JPS598698Y2 - ミシンのあご部還油装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はミシンのあご部に溜った油を油タンクへ還油
するための還油パイプとろ過用フェルトの改良に関する
ものである。

従来、この種還油装置としては、還油ポンプとあご部の
底部とを互いに連通ずる還油パイプを設け、あご部側の
還油のパイプの先端には単にろ過用フエルトを挿入する
のみであったため、ミシン運転中に振動などにより還油
パイプの先端からフエルトが抜け出し還油作用が゛不良
になり、ミシン外部へ油が漏出して縫製品を汚損するな
ど欠点があった。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除去するた
めになされたもので、還油パイプの先端に開栓を装着し
、この塞栓の大径頭部によりフェルトが還油パイプから
離脱するのを防止することにより安定した還油作用がで
きるあご部還油装置を提供しようとするものである。

第１図〜第４図は何れもこの考案の一実施例を示すもの
で、１はミシンアーム、２はミシンアーム１の開口部を
しやへいするための面板、３はミシンアーム１と面板２
の間に介在するパッキンである。

４は針棒で、ミシンアーム１に装着した軸受５により昇
降自在に支承され、駆動部からの運動を伝達する連結ロ
ット６により上下運動を行っており、先端側には糸かけ
７及び針８が止めねじ９により取付けられている。

１０は還油パイプで一端は還油ポンプ（図示せず）に連
結され、また他端はミシンアーム１のあご部１１内に対
応させている。

そしてこの還油パイプ１０の先端の端面部には平ねし等
からなる大径頭部を有する閉栓１２が螺挿されており、
その近傍には第４図に示すように長円形の吸入穴１３が
設けられている。

１４はろ過用のフエルトで、このフエルト１４は円筒状
に形威したものか、あるいは第３図の斜視図に示すよう
に、長方形の平板状のフエルト中央部に還油パイプ１０
の外径と同径の小穴１５を穿設したあと、これを２つ折
りにして例えばミシン目１６で両側縁を縫合し、開口側
１７からパイプ１０に挿入すればよい この考案は上記のように構威されているので、ミシン運
転中において運動部へ給油された潤滑油の一部が、あご
部１１に溜ることになるが、還油ポンプの吸入作用によ
って、あご部１１に配設したフエルト１４によりろ過さ
れ、還油パイプ１０の吸入穴１３から吸入されて油タン
クへ戻されるわけである。

この考案における還油パイプ１０の先端には、上述した
ように平ねし等の大径頭部を有する閉栓１２を挿着して
いるため、その大径頭部によってフエルト１４が還油パ
イプ１０から離脱するのが防止され、安価でしかも、吸
入作用の高いものが得られる優れた効果を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のミシンのあご部を示す断面図、第２
図は第１図のＩ■−ＩＩ線における断面図、第３図はフ
エルトの拡大斜視図、第４図は還油パイプの一端を示す
斜視図である。 図面中、１はミシンアーム、１０は還油パイプ、１１は
あご部、１２は閉栓、１３は吸入穴、１４はフェルトで
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ミシンアームのあご部と還油ポンプとを互いに連通ずる
   還油パイプのあご部側先端に、これの近傍に形威された
   吸入穴を閉塞するほぼ筒状のろ過用フエルトを嵌装挿入
   し、このフエルトを上記還油パイプの先端開口に挿着さ
   れた閉栓の大径頭部により抜け出ないようにしたことを
   特徴とするミシンのあご部還油装置。