JPS5920367B2 - ろ過装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ろ過装置であって、ケーシング内に２つの円
筒形のろ透面が互いに内側と外側とに配置されており、
これらの両ろ過量の少くとも一方のろ過量が回転可能で
あり、かつ外側のろ過量の内側と内側のろ過量の外側と
の間に、圧力作用で懸濁液を負荷される環状のろ過室が
形成されており、該ろ過室がその一方の環状の端面側に
懸濁液入口を有しかつ上記ろ過室がその他方の環状の端
面側にろ過生成物出口を有しており、かつ内側のろ過量
の内側及び外側のろ過量の外側がそれぞれろ液排出通路
に接続されている形式のものに関する。

このような形式のろ過装置では、処理されるべき懸濁液
は環状のろ過室内へ圧力の作用で供給され、この場合懸
濁液の液状成分は両方のろ過量を貫通してろ過液として
、それぞれ１つのろ過液排出部を経て排出される。

ろ過生成物は同軸的に配置されたろ過量によって形成さ
れたろ過室を通過し、かつここからろ過生成物排出部を
経て排出される。

ろ過量に固いろ過生成物ケーキ層が形成されることを避
けるために、両ろ過量は有利には互いに逆向きに回転可
能に配置されている。

これによりろ過量には回転方向に作用する剪断力が生じ
ろ過生成物は持続的に運動せしめられ、かつ、ろ過量に
固いケーキ層を形成することなしに、乱流状態でろ過生
成物出口に向って流動する。

しかし懸濁液によっては、公知のろ過装置においてえら
れる、ろ過室内における剪断力および乱流は、ろ過量に
固いケーキ層が形成されることを避けるためには不十分
である場合が少なくない。

本発明の課題は、ろ過量における固いケーキ層の形成が
確実に避けられるろ過装置を提供することにある。

この課題は本発明によればはじめに述べた形式のろ過装
置において、２つのろ過量が互いに偏心的に配置されて
いて相互間に偏心リング状横断面のろ過室を形成してケ
ーシング内に支承されており、かつこの場合上記両ろ過
量間のろ過室の、横断面図でみてもつとも幅の狭い部分
にも、懸濁液入口からろ過室を通ってろ過生成物出口へ
運動するろ過生成物のための十分な通路が形成されてい
ることによって解決されている。

このようにすることにより、ろ過室の周方向に種々異な
る大きさの剪断力が生じ、ろ過生成物はろ過室の横断面
形状の変化に伴って、公知のろ過装置におけるよりも一
層激しく運動せしめられ、かつ渦動せしめられ、ろ過量
にいかなる生成物ケーキも形成されない。

本発明の有利な一実施例によれば、両方のろ過量が互い
に逆向きに回転可能にケーシング内に配置されている。

本発明のさらに別の実施例によれば、内側のろ過量が回
転可能にかつ外側のろ過量に対して遊星歯車状に運動可
能にケーシング内に配置されている。

この場合外側のろ過量はケーシング内に不動に配置され
ている。

次に図示の実施例につき本発明を説明する。

ろ過装置は、ケーシング１内に環状のろ過室２を有し、
このろ過室は円筒形の外側のろ過量３の内側と円筒形の
内側のろ過量４の外側との間に形成されている。

ろ過さるべき懸濁液はろ過室２内へ懸濁液人口５を通っ
て圧力の作用で供給される。

懸濁液中の液体はろ過量３および４を貫通し、ろ過生成
物はろ過室２を流れ、ろ過生成物出口６から排出される
。

ろ過室２内のろ過圧力を調節するために、ろ過生成物出
口に図示されていない弁が配置されている。

ろ退壁を貫通した液体はる液としてそれぞれろ過量３お
よび４の反対側に配置されたろ液排出部７もしくは８内
に集められ、かつ通路９もしくは１０を経て排出される
。

２つのろ過量３および４は互いに偏心的に配置されてお
り、かつケーシング１内に支承されている。

円筒状の外側のろ過量３の両端部はそれぞれ中空軸１１
へ続いており、この中空軸はそれぞれケーシング１もし
くは、ケーシングに固定されたケーシング部分１２内に
支承されかつシールされている。

内側のろ過量４の両端部はそれぞれ軸１３へ続いており
、これはケーシング１もしくは、ケーシング部分１２に
固定されているプレート１４内に回転可能に支承されか
つシールされている。

両プレート１４はろ過室２を両端面側から閉鎖している
。

両プレート１４はスリット１５を有し、従って両プレー
トは、プレート１４をケーシング部分１２に固定してい
るねじ１６を弛めれば、半径方向で移動可能である。

要するにプレート１４の移動により、内側のろ過量４を
外側のろ過量３に対して所期の偏心位置へ調節すること
ができる。

内側のろ過量４の、図面でみて下側の軸１３は中空室と
して製作されており、その中空室はろ液排出部８からろ
液を排出させるためのる液排出通路１０として役立つ。

中空軸１１と軸１３との間にそれぞれ形成される室１７
は処理さるべき懸濁液もしくはろ過生成物の通路となり
、それぞれ懸濁液人口５もしくはろ過生成物出口６と接
続している。

両方のろ過量３および４は互いに逆方向に回転可能であ
る。

また、両ろ過量を、同じ回転方向で、例えば異なる周速
度で回転させることも可能である。

また、両ろ過量３，４のうち一方のろ過量だけを回転さ
せることも可能である。

回転可能のろ過量３および４の駆動はそれぞれモータ１
８およびモータ１９によって行なわれる。

両モータ１８および１９は両方向に回転可能であり、か
つその回転数は調節可能である。

ろ過量が図示のように円筒状に構成されている場合、例
えば内側のろ過量を付加的に軸方向で往復に運動させる
ことも可能である。

第２図のろ過装置では外側のろ過量３はケーシング１内
で不動である。

懸濁液人口５は外側のろ過量３を貫通してろ過室２内へ
達する。

ろ過室２の他端部に配置されているろ過生成物出口もや
はり外側のろ過量３を貫通している。

ろ過室２はその両端面側をそれぞれ１つの円板２０によ
って閉鎖されている。

円板２０は円筒状の外側のろ過量３の軸線に対して同軸
的に配置されており、かつケーシング１に回転可能に、
しかし軸方向では移動不能に支承されている。

円板２０とケーシング１との間はシールされている。

円板２０には軸１３が偏心的に支承されている。

モータ２１は長軸２２を有し、かつ側円板２０を同期駆
動するのに役立つ。

モータ２１は両方向に回転可能であり、かつその回転数
は調節可能である。

円板２０が回転すると内側のろ過量４は円軌道に沿って
駆動される。

内側のろ過量４の、その軸線を中心とする遊星歯車状の
運動は遊星歯車伝動装置によってえられる。

この遊星歯車伝動装置は遊星歯車２３を有し、これは内
側のろ過量４の軸１３に固定されている。

遊星歯車２３は、ケーシング１に保持体２５によって取
付けられている太陽歯車２４と協働する。

第３図に示する過装置は第１図および第２図のろ過装置
に対して、内側のろ過量４がこのろ過量４に偏心的に配
置されている軸１３によって回転可能にケーシング１内
に支承されている点で異なっている。

軸１３は外側のろ過量３に対しては同心的に配置されて
いる。

軸１３はモータ１９によって駆動される。

やはりケーシング１内に回転可能に配置されている外側
のろ過量３の駆動はモータ１８より行なわれる。

本発明によるろ過装置はいかなる位置状態に設置しても
使用可能である。

しかし図示の竪型配置がスペース利用の観点から有利で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のろ過装置の第１実施例の軸方向断面図
、第２図は第２実施例の軸方向断面図、第３図は第３実
施例の軸方向断面図である。 １・・・・・・ケーシング、２・・・・・・ろ過室、３
・・・・・・外側のろ過量、４・・・・・・内側のろ過
量、５・・・・・・懸濁液入口、６・・・・・・ろ過生
成物出口、７，８・・・・・・ろ液排出部、９，１０・
・・・・・通路、１１・・・・・・中空軸、１２・・・
・・・ケーシング部分、１３・・・・・・軸、１４・・
・・・・プレート、１５・・・・・・スリット、１６・
・・・・・ねじ、１７・・・・・・室、１Ｂ、１９・・
・・・・モータ、２０：二円板、２１・・・・・・モー
タ、２２・・・・・・長軸、２３・・・・・・遊星歯車
、２４・・・・・・太陽歯車、２５・・・・・・保持体
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ろ過装置であって、ケーシング内に２つの円筒形の
   ろ透面が互いに内側と外側とに配置されており、これら
   の両ろ透面の少くとも一方のろ透面が回転可能であり、
   かつ外側のろ透面の内側と内側のろ透面の外側との間に
   、圧力作用で懸濁液を負荷される環状のろ過室が形成さ
   れており、該ろ過室がその一方の環状の端面側に懸濁液
   入口を有しかつ上記ろ過室がその他方の環状の端面側ζ
   ころ過生成物出口を有しており、かつ内側のろ透面の内
   側及び外側のろ透面の外側がそれぞれろ液排出通路に接
   続されている形式のものにおいて、上記の２つのろ透面
   ３，４が互いに偏心的に配置されていて相互間に偏心リ
   ング状横断面のろ過室２を形成してケーシング１内に支
   承されており、かつこの場合上記両ろ過面３，４間のろ
   過室２の、横断面図でみてもつとも幅の狭い部分にも、
   懸濁液人口５からろ過室２を通ってろ過生成物出口６へ
   運動するろ過生成物のための十分な通路が形成されてい
   ることを特徴とする、ろ過装置。 ２ 内側のろ透面４が回転可能であり、かつこの内側の
   ろ透面４の、これに対して同心的に配置された軸１３が
   、ろ過室２を端面側から閉鎖していルフレート１４内に
   支承されており、このプレート１４は、外側のろ透面３
   に対する内側のろ透面４の偏心位置の調節のために、半
   径方向で調節可能である特許請求の範囲第１項記載のろ
   過装置。 ３ 両ろ透面３，４が互いに逆方向に回転可能にケーシ
   ング１内に配置されている特許請求の範囲第１項記載の
   ろ過装置。 ４ 内側のろ透面４が回転可能にかつ外側のろ透面３に
   対して遊星歯車状に運動可能にケーシング１内に配置さ
   れている特許請求の範囲第１項記載のろ過装置。 ５ 回転しかつ遊星歯車状に運動する内側のろ透面４の
   軸１３がそれぞれ、ケーシングに回転可能に設けられた
   円板２０内に支承されており、該円板２０はろ過室をそ
   の端面側から閉鎖しかつ外面３の軸線に対して同軸的に
   配置されており、この場合軸１３は円板２０に偏心的に
   支承されていてかつ円板２０の回転により駆動され、か
   つこの駆動のさい、遊星歯車伝動装置２３．２４により
   該軸１３の軸線を中心にして回転せしめられ、かつ、軸
   １３を駆動する両円板２０が同期回転せしめられる特許
   請求の範囲第４項記載のろ過装置。 ６ 内側のろ透面４が回転可能であり、かつ内側のろ退
   部４に対して偏心的に配置された軸１３を有しており、
   該軸１３は外側のろ透面３に対して同心的に支承されて
   いる特許請求の範囲第１項記載のろ過装置。