JPS60180086A - 発熱布帛 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、積極的に暖めることができる衣服類を容易に
形成しうる発熱布帛に関するものである。

従来、いわゆる防寒用衣服は、中綿やダウンの入ったキ
ルテイング布帛等を使用して、もっばら着用者の体温を
いかに逃がさないようにするかを主眼に種々工夫されて
きた。

一方最近、ニクロム線等からなる細長い線状の導電性金
属抵抗体を石綿等で絶縁し、粗く布帛等に縫い込んだ衣
服や電気毛布、あるいはプラスチック板もしくはフィル
ムの全体又は中間部にカーボン等を練り込んだ面発熱体
が用いられている。

しかし従来のこれらの面発熱体は、衣服以外の用途では
非常に有用であるが、衣服にすると、例えば、線状の導
電性金属抵抗体を使用した場合、金属線の存在が身体で
感じられるだけでなく、衣服として重くなって風合も硬
くなり、又フィルムの中間部に導電性物質を練り込んだ
面発熱体は、湿千の除去が不可能なうえ、外観、風合も
良くなく、衣服に適用しがたい、等の欠点があり、衣服
の快適さを損なわず、積極的に加温しうる衣服又はそれ
を形成することができる布帛等は現在のところ開発され
ていない。

本発明は、上記のごとき現状において、通気性、風合等
が良好で、使用に際して何等の違和感も無い、保温服等
に用いて極めて好適な発熱布帛を提供することを目的と
するものである。

即ち本発明は、布帛面に印捺により、粉末状導電性物質
とバインダーとからなり、低電圧電流により発熱しろる
線状の導電性抵抗発熱部を形成してなる発熱布帛である
。

以下に本発明の詳細な説明する。

本発明の発熱布帛において、布帛としては天然繊維、合
成繊維等の各種繊維素材からなる織物、編物、不織布等
の任意の布帛を用いることができるが、伸縮性の極端に
大きい布帛は好ましくない。

導電性抵抗発熱部は、線抵抗値が０．１〜５００Ω国で
、例えば衣服として用いた場合、乾電池、蓄電池、交流
電源等の電源により２０ｖ以下、好ましくは１２ｖ以下
の低電圧で１〜１０’Ｃ程度温度を上げ得るごとく形成
される。即ち、導電性抵抗発熱部は、粉末状導電性物質
とそのバインダーとで構成される。粉末状導電性物質と
しては、粉末状の白金、金、銀、銅、真鍮、アルミニウ
ム等の金属及びカーボン等から適宜選択して用いるが、
通常導電性、耐食性、経済性等の見地から最も良導体の
錫と比較的抵抗の大きいカーボンとを、所要抵抗値とな
るごとく混合して用いるが、その混合比は３：ｌ程度が
好ましい。粉末の形状としては球状、海綿状、鱗片状等
のものがあるが、表面積の大きい海綿状及び鱗片状のも
のが好ましく、その径は５０ミクロン以下のものが好ま
しい。バインダーとしては、ポリエステル、ポリアミド
、ポリウレタン等の熱可塑性合成樹脂及びこれらにイソ
シャネート類等の架橋剤を添加したもの、並びに天然ゴ
ム、ＳＢＲ，ＮＢＲ，５ＢＳＳＳ’Ｉ　Ｓ等の各種ゴム
、シリコン樹脂、エポキシ樹脂もしくはエポキシアクリ
レート系、ウレタンアクリレート系、エステルアクリレ
ート系、エーテルアクリレート系等の各種光硬化型樹脂
などを用いることができる。

導電性抵抗発熱部は、幅０．１〜２鶴、厚さ０．旧〜１
顛程度の線状で、１〜５　ｃｍの間隔をおいて縞、渦巻
等の任意の図柄に形成すればよい。これは、前記バイン
ダーの１０〜９０％溶剤溶液中に前記粉末状導電性物質
を５〜９５％分散させ、グラビヤ又はスクリン等の印刷
あるいは通常の布帛の捺染などの方法により布帛面上に
印捺、塗布し、乾燥硬化させることにより容易に形成す
ることができるが、所定の幅及び厚さに忠実に形成する
ため、グラビヤ印刷又はスクリン印刷方式で行うのが好
ましい。

布帛と用いるバインダーとの接着性が低い場合は、導電
性抵抗発熱部を印捺する部分に、あらかじめ接着力を増
すごときアンダコート剤を印捺しておくことが必要であ
る。その場合のアンダコート剤としては公知の接着剤や
、布帛とバインダーとの双方に親和性のある樹脂類を選
択すればよい。又必要に応じて電気絶縁と導電性抵抗発
熱部の保護のため、該導電性抵抗発熱部にトップコート
を施す。トップコート剤としては前記アンダコート剤と
同種の樹脂類を用い得るが、絶縁抵抗の大きいものを選
択することが好ましい。前記アンダコート及びトップコ
ートは、布帛の風合低下を考慮して必要最小限の塗布量
にとどめることが望ましい。

導電性抵抗発熱部は、電源と接続する布帛面上に設けた
ターミナル部から直接形成してもよいが、必要に応して
、第１図に示すごとく、ターミナル部（１ａ）　、（１
ｂ）から所定形状に線抵抗値が０．１Ω’　ｃｍ以下の
線状の導電部（２ａ’）、（２ｂ）を導電性抵抗発熱部
と同様に印捺により形成し、その導電部（２ａ）、（２
ｂ）間に導電性抵抗発熱部（３）を１〜複数本直列又は
並列に形成してもよい。この場合の導電部は、導電性抵
抗発熱部と同様のバインダーと白金、金、銀、銅等の導
電性の大きい金属の粉末とで形成する。

本発明の発熱布帛は、衣服に使用して、前記のごとく１
〜１０℃程度温度を上昇させることができれば十分であ
り、使用にあたって温度調節器を取付けて適温を選択す
ることができる。

本発明の発熱布帛は、上記のごとく通常の布帛面に、粉
末状導電性物質とバインダーとからなる低電圧電流によ
り発熱しろる線状の導電性抵抗発熱部が、所定間隔をも
って印捺により形成されているため、布帛本来の通気性
、柔軟性、風合等が殆ど損なわれることなく、衣服用生
地などに用いられる。即ち、本発明の発熱布帛を、衣服
の加温、保温を要する、背部、腰部、袖部、ズボン大腿
部、膝部等の箇所に、表地、裏地などとして縫製するか
、あるいは衣服の前記必要箇所に着脱自在に取付け、乾
電池、蓄電池、交流電源等の電源から２０ｖ以下の低電
圧で通電して、積極的に１〜１０℃程度の温度範囲で加
温することにより、防寒服、保温層として快適に着用す
ることができる。

以下に本発明の実施例を示す。

実施例１゜ ポリエチレンテレフタレート樹脂Ｕ　Ｚ−３７００（日
本エステルミ１製）３０部をセロソルブアセテート６０
部及び酢酸カルピトール１０部に完全に溶解し、該溶液
に４００メツシユの篩を通過する銀粉末３５部及びカー
ボン粉末１５部を練り込み、導電性抵抗発熱部用ペース
トを作製した。

別に上記ポリエチレンテレフタレート樹脂の溶液１００
部に前記と同じ銀粉末５０部を練り込み導電部用ペース
トを作製した。

上記の導電性抵抗発熱部用ペーストと導電部用ペースト
を用い、ポリエステル織物（経糸７５ｄ／２４ｆ、緯糸
７５ｄ／２４ｆ、２１０本タフタ）に、第１図に示す図
柄にスクリン印刷を行った。即ち、導電部（２ａ）、（
２ｂ）を、上記導電部用ペーストを用いて乾燥硬化後幅
５龍、厚さ０．０２１ｍとなるごとく、（２ａ）と（２
ｂ）との間隔を２０ＣＩ１１として形成し、導電性抵抗
発熱部（３）を、上記導電性抵抗発熱部用ペーストを用
いて乾燥硬化後幅ｌ鰭、厚さ０．０２１１となるごとく
、導電部＜２ａ＞。

（２ｂ）間を２　、５　ｃｍ間隔で３０本並列に接続し
て形成した。印刷後１４０℃で２０分間乾燥し硬化させ
た。

ターミナル部（ｌａ）、（ｌｂ）間の抵抗値を測定した
ところ、５０Ωであった。

得られた発熱布帛に、２０℃、６５％ＲＨの無風状態の
室内で、１２ｖの負荷電圧をかけると、該布帛の中央部
Ａ点で、１分後に３℃、１０分後に５℃の温度上昇が認
められ、それ以降はその状態で安定していた。

実施例２゜ 実施例１で用いたと同様のポリエチレンテレフタレート
樹脂１０部を架橋剤としてのエポキシアクリレート９０
部に溶解して、ミヒラーズケトン３部を加え、これに実
施例１で用いたと同様の銀粉末４０部とカーボン粉末１
５部とを練り込み、導電性抵抗発熱部用ペーストを作製
した。

別に上記導電性抵抗発熱部用ペーストとは、銀粉末４０
部とカーボン粉末１５部とにかえて銀粉末５５部を練り
込むほかは全く同様に処理して、導電部用ペーストを作
製した。

次に、上記の導電性抵抗発熱部用ペーストと導電部用ペ
ーストとを用い、実施例１と全く同様に処理してポリエ
ステル織物に導電性抵抗発熱部及び導電部をスクリン印
刷し、次いで出力８Ｑｗ／ｃｍのハライドランプを用い
て紫外線硬化を行った。

ターミナル部（ｌａ）、（ｌｂ）間の抵抗値は３０Ωで
あった。

得られた発熱布帛に対し、実施例１の場合と同一雰囲気
条件下で６ｖの負荷電圧をかけたところ、布帛の中央部
Ａ点で、１分後に２℃、１０分後に３５℃の温度上昇が
認められ、それ以降はその状態で安定していた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の発熱布帛の導電性抵抗発熱部の印捺
パターンの一例を示す平面図である。 （２ａ）、（２ｂ）・・・導電部、 （３）・・・導電性抵抗発熱部 特許出願人　ユニチカ株式会社 代理人　弁理士　奥村　茂樹 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ｉｌ＋布帛面に印捺により、粉末状導電性物質とバイン
   ダーとからなり、低電圧電流により発熱しうる、線状の
   導電性抵抗発熱部を形成してなる発熱布帛。