JPS5925386Y2 - 頭部マッサ−ジ用圧迫具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は空圧作用によって側頭部と頭頂部の双方を適
度の圧力で圧迫マツサージする頭部マツサージ用圧迫具
に関するものである。

頭部のマツサージは経絡を心得た者でないとむづかしい
といわれており、頭部を自動マツサージする器具も見る
べきものがない。

たとえば特開昭５０−８６８８６号公報に記載されてい
るような空圧式の頭部圧迫具では、加圧空気を器具内に
導入したときに、その反力を受ける部分がなければ、頭
から簡単に抜は落ちてしまうため、あごひもで反力を受
けるような構造になっているが、斯る例によれば使用中
にいわゆる首吊り現象を起し、使用者に苦痛を与えるこ
とになり、また、危険を伴なうことさえある。

この考案は、従来の圧迫具がきわめて不満足である点に
鑑み、その不満足な面を全面的に解消し、たとえば上記
のようなあごひもを用いた場合でも使用者に一切苦痛を
与えることなく、安全に効果的に使用できるようにする
ことを目的とするもので、以下に図面に示す４実施例に
ついて説明する。

第１図は第１実施例の使用状態を示す斜視図、第２図は
第２実施例の展開平面図で、第１実施例に示す圧迫具１
は袋帯状の圧迫帯２と、該圧迫帯２の適位置に直交状態
に端部を連設した袋帯状の圧迫帯３とを以て主体を構成
している。

上記第１実施例は、１枚の圧迫帯２の両端部を輪状に接
続して、鉢巻状の使用態様を採るのに対して、第２図に
示す第２実施例は２枚の圧迫帯２を用い、夫々の圧迫帯
２，２の端部同志を接続することにより、前者と同様に
鉢巻状の使用態様を採るもので、圧迫帯２，３はあたか
もＨ形を呈している。

第３図は前記圧迫具１の部分断面説明図であって、圧迫
具１の外側部分（頭部に接しない部分）は、通気性のな
い例えば塩化ビニル等の合成樹脂あるいはゴムもしくは
これらと同等物からなる軟質材４内に伸縮性の小さい（
もしくは全くない）布材５を埋設した表材６から形成し
、圧迫具１の内側部分（頭部に接する部分）は、通気性
のない例えば塩化ビニル等の合成樹脂あるいはゴムもし
くはこれらと同等物よりなる軟質材７内に伸縮性のある
（多方向、縦横方向又は一方向）布材８を埋設した裏材
９から形成して、前記表材６と裏材９とを第２図に示す
輪郭形状の全周部分で接着剤あるいは溶着（加熱加圧溶
着等）等の手段により接合し、圧迫帯２および圧迫帯３
をともに袋状に形成した構造をなしている。

そして、圧迫帯２を分断した状態の一方側にはリング１
０を設けると共に、他方側は前記リング１０に挿通可能
にしてベルクロファスナ−（商品名）１１による固定を
可能にしておく。

なお、分断した圧迫帯２の連結は、前述のベルクロフス
ナーに限らず、ホックあるいはバンド等の種々の構造を
採用することができる。

さらに、圧迫帯２には、加圧流体（たとえば圧縮空気）
の出入口１２を設けておく。

そこで、図示しないコンプレッサに接続した流体導管１
３を前記出入口１２に接続して加圧流体を送給すると、
頭部に接する裏材９側が主として膨張し、表材６側はほ
とんど膨張しない。

したがって少ない加圧流体の送給量で良好なマツサージ
圧を得ることができる。

この際、裏材９側に複数の突起部１４を設けて局部的な
加圧圧迫がおこなえるようにしておくのも望ましい。

第２図において、１５は互いに直交状態に連設される上
記圧迫帯２，３の連設部内に設けた圧力制御弁で、この
制御弁１５によって、加圧空気を圧迫帯３内に流入させ
る時期を圧迫帯２に流入させる時期より遅らせる作用を
させ、すなわち、圧迫帯２．３の内部圧力が同時に高ま
らないように調整して、圧迫具１が使用時に頭から抜は
落ちないようにする。

なお、第４図の例では、制御弁１５はゴム体からなり、
圧迫帯２側の室Ａと圧迫帯３側の室Ｂとの間の境界仕切
板１６に前記制御弁１５を取付けている。

この制御弁１５は、制御弁１５の中心部を貫通して設け
た小孔１７および仕切板１６に設けた貫通孔１８．１８
’を有し、この貫通孔１８．１８’は制御弁１５で蔽わ
れた構造をなしている。

したがって、一方の圧迫帯２の室Ａ内に流入した加圧流
体は、制御弁１５を通って圧迫帯３の室Ｂ内に流入する
際に制御弁１５の小孔１７を通過するため流量が制御さ
れる。

すなわち、始めに圧迫帯２の室Ａの膨張によって圧迫具
１を頭部に固定した後、次いで圧迫帯３の室Ｂの膨張に
よる頭頂部の圧迫がおこなわれるから、圧迫具１の脱落
をより確実に防止した上で良好なマツサージ圧の付与を
おこなうことができる。

マツサージ後、加圧流体が圧迫帯３の室Ｂから圧迫帯２
の室Ａ（ただし第２図の上部側のもの）に向けて流れる
際には、制御弁１５が開いて両賞通孔１８．１８’から
排出されるので、前記加圧流体の排出はきわめて迅速に
なされ、加圧流体の断続供給による周期的な加圧圧迫を
支障なくおこなうことができる。

上記した実施例では圧迫帯２を二個所で分断してそれぞ
れにおいてベルクロファスナ−による接続をおこなうよ
うにしているが、第５図に示す如く、圧迫帯２を１個所
で分断してその部分でベルクロファスナ−１１による固
定をおこなうようにしてもよい。

さらに、第６図に示す如くあごひも１６を設け、加圧流
体を圧迫帯２に送給する以前において、あるいは送給す
る過程において圧迫具１が若干の位置ずれを生じやすい
可能性を回避しておくのもよいが、あごひも１６を設け
ても、上記制御弁１５によって、圧迫帯２，３の作動タ
イミングがずれ、側頭部を十分固定してから頭頂部を圧
迫して従来のように加圧空気の反力で、いわゆる首吊り
現象を起すことはなく、安全にかつ、きわめて効果的に
使用できる。

以上、４実施例について説明したが、この考案によれば
、側頭部が予め必要かつ十分に固定され、かつ、側頭部
に充分な圧迫力が施こされてから、頭頂部に対する圧迫
作用が行なわれるという特徴であるから、使用時におけ
る脱落を完全に防止できると共に、頭部に対して安全に
マツサージを行なうことができ、また、携帯にも便利で
あるというすぐれた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例の使用態様を示す斜視図、第２図は
第２実施例の展開平面図、第３図は第２図ＩＩＩ−ＩＩ
Ｉ線上断面図、第４図は制御弁とその取り付は分を示す
断面図、第５図は第３実施例の部分的斜視図、第６図は
第４実施例の使用態様を示す側面図である。 １・・・・・・圧迫具、２・・・・・・圧迫帯、３・・
・・・・圧迫帯、１２・・・・・・加圧流体の出入口、
１５・・・・・・圧力制御弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側頭部および前後頭部を流体圧作用で外方から圧迫する
   袋帯状で、かつ、適位置に加圧流体の出入口を有する圧
   迫帯２と、該圧迫帯の適位置に直交状態に端部を連設し
   た袋帯状をなし頭頂部を流体圧作用で外方から圧迫する
   圧迫帯３とからなり、双方の圧迫帯の連設部には上記鉢
   巻状部の圧迫力が所定圧に達したときに開く圧力制御弁
   １５を設けた頭部マツサージ用圧迫具。