JPS60162720A - ガス吹込み装置のシ−ル方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は製鉄における溶銑、溶鋼中へのガス導入に使
用されるガス吹込み装置のシール方法に関するものであ
り、その目的はガス漏れあるいは地金侵入を効果的に防
止することが可能なガスシール方法を提供するものであ
る。

近年、溶銑、溶鋼の撹拌による温度の均一化や溶鋼中の
非金属介在物の除去および脱ガス等を目的として溶融金
属中へのガス吹込みが増加している。

このガス吹込み装置の一つとして、実開昭５８−２７３
４７号公報の第４図に示されているように、金属ケーシ
ングに支持された通気孔を有する耐火物からガスを吹込
む装置が知られている。

この種のガス吹込み装置は、通常モルタルを使用して耐
火物と金属ケーシングとの接着およびシールがなされて
いる。

しかしながら、従来使用されているモルタル自体は、接
着強度が小さいために、使用中に鉄板と耐火物の膨張率
の差から鉄板と耐火物の間に間隙を生じてガス漏れを起
している。

その結果、ガス吹込み効果を低下させるばかりでなく、
目地部の脆化を起し、亀裂を生じ地金が差込んでガス吹
込み＠向の欠損事故や渇漏れ事故などを引起している。

また、最近その効果が認められている上底吹き転炉の羽
口においては、炉底耐大物中に設置した金属パイプより
ガスを吹き出しているが（例えば特公昭５４−２０４４
３号公報等）、金属パイプと耐火物の間は空目地であり
、吹込みガスの逆流や、この部位からの地金侵入により
異常溶損やノズル閉塞の原因となっている。

このようなことから、耐食性に優れ、特に金属と耐火物
との接着性にも優れた耐火モルタルが望まれＣいた。

その他、ガスインジェクションランスにおいても、同様
なモルタルが使用できればその寿命は延長がはかれるの
である。

本発明者らは、上記の点に鑑み各種モルタルを試作し、
その接着性やガスシール特性などの諸特性に関して種々
検討した結果、特に金属との接着がよく、しかも常温か
ら高温に至るまでの接着性、耐食性、シール性などの性
質にすぐれた耐火モルタルを得、このモルタルを用いた
ガスシール方法を見出すに至ったものである。

この発明によるガス吹込み装置のシール方法は、耐火モ
ルタルとして耐火材粉末、熱硬化性樹脂およびラクトン
類またはラクタム類からなるモルタルを使用し、該モル
タルを金属部材と耐火物との間に適用する方法であり、
モルタル中のラクトン類またはラクタム類が同焦し、熱
硬化性樹脂と作用して樹脂を架橋重合させて硬化するも
のであって、熱を必要としないため、モルタル中に使用
する耐火材粉末の材質に拘らず常温硬化性を有するうえ
、接着性がよく、特に金属との接着性にすぐれ、しかも
常温より高温まで強固な接着性が保持されるため、金属
ケーシングを有するガス吹込み装置あるいはガス吹込み
用金属管を固定する際に威力を発揮するシール方法であ
る。

この発明の新たに開発したモルタルを用いるシール方法
は、シール部が常温から高温まで強固な接着性を有し、
熱衝撃による剥離、亀裂を生じないため、シール性に優
れているのである。

即ち、ガス吹込み装置や羽口等は溶融金属容器において
、最も厳しい熱変化に曝される部位であるため、従来の
モルタルでは熱衝撃によりシール部に亀裂を生じたり、
金属との接着部で剥離を生じ、そのためこの部位よりガ
ス漏れを生じたり、逆に地金等が侵入したりしていた。

しかしながら、この発明によるシール方法によれば、シ
ール部が熱硬化性樹脂より生成するカーボン・ボンドに
より構成されるので、熱衝撃による亀裂の発生はほとん
どなく、常温で硬化し、しかも接着力も強いので耐火物
と金属の膨張差による剥離もなく、築炉時の構造を１４
００℃以上の温度まで維持することができるため、ガス
漏れや地金差しが生じないのでる。

カーボン・ボンドの利点を持ったモルタルとしては、タ
ール練りモルタルが知られているが、タールは加熱され
ると一度軟化したのち炭化するため、耐火物あるいは金
属の膨張の影響を受け、シールが不完全となる欠点があ
る。

また、この発明に使用されるモルタルは、非水系である
ため、従来の水練りモルタルと巽なり、使用部位周囲の
耐火物が消化性材料やカーボン含有遣オ料であっても使
用可能である。

次にこの発明のシール方法を適用しつる部位について具
体的にのべると、複合吹錬転炉の金属パイプと羽口耐大
物の固着、あるいは不活性ガス吹込み用の通気孔を有す
る耐火物と金属ケーシングの接着および該金属ケーシン
グと炉底耐大物との固着、またはインジェクションラン
スの金属パイプと保護用耐火物との接着などである。

耐火材粉末としては、モルタルを使用する部位の耐火物
材質に合わせて選択されるが、マグネシア、ドロマイト
、アルミナなど、あるいはこれらと炭素質、炭化けい素
質材料との併用したものが好ましく、粒径は１１ＲＩ１
１以下が好ましい。

熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂などの各種熱硬化性樹脂や
熱可塑性樹脂に硬化剤を加えて熱硬化性とした樹脂等が
使用し得るが、なかでもフェノール樹脂やフラン樹脂が
適当である。そしてこの熱硬化性樹脂の使用量は、耐火
材粉末１００重量部に対して３〜５０重量部が好ましく
、この鰻が３Φ量部より少ないと、接着強度が低く、ま
た５０ｆｆＨａ部Ｊ：り多くなると、高温で分解してし
まって、そ結果気孔が増加し、シール性が低下する。

ラクトン類としては、β−プロピオラクトン、γ−ブチ
１コラクトン、テトロン酸、ビバロラクトンなどがあり
、ラクタム類としては、ε−カブロラクタム、オキシド
ロール、イサチン、グリコシアジン、などが用いられる
。そしてこれらは１種または２種以上組合せて使用する
。またラクトン類とラクタム類は併用することも可能で
ある。

このラクトン類またはラクタム類の使用量は、耐火材粉
末１００重量部に対して３〜３０重量部が好ましい。

これは、３ｍ聞部より少ないと硬化速度が遅くなり、ま
た３０重鎖部より多くなると、硬化速度が速すぎて混線
時に硬化が始まり、好ましくない。

さらに上述の各材料に加えて、アルカリ成分を併用Ｖる
と、熱硬化性樹脂の硬化速度を調節するうえで効果があ
る。

アルカリ成分どしては、ｆｆ１ＯＨ１ＫＣＯなどのアル
カリ金属の水酸化物または炭酸塩、ｒ　Ｏ、Ｃａ　ＯＨ
ａ、Ｃａ　Ｃｏ　３などのアルカリ土類金属の酸化物、
水酸化物、炭酸塩あるいはアミンなどの有機塩基が使用
できる。

耐火材料にマグネシア、ドロマイトなどのＪｕｌ性材料
を使用する場合は、これで兼用できる。

アルカリ金属化合物を添加する場合は、その添加量は耐
火材粉末１００重量部に対して１．５重量部以下が望ま
しい。

添加されたアルカリ成分は、ラクトン類またはラクタム
類の開環を促進し、樹脂の架橋を助ける作用をする。

この発明のシール方法における施工においては、使用す
るモルタルが常温硬化性を有するため、施コニ場所で混
線を行なう必要があるが、混線に際しては上述の各材料
を個々に用意し、混合することし可能であるし、粉体部
と液体部を予め混合してＪ３いたものを混合して使用す
ることも可能である。

なａ３、モルタルに使用される材料が全て粉体の場合に
は、別にウェッターとしてアルコール系あるいはニーデ
ル系の溶媒を加える。

施工方法は、通常のモルタルと同様であるが、通常のモ
ルタルでは気孔率が低くセツティングの出来ないマグネ
シア・カーボン系れんがなどにおいても硬化時間を調整
することにより、短時間でセツティングすることが可能
である。

また、この発明のシール方法は特に金属と耐火物の接着
シールに威力を発揮１−るものであるが、耐火物同志の
シールも可能である。

以上のべたように、この発明によるシール方法は、常温
硬化性を有し、常温から高温まで安定した強度とシール
性を保持し、金属との接着性にすぐれたモルタルの使用
により、従来のモルタルではガス漏れや溶銑、溶鋼の侵
入の防止が十分にできなかった金属ケーシングを有する
通気孔を有する耐火物あるいはガス吹込み用金属パイプ
の固定に非常に有用である。

以下実施例によりこの発明の詳細な説明する。

実施例１ 第１図に示す非通気性耐火物２内に多孔質耐火物１を設
け、周囲を金属ケーシング４で囲み、ガス導入パイプか
ら風箱５′内へガスを供給する構造の長さ２５０　ｍｍ
のポーラスプラグにおい、では、これまではシール用モ
ルタル３には水練りのアルミナモルタ、ルを使用してい
た。

このモルタルを焼結アルミナ微粉９５！１４％、炭化け
い素５重量％よりなる耐火材料１００重量部に液状レゾ
ール型フェノール樹脂３５車ｍ部、γ−ブチロラクトン
１０重量部、３０％水酸化ナトリウム水溶ｌ　１．５重
間部よりなるモルタルに変更して使用した。

溶鋼温度は平均１６６０℃、アルゴン吹込み圧力４１４
．１チャージ当り吹込みＩＩ　３０ＯＮ　ｌ　／１ｎ、
吹込み時間１５１ｎの条件で使用したところ、第１表の
ような結果を得た。

第　１　表 上記第１表かられかるように、この発明の方法の採用に
より、ポーラス部の損耗ｍは約１０％減少しＣいる。こ
れはポーラスプラグのセツティングにもこの発明の方法
によるモルタルを使用したことにより、畠温でも接着強
度を保持しているため、溶鋼の目地部への侵入が減った
ためであり、この発明による効果の一つである。しかし
、この発明の最大の効果は、耐用が５０％も向上してい
る点である。

これは従来のモルタルではガスシールが不完全なためポ
ーラスプラグは残寸が約１５０　ｍｍで交換していたも
のが、この発明の方法によればガスシールが確実に行な
えるため、残寸的１００ｍｍまで使用可能となったこと
による効果である。

実施例２ この実施例２でシールに用いた転炉の底吹き羽目周囲の
構造は第２図に示す通りであるが、第１図との相違点は
、多孔質耐火物に代えてＳＵＳパイプによる通気孔９を
設けた点である。なお、６は羽１］れんが、７は炉底れ
んが、８はパーマネン１−れんがである。

そして従来の築炉においては、羽目耐火物固定用モルタ
ル３′にはマグネシアモルタルを、羽口の固定用モルタ
ル３″にはタール練りしたマグネシアモルタルを使用し
たいた。その結果、羽目は溶損と閉塞により２５０〜３
５０Ｃｈで交換し、約ｅｏｏｃｈまで底吹きを行ない、
その後は羽目周囲の構造が変形し、交換ができないので
ノズルを閉塞し、結局炉寿命１２００〜１４００ｃｈで
炉止めしていた。

これを焼結マグネシア微粉９６重荀部とグラファイト４
重量部よりなる耐火原料に液状レゾール型フｌノール樹
脂３０重ω部、γ−ブチロラクトン８重量部を加えたモ
ルタルに代え、羽口耐大物固定ど羽１」固定用に使用し
て築炉を行なった転炉の操業結果を第２表に示した。

第　２　表 上記第２表から、この発明のシール方法の採用により、
羽目の平均スを命は３４９　ｃ　ｈより４０２ｃｈに１
５％も延長された。さらに、交換俊の羽ｌ」を調査した
結果、従来のモルタルを使用した方法ではモルタル部分
より地金が侵入し、ガス吹込みパイプの閉塞が認めにれ
だが、この発明のシール方法ではモルタル部分よりの地
金、スラグの侵入は認められなかった。

また、この発明の方法を採用したことにより、８４４ｃ
ｈ稼動後においても、羽目周囲のれんがは強固な−、休
体造をして残存しており、羽目交換が可能であっＩζ。

実施例３ この実施例における転炉の底吹き羽目周囲の構造は第３
図の通りである。そして第２図との相違点はＳＵＳパイ
プを省略し、耐火物に裸の貫通孔１０を形成した点であ
る。

前回の築炉においては、羽目耐火物固定用モルタル３′
にはマグネシアモルタルを、羽目の固定は空目地で周辺
れんがを加工していた。

その結果、羽口はガス漏れと地金侵入により溶損が大き
くなるか、あるいは閉塞により結局１３１２ｃｂで炉止
めした。

これを実施例２と同様、この発明のモルタルに代え、羽
口耐大物固定および羽口固定用に使用した。

これにより地金侵入もなく、この発明のモルタルはケー
シングおよび羽口用耐火物、周辺れんがと強固に接着し
て１４４３ｃｈまで使用可能であった。

実施例４ この実施例における転炉の底吹羽口周囲の構造は第４図
に示す通りである。

この例は金属内管１１１１３よび同外管１２よりなり、
内管１１から酸素、内管１１と外管１２の間からプロパ
ンを吹込む方法である。

従来の築炉においては、外管１２と羽口耐火物２の間は
空目地であり、羽目が閉塞ぎみとなると、底吹きガスが
パイプと羽口耐大物間を逆流し、パイプ溶損事故あるい
は周辺れんが目地よりの底吹きガスの噴き出しを招き、
目地溶損を起すなどのため、２３２０ｃｈで炉止めして
いた。

これを実施例２と同様にこの発明の方法で用いるモルタ
ルを外管固定用モルタル３″として使用した結果、パイ
プ溶損事故、周辺れんがの目地溶損もなく、また地金侵
入もなく、パイプと羽目耐火物は強固に接着して２４’
３４ｃｈまで使用できた。

実施例５ この実施例で使用する溶銑予備処理ランスの構造は第５
図に示す。この第５図において１３は酸素ガス吹込み管
、１４は冷却用ガス吹込み外管で、この外管１４の周囲
にはスタッド１５およびキャスタブル被覆１６が施され
ている。１７は羽口耐大物で、二重管吹込み口１８の周
囲を羽目耐火物１１で保護している。

従来、ランス金物と羽目耐火物との間は空目地とし、羽
目耐火物の周辺は直接キャスタブルを施工していた。そ
の結果、溶損が進行すると、羽目耐火物の脱落事故や羽
口耐大物とキャスタブルとの熱膨張差による亀裂等によ
り５ｃｈの寿命しがなかった。

これを実施例１と同様にしてこの発明で用いるモルタル
を羽目耐火物固定用および羽目耐火物とキャスタブル間
の膨張吸収用目地材３″として用いたところ、羽口耐大
物の肌落事故は減少し、また亀裂の発生もなく、強固な
接着が得られ、７ｃｈにわたって使用することができた
。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は実施例１〜５で使用したガス吹込
み装置のそれぞれの断面説明図である。 ３．３’　、　３”・・・この発明のシール方法で使用
するモルタル ４・・・金属ケーシング　９・・・金属パイプ１１・・
・金属内管　１２・・・金属外管１３・・・酸素吹込み
管 １４・・・冷却用ガス吹込み用外管 １５・・・スタッド　１６・・・キャスタブル１７・・
・羽口耐火物　１８・・・吹込み口特許出願人　新日本
製鐵株式会社 同　九州耐火煉瓦株式会社 代　理　人　弁理士　和　１）　昭

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 金属部分を含むガス吹込み装置において、金属部分と耐
   火物の間のシールを耐火材粉末、熱硬化性樹脂およびラ
   クトン類またはラクタム類からなるモルタルにて行なう
   ことを特徴とするガス吹込み装置のシール方法。