JPS6013249Y2 - 電気所等主回路のシユミレ−タ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は変電所等で主回路の確認や、事故想定復旧操作
訓練などに使用するシュミレータ−装置に関するもので
ある。

上記シュミレータ−装置としては、例えば変電所の模擬
盤のように、主回路のスケルトン（単線結線）を記載し
た鉄板に磁石の付いた遮断器や断路器等のマーク片を要
所に吸着させ、そしてこのマーク片の表裏を裏返したり
して、主回路を人間の目で確認し、誤りがないかを判断
するものがあった。

ところが、人間の目で確認するとなると、人間の判断が
間違っておれば、事故が発生する回路であっても、正し
い回路と判断を下してしまうことがあった。

また、このような模擬盤以外に、単に接点の組合せで多
くのリレーを使ったシュミレータ−装置もあるが、これ
は大型化して高価になり、また回路変更に伴う改造が繁
雑となる欠点があった。

本考案は上記従来の欠点に鑑みこれを改良・除去したも
ので、電機所等の主回路を模擬したシュミレータ−回路
に、事故検出を行う制御回路を光で絶縁して組付け、模
擬の事故発生若しくは設定の場合は回路の過電流を、実
際の事故現象として検出し、警報させるようにしたシュ
ミレータ−装置を提供する。

以下、本考案を図面を参照して説明する。

まず本考案の説明の前に、電気所の主回路と等価なスケ
ルトンの例を第１図で説明すると、１は電源、２は母線
、３は分岐線で、４が断路器、５は遮断器、６が負荷抵
抗である。

実際の変電所では３相３線式であるが、省略して単線で
示している。

このような主回路に対し、本考案は接地短絡事故、断路
器による電流開閉事故、或は母線事故など各種の事故を
検出し、警報する制御回路を付加したもので、次のよう
な構成となす。

即ち、第２図に於いて、７は直流電源、８は上述の主回
路と同じスケルトンに配線した回路に直流電源７から直
流電流を流してシュミレータしたシュミレータ−回路で
あり、９が事故検出を行う制御回路である。

シュミレータ−回路８は直流電源７から電流変化検出器
１０を介して通電され、この帰路回路は全て共通にする
。

またシュミレータ−回路８は模擬の断路器４、遮断器５
及び負荷抵抗６の直列回路に次の要素を付加する。

つまり、１１は電圧表示発光ダイオード、１２は過電流
検出用の調整抵抗、１３は模擬作業接地スイッチ、１４
は電流表示発光ダイオードで、調整抵抗１２には並列に
電圧降下制限用のダイオード１５を接続する。

上記制御回路９はシュミレータ−回路８と光で絶縁した
過電流検出器１６と、低電圧検出器１７を有し、直流電
源７を共通にする。

過電流検出器１６は調整抵抗１２に並列接続した過電流
検出用のフォトカプラ１８と、このフォトカプラ１８の
導通で作動するリレー１９を有する。

また低電圧検出器１７はシュミレータ−回路８と並列に
接続した抵抗２０とフォトカプラ２１、及びフォトカプ
ラ２１の導通で作動するリレー２２とを有する。

次に上記各検出器１０，１６．１７を使った各種事故の
検出及び警報の動作要領を順次に説明する。

まず接地短絡事故の場合、例えば作業スイッチ１３を誤
って投入したときシュミレータ−回路８に過電流が流れ
て、調整抵抗１２の両端電圧が上昇する。

そして、この電圧を過電流検出器１６のフォトカプラ１
８の発光ダイオード１８′に印加して、これを発光させ
、その光でもってフォトトランジスタ１８“を導通させ
てリレー１９を作動させる。

後はリレー１９でもって回路の遮断器５を遮断させ、ま
た接地短絡用の警報ランプを点灯させる等を行う。

尚、この過電流検出はトランスの過負荷事故の場合も同
様で、このようなときはタイマー遮断等の処理を行うよ
うにする。

また過電流検出は調整抵抗１２の電圧上昇で検出するが
、この電圧上昇が大きければ回路末端での事故検出が難
しくなるため、大きな電圧降下を防ぐ目的でダイオード
１５が並列接続される。

つまり、ダイオード１５の順方向電圧降下特性を利用し
、調整抵抗１２に並列に２〜３個を直列に接続する。

するとこの検出器／ユニット当りの電圧降下が制限され
、回路末端での事故検出協調に支障がなくなる。

次に断路器４による電流開閉事故の場合を述べる。

即ち、遮断器５はどのような電流も遮断できるが、断路
器４は開閉パルスを出すような電流を開閉した場合に事
故が発生するため、このときは誤操作と判定し、警報さ
せる必要がある。

従って、断路器４の誤操作による事故は回路で発生する
パルス信号と、断路器４を操作した条件信号とで検出す
る。

前者パルス信号の検出は電流変化検出器１０で次のよう
に行う。

例えは第３図で示すように、電流変化検出器１０をトラ
ンス２３とサイリスタ２４、及びリレー２５で構威し、
このトランス２３の２次コイルに回路の開閉時に変化す
る電流でパルス電圧を発生させ、これによりサイリスタ
２４を導通させてリレー２５を作動させる。

そして、このリレー２５の作動により発生する信号をＸ
とする。

ところでこの信号Ｘは遮断器５を遮断した場合も発生す
るため、断路器４による事故はこの信号Ｘと断路器４を
開閉した条件信号Ｙとで行う。

即ち、第３図に示すように、全ての断路器４の操作スイ
ッチのａ、 ｂ接点４′を直列に接続し、少くとも１
つの断路器４が開閉変化すれば、その変化をトランス２
６とサイリスタ２７及びリレー２８で検出し、このリレ
ー２８の作動による信号をＹとする。

そして、パルス検出信号Ｘと条件信号ＹをＡＮＤ回路２
９に入れて、ＡＮＤ回路２９の出力で断路器誤操作の信
号Ｚを取出す。

また上記事故の他、例えば母線事故があるが、この場合
は回路が低電圧となるため、この低電圧を低電圧検出器
１７で検出する等して行えばよい。

この低電圧検出はフォトカプラ２１の発光ダイオード２
１′が低電圧の印加で消光し、その消光でフォトトラン
ジスタ２１“が遮断してリレー２２が消勢することによ
り検出される。

以上説明したように、本考案によればシュミレータ−回
路と制御回路とを光で絶縁するため、両者は単一電源で
よく、従って回路全体が簡単にできる。

また作業接地の誤操作等の事故及び誤操作によって生ず
る事故現象を実際に回路に電流を流して検出回路により
とらえるようにしたから、確実に事故を検出し、遮断ま
たは警報させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電気所主回路の等他回路図、第２図は本考案に
係るシュミレータ−装置の実施例を示す要部回路図、第
３図は断路器誤操作検出のための例を示す回路図である
。 ４・・・・・・断路器、５・・・・・・遮断器、６・・
・・・・負荷抵抗、７・・・・・・直流電源、８・・・
・・・シュミレータ−回路、９・・・・・・制御回路、
１０・・・・・・電流変化検出器、１１・・・・・・電
圧表示器（発光ダイオード）、・・・過電流検出器、１
７・・・・・・低電圧検出器。 １６・・・

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気所等の主回路と等価な結線に模擬の遮断器、断路器
   、作業接地スイッチ、電圧表示器、及び負荷を模擬した
   抵抗等を組込んだシュミレータ−回路と、シュミレータ
   −回路に電流変化検出器を介して通電する模擬の直流電
   源と、シュミレータ−回路の要所にフォトカプラを用い
   て光で絶縁した過電流検出器、低電圧検出器よりなる事
   故検出器を組込み、帰路回路をシュミレータ−回路と共
   通にした制御回路とを具備し、作業接地や断路器の誤操
   作及び母線事故を制御回路で実際の事故現象として検出
   し警報するようにしたことを特徴とする電気所等主回路
   のシュミレータ−装置。