸３２が回転するに
従って送気機構部３０ａのシリンダ３１内部をローリン
グピストン３４が偏心回転運動牽行なうため、ベーン３
７．３Ｂで仕切られた高温空間５９と低温空間６０の体
積が増減する。

同様に、動力発生機構部３０ｂの低温空間７２もクラン
ク軸３２０回転に伴ってその体積が増減する。そして両
口−リングピストン３４．３４’の相互の角度位相差は
適切に設定しである。即ち、動力発生機構部３０ｂのロ
ーリングピストン３４゛の中心Ｒが第４図中真上（θ＝
Ｏ；往復動機関における上死点に相当）の位置から、若
干、反時計回りに回転したときに送気機構部３０ａのシ
リンダ３１内部の圧力が最大となるように設定されて３ いる。この場合の相互の角度位相差は約９０°である。

そして上記高温空間５９と低温空間６０とは、加熱器４
５．４６、再生器４９．５０、冷却器４７．４８を備え
たガス配管５１．５２で連結２通気されているので、ク
ランク軸３２の回転により低温空間６０．７２体積、高
温空間５９体積が増減すれば、高温空間５９から低温空
間６０へ、又は低温空間６０から高温空間５９へとガス
が往復流通し、それに伴って両シリンダ３１．６１内の
圧力が変化する。このような動作は周知のスターリング
機関の動作と同一である。即ち、第３図。

第４図に示すようにクランク軸３２の回転角θが変化す
ることによってシリンダ３１、及びシリンダ６１の空間
内の圧力は、例えば第４図のように変化する。そして結
果的には動力発生機構部３０ａのローリングピストン３
４”を介して回転動力を得ることができ、結局、従来の
スターリング機関と同様の効果を達成することが可能に
なる。

このような本実施例装置では、送気機構部及び４ 動力発生機構部をローリングピストン式としたので、従
来装置のように高精度を要するパワーピストン用コンロ
ンドが全く不要となり、加工１組立が非常に容易となる
。従ってその製作コストを著しく低減することができる
。

またこの実施例装置のようなローリングピストン式のも
のでは、上、下に往復動するピストンがないので、従来
のものに比較し往復慣性力を著しく小さくすることがで
き、低振動化、低騒音化。

静粛運転化を容易に達成することができる。

なお、上記実施例では、スターリング機関の送気機構部
と動力発生機構部の各空間を１本のクランク軸３２で構
成した場合について説明したが、これは、第６図で示す
ように、２本のクランク軸で構成してもよい。

この第６図で示す実施例において、１００は仕切板であ
り、その中央部には外輪固定の２コの軸受９８．９９が
設けられている。９６は軸受９４゜９８に回転自在に支
持された第１のクランク軸、９７は軸受８８，９９に回
転自在に支持された第５ ２のクランク軸である。９５はクランク軸９６゜９７を
結合し回転を伝達するための軸継手である。

このように、クランク軸２本で構成することによって、
クランク軸の加工はさらに簡単化され、さらに軸継手９
５の構造によっては両クランク軸９６．９７の偏心部１
０１，１０２の角度位相差を自由に設定できるので、周
知のスターリング機関の動作原理に従ってその出力を変
化することもできる。

また、第２図の実施例では、２つのベーンを対向（１８
０°間隔）した位置に設けるようにしたが、これは必ず
しも対向して設ける必要はなく、第７図のように高温空
間５９体積を小さくするようにベーン３８の位置をずら
せても上記実施例と同様の効果を得ることができる。こ
の第７図のような位置にベーンを設ければ、スターリン
グ機関の出力を小さくすることができる。また逆に、高
温空間が大きくなるようにベーンを設定すれば、出力を
増加することができる。

〔発明の効果〕

６ 以上のように、本発明によれば、動力発生機構部及び送
気機構部を、シリンダ、該シリンダ内部を偏心回転する
ローリングピストン、及びこのローリングピストンとと
もに上記シリンダを２つの空間に区分するベーンを備え
た回転式のものとしたので、加工１組立が簡単で製造コ
ストの安価な、また、往復慣性力が非常に小さく、低振
動化、低騒音化、静粛運転化が実現されたスターリング
機関が得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスターリング機関の代表的な構造を示す
図、第２図及び第３図は本発明の一実施例によるスター
リング機関の模式図、第４図は本発明の一実施例による
スターリング機関の圧力特性の１例を示す図、第５図は
本発明の一実施例によるスターリング機関の断面構成図
、第６図及び第７図は本発明の他の実施例を示す図であ
る。 ３０ａ・・・送気機構部、３０ｂ・・・動力発生機構部
、３１．６１・・・シリンダ、３２・・・クランク軸、
３２ａ、６２・・・クランク軸偏心部、３３．６３・・
・ロー７ リングシリンダ、３４．３４°・・・ローリングピスト
ン、３７．３８，６６．６７・・・ベーン、３９゜４０
６８．６９・・・スプリング、５９・・・高温空間、６
０．７２・・・低温空間、７３．７６・・・バッファ空
間、４５．４６・・・加熱器、５１．５２・・・再生器
、４７．４８・・・冷却器、５１．５２・・・ガス配管
（２空間連通路）、７４・・・ガス配管（送気道路）。 なお図中、同一符号は同−又は相当部分を示す。 代理人　弁理士　早　瀬　憲　− ８

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１１その内部にクランク軸が配置されたシリンダ、上
   記クランク軸に該軸の回転に伴い上記シリンダ内部を偏
   心回転するよう取付けられたローリングピストン、及び
   その先端が上記ローリングピストン外周面に当接しつつ
   上記シリンダの半径方向に摺動することにより上記シリ
   ンダの内部空間をバッファ空間、低温空間に区分するよ
   う設けら一回転する回転軸とし、上記バッファ空間を高
   温空間とした上記動力発生機構部と同一構成になる送気
   機構部と、該送気機構部の低温、高温空間を連通ずる２
   空関達通路と、該２空間達通路に設けられた熱交換器と
   、上記動力発生機構部と送気機構部の低温空間を連通ず
   る送気道路とを備えたことを特徴とするスターリング機
   関。 （２）上記動力発生機構部の主シリンダ内部のバッファ
   空間は、該シリンダ外部のバッファ空間に連通されてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のスター
   リング機関。 （３）上記シリンダは円筒形状に形成されており、上記
   クランク軸又は回転軸は該シリンダの中心に配置されて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項
   記載のスターリング機関。 （４）上記ローリングピストンは、上記クランク軸又は
   回転軸に対し偏心して設けられた偏心部と、該偏心部の
   外周に面摺動自在に嵌合されたローリングシリンダとか
   らなるものであることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項ないし第３項のいずれかに記載のスターリング機関。 （５）上記ベーンは、上記シリンダの一部に半径方向に
   形成された２つの溝に摺動自在に配置されていることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第４項のいずれ
   かに記載のスターリング機関。 （６）　上記ベーンは、それぞれ上記溝に配設されたス
   プリングによってローリングピストン外周面に押圧され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第５項記載のス
   ターリング機関。