JPS5981864A - 電池用密封要素の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電池用密封要素に関するもので、より詳細に
は、耐漏液性、金属素材の耐腐食性、機械的強度と密封
性能との組合せ及び易組立体等に優れた乾電池用の密封
要素に関する。

従来、乾電池にあっては、その貯蔵時或いは放電時にお
ける内部電解液の漏出現象があり、これにより乾電池を
用いる各種機器が著しく損傷を受けることがある。この
欠点を防止するために、乾電池の外装及び密封には種々
の工夫がなされており、例えば乾電池の開口部、即ち電
池用外装筒体の開口端部に、金属製封口板とポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の合成樹脂製バッキング（封口体
）との組合せから成る密封要素を設けることが広く行わ
れている。

しかしながら、公知の封目板と熱可塑性樹脂バッキング
との組合せから成る密封要素はその密封性能の点でも、
取扱いの点でも未だ十分に満足し得るものでなかった。

即ち、この密封要素は、電解液の漏出を防止するために
は、電池容器、封口板あるいは集電体等に対して密着性
を示すと共に、弾力性、柔軟性、クッション性、耐疲労
性に優れたものでなければならず、一方集重体の強制挿
入、外装筒体の締つけ等に対しては十分な剛性を有し且
つ水素発生による内圧向上に対しても変形に耐えるもの
でなければならない。これら２つの要求は互いに相反す
るものであり、公知の密封要素ではこれらを同時に満足
させることは不可能に近い。

更Ｋ、公知の密封要素においては、別口板とバッキング
とを別々に取扱わねばならないという電池組）′ｒ、上
の不都合があり、しかもバッキングとして比較的丈夫な
ものを使用しなげればならないため、そのコストも高く
なり、更に電池中に占めるバッキングの容積も大きくな
るという不便があった。

本発明の目的は、上述した欠点が解消された電池用密封
要素を提供するにある。

本発明によれば、電池用外装筒体の開口端部に位υ−亡
ずべき金属製封目板に、熱接着性プライマー塗膜を介し
て熱可塑性樹脂製バッキングを接着により一体に設けて
成ることを特徴とする電池用密封要素が提供される。

本発明の密封要素においては、金属製封目板に対して、
熱可塑性樹脂バッキングが熱接着性ブライマー塗膜を介
して接着により一体に設けられているため、電池の製造
上必要な剛性や耐圧変形に必決な剛性カー金属製封口板
で付与される一方、他の部品との密封性に必要な密着性
、弾力性、柔軟性、クッション性、耐疲労性等が熱可塑
性樹脂バッキングにより付与され、しかも両者が強固に
接着されていることにより、妬伺なる状態においても、
封口板とパツギング材との間隙を通して電解液が漏出し
、或いは封目板が腐食されるのが効果的に防止される。

また、封口板による補強効果により、バッキング材料の
目付用を減少させ、拐峯゛ｌコストを低減さ−せ得ると
共に、電池中の発電要素の収容容積を増大させ、電池の
性能を一層向上させイ４）る。

更に、金属製封口板と熱可贈性樹脂バッキングとを熱接
着により一体化することが可能であるから、バッキング
の熱成形と同時にバッキングの熱接着が可能であるとい
う製造上の利点がある。

更Ｋまた、金属製封口板とバッキングとを一体化した一
層の部品として取扱えるため、電池の組立操作も一層簡
単且つ容易なものとなる。

本発明の好適な態様では、前述したバッキングとして、
耐電解液性に優れたオレフィン樹脂バッキングを使用し
、且つ熱接着性プライマーとして酸変性オレフィン樹脂
或いは酸化ポリエチレンを含有する塗料を使用する。オ
レフィン系樹脂は、上述した利点に加えて、比較的低温
度で熱成形が可能であるばかりではなく、上記プライマ
ーとの組合せで、比較的低温度でしかも強固な接着結合
を形成し得るという利点をもたらす。

本発明の更に好適な態様においては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィンに対して、該ポリオレ
フィン当り６乃至４０Ｊｆ、１％のエチレン−プロピレ
ン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共
重合ゴム、エチレン−ブテン−１共重合体、スチレンー
ブクジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジェン−ブロッ
ク共重合体、ポリブタジェン、ポリイソブチレン、ブチ
ルゴム等のニジストマー成分を配合したものを、オレフ
ィン系％ｊ脂バッキングとして使用する。このバッキン
グは、成性各部品との密封性能に顕著に優れていると共
に、電池内部の成分に露出したときにもストレスクラッ
キングが防止されるという著効をもたらす。

本発明を添付図面に示す具体例に基づいて説明する。

木兄ゆＪの密封要素の一例を示す第１図において、この
密封要素は、例えばブリキ等の金属板で製造された陽極
側封口板１には、センターパネル２があり、その中央部
に貫通開口６が設けられ、その周囲に段差部４を介して
フランジ部５が設けられている。この封口板１の少な（
とも下面には熱接着性プライマー塗膜６が塗装されてお
り、この塗膜６を介して熱可塑性樹脂製バッキング７が
熱接着により一体化されて設けられている。このバッキ
ング７は、封口板１の只通開口乙に対応する筒状の下方
突起部８と、該突起部周囲の薄肉部９と、該薄肉部外周
の厚肉の密封係合部１０とから成っている。

熱接着性プライマー６は、エポキシ樹脂、フェノール回
脂、アミン樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂等の少なく
とも１種から成る塗料用ベース樹脂に、マレイン酸、ア
クリル酸、メタクリル酸等のエチレン系不飽和カルボン
１饗乃至はその無水′吻をポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体等のオレフィン樹脂
にゲラスト重合させることにより製造された酸変性オレ
フィン樹脂或いはポリエチレンを酸素で酸化することに
より製造された酸化ポリエチレンを固形分基準で１］、
２乃至４５重量％配合することにより得られ、この塗料
を、成形前の金属素材或いは成形後の封目板に塗布し、
次いで焼付けることにより、塗膜となる。

本発明の密封要素の製造法を示す第２図において、この
熱接着性プライマ一層６を備えた封口板１を成形用金型
の一部として金敷１−１上に載せ、この封口板１上に、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、
特に前述したポリオレフィンとエラストマーとのブレン
ド物を溶融物１２の状態で位置させ、バッキングの下側
形状に対応する金型面１６を有するプランジャー１４で
押圧することにより、バッキング７の熱成形と同時に、
バッキング７の封口板１への熱接着が可能となる。

この密封要素を、乾電池に適用した例を示す第６図にお
いて、陰極活物質と容器とを兼ねる亜鉛罐２０には、中
央部に炭素集電体２１が挿入された陽極合剤２２が収容
され、亜鉛ｆｆ１２０と陽極合剤２２との間には、電解
質糊層２６が収容されている。亜鉛ｆａ２０の外側には
電気絶縁性樹脂チューブ２４があり、その周囲には金属
製の外装筒体２５がある。

この素電池の開口部には、本発明の密封要素２６が設け
られ、炭素集電体２１はバッキングの筒状突起部８と密
封係合され、一方亜鉛罐２０の開口端縁はバッキングの
周状密封併合部１０と密封係合される。

このバッキングの密封係合部１０は凹溝となった形状を
有しており、この凹溝に亜鉛罐の開口端縁が係合してバ
ッキングのクッション性により密封が行われる。本発明
においては、この密封係合部１０も熱接着性プライマ一
層６を介して金属製封口板１に強固に熱接着されている
ため、密封係合部１０が径内外方向に拡がり変形し、こ
の凹溝にクラック等が生じるという従来のバッキングの
欠点が有効に解消される。外装筒体２５の上端縁２７は
内方にカールされ、前述した電気絶縁性樹脂チューブ２
４或いは更に別のリング状バッキング２８を介して、密
封要素２６の封口板１に対して側口板１の剛性によって
確実に密封係合される。

尚、符合２９は炭素集電体２１の先端に嵌合された陽極
カップである。

本発明によれば、以上説明した通り、封口板とバッキン
グとが熱接着により一体化されているため、電池の組立
操作が簡単であるのは勿論のこと、各部品との密封不合
が液漏れなしに極めて確実に行え、前述した種々の利点
が達成されることが明白であろう。

本発明の密封要素の製造法において、プランジ−ｙ−１
４は相対的に上下方向に移動可能な複数個の型構成部材
からなることが好ましく、例えば、第４ト１に示した型
押成形法においては、バラキングツ０筒状突起部８の内
側に位置すべき型構成部月１４αが他の型構成部材に優
先して下降し金敷１１に密接した後他の現構成部材がそ
れぞれ（例えば１４ｄ、１４？、ｉｔＡの順に）下降し
、型押することによりバラキングツ０貫通量口６′を有
する密封要素を製造することができる。また、第２図に
示した密封要素の製造方法において、第５図に示すよう
に金敷１１上に載せた封口板乙のほぼ中央部に溶融物１
２を位１ｕさせて型押しすることにより第６図に示した
ような筒状突起部８の内側に熱可塑性樹脂の薄肉部９′
を有する密封要素を形成し、この密封要素の薄肉部９′
を型押と同時乃至型押に続いて打抜くか或いは電池の組
立時に炭素棒の挿入により破壊しバラキングツ０貫通量
口６′となすことにより本発明の密封要素を得ることが
できる。この場合の薄肉部９′には打抜き或いは挿入破
壊を容易にする目的で第７図乃至第１１図に例示したよ
うな弱化線乃至は切込み線６２等を円形、三角形、四角
形等多角形、放射状等任意珍状に設けることもできる。

この方法によれば、プランジャー１４による型押に際し
て、型構成部材１４αを他の型構成材より優先させる必
要がない為、型押機械の４源造が簡単なものとなり生産
スピードを高速化できる利点がある。

封口板１としては、第１図に示す貫通開口を設けたもの
の他に第１２図に示す通り、センターパネル２の中央に
、これと一体に陽極集電体嵌合用のキャップ２９を備え
たものも使用できる。このタイプの封口板１においては
、印刷或いはスポット塗布等の手段で陽極集電体１の嵌
合用凹部６０を除いて熱接着性プライマー６を塗布し、
且つバッキング７の成形及び熱接着に際しては、第１３
図に示す通り、この陽極集電体１の嵌合用凹部６０に樹
脂が流入しないよ５に、流入阻止棒６１を当てて、第２
図と同様の成形及び熱接着を行えばよい。

本発明は、オレフィン系樹脂以外のバッキングにも勿論
適用でき、例えば塩化ビニル４ｆｆＪ脂製バツキングを
、ビニル系樹脂プライマー或いは、アクリル樹ｊ］１７
プライマーとの組合ぜで使用できる。

実　　施　　（列　　１゜ 成性極板用ブリキ板の一方の面の直径１２配の部分を除
いた外１１１ｊの部分にプライマー塗ｊ換としてエポキ
シ樹脂（エピコート＃１００９）７０重量％、フェノー
ル樹脂（ヒタノール＃２０８３）１５爪１１％、酸化ポ
リエチレン（分子類：　６５００、密度１．０、酸素含
有ｉｔ４．３５チ）１５重量％及び有、機溶媒とからな
る塗料を乾燥塗膜セｔが５９　ｔｒ＋９／１００ｃｒＩ
Ｌ２となるように塗布した後２００℃で１０分間焼付し
、直径１２關の非塗装部分をもつ塗装板を作成した。こ
の塗装板から第１図に示したような円形の単一電池用封
口板（外径２７酪）を抜抜成形した。その際、プライマ
ー塗膜を有する側が１に池の内側となるようにし、又、
塗装板の非塗装部分の中心を封目板の中心とが一致する
ように成形した。

この封目板を１５０℃に加熱しておぎ、プライマー塗膜
の上に押出様（φ２０　ｒＩｔｍ　Ｌ／Ｄ　１０　）よ
り押出された２ＬｌＯ℃の溶融ポリエチレン（Ｍｌｌ、
５、密度０．９２０）５５０ｆｆ＋９を（７）　セタｎ
、水１ｉ６さレタ金型にて押圧し、第１図に示したよう
なポリエチレンのバッキングと封口板が１，４．着一体
化された密詞要素を作成した。

この密封要素を用いて製造した筒形マンガン乾電池（単
−型）１０個について１Ωの負荷抵抗を接続しての１０
日間連続放電による漏液試験を行った。結果、漏液はみ
られなかった。

比較例１゜ プライマー塗膜を有しない以外は実施例１と同一となる
ように作成した密封要素を用いて製造した筒形マンガン
乾電池（単−型）１０個について漏液試験を行った結果
、７個に漏液がみられた。

この場合の漏液試験後の密封要素にはバッキングの亜鉛
端との圧接部にクラックがみられた。

比較例２゜ プライマー塗膜を有しない封口板とインジェクション成
形によって得られたＭｌ　ｉ、５、密度０．９２０のポ
リエチレン１．５９からなる従来製品に使用されている
形状の封口体とを用いて製造した筒形マンガン乾電池（
単−型）１０個について実施例１と同じ漏液試験を行っ
た結果、５個に漏液がみられた。

実施例２゜ プライマー塗膜としてエポキシ樹脂（エピコート＃１０
０９）７０重量％、フェノール樹脂（ヒタノール＃２０
８３）１５重量部、無水マレイン酸変性ポリエチレン（
結晶化度７４．９％、変性量３０．５庵ｑ／１００１１
５重ｔチ及び有機溶剤とからなる塗料（固形分６０重量
％）を用いる他／″′ は実施例１と同様の操作を行うことによりア′実施例１
と同様の密封要素を作成した。

この密封要素を用いて製造した筒形マンガン乾電池（単
−型）１０個について実施例１と同じ漏液試験を行った
結果漏液はみられなかった。

実施例６゜ 実施例１と同様の操作を繰り返すことにより得られた別
口板に実施例１と同様に押出した溶融ポリエチレンを用
いて第５図に示した方法で冷却型押し、第６図に示した
ような密封要素を作成した。

次にこの密封要素の筒状突起部８の内側を打抜き、ポン
チで打抜いたものを用いて筒形マンガン乾電池（単−型
）を作成した。この乾電池について実施例１と同様に漏
液試験を行った結果、漏液はみられなかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の密封要素の断面図であり、第２図は
、本発明の密封要素の製造方法を示す説明図であり、 第６図は本発明の密封要素を用いた筒型乾電池の一部断
面図であり、 第４図は本発明の密封要素の製造方法におけるバッキン
グの型押成形状態を示す説明図であり、第５図は本発明
に係る他の密封要素の製造方法を示す説明図であり、 第６図は本発明に係る他の密封要素の断面図であり、 第７図乃至第１１図は第６図の密封要素の一部断面図で
あり、 第１２図は本発明に係る他の密封要素の製造方法を示す
説明図であり、 引照数字１は封目板、２はセンターパネル、６及び６／
は貫通開口、５はフランジ部、６はプライマー塗膜、７
はバッキング、８は筒状の突起部、９及び９／は薄肉部
、１０は厚肉の密封保合部、１１は金敷、１２は溶融物
、１６は金型面、１４はプランジャー、１４ａ乃至１４
ｄは型構成部材、２０は亜鉛端、２１は炭素集電体、２
４は樹脂チューブ、２５は外装筒体、２６は本発明の密
封要素、２７は外装筒体の上端縁、２８はリング状バッ
キング、２９は陽極カップ、３０は陽極集電体嵌合用凹
部、６１は樹脂流入阻止棒、５２は弱化線乃至切り込み
線を各々示す。 特許出願人　　　日本クラウンコルク株式会社代理人　
弁理土鈴木郁男（−） 第１図　　　　　　第２図 第４図 第６図　　　第７図 第８図　　第９図　　第１０図 第１３図 ３０　２９　　Ｚ 手続補正書（方式） 昭和５８年６月１５日 特許庁長官　　若　杉　和　夫　殿 ■、事件の表示 特願昭５７−１９０７９５号 ２　発明の名称 電池用密封要素 ３　補正をする者 事件との関係　特許出願人 （Ｍｔ　　　東京都千代田区内幸町１丁目６番１号名称
　　日本クラウンコルク株式会社 ４、　代　　理　　人　　〒１０５ 住所　　　東京都港区愛宕１丁目６番７号愛宕山プ「謹
上ビル昭和５８年２月２２日（発送日） 記載を挿入する。 「　第１６図は、本発明に係る密封要素にお℃・て成形
、熱接着方法の一例を示す図である。」以上

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）　　電池用外装筒体の開口端部に位置すべき金属
   製封目板に、熱接着性プライマー塗膜を介して熱可塑性
   樹脂製バッキングを接着により一体に設けて成ることを
   特徴とする電池用密封要素。
2. （２）前記バッキングがオレフィン系樹脂から成り、前
   記熱接着性プライマーが酸変性オレフィン樹脂または酸
   化ポリエチレンを含有する塗膜である特許請求の範囲第
   １項記載の密封要素。