JPS5941260B2

JPS5941260B2 - 配線用遮断器

Info

Publication number: JPS5941260B2
Application number: JP9902476A
Authority: JP
Inventors: 洋一青山
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1976-08-19
Filing date: 1976-08-19
Publication date: 1984-10-05
Also published as: JPS5324568A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は配線用遮断器に関する。

従来、短絡時に電磁反撥力によシ可動接触子を反撥・開
成し、アークをデアイオン消弧装置により分割・消弧す
る配線用遮断器においては、開閉動作機構、熱動列外し
部、接触部並びに電磁引外し部の下方に消弧装置が配設
され、縦長になる、即ちバンドル面から下方の厚みが犬
となっており、厚みを最小限に制約するため、デアイオ
ングリッド消弧装置のスペースを充分にとれず、デアイ
オングリッドの枚数が少となって消弧能力が不充分であ
った。

更に開閉動作機構あるいは前記開閉動作機構を非動作位
置になすラッチアーム解放機構によって可動接触子が位
置する最終的開成位置近傍に、アーク走行板のアーク走
行突起が位置せしめられているが、電磁反撥力によ如前
記の最終的開成位置に可動接触子を位置させるには、構
成が複雑とな〃、加えて可動接触子が最終的開成位置に
達するまでの時間が長くなるため、全体の熱容量を大に
する必要がある上、性能が悪かった。

本発明は上記欠点を除去し、薄型化を達成し得、消弧能
力を大にすると共に、可動接触子の僅かな移動後、直ち
にアークを移行することにより高限流の配線用遮断器を
提供しようとするものである。

次に図面について本発明の配線用遮断器を説明する。

図において、１は絶縁体でなるケーシングで、開閉動作
機構７、電磁引外し部Ａ、熱熱動引上部４等が一方の側
に配設されると共に、接触部ｊを挾んで他方の側に、充
分な高さを持たせた消弧装置６が配置されている。

１は、前記ケーシング１上面から揺動可能に突出された
、前記開閉動作機構２のバンドルで、前記ケーシング１
内に張架された枢支ピン８に枢支され、且つ下端部が１
組のリングアーム９，１０を介して可動接触子保持アー
ム１１に連結されている。

前記可動接触子保持アーム１１自体は、上端部が前記ケ
ーシング１内に張架された枢支ピン１２に枢支され、且
つ下部には可動接点１４を有する、前記接触部５の可動
接触子１３が固設されている。

１５は前記電磁引外し部３のプランジャで、コイル１６
に短絡電流が流れたとき、ヨーク１７内に引込まれるよ
うに移動可能に設けられている。

また前記プランジャ１５には前記可動接触子１３を貫通
して延び、先端が前記可動接触子１３と係止可能なヘッ
ド１８が固設されておシ、プランジャ１５の移動時に可
動接触子１３を開位置に保持するよう設けられている。

一方、前記ヨーク１７内には、前記プランジャ１５の移
動によシ前記ヨーク１７から外向きに突出するように連
動ロッド１９が配設されておシ、前記連動ロッド１９は
引外しレバー２０の下端部と当接せしめられる。

前記引外しレバ−２０自体はケーシング１に張架された
枢支ピン２１に枢支されて矢印Ａ方向に回動可能に設け
られておシ、且つ引外しアーム２２が一体に固定されて
いる。

前記引外しアーム２２の先端は回動可能なラッチアーム
２３に係止せしめられており、前記ラッチアーム２３は
その長穴２４を介してリングアーム９と１０の枢支ピン
２５と連結されている。

２６は熱動例外し部４をなすバイメタルで、湾曲したと
き、前記引外しレバー２０を矢印Ａ方向に回動するよう
連結ピン２７を介して連結され、且つケーシング１外面
に延びる端子２８に接続されている。

２９は消弧装置旦の上部アーク走行板で、ケーシング１
の内上面近傍に達する消弧装置旦の上面から可動接触子
１３側に傾斜して下向きに延び、且つＶ字状に折曲され
て可動接触子１３に対し略平行な延長部３０が延設され
、前記の折曲部近傍に可動接触子１３の可動接点１４と
接触する固定接点３１が固設されておシ、且つ前記延長
部３０は脚片３２ａを介してケーシング１外面に設けら
れた端子３３に接続され、前記可動接触子１３に対し略
平行に延びる端子板３２に固設されている。

３４は、デアイオングリッドで前記上部アーク走行板２
９と、ケーシング１内底面に固設され且つリード線３５
を介して前記可動接触子１３並びにコイル１６と接続さ
れた下部アーク走行板３６間に多数板配設されている。

前記下部アーク走行板３６は、第２図に示す如く固定接
点３１に対し、可動接触子１３の可動接点１４が僅かに
開離したとき、直ちにアークを移行できるように、デア
イオングリッド３４の反対側の延長部３６ａが可動接触
子１３の可動接点１４の僅かな変位位置Ｓから最終的な
開成位置Ｆまで、前記可動接点１４の移動路に近接して
上向きに延設されている。

３７は可動接触子１３の復帰バネ、３８はプランジャの
復帰バネ、３９は引外しレバー２０の復帰バネである。

尚、上記の電磁引外し部３のコイル１６は可動接触子１
３、下部アーク走行板３６と端子２８間に接続される。

更に本発明の動作を詳述する。

いまバンドル７を図示の実線の位置から点線の位置へ、
即ち矢印Ｂ方向へ回動せしめると、リンクアーム９，１
０は点線位置に移動して、可動接触子保持アーム１１が
引張られ、固定接点３１から可動接点１４が開離する。

またバンドル７を逆方向に回動すれば、開閉動作機構２
が逆動作し、閉成状態となる。

一方、装置に過電流が流れるとバイメタル２６が湾曲し
、引外しレバー２０を矢印Ａ方向に回動せしめるので、
引外しアーム２２がラッチアーム２３から外れて、接点
１４．３１が開成され、トリップ状態となる。

尚更に短絡時には、互いに平行な可動接触子１３と端子
板３２との間に逆向きの電流が急激に流れるから、電磁
反撥力により、前記端子板３２に対し可動接触子１３が
超高速度で反撥・開離する。

このとき、同時に電磁引外し部３のコイル１６に短絡電
流が流れ、プランジャ１５がヨーク１７内に引込まれて
、ヘッド１８が接触部５から離れる方向に移動するので
、前記可動接触子１３は開成位置に保持される。

またプランジャ１５の引込動作に伴って連結ロッド１９
がヨーク１７が突出し、引外しレバー２０の下端部を押
進せしめるから、引外しレバー２０が矢印Ａ方向に回動
し、引外しアーム２２がラッチアーム２３から外れて、
接点１４．３１が開成され、トリップ状態となる。

加えて本発明においては開閉動作機構２、電磁引外し部
盈、熱動例外し部４等をケーシング１内において一側に
配設せしめると共に、他側の内底面から内上面までの空
間を充分に利用して消弧装置げを配設するから、ケーシ
ングの高さを大巾に減すると共に、充分な枚数のデアイ
オングリッドを配列して、接点１４．３１開成時に生ず
るアーりを略完全分割・冷却・消弧できる。

尚更に、可動接点１４の開成動作中、その僅かの変位位
置Ｓから最終的開成位置Ｆ近傍に、下部アーク走行板３
６の延長部３６ａが延設されているから、固定接点３１
に対し可動接点１４が僅かに開離した直後、発生したア
ークが下部アーク走行板３６に直ちに移行せしめられ、
高限流になすことができる。

ここで、可動接点１４から下部アーク走行板３６へアー
クが移行するまでの時間をアーク膠着時間と呼び、この
アーク膠着時間を本発明の実施例につき測定した実線の
結果を以下に示す。

まず、測定回路としては、端子２８．３３の相互間にＤ
Ｃ１５０Ｖ〜３００■の衝撃電源（大容量のコンデンサ
ーバンクで充電した電荷を放電することにより近似的な
交流半波電流を得る等価大電流源）と１ｍΩのシャント
抵抗とを直列接続し一方の端子３３と可動接触子１３と
の間にアーク電圧ｖａ測定用の電圧計を接続し、かつ可
動接触子１３とコイル１６との間に接続された可撓電線
を流れる電流ｉｃ（ひいては可動接点ないし可動接触子
を流れる電流）をシャント抵抗等によシ測定可能とする
。

なお、短絡電流ｉは、端子（電源側端子）３３゜脚片３
２ａ、延長部３６ａ、固定接点３１．可動接点１４．可
動接触子１３．前記可撓電線、コイル１６．バイメタル
２６および端子（負荷側端子）２８の順序で流れる。

この電流ｉは１ｍΩのシャント抵抗で検出される。

−また、アークが下部アーク走行板３６へ移行すると、
この順序が固定接点３１→下部アーク走行板３６→コイ
ル１６の順になるため、可動接点１４．可動接触子１３
および可撓電線の経路には電流が流れなくなる。

まず、第３図は衝撃電圧゛の充電電圧が２００Ｖの場合
の短絡電流ｉと時間ｔとの関係であ〃、図中、ｉｒは下
部アーク走行板３６に流れる電流、ｉは可動接触子１
３を流れる電流で１＝ｉｒ＋ｉｃの関係にある。

また、ｔａはいわゆる膠着時間であるが、ｔｂ−ｔａの
期間はアークは分流して可動接触子１３と下部アーク走
行板３６の双方に流れている。

次いで、第４図口は、同図イの如（下部アーク走行板３
６の延長部３６ａ近傍の段部の位置に応じた衝撃電圧に
対するアーク膠着時間ｔａを測定したものである。

第４図口の特性線ａ、ｂはそれぞれ第４図イの段部の位
置に対応している。

なお、同図中、ｄは３ｒＩｒｒｒＬである。

次に、第５図は前述したような衝撃電源回路ではなく、
実際に短絡発電機を用いた短絡遮断試験の結果を示すも
のである。

簡単にするために単極（単相）試験の結果（電源電圧Ｖ
８＝１２７Ｖ）を示すが、３相の場合は■８＝〆３Ｘ１
２７ζ２２０Ｖとすればほぼ等価であり、アーク走行が
良好で短絡電流８５ＫＡ（ｓｙｍ）’＝１００ＫＡ（ａ
ｓｙｍ）の全遮断時間がほぼ３ｍｓと極めて高いレベル
の限流遮断特性を示している。

上述のよ−うに構成された本発明によれば、薄型化を達
成し、消弧能力を大巾に向上せしめると共に、高速開成
且つ瞬時のアーク移行による高限流の配線用遮断器を実
現でなる等々、顕著な効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の配線用遮断器の内部側面図、第２図は
同部分拡大動作説明図、第３図、第４図イ９口および第
５図はそれぞれ本発明の作用効果を説明するだめの図で
ある。１・・・ケーシング、２・・・開閉動作機構、３・・・
電磁引外し部、４・・・熱動列外し部、５・・・接触部
、６・・・消弧装置、７・・・バンドル、８・・・枢支
ピン、９，１０・・・リンクアーム、１１・・・可動接
触子保持アーム、１２・・・枢支ピン、１３・・・可動
接触子、１４・・・可動接点、１５・・・プランジャ、
１６・・・コイル、１７・・・ヨーク、１８・・・ヘッ
ド、１９・・・連結ロッド、２０・・・引外しレバー、
２１・・・枢支ピン、２２・・・引外しアーム、２３・
・・ラッチアーム、２４・・・長穴、２５・・・枢支ピ
ン、２６・・・バイメタル、２７・・・連結ピン、２８
・・・端子、２９・・・アーク走行板、３０・・・延長
部、３１・・・固定接点、３２・・・端子板、３２ａ・
・・脚片、３３・・・端子、３４・・・デアイオングリ
ッド、３５・・・リード線、３６・・・下部アーク走行
板、３６ａ・・・延長部、３７．３８．３９・・・復帰
バネ。

Claims

【特許請求の範囲】１ケーシング内の一側に消弧装置を配設せしめ、前記
ケーシング内の他側に、前記消弧装置側から延びる端子
板と対峙され、短絡時に流れる互に逆向きの電流に因る
電磁反撥力によって反撥・開離可能な可動接触子と、前
記可動接触子を開閉する開閉動作機構と、前記の短絡時
に前記可動接触子を開位置に保持すると共に、前記開閉
動作機構を可動接触子に対し非動作状態になす引外し機
構と連動する電磁引外し装置とを収納する配線用遮断器
において、可動接触子の可動接点の、固定接点に対する
僅かの開成位置に近接して、消弧装置から延びるアーク
走行板を延設することを特徴とする遮断器。２消弧装置の上部アーク走行板と下部アーク走行板間
にデアイオングリッドが配設され、前記上部アーク走行
板に端子板が一体化され、前記下部アーク走行板の延長
部が、可動接点の、固定接点に対する僅かの開成位置か
ら最終的開位置までの移動路に近接してなる特許請求の
範囲第１項記載の遮断器。