JPS5932702B2 - ２重弁装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は微粒物質の加圧容器への供給および該容器から
の微粒物質の除去に関する。

本発明は、例えば、高圧下で微粒鉄鉱石を鉛直移動層反
応器の塔頂へ重力供給し上向きに流れる熱還元ガスに対
して向流の下向きに流がす型式の鉛直移動層反応器内で
鉄鉱石をスポンジ鉄へ直接ガス還元する場合に有利に使
用できる。

そのような反応器への粉鉱の供給および反応器の下部か
らスポンジ鉄の除去には、市販の弁を使用すると弁を通
る微粒物質の流れが弁閉鎖時にもはや気密シールを提供
しない程弁座を侵食する傾向があるという問題がある。

この問題に対してこれまでに提案された解決法の１つが
米国特許第３，７１０，８０８号に開示されている。

この特許明細書によると、上部に流量調整弁、下部に圧
力シール弁を内蔵した鉛直ケーシングから成る２重弁装
置が使用される。

微粒物質は下方へ伸びる供給管を介してそのケーシング
の最上部へ入る。

上部または流量調整弁は、それが供給管の底部に向いて
そこからの粉体流を遮断する第１の位置（または閉鎖位
置）から供給管の片側の第２の位置（または開口位置）
へスイングできる。

開口位置のスイング弁は微粒物質を供給管を介して自由
に流すことができる。

ケーシングの下部には、適切に潤滑されたときに良好な
気密シールを提供する水平配置の円筒回転弁を有するプ
ラグまたはコック型の弁がある。

流量調整弁を開く前に圧力密封弁（封圧弁）を開口し、
封圧弁を閉じる前に流量調整弁を閉鎖することによって
、封圧弁の密封面を微粉体流の侵食作用から守ることが
できる。

米国特許第３，７１０，８０８号に開示された型式の２
重弁装置の使用において遭遇した問題の１つは、流量調
整弁のスイング弁部材が閉鎖位置にあるとき微粉体が供
給管の片側において弁部材の開口位置への移動を妨げる
程その上面に集積する傾向があることから生じる。

本発明は特にこの問題を扱う。

従って、本発明の目的は加圧容器へおよび該容器からの
微粒物質の流れを調整する優れた弁装置を提供すること
にある。

本発明のもう１つの目的は、移動層加圧還元用反応器へ
の微粉鉄鉱石の重力供給を調整する優れた２重弁装置を
提供することである。

さらに、本発明の特定の目的は、そのような２重弁装置
の流量調整弁の操作を改善することにある。

本発明の他の目的は以下の説明から明らかとなるであろ
う。

本発明の目的および利点は発明の２，３の実施態様を組
み入れた弁装置を示す添付図面を参照することによって
最もよく理解できる。

図面に示した弁装置（弁アセンブリ）は、上部ハウジン
グ１２、下部ハウジング１４および相互に連結する切頭
円錐部１６を含む一般に数字１０で示すケーシング（ま
たはハウジング）から成る。

ケーシング１０の上部１２の中には軸２０の回りにスイ
ング移動できるように支持されたさら形弁部材１８が装
着されている（第２図参照）。

弁部材１８の上圧端部は、弁部材に固定され弁ケーシン
グ上部１２の内壁の凹所２４へ伸びてジャーナル軸受を
形成するジャーナル部材２２によって支えられる。

弁部材１８の上布端部には、ケーシング壁の穴２８を貫
通するジャーナル部材２６が固着され、その外端部に弁
部材１８を回転することができるレバー３０が固着され
ている。

凹所２４の中には、弁部材１８を押圧してそれをケーシ
ング上部内の中心位置に保持するばね３２がある。

第２図に示すように、弁装置に供給される粉鉱石がジャ
ーナル部材２６および回転装置へ衝突するのを防ぐべく
、弁装置１０へ供給された鉱石を阻止する密封手段２７
が設けられている。

その密封手段２７は第２図に示すように上部ハウジング
１２へ連結される。

微粒鉄鉱石は、軸２０の下の点まで、望ましくは弁部材
が閉鎖位置にあるとき比較的少量の微粒鉄鉱石が供給管
３４の底部と弁部材１８の上面との間の空間に集まるよ
うに弁部材１８の上面から上へ僅かの距離の点まで伸び
る供給管３４を通して弁装置の上部へ導入される。

弁部材１８が第１図に実線で示す閉鎖位置Ｉこあるとき
、それはケーシング上部１２の下部に形成された弁座３
６と協同する。

弁部材１８は流量調整機能だけを逐行し密封機能は後述
する弁装置下部１４の構成物によって行なわれるため、
弁部材１８は弁座３６とぴったり係合する必要はない。

第１図に示すように、弁部材１８は供給管３４の下端に
対向している実線で示す第１の位置から供給管の片側に
配置される点線で示す第２または開口位置へスイング移
動することができる。

前述のように、この種の２重弁装置にこれまで用いられ
たストレートサイド形供給管を使用すると、微粒鉱石は
閉鎖位置にある弁部材１８上に供給管の片側で弁部材の
開口位置へのスイングを妨害する程度まで集積する傾向
がある。

本発明によれば第１図および第２図に示すように、供給
管３４の排出端は微粒鉱石を弁部材１８の第２位置から
離れる方向へ向ける構造、配列になっている。

さらに詳しくは、供給管３４の底部に供給管の主部と本
質的に同一横断面を有するが弁部材１８の第２の位置か
ら横に傾斜するそらせリング３８がある。

特に第１図に示すように、弁部材１８の第２の位置に最
も近いそらせリング３８の部分４０の長さは供給管を通
る粉体の流れ方向において弁部材１８の第２の位置から
遠いリング３８の部分４２より長い。

この構造で、供給管３４を流通する粉鉄は第１図で見る
弁部材１８の左側へ案内され、それによって弁部材１８
の開口位置（点線）への移動が促進される。

供給管３４の主部の中心軸とそらせリング３８の中心軸
との間の角度αは１００〜３０°が望ましいことがわか
った。

弁装置ケーシングの下部１４には円筒形弁体（プラグ）
４４があって弁座４６と協同する。

弁体４４とその協同弁座４６の構成は一般に通常のもの
であって弁体４４は貫通して伸びる円筒形ポート４８を
有する。

弁体４４は第２図に示すようにジャーナル部材５０によ
って円筒形弁座４６内を回転できるように作られている
。

ジャーナル部材５０はケーシング下部１４の壁を貫通し
、その外端へ弁体４４を回転してポート４８をケーシン
グ下部１４内を鉛直に伸びる通路５４に正しく合わＪ
−とができるレバー５２が固定されている。

ケーシング下部１４の壁を貫通する潤滑油通路５６．５
８があり、その通路を介して潤滑剤が弁体４４の円筒面
へ供給され、それによって弁体４４と弁座４６間の密着
シールを確実にしてポート４８が通路５４と合わない位
置に弁体４４が来たときに通路５４を通る加圧流体の流
れを止める。

開口または閉鎖されるとき常に弁へ供給される潤滑剤が
、漏れおよび圧力損失をもたらす摩擦と摩耗の原因とな
る弁座４６と弁体４４との間に微粒物質が集積するのを
防ぐ。

ケーシング下部１４の側壁へねじ込まれたキャップ６４
の凹所に位置するばね６０は偏寄して弁体４４をケーシ
ングの反対側の壁へ押圧する。

弁体４４の表面へ密封用と潤滑用グリースの両方の供給
が有利であることがわかった。

グリースは前述のように潤滑通路５６と５８を介して、
または第３図に示す弁体４４の潤滑通路およびグループ
を介して供給される。

密封用グリースは気封シールを提供する必要があるとき
供給される。

第３図は反応器からの圧力下のガス漏れに対するシール
を提供するのに効果的な密封用弁の弁体４４を示す。

弁体４４は図示のように多数の潤滑剤分配用通路および
グループを備える。

潤滑剤は圧力下でジャーナル部側の潤滑剤供給通路７０
を介して潤滑剤が外側の周グループ７４へ流通する一連
の４つのラジアル通路７２に供給される。

グループ７４から潤滑剤はスロット（みぞ穴）７６を流
通して弁の隣接端面７８を潤滑する。

潤滑剤はまたグループ７４から一対の縦みぞ穴８０（１
つのみを示す）を介して弁の反対側に配置の第２の周グ
ループ８２へ流れる。

一対のクローズド・エンド・グループ８４（１つだけを
示す）が弁の面に形成され、縦みぞ穴８０およびポート
４８から周方向に離れている。

グループ８４は弁が回転されるときに潤滑剤を集めて非
表面の潤滑をさらに促進する働きをする。

みぞ穴８０とグループ８４は周方向に９０°間隔で配置
されることが望ましい。

弁装置は粉鉱石と弁体４４の密封面との有害な接触を防
ぐように構成される。

微粒鉱石を弁装置を流通させたいときは、弁体４４を回
転してポート４８を通路５４に合わせた後で弁部材１８
を第１“図に点線で示す位置へ回転移動させる。

供給管３４の内部の横断面積はポート４８の横断面積よ
り大きくないことが望ましく、それより幾分小さいこと
が望ましい。

通路５４の横断面積もポート４８の横断面積より幾分小
さいことが望ましい。

従って、微粒物質は弁装置を流通する際に弁体４４の密
封面と接触しない。

供給管３４の横断面積をポート４８の横断面積より小さ
く作ることによって、微粒物質が流通する際のポート４
８内面の摩耗が最少になる。

前に指摘したように、微粒物質と弁体密封面との侵食接
触を最少にするために、弁を開けて微粒物質を弁装置に
流すときには最初に弁体を開けて次にスイング弁を開け
るべきである。

また、弁を閉鎖して弁装置を通る微粒物質の流れを止め
るときには、最初にスイング弁を閉じ、次に弁体を閉鎖
すべきである。

この順序で弁が操作されそして弁体の表面が、例えば潤
滑通路５６．５８によって適切に潤滑されると、効果的
な気封シールを長期間に渡って維持できることがわかっ
た。

以上の説明から、本発明が本明細書の初めに概説した利
点を与えることができる弁装置を提供することは明らか
である。

もちろん、以上の記載は説明のためのものであって、発
明の範囲内で多くの変更がありうることを理解されたい
。

例えば、弁は手動操作として説明したが、弁操作レバー
３０および５２は所望の順序の弁操作をするために自動
制御機構で作動できることは明らかである。

発明の範囲内における他の変更は当業者には明らかであ
ろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は正面で示す供給管と共に本発明の望ましい実施
態様を組み入れた２重弁装置の縦断面図。 第２図は第１図に示す直線２−２についての縦断面図。 第３図は密封弁の弁体の斜視図であって、その表面に沿
って密封用または潤滑用のグリースを分配する導管を示
す。 符号の説明、１０・・・・・・ケーシング、１８・・・
・・・さら形弁部材、３４・・・・・・供給管、４４・
・・・・・弁体、４６・・・・・・弁座、４８・・・・
・・ポート、５４・・・・・・通路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 実質的に鉛直に配置されたケーシングと、該ケーシ
   ングの上部側壁にピボット取付けされて実質的に水平の
   軸の回りにスイング移動できるさら形弁部材と、 前記ケーシングの頂部に配置されて微粒物質を前記弁部
   材の上のケーシングに導入する供給管と、前記ケーシン
   グの下部に実質的に水平に配列された弁体および弁座か
   ら成るプラグ弁とより構成され、 前記弁部材がその上面を前記供給管の下端へ向ける第１
   の位置と該供給管の片側における第２の位置との間を選
   択的にスイング移動することができ、 前記プラグ弁座が貫通する通路を備え前記弁体が該通路
   と正しく合わされる構成のポートを備え、前記弁体が前
   記ボートを前記通路に正しく合わせたり該通路から外れ
   さすために選択的に回転することができ、 前記供給管の下部が該供給管を流通する微流物質を前記
   第２の位置から離れる方向に案内して前記さら形弁部材
   の前記第１の位置から前記第２の位置への移動を容易に
   することを特徴とする加圧容器へまたは加圧容器からの
   微粒物質の流量調整用弁装置。 ２ 前記供給管の下端部が、該供給管の主部と本質的に
   同一の横断面を有するが前記さら形弁部材の第２の位置
   から離れる方向へ横に傾斜するそらせリングから成るこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の弁装置。 ３ 前記さら形弁部材の第２の位置に最も近い前記そら
   せリングの部分の長さが、前記供給管を通る微粒物質の
   流れ方向において前記第２の位置から最も遠い前記そら
   せリングの部分の長さより大であることを特徴とする特
   許請求の範囲第２項に記載の弁装置。 ４ 前記供給管の主部の中心軸と前記そらせリングの中
   心軸との間の角度が１０°〜３０°の間にあることを特
   徴とする特許請求の範囲第２項に記載の弁装置。 ５ 前記プラグ弁座が、それを貫通して伸び前記弁体の
   外面に接続して潤滑剤を前記弁体の外面へ供給する少な
   くとも１つの潤滑剤通路を有することを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載の弁装置。