JPS5925763Y2

JPS5925763Y2 - キユ−ビクル

Info

Publication number: JPS5925763Y2
Application number: JP1978007147U
Authority: JP
Inventors: 雅雄森下; 泰嗣波多野
Original assignee: 日新電機株式会社
Priority date: 1978-01-23
Filing date: 1978-01-23
Publication date: 1984-07-27
Also published as: JPS54111637U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、箱体内に、機器室の前面に一定間隔をもっ
て水平方向および上下方向に移動自在な機器引出用の荷
台を、上方へ回転りで折畳み自在にするとともに、上下
のレールを空スペースに延設し、引出装置を空スペース
に収納し、コンパクト化をはかるようにしたキユービク
ルに関する。

従来、箱体内に複数のしゃ断器等の機器室を上下および
水平方向に備えた全天櫛形キユービクルにおいて、上段
の機器室から床面にしゃ断器を引出す手段はつぎのよう
にして行なっている。

すなわち、第１図に示すように、キユービクルの箱体１
の機器室２の前面の天井部に、チェーンブロック等の吊
下げ機３を備え、上段の機器室２のしゃ断器４を引出す
際、引出そうとする機器室２の前面に水平台５を設置し
、その水平台５に、機器室２からしゃ断器４を引出して
積載し、吊下げ機３により、吊金具６を介してしゃ断器
４を吊下げ、水平台５を除去したのち、吊下げ機３を作
動してしゃ断器４を床に載置し、しゃ断器４の機器室２
から床への引出しを行なっている。

なお、７は配電盤である。

ところで、前記の従来例において、箱体１の天井部に吊
下げ機３等の吊下げ装置の設置スペースが必要であるた
め、キユービクルの高さが必要以上に高くなり、とくに
、輸送限界高さを越えた場合、キユービクルを分割して
輸送せねばならず、分割数の増加によるコストアップの
要因となる。

また、吊下げ装置が吊下げ機３および吊金具６等により
構成され、かつ、水平台５を使用するため、作業が煩雑
となり、作業性が悪い。

さらに、上段の機器室２のしゃ断器４に、吊金具６を掛
ける際、およびしゃ断器４から吊金具６を取外す際、高
所作業となるため、危険である。

また、第２図に示すように、上下動自在の荷台８を備え
リフター９を使用し、そのリフター９を、引出そうとす
る機器室の前方に位置し、荷台８を上動し、荷台８に機
器室からしゃ断器４を積載し、そののち、荷台８を下動
し、荷台８から床にしゃ断器４゛をおろし、しゃ断器４
の機器室から床への引出しを行なっている。

ところで、第２図のりフタ−９を使用した引出し作業に
おいて、リフター９をキユービクル内に入れるため、リ
フター９の移動時、配電盤７等の電気器具との接触事故
の危惧があり、リフター９の運転に細心の注意が必要で
あり、また、機器室から荷台８への積載時、荷台８の先
端部を機器室の床板に係合する必要があり、その保合時
、荷台８の上下動とともにリフター９の左右前後方向の
微調整が必要である。

したがって、作業性が悪い。さらに、しゃ断器４を、荷
台８から床に降す時、ノツター９の脚が邪魔になるため
、リフター９を転回し、しゃ断器４を方向転換して床面
に降す必要があるが、その転回半径が大きいため、機器
室の前方に必要以上の床スペースが必要となり、キユー
ビクルが必要以上に大きくなる。

さらに、かなりの床スペースを要するリフター９の収納
スペースを、別個に確保する必要がある。

こり考案は、以上の点に留意し、機器の引出しを安全で
かつ容易に行ない得るとともに、空スペースを利用して
キユービクルのコンパクト化をはかるようにしたもので
あり、つぎにこの考案を、その１実施例を示した第３図
以下の図面とともに詳細に説明する。

１０はキユービクルの建築構造体である箱体、１１はキ
ユービクルの床、１２は箱体１１内の一側部に設けられ
た高圧室、１３・・・は箱体１１内の高圧室１２の内側
に上下および水平方向に複数備えられた機器室、１４・
・・は各機器室１３の床板、１４′・・・は各機器室１
３の前面に設けられた開閉自在の扉、１５は機器室１３
に収納されるしゃ断器であり、しゃ断器１５により、高
圧室１２内の各配線の接続およびしゃ断を行なう。

１６，１７は箱体１１内の他側部に設けられた配電盤で
あり、配電盤１６．１７と機器室１３との間に点検室１
８が形成され、悪天候や夜間でも容易に、しゃ断器１５
の点検および操作を行なうことができる。

１９は機器室１３の前面に対し一定間隔をもって水平方
向に点検室１８の天井部の箱体１０に設けられた上部レ
ールであり、上部レール１９は２本の断面り字状の鉄骨
材１９′を対向して箱体１０にボルト締めして形成され
ている。

２０は機器室１３の前面に対し一定間隔をもって水平方
向に点検室１８の床１１に設けられた下部レールであり
、下部レール２０は２本の断面コ字状の鉄骨材２０′を
対向して設けられている。

２１．２２は上部レール１９および下部レール２０から
前記点検室１８以外の空間、すなわち両配電盤１６．１
７間の箱体１０の空スペースに延設された上下の一方の
分岐レール、２３は下部レール２０の一側部から機器室
１３と箱体１０との間の空スペースに延設された他方の
分岐レールであり、図示されていないが、他方の分岐レ
ール２３に対応する他方の分岐レールが上部レール１９
から機器室１３と箱体１０との間の空スペースに延設さ
れている。

２４は２本の支柱を一体として並設して構成された引出
装置本体、２５．２６は引出装置本体２４の両支社の上
端部および下端部に取付金具２７．２８を介してボルト
締めにより固着された上部および下部ベアリングであり
、各ベアリング２５．２６は上部および下部レール１９
．２０に摺動自在に嵌合される。

２９は下部ベアリング２６の下部に設けられたボールキ
ャスターであり、ボールキャスター２９は下部レール２
０内に設けられた摺動板３０に摺接し、上部、下部ベア
リング２５、２６およびボールキャスター２９により、
引出装置本体２４が、上部レール１９および下部レール
２０間に、機器室１３に対し一定間隔をもって平行にが
たつくことなく摺動自在に備えられる。

３１．３２は引出装置本体２４に上下動自在に設けられ
た上部ロック棒および下部ロック棒であり、後述する引
出装置本体２４が機器室１３の前方の所定位置に位置し
た時、両ロック棒３１，３２の先端部をそれぞれ嵌入す
るロック孔３３が両レール１９．２０の鉄骨材１９’、
２０’に形成されている。

３４は引出装置本体２４の両支柱間に上下動自在に設け
られた荷台であり、荷台３４は基部３４′で上方に回転
可能となっており、荷台３４全体が引出装置本体２４に
折畳んで収納でき、かつ、荷台３４の中央部には回転テ
ーブル（図示せず）等からなる回転機構が設けられ、荷
台３４への載置物が容易に方向転換できるようになって
いる。

３５は荷台３４の先端部に起伏自在に設けられた補助荷
台であり、補助荷台３５は、水平状態および垂直状態を
維持できるようにロック機構が設けられている。

なお、補助荷台３４の先端部には位置決めピン（図示せ
ず）が設けられ、その位置決めピンを機器室１３の床板
１４に形成された位置決め孔（図示せず）に嵌入し、補
助荷台３４と床板１４とを連結し、荷台３４、補助荷台
３５をしゃ断器１５の移動方向の前方に位置させる。

したがって、前記の引出装置本体２４の所定位置は、し
ゃ断器１５の移動方向となり、機器室１３の前方となる
。

３６は引出装置本体２４に備えられ荷台３４を上下動さ
せるウィンチ、３７は着脱自在なウィンチ３６のバンド
ル、３８は点検室１８に設けられたキユービクルの扉で
ある。

つぎに、前記実施例のしゃ断器を引出す場合の操作につ
いて、説明する。

上部、下部ロック棒３１，３２による引出装置本体２４
の移動ロックを解除し、引出装置本体２４を、しゃ断器
１５を引出す機器室１３の前方までレール１９、２０に
沿って移動し、引出装置本体２４が所定位置に位置した
ところで両ロック棒３１，３２をそれぞれのロック孔３
３に嵌入して引出装置本体２４の移動をロックし、引出
装置本体２４を所定位置に固定する。

そして、ウィンチ３６を作動し、荷台３４を、しゃ断器
１５を引出す機器室１３の床板１４の高さまで上動し、
補助荷台３５を倒して位置決めピンを位置決め孔に嵌入
し、機器室１３への荷台３４の位置決め設置を完了する
。

そして、しゃ断器１５を移動して荷台３４に載置し、補
助荷台３５を起立する。

そののち、ウィンチ３６を作動し、荷台３４を床１１ま
で下動し、回転テーブル等の回転機構によす、シゃ断器
１５を方向転換し、付属の傾斜台を使用してしゃ断器１
５を荷台３４から床１１に降し、機器室１３から床１１
へのしゃ断器１５の引出し作業を終了する。

しゃ断器１５の引出し作業の終了後、荷台３４を上方に
回転して折畳み、引出装置本体２４、荷台３４等からな
る引出装置をコンパクトにし、そのコンパクトにされた
引出装置を分岐レール２１．２２もしくは２３の方に導
びき、従来プツトスペースとなっていた空スペースに引
出装置をコンパクトに収納する。

なお、しゃ断器１５を床１１から機器室１３へ収納する
場合は、前記の引出操作と逆の作業順序となる。

したがって、前記実施例において、引出装置本体２４、
荷台３４等からなる引出装置が、機器室１３の扉１４′
の前面と一定間隔で移動するため、荷台３４等がキユー
ビクル内の電気器具と接触事故を起こす危惧がなく、引
出装置の取扱性がよい。

また、上下ロック棒３１．３２等により、引出装置本体
２４を所定位置に固定できるため、荷台３４と機器室１
３との保合が容易であり、作業性がよい。

さらに、リフターのように装置全体の方向転換をするこ
となく、荷台３４上の回転機構により、容易にしゃ断器
１５の方向転換をすることができるため、点検室１８の
スペースを最小限にすることができる。

そしてさらに、荷台３４が折畳自在でかつ分岐レール２
１、２２．２３が設けであるため、引出装置をキユー
ビクルの空スペースにコンパクトに収納できる。

以上のように、この考案のキユービクルによると、箱体
内に複数の機器室を上下および水平方向に備え、機器室
の前面に、水平方向の上部レールおよび下部レールを上
下に機器室から一定間隔をもって並設し、上部レールお
よび下部レール間に、上下方向の支柱を設けた引出装置
本体を摺動自在に備え、引出装置本体に、支柱を上下動
する荷台を設けるとともに、荷台を上下させるウィンチ
を設け、かつ荷台を上方へ回転して折畳み自在にし、点
検室以外の空スペースの空間に分岐レールを延設するこ
とにより、電気器具との接触事故が生じることなく、安
全でかつ容易に、機器室内の機器の引出しを行なうこと
ができ空スペースに、引出装置本体、荷台等からなる引
出装置を収納でき、機器室の前面の操作スペースが広く
なる。

したがって、キユービクル内のプツトスペースがなくな
るため、キユービクルのコンパクト化を図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のキユービクルの切断正面図、第２図はり
フタ−の正面図、第２図はリフターの正面図、第３図は
この考案のキユービクルの１実施例の切断正面図、第４
図は第３図の切断平面図、第５図および第６図はそれぞ
れ第３図の上部レール部および下部レール部の部分拡大
図である。１０・・・・・・箱体、１３・・・・・・機器室、１５
・・・・・・しゃ断器、１９・・・・・・上部レール、
２０・・・・・・下部レール、２１．２２゜２３・・・
・・・分岐、レール、２４・・・・・・引出装置本体、
３１゜３２・・・・・・ロック棒、３４・・・・・・荷
台、３６・・・・・・ウィンチ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

キユービクル箱体内の上部および下部に水平方向に設け
られた複数の機器室と、前記機器室の前面側に形成され
た点検室と、前記機器室から一定間隔をもって前記点検
室の上部および下部に水平方向に並設された上部レール
および下部レールと、上下方向に並設された支柱を有し
前記上部レールおよび下部レール間に摺動自在に設けら
れた引出装置本体と、前記引出装置本体の前記支柱に上
下動自在に設けられた上方に回転して折畳み自在の荷台
と、前記荷台を上下するウィンチと、前記箱体内の前記
点検室以外の空間に前記上部レールおよび下部レールか
ら分岐して延設された分岐レールとを備えたキユービク
ル。