JPS591715B2 - 第一級アルコ−ルの製造方法 - Google Patents

第一級アルコ−ルの製造方法

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JPS591715B2
JPS591715B2 JP51075379A JP7537976A JPS591715B2 JP S591715 B2 JPS591715 B2 JP S591715B2 JP 51075379 A JP51075379 A JP 51075379A JP 7537976 A JP7537976 A JP 7537976A JP S591715 B2 JPS591715 B2 JP S591715B2
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butylaluminum
butene
aluminum
fraction
reaction
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エミール・トレビヨン
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Rhone Poulenc Industries SA
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はC4炭化水素溜分から、2−ブテンをそれが存
在するときに予め分離することなく、かつまた含有する
イソブテンを予め分離することなく、直鎖をもつ第一級
アルコールを得る方法に関するものである。
天然原料からのトリグリセリドは、後で水素添加される
方法で、従来から、偶数炭素原子を有する直鎖第一級ア
ルコールの主要原料であつた。
しかし、天然の脂肪物質が不足し、それに伴なつてそれ
らの価格が高くなつてきたため、この種のアルコールを
特に石油から得られる物質から合成する方法が開発され
るようになつてきた。例えば、カール チーグラー(K
arlZiegler)によつてなされた研究の結果と
して、エチレンとトリエチルアルミニウムとから合成す
る方法が用いられてきた。その方法は次の段階を含んで
いる:フランス特許第1148930号によつてエチレ
ンをアルミニウム及び水素と反応させることによる、ト
リエチルアルミニウムの製造:ーいわゆる成長反応によ
つてエチレンをトリエチルアルミニウム上に固定し、望
むならば炭素原子数についての分布の最高値が10乃至
14個に集中するような統計的分布をもつ鎖長をもつア
ルキルアルミニウムを生成させる;このアルキルアルミ
ニウムを酸素含有ガスでアルコレートへ酸化し、そして
このアルコレートをアルコール混合物へ加水分解し、用
途に応じて分離する(フランス特許第1134907号
)。
フランス特許第1134878号(カール チーグラ一
ら)に記載されているもう一つの方法は得られたトリエ
チルアルミニウムをいわゆる置換(Displacem
ent)反応に利用する方法で、それによつてイソブチ
ル基が置換され、イソプテンがエチレンによつてトリイ
ソブチルアルミニウムから遊離される。上記過程にある
ようなエチレンとの成長反応、酸化及び加水分解の後に
、直鎖アルコールが得られる。しかし、トリイソブチル
アルミニウムは直鎖アルコールを製造する観点からは、
エチレンとの鎖長延長反応に対する出発物質として直接
に用いることはできない。
何故ならば、鎖中にイソブチル基が入ると分枝構造をも
たらすからである(フランス特許第1243143号)
。従来の技術に於ける通り、1−ブテンのような他の直
鎖α−オレフインが、エチレンとの鎖長延長反応に対す
る出発物質を形成するトリアルキルアルミニウムをつく
るための原料物質として用いられてもよい。
しかし、これはイソブテン及び2ープテンのような分枝
状異性体または内部二重結合を全く含まないα−オレフ
インを利用することを意味している。さらに、これらの
純α−オレフインは多くの化学的用途としての需要が増
大してきているためにますます不足する傾向にある。こ
れは大きな欠点である。本発明は、供給が豊富でありこ
れまでは需要がほとんどなかつた原料、すなわちクラツ
キング法のような各種の精製技術操作から得られるC4
炭化水素溜分を用いることによつて、上述の欠点を補う
ことを目的とするものである。
この溜分はイソブテン、1−ブテン、2−ブテン及びイ
ソブタンの混合物を含んでもいて、1−ブテンを予め分
離しておく必要は全くない。このことは本質的に直鎖の
脂肪族アルコールの製造に用いられる炭化水素溜分の価
値を増しそれによつて、現在はこの溜分は安価な工業用
または家庭用の燃料として使用されているが、それらを
製造することの有用性を増すことになる。C4炭化水素
溜分を用いるもう一つの実質的利点は、高圧あるいはガ
スパイプラインの建設を必要とするエチレンの場合より
も取扱が容易な液体状態で輸送できることである。この
ような溜分を既知の作業条件すなわち水素とアルミニウ
ムとの存在下で例えば80−220℃及び20乃至25
0バールの圧力下でブチルアルミニウムへ直接に転化さ
せると、従来は、ブチルアルミニウム異性体の混合物を
生成し、これらには第一級ブチル基の他にイソブチル基
及び第二級ブチル基が含有されるが、これらはその後の
エチレン固定による直鎖誘導体の製造にとつて不適当な
ものである。本発明の方法は、C4溜分中の1−ブテン
を使用できるようにすることのほかに、2−ブテンが存
在するときにはその大部分をn−トリ−ブチルアルミニ
ウムに転化することを可能にする。
このことはC4原料物質の利用を一層完全にすることを
意味する。本発明により、本出願人は実質的にすべてが
直鎖をもち、分子の分布が炭素原子数について8乃至1
6個好ましくは10乃至14個の所に一つの最高値をも
ち、その両側に分布をしているような第一級アルコール
を製造する方法を実際に完成した。
この方法はn−トリ−ブチルアルミニウムを製造し、エ
チレンを平均鎖長C8乃至Cl6になる迄トリブチルア
ルミニウム上に固定し、次に酸素含有ガスで酸化し、脂
肪族第一級アルコールの混合物中で加水分解する諸工程
からなり、C4炭化水素溜分を活性アルミニウム及び水
素と反応させ、然も該溜分はO乃至95重量%の1−ブ
テン、075重量%の2−ブテン、(ただし1−ブテン
と2−ブテンとの合計が少なくとも15重量%である)
、4乃至70重量%のイソブテン、及びO乃至66重量
%のブタンとイソプタンを含んでおり、それによつてブ
チルアルミニウムの混合物から本質的になる混合有機ア
ルミニウム化合物(以後は混合ブチルアルミニウムとも
呼ぶ)を生成させ(式中alは結合状態にあるアルミニ
ウムの1/3グラム原子を表わす)、然もこの操作中存
在するジブチルアルミニウム モノハイドライドの濃度
を20乃至80モル%に調節し、そして有機アルミニウ
ム化合物を次に、イソブチル基及び恐らくは第二級ブチ
ル基が、15乃至95重量%の1−ブテン、O乃至75
重量%の2−ブテン、4乃至75重量%のイソブテン及
びO乃至66重量%のブタンとイソブタンから成るC4
炭化水素溜分中の1−ブテンによつて置換される反応に
かけ、然もその反応を直列に配置した少くとも2個の反
応帯中で一方のブチルアルミニウム異性体からなる上記
混合物と、他方のC4炭化水素溜分を向流状に供給しな
がら行うことを特徴とする方法である。置換反応帯の数
は色々変えることができる。
それは採用する技術的な対策に依存する。なかんずく、
オートクレーブあるいは気泡用の皿が用いられている。
目安としては、反応帯の数は5、10、あるいは事際3
0個にも達することがあり、それ以上でもよい。上で述
べた通り、本発明で用いることができる炭素原料は、ク
ラツキングあるいは任意の石油化学操作により、好まし
くはブタジエン抽出後に得られるC4炭化水素溜分であ
る。
この種の分離は、選択的溶剤による抽出によつて通常実
施され、ブタジエンの価値が大きいためにC4炭化水素
の生産全体に対して一般的に適用されている。用いられ
るC4溜分中のブタジエンの許容できる含有量として、
重量で0.5%より少ないのが好ましい。なぜなら多官
能性有機アルミニウム化合物、即ち二重結合を有するも
の及び(又は)適用した工程中で一つの同じ分子に2個
以上のアルミニウム原子が結合したものが形成されるか
らである。ブタジエンの割合がこの値をこえる場合には
、選択的抽出、銅錯塩の形での吸収、マレイン酸との反
応、及び好ましくはブテンへの選択的水添のような任意
の既知の方法によつて除去すべきである。液状ポリイソ
ブテンを製造した時に生ずる流出物のような極めてわず
かなイソブテン例えば重量で4乃至10%のイソブテン
を含むC4溜分を使用することも可能であり、ある場合
には有利である。そのような製造方法の場合には、全C
4溜分は塩化アルミニウムのような重合剤で処理する。
このイソプテンの一部はそのまま残るが、一般には少く
とも4重量%のその炭化水素が流出ガス中に残留する。
本発明の本質的目的はブテン−ブタン粗溜分の直接的利
用であるが、或る成分が化学的操作あるいは物理的分離
(就中蒸溜または選択的抽出)により多かれ少なかれ完
全に除かれた溜分を使用することは、、本発明の領域を
こえるものではない。
イソブチル基が置換される置換反応に対して使用される
C4炭化水素溜分は、最終的には重量で次の好ましい組
成をもち、1−ブテン/イソブテンの重量比が0.4乃
至17/1である。
上で規定したC4炭化水素溜分とアルミニウムと水素か
ら好ましくは120乃至200℃の温度および80乃至
150バールの圧力で形成される混合ブチルアルミニウ
ムは本質的に次のものからなる:1−ブテンから直接的
に、そして2−ブテンからは間接的に2−ブテンの1−
ブテン−の異性化後、あるいは第二級ブチルアルミニウ
ムからn−ブチルアルミニウム−の異性化によつて誘導
されたn−ブチルアルミニウム:2−ブテンから直接的
に誘導された第2級ブチルアルミニウム:およびイソブ
テンから誘導されたイソブチルアルミニウム。
ブチルアルミニウムはトリブチルアルミニウムA1(C
4H9)3型のもの及び(または)ジブチルアルミニウ
ムモノハイドライドAIH(C4H9)2型のものであ
つてもよい。
活性アルミニウム、すなわち酸化物及び(または)硫化
物の保護表面層を除いたアルミニウムは既知の任意の方
法により、例えばフランス特許第1313863号によ
る化学的方法によるか、反応媒体中にアルカリ金属のジ
アルキルアルミネートを導入することによるか、あるい
は機械的研磨のような物理的方法によつて得られる。
反応剤は全体を機械的に攪拌することによるか、或はさ
らに良い方法として、ガス相を循環させることによつて
接触させ、3相すなわち、ガス、液体及び固体を互によ
く接触できるようにする。混合ブチルアルミニウムは、
その目的のための既知の任意の型の反応器の中で形成さ
れてもよいが、[アルキルアルミニウム製造のための方
法及び装置]のという表題の本出願人によるフランス特
許出願第75.20254号に記載の型の装置を用いる
ことが特に有利である。
この装置では反応器中の液相は反応器本体に特別にとり
つけた傾潟帯でとり出される。1−ブテンの2−ブテン
−の異性化、ブテンの水添、及び分枝状オクチルアルミ
ニウムを生ずるブチルアルミニウム上へのブテンの固定
、の副反応を避けるためには、反応器中に存在する有機
アルミニウム化合物中のジブチルアルミニウムモノハイ
ドライドの濃度は20乃至80モル%、好ましくは30
乃至65%の範囲の最適値に保たれるべきである。
有機アルミニウム化合物中のモノハイドライドが20%
の下の限界値より低いと副反応が急速にすすむ傾向があ
り、一方、80%より高いと、本方法のこの段階の生成
率がかなり減少する。
反応液相の頻繁な試料採取により測定されるモノハイド
ライドの割合は、モノハイドライド濃度が増加する傾向
をもつ場合にはC4流量割合を増加することにより、そ
して反対の割合には減らすことによつて上記定義の範囲
内に保持する。この濃度に対して規定した値は、C4溜
分中の1−ブテンの割合と共に大きくなり、反応温度の
上昇と共に大きくなる。例えば40乃至70%の1−ブ
テンを含むC4溜分を用い、140乃至160℃の温度
で操作する場合、モノハイドライドの割合は好ましくは
50乃至65モル%に調節されるべきである。
同じ溜分を用い、120乃至140℃の間で操作する場
合には、その割合は好ましくは30乃至50モル%の間
に調節されるべきである。20乃至60%の2−ブテン
と10%より少い1−ブテンを含むC4溜分を用い、1
50乃至190℃の温度で操作する場合には、モノハイ
ドライドの割合は好ましくは50乃至60モル%の値に
調節されるべきである。
本発明のもう一つの特徴は、すぐ上で述べた方法によつ
て得られた混合有機アルミニウム化合物を次に、直列に
配置された少なくとも二つの反応帯で、一方のブチルア
ルミニウム異性体混合物に対し他方のC4溜分を向流状
に供給しながらC4溜分中の1−ブテンによつてイソブ
チル基及び第2級ブチル基を置換する反応にかけること
である。
実質上純粋なn−トリブチルアルミニウム、すなわち、
純度が95重量%を超え、好ましくは少くとも97重量
%のトリブチルアルミニウムを、無視できない割合或は
多量のイソブテン及び屡々2−ブテンを含むC4溜分か
らこのようにして得ることができることが実際に意外に
も発見されたのである。本発明によれば、一連の置換反
応帯の温度が120乃至180℃、好ましくは130乃
至160℃であることが適切である。
一つの特定の具体例として、n−トリブチルアルミニウ
ムの出口前の最後の反応帯の温度は、残留するジブチル
アルミニウムモノハイドライドのトリブチルアルミニウ
ムへの転換を促進するよう、80乃至110℃の間の値
へ低下されている。
反応の平衡(C4H,)2A1H+CH2=CHCH2
−CH3==寸(C4H9)3A1は実際には比較的低
温でも右へ移行するが、しかし反応速度は80℃から許
容できるようになる。本発明による一連の置換反応帯の
中の圧力は1乃至50バール(絶対値)及び好ましくは
2乃至20バール(絶対値)である。
圧縮C4溜分を注入することによつて得られる過大な圧
力によつて、主にブチルアルミニウムから成る液相中へ
のブテン類の溶解が促進され、従つて本発明の方法によ
る生成速度が増大する効果が得られる。n−トリブチル
アルミニウムのための出口の前の最後の反応帯の中の圧
力は、他の反応帯中の圧力より低くてもよい。一連の置
換反応帯の中でのブチルアルミニウム液相の平均滞溜時
間は温度、圧力、及び用いられるC4溜分の組成に依存
する。
一応の指針として、この時間は一般的には0.1乃至3
0時間であり、最も頻繁には0.2乃至3時間である。
本発明の一つの具体例として、ブチルアルミニウムの混
合物が形成される工程と、イソブチル及び第2級ブチル
基が置換される工程には、新しくC4溜分が直接に供給
され、これらの溜分は同じものでも、あるいは相互に異
なるものであつてもよい。
混合ブチルアルミニウムが形成される工程では、1−ブ
テン及び(または)一部の2−ブテンはn−ブチルアル
ミニウム−転換され、その間2−ブテンの他の部分は第
2級ブチルアルミニウムへ転換される。一方置換工程で
は、結合状態一第2級ブチルアルミニウム一から遊離状
態へもどつた2−ブテンは使用されず、1−ブテンのみ
がn−ブチルアルミニウムを形成するために用いられる
本発明のもう一つの具体例では、置換工程のみ!に新し
いC4溜分が供給され、一方、ブチルアルミニウムの混
合物(混合状ブチルアルミニウム)が形成される工程に
は置換反応工程から生ずる1ブテソが事実上消費された
C4流出物が供給される。
回路中にイソブテンが蓄積するのをさけるために、C4
溜分中のその異性体の濃度が大きい場合には、1−ブテ
ンが消費されたC4溜分を混合ブチルアルミニウム形成
工程へ送る前に、イソブテンの=部を予備的に分離する
手段として、蒸溜段階を挿入することが必要であろう。
このブチ Jルアルミニウム合成の際に、2−ブテンの
大部分はn−ブチルアルミニウムに転化する。2−ブテ
ンから同時に少量形成される第2級ブチルアルミニウム
は、次の段階へ移されて2−ブテンを遊離するが、この
2−ブテンは循環され、1−ブテン lの消費されたC
4溜分の流れと一緒に混合ブチルアルミニウムを製造す
るのに使用される。
本発明によるn−トリブチルアルミニウムは最後の置換
帯を出ると、例えばカールチークラ一によるフランス特
許第1066167号及び第1273795号に記載さ
れているような既知の方法によつて、エチレンとの成長
反応にかけられる。
この反応は30乃至300バールの圧力で実施され、最
も望ましい範囲は100乃至200バールである。反応
速度は主に温度によつて支配される。使用される装置が
反応熱を放散できるようになつているならば高温が望ま
しい。何故ならば迅速な反応を行うことできるからであ
る。適当な温度の範囲は80乃至200℃である。11
0℃より低いと反応は数時間を要し、一方、適当な反応
速度は官状反応器中で120乃至170℃で得られ、官
状反応官は建設が容易で加熱条件は容易に調節できる。
この方法の次の工程は、前の工程から生ずる直鎖アルキ
ルアルミニウムを、空気またぱ酸素と不活性ガスとの混
合ガスのような酸素含有ガスによつて酸化することから
なる。
純酸素も同じように使用されてよい。この反応は約半分
の理論的酸素が固定されてしまうまで極めて激しく行わ
れるので、酸素はその分圧を制限するかあるいはガス相
を窒素のような不活性ガスで稀釈することによつて、か
なりおだやかに始まるように反応媒体へ添加せねばなら
ない。
酸素の残りの半分の固定はそれほど激しくないので、酸
素濃度を徐々に増すことが有利であり、酸素の分圧は約
10バール(絶対値)にもつてきてもよい。脂肪族また
は芳香族炭化水素のような不活性溶剤の中で、特にフラ
ンス特許第1315743号に記載されているようなC
4脂肪族炭化水素の混合物の中で、酸化を実施するのが
有利である。
トリアルキルアルミニウムをアルコレートへ完全に酸化
するのに適した一つの具体例として、フランス特許第1
389504号に記載された方法が適用される。この方
法では、酸化は、酸化度が反応物質の平均酸化度より低
いアルキルアルミニウムが少量存在する状態で終りにす
る。酸化反応に用いられる温度範囲は−10乃至140
℃好ましくは20乃至60℃である。
アルコレートの直鎖第一級アルコールへの加水分解は、
水を含む反応剤を用い任意の概知の方法によつて実施さ
れる。実質上中性の強酸性媒体あるいは強アルカリ性媒
体の中で操作することによつて、アルミナ、アルミニウ
ム塩あるいはアルカリ金属アルミン酸塩が副生成物とし
て得られる。本発明はほとんどすべてが直鎖をもつ第1
級アルコールの混合物を包括しており、その混合物中で
は分子の割合は炭素原子数8乃至16個好ましくは10
乃至14個に最大値の中心があり、その両側に分布して
いる分布状態をしており、特徴とするところは、メチル
基によつて分枝された鎖をもつ分子を0.01乃至4%
含有すること及び(または)上述の工程によつて得られ
るものの性質をもつことである。本発明はまた第一級ア
ルコールのこれら混合物の蒸溜生成物も包括している。
本発明はまたこれらの本質的に直鎖状の第1級アルコー
ルの用法、より具体的には洗剤、可塑剤、並びに油及び
化粧品のための添加剤の領域で使用することも包括して
いる。洗剤として用いる場合には、本発明による第1級
アルコールの混合物から例えば10乃至18個の炭素原
子をもちかつ平均14個の炭素原子をもつアルコールを
含む蒸溜溜分を採取してもよい。
これらは任意の既知の方法によりアルコキシル化、特に
ポリエトキシル化にかけ、そして得られた生成物を通常
の方法で洗剤組成物中に配合してもよい。これらのアル
コールはまた液体または固体の洗剤組成物、ジャンプ一
及び他の界面活性剤組成物に使用するための硫酸塩及び
対応するエトキシ硫酸塩を得るのに適している。アルキ
ルエトキシレートを製造する場合には、縮合物は一般的
には5乃至50個のエトキシ繰返し単位を包み、そして
その後の硫酸塩化の場合には、縮合物は一般的には平均
1乃至5個のエトキシ繰返し単位を含んでいる。
本発明による第1級アルコールから調製された界面活性
剤は、他の既知の非イオン性、アニオン性、カチオン性
及び両性の界面活性剤;燐酸塩及び(または)ポリ燐酸
塩、珪酸塩及び隠蔽剤のようなビルダ一;過塩(Per
salt)、無機及び(または)有機パーオキサイドの
ような標白剤:セルローズ誘導品(カルボキシメチルセ
ルロース)またはポリアクリレート、可溶性ポリエステ
ル及びポリビニルピロリドンのような合成有機ポリマー
のような再沈着防止剤:酵素:光学的白色化剤;染料;
及び香料;から選択された一種以上の成分と共に用いら
れてもよい。
典型的な洗剤組成物は次の一般配合から得られる;可塑
剤として用いる場合には、本発明の第1級アルコールは
一般的には一官能性または多官能性の酸例えばフタール
酸または無水フタール酸によつてエステル化してジアル
キルフタレートにする。
潤滑油用添加剤としての用途に関する場合、剪断抵抗が
ありかつ良好な粘度係数をもつ有機ポリマーを用いる問
題がある。これらのポリマーはしばしば本発明による第
1級アルコールのポリアクリレートである。本発明の方
法をさらに説明するために、以下の記述では3つの附属
図面を参照する。
第1図に於て、ブチルアルミニウムは1,2,3・・・
・・・・・・n、の順序で反応器の間を循環し、一方、
C4炭化水素は反対順n、・・・−・・・3,2,1で
循環する。
反応器1に入るブチルアルミニウム異性体の混合物をか
くして極めて僅かの1−ブテンと比較的多量のイソブテ
ン及び2−ブテンとを含むガスに出会う。逆に最後の反
応器nに於けるブチルアルミニウムは最大量の1−ブテ
ンを含む新しいC4溜分と出会う。一組の置換反応器は
実際には機械的攪拌器をとりつけた一連の別々のオート
クレーブの形態をとつていてもよく、それらの間でガス
は入口に於ける過大な圧力によつて最終反応器nへ循環
され、そして液体はガス流と向流的に一つの反応器から
他の反応器へポンプによつて移送される。
使用可能な装置の異なる形態として、各オートクレーブ
沖でのガス一液接触は第1乃至3図には示されていない
管及び(または)有孔板によつて底部からガスを入れる
ことによつて達成される。
同じく第1乃至3図には示されていないが他の可能な置
換反応器の具体例では、大量の液を保持する型の気泡用
の皿を有する塔を含み、この中では液は重力によつて循
環する。第2図に於て、トリブチルアルミニウムとジブ
チルアルミニウムのモノハイドライドの形態にあるブチ
ルアルミニウム異性体混合物である混合ブチルアルミニ
ウムをつくるための反応11には、水素12、活性アル
ミニウム13及びC4炭化水素14が連続的に供給され
る。
混合ブチルアルミニウムと飽和化合物濃度の高くなつた
C4炭化水素は15に於て連続的に抜き出される。これ
らの炭化水素はブタン分とイソブタン分とが多くなつた
溜分17の形態で蒸溜装置16で分離され、一方、混合
ブチルアルミニウム18は置換反応器20の糸の中へ送
られる。置換反応器の糸中で、混合ブチルアルミニウム
は21から向流的に注入されるC4炭化水素溜分と反応
する。
これにより一方では1−ブテンが消費されたC4溜分流
出液22が得られ、他方ではn−トリブチルアルミニウ
ム23が得られる。第3図では、混合ブチルアルミニウ
ムをつくる反応器31に水素32、活性アルミニウム3
3、及び蒸溜塔45を経て置換反応器系40から生成す
る2−ブテン分の多くなつたC4炭化水素34が連続的
に供給される。混合ブチルアルミニウムと飽和化合物分
が多くなつたC4炭化水素とは連続的に35により抜き
出される。これらの炭化水素は蒸溜装置36でブタンと
イソブタンとが多くなつた溜分37の形態で混合ブチル
アルミニウムから分離され、一方、混合ブチルアルミニ
ウム38は置換反応器系40の中へ送られる。
置換反応器の系中で、混合ブチルアルミニウムは41か
ら向流的に注入されるC4炭化水素溜分と反応して、一
方ではn−トリブチルアルミニウム43を、他方では1
−ブテンが消費されたC4炭化水素の流出液42が生ず
る。
この流出液はかなりの割合の2−ブテンを含み、その多
くは混合ブチルアルミニウムを合成するための反応器3
1へ循環することによつてn−ブチルアルミニウム−転
換される。しかし、回路中にイソプテンが蓄積するのを
回避するために炭化水素流42を蒸溜塔45へ送り、こ
こでイソブテン分の多くなつた溜分46を塔頂から除き
、2−ブテン分の多くなつた溜分34を塔底からとり出
して反応器31へ再循環する。以下の実施例は単に本発
明を説明するためにのみ提供されているもので、何ら本
発明をそれに制約するものではない。
特記しないかぎり、その中の量及び%は重量で示されて
いる。実施例 1 第2図に概略的に示した工程を用いて、ブチルアルミニ
ウム異性体の混合物から本質的に成り立つ有機アルミニ
ウム化合物をつくつた。
これは反応器11中で実施し、このなかで、13で供給
される活性アルミニウムを12から供給される水素及び
14から供給された石油熱分解で得られた炭化水素溜分
と反応させる。その溜分は次の組成をもつていた:1−
ブテン:53.9%、2−ブテン:28,6%、イソブ
テンリ7.2%、ブタン:8.7%、イソブタン:1,
5%、ブタジエン:0.05%反応は鋼製反応器中に於
て140℃で120バールの圧力で実施した。
適切な形の撹拌により固体アルミニウム、液体ブチルア
ルミニウム及びガス状水素によつて本質的に代表される
三相の間の接触を維持できるようにした。ブチルアルミ
ニウム合成用反応器の中に連続的に注入された反応剤の
割合は毎時次の通りである:アルミニウム:104部、
水素:13部、C4溜分:656部反応剤が導人される
速度は、ジブチルアルミニウムモノハイドライド(これ
はイソキノリンによるキレート滴定によつて測定される
)の分子割合を流出物18中の混合ブチルアルミニウム
の中で56%に維持するように調節する。
反応器の出口に於て、C4炭化水素と混合ブチルアルミ
ニウムとの混合物を15で捕集する。
この混合物を16で分離して18の混合ブチルアルミニ
ウム635部と17の次の組成のC4炭化水素136部
が得られた:1−ブテン:4.4%、2−ブテン:15
.5%、イソブテン:2.9%、ブタン+イソブタンリ
JモV.2%、81%のn−ブチル基、11%の第2級ブ
チル基、及び8%のイソブチル基を含むこの混合ブチル
アルミニウムを、未反応固体不純物を沢過し去つた後に
置換反応器系20の中へ送る。
第1図に示されている反応器系でn−4とし、4個の同
等の鋼製オートクレーブの一系列から成り立つものを使
用した。
それらの中の各々は機械的内部攪拌器を備え、ガスと液
相との間の良好な接触が達成できるようにしてある。温
度はオートクレーブの二重壁内部に熱油を循環させるこ
とによつて所望の値に保持された,1,2及び3では1
50℃、4のオートクレープでは100℃である。ガス
は入口に於ける過大な出力によつてオートクレーブ4へ
循環され、4,3,2、及び1のオートクレーブで順次
反応させられた後、反応器1から6にある膨脹バルブを
経て外へ出る。
このようにして毎時460部のC4溜分が反応器4の中
に5から10バール(絶対値)の圧力で注入された。そ
の溜分は次の組成をもつていた:1−ブテン″:53.
9%、2−ブテン:28.6%、イソブテンリ7.2%
、ブタン:8.7%、イソブタン:1.5%、ブタジエ
ン:0.05%ガス循環に基づく圧力損失は充分小さく
、オートクレーブ1中の圧力は少くとも9バール(絶対
値)であつた。
毎時339部の流速では、出口6で回収されるC4溜分
は次の組成をもつていた:1−ブテンリ7.7%、2−
ブテン:59.9%、イソブタン:18.6%、ブタン
+イソブタン:13.9%、計量ポンプによつて毎時6
35部の速度でオートクレーブ1の中に7から連続的に
注入された混合ブチルアルミニウムは、供給量調節ポン
プによつてオートクレーブ2,3、及び4へ移送され、
C4溜分と反応する。
実質上純粋なn− トリブチルアルミニウムを含む反応
器4の中の液体は8から毎時756部の速度で抜き出さ
れた。
その組成は次の通りである: n−ブチルアルミニウム:97.4%、イソブチルアル
ミニウム:1.5%、主として2−エチルヘキシルアル
ミニウムから成る高級アルキルアルミニウム:1.1%
、分子の99%はトリアルキルアルミニウムから成り、
1%はジアルキルアルミニウムのモノハイドライドから
成つていた。
各オートクレーブ中でのブチルアルミニウムの平均滞留
時間は20分であり、置換反応器系全体に対しては80
分であつた。
置換反応で得られたn−トリブチルアルミニウムは次に
、外部二重ジャケツトの中に油を循環させることによつ
て140℃に保持された管状反応器の中で130バール
の圧力でエチレンと反応させることにより、鎖長延長反
応にかけた。
過剰のエチレンを大気圧で膨脹させたとき、炭素原子数
11.4個に相当した平均鎖長をもつアルキルアルミニ
ウム2150部が得られた。
このアルキルアルミニウムを2150部の無水トルエン
に溶かし、空気流で4『Cの温度で大気圧で酸化した。
10%の硫酸水溶液で加水分解し、水と炭化水素を分離
すると、1830部(理論収率の88%)のアルコール
混合物が得られた。
鎖長の函数としてのその分布は次の通りである:C4:
1%、C6:5%、C8:12%、ClO:18%、C
l2:20%、Cl4:17%、Cl6:12%、C,
8:7%、C2O以上:8%これらのユどルコールは直
鎖第1級アルコールを98,5%含んでいた。
比較試験1 実施例1の場合と同じく、実施例1で与えられた組成の
C4溜分を活性アルミニウム及び水素と反応させた。
同一の圧力及び温度条件で同じ装置が用いられたが、但
し反応剤を入れる速度は、反応器から抜き出される混合
ブチルアルミニウム中のジアルキルアルミニウムモノハ
イドラ・イドの分子割合が56%モル%でなくて15モ
ル%に保たれるように調節した。毎時反応器に連続的に
注入される反応剤の割合は次の通りである:アルミニウ
ム:112部、水素:26部、C4溜分:1196部。
反応器の出口で、膨脹後、次の組成のC4溜分500部
が捕集された:1:ブテン:0.8%、2−ブテン:2
.4%、イソブテン:0.6%、ブタン+イソブタン:
96.2%、得られた混合ブチルアルミニウム832部
は、70%のn−ブチル基、9%の第2級ブチル基、8
%のイソブチル基、及び13%の本質的に2−エチルヘ
キシル基であるC8分枝基から成つていた。
実施例1との比較によつて、モノハイドライド含量の低
下がまず第一にはC4炭化水素の利用度低下につながつ
たことが判る。
何故ならば、ブテン及びイソブテンの転化からの全収率
が実施例1の88%から本試験の58%になつたからで
ある。第二には、分枝状C8基をもつアルキルアルミニ
ウムの形成は、実施例1ではこの段階で1%より少ない
のに対し、13%になつた。不純な混合ブチルアルミニ
ウムを既述の組成の新しいC4溜分360部と一緒に、
実施例1の場合と同じ置換反応器系に通した。
380部の流出液が捕集され、次の成分を含んでいた:
3.8%の1−ブテン、51.9%の2−ブテン、22
%のイソブテン、10.4%のブテン及びイソブテン、
11.9%の本質的に2−エチル1−ヘキセンである分
枝状C8炭化水素。
次の組成をもつ粗n−トリブチルアルミニウム846部
も得られた:n−ブチルアルミニウム:93.1%、イ
ソブチルアルミニウム:0.7%、本質上2−エチルヘ
キシルアルミニウムである分枝状オクチルアルミニウム
:6.2%oこのトリブチルアルミニウムは分枝鎖をも
つ化合物によつてあまりにも強く(全部で6.9%)汚
染されていて、本発明の方法による直鎖アルコールをつ
くるのに用いることはできない。
実施例1の場合と同じく転化を続けると、アルコール混
合物は分枝鎖分子5.8%を含むアルコール混合物が最
終的に得られた。このことは天産の脂肪族アルコールの
普通の用途、例えば生物分解性洗剤の製造の如き用途に
対して役に立たないものにしている。比較試験2 活性アルミニウム、水素及びC4溜分を実施例1と同じ
条件下で反応させたが、ただし反応剤を入れる速度は、
抜き出される混合ブチルアルミニウムの中のジアルキル
アルミニウムモノハイドライドの分子濃度が85%に保
たれるように調節した。
混合ブチルアルミニウムを形成させるこの方法は非常に
おそくなり、実施例1の条件下での771部から191
部に落ちることが見出された。
このような生産性の低下は工業的方法の開発にとつて極
めて重きな欠点である。実施例 2 添付図面第3図に概略的に示した反応系を用いて、本質
的にはブチルアルミニウム異性体の混合物から成る有機
アルミニウム化合物がまず製造した。
これは反応器31中で実施し、33の活性アルミニウム
、32の水素、および34の循環C4炭化水素溜分を反
応器に供給した。この溜分は置換反応器系40から蒸溜
塔45を経てくるものであり、それについては本実施例
で後で述べる。このC4溜分の組成は次の通りである:
1−ブテン:2.3%、2−ブテン:51,7%、イソ
ブテン:39,7%、ブタン+イソブタン:6.5%o
反応は実施例1で使用したのと同じ銅製反応器31の中
で170℃及び120バールの圧力で実施された。
反応器中に毎時連続的に供給される反応剤の割合は次の
通りである。アルミニウム活性化剤:同じ反応器から抜
出された混合ブチルアルミニウムからつくられたナトリ
ウムジブチルアルミネートの25%溶液:12部、アル
ミニウム:93部、水素:13部、C4溜分:614部
反応剤を入れる速度は、得られる有機アルミニウム化合
物中のジブチルアルミニウム モノハイドライドの分子
割合が60%であるように調節した。
反応器の出口で、C4炭化水素と混合ブチルアルミニウ
ムとの混合物が35で捕集された。
これは36で分離されて、38の混合ブチルアルミニウ
ム565部、37の次の組成のC4炭化水素154部を
生ずる:2−ブテン:22.7%、イソブタン:15.
6%、ブタン+イソブタン:61.7%。
43%のn−ブチル基、12%の第2級ブチル基、及び
45%のイソブチル基を含むこの混合ブチルアルミニウ
ムを置換反応器系40の中へ送る。
この糸は実施例1と同じ温度と圧力の下で操作される5
個のオートクレーブ(第3図には示していない)の一系
列から成り立つていた。この置換反応器系に 1−ブテン:39,9%、2−ブテン:26.0%、イ
ソブテン:26.0%、ブタン+イソブタン:8%、ブ
タジエン:0.1%を含むC4炭化水素溜分を毎時10
00部の流速で供給した。
生成したn−トリブチルアルミニウムを反応器系から4
3によつて連続的に取り出し、97.5%のn−ブチル
アルミニウム、1.3%のイソブチルアルミニウム及び
1.1%の4個より多い炭素原子をもつ鎖をもつアルキ
ルアルミニウムを含む668部が得られた。
99%の分子はトリアルキルアルミニウムから成り、1
%はジアルキルアルミニウムのモノハイドライドから成
つていた。
1−ブテンが消費されたC4溜分897部もまた置換反
応器系から42により取り出された。
この溜分ぱ次の組成をもつていた:1−ブテン:2.8
%、2−ブテン:37.0%、イソブテン:51.3%
、ブタン+イソブタン:8,9%この溜分を気泡型の皿
を備え、9バ.−ル(絶対値)の圧力及び70℃の平均
温度で操作された蒸溜塔45の中に通過させた。
イソブテン分の多くなつZたC4溜分283部が塔頂で
分離された。この溜分は3.9%の1−ブテン、5.7
%の2−ブテン、76.3%のイソブテン、及び14.
1%のブタン+イソブタンを含んでいた。2−ブテン分
が多くなりかつ本実施例の初めに既に示した組成をもつ
C4溜分614部が蒸溜塔34の底部で得られ、混合ブ
チルアルミニウム合成用の反応器へ再循環された。
実施例1の場合と同様に、置換反応器系の出口で得られ
るn−トリブチルアルミニウムを、エチレンとの鎖長延
長反応、酸化、及び加水分解に順次かけた。
これにより、実施例1の場合のアルコール混合物と実質
的に同じ組成の直鎖アルコール混合物が得られた。実施
例 3 本実施例は本発明による第1級アルコール混合物を洗剤
の領域で利用する場合を例示するものである。
次の洗剤組成物が調製した: テスト フアブリツクス社(米国)によるこの種類の試
験のためにつくられたポリエステル―綿の織物(65−
35)の片(12×12礪)に、J.Amer−011
Chem,S0c.42、723一727(1965)
に記載の方法によつてつくられたスパングラ一 ステイ
ン(Spanglerstain)を含浸させた。
これらの片を、上述洗剤組成物の87/′溶液中に入れ
、「ターグ・オートメーターTerg−0t0mete
r」 (U.S.TestingCO.)の中で60℃
で85回/分で攪拌しながら10分間洗濯する。次にす
すぎを2回、それぞれ2分間続けて実施する。汚れの除
去は洗濯前の汚れをつけた織物の試料と比較して極めて
効果的であることが見出された。
本発明の方法にとつて、置換反応工程で反応物を向流状
に供給することは、直列に配列した少なくとも二つの反
応領域を用いることと同様、特に重要な臨界的条件であ
ることを示す比較試験を示す。例a 本発明による方法 混合したブチルアルミニウムを実施例1に記載の如くし
て調製した。
実施例1の4つの同様な銅オートクレーブ置換反応器か
らなる系を135℃で操作した(最初の三つでは150
℃、最後のものでは100℃の代り)。
その一連の置換反応器中に注入したC4炭化水素溜分で
ある供給物は、実施例1と同じ組成を有し、同じ10バ
ールの絶対圧で加圧されていた。4つのオートクレーブ
の各々中のブチルアルミニウムの平均滞留時間は63.
75分であり、置換反応器の全系については4.25時
間であつた。
生成し、取り出された液体は次の組成物をもつていた。
それら分子の98.5%はトリアルキルアルミニウムと
1.5%のジアルキルアルミニウムモノハイドライドか
らなつていた。例b 本発明外の方法 置換反応を唯一つの反応器で行なつた。
他の操作条件は上記例aの場合と同じであつた(供給速
度、温度、圧力及び全滞留時間425時間は全て同じ)
こうして生成し、取り出された液体は次の組成をもつて
いた。
それら分子の97.5%はトリアルキルアルミニウムと
2.5%のジアルキルアルミニウムモノハイドライドか
らなつていた。
単一の反応器を用いた例bでは、例aの場合よりトリ−
n−ブチルアルミニウムの純度が実質的に低く、例aが
96.4×98.5−95%であるのに対し85.1×
97.5−83%であつた。
例c本発明の範囲外 単一の置換反応器が135℃の代りに12『Cであつた
点を除き、例bと同じ条件であつた。
得られた液体は次の組成をもつていた。それら分子の9
8%はトリアルキルアルミニウムと2%のジアルキルア
ルミニウムモノハイドライドからなつていた。
トリ−n−ブチルアルミニウムの純度はわずか82.7
×98=81%でしかなかつた。
例d 本発明の範囲外 本発明の実施例1と同じ試験を行なつた。
但し置換反応段階では混合したブチルアルミニウムと1
−ブテン含有C4炭化水素留分反応物は置換反応器中に
同方向に流れる状態にして導入した。即ちそれら反応物
は一つの反応器から次の反応器へと、同じ方向へ流した
。その一連の置換反応器の出口の所で得られた液体は、
次の組成をもつていた。
それら分子の97%はトリアルキルアルミニウムと3%
のジアルキルアルミニウムモノハイドライドからなつて
いた。
トリ−n−ブチルアルミニウムの純度はわずわ86.3
×97?83.7%で、之は実施例1の97.4×99
−96.4%より驚く程低い。
例e本発明の方法の置換反応の広い温度範囲(120〜
18『C)内にあるが、好ましい範囲(130〜160
℃)の外にある下限の所の温度での反応実施例1に記載
の如く混合ブチルアルミニウムを調製した。
四つの同じ置換反応器からなる装置を、最初の三つは1
20℃で、最後の一つは100℃で操作した。
置換反応器中の反応物の全滞留時間は18時間。
置換反応器からの液体流出物は次の組成をもつていた。
それら分子の99.5%はトリアルキルアルミニウムと
0.5%のジアルキルアルミニウムモノハイドライドか
らなつていた。
約95%の純度をもつトリ−n−ブチルアルミニウムを
得るのに、120℃では18時間のかなり長い滞留時間
が必要であるが、高級アルキルアルミニウム(2.8%
)は150℃の場合(実施例1の1.1%)より多量に
形成される傾向を示すことが分る。
特公昭47−28975号明細書には13『Cより高い
とブテンの二量化反応は高級アルキルアルミニウムの量
を増大することが述べられている。
本発明では驚いたことに反対の傾向、即ち150℃では
高級アルキルアルミニウムは120℃の場合より少ない
ことが見出されている。本発明の方法の置換工程では、
反応物が向流状に供給されること及び複数の反応域を用
いることにより、計らずも高級アルキルアルミニウムの
含有量が極めて低い約95%より高い純度のトリn−ブ
チルアルミニウムを生ずることができることを結論づけ
ることができる。
例f 例eと同じ実験を遂行した。
但し120℃の置換反応器の温度は135℃(上記特公
昭4728975号の温度範囲より上)へもつていつた
。置換工程中の反応物の全滞留時間は5時間であつた。
置換反応からの液体流出物の組成は次の通りであつた。
n−ブチルアルミニウム 96.2%イソ
ブチルアルミニウム 1.3%第二級ブ
チルアルミニウム 0.7%高級アルキル
アルミニウム 1.8%それら分子の99
.5%はトリアルキルアルミニウムと0.5%のジアル
キルアルミニウムモノハイドライドからなつていた。
この場合にも135℃での高級アルキルアルミニウムの
量は、120℃で行われた例eの場合(2.8%)より
少ない。
この事は本発明で見出されていることは、特公昭47−
28975号公報で教示されていることからは予期でき
なかつたものであることを確実に示している。
【図面の簡単な説明】
第1図はある数の直列に配置された置換反応器1,2,
3・・・・・・・・・n(nは例えば10に等しい)を
示し、攪拌装置(図示せず)がガスと液体との接触を助
けるために付与されている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C_4炭化水素溜分を活性化アルミニウム及び水素
    と先ず反応させ、次いでこのようにして得られた本質的
    にブチルアルミニウムの混合物からなる有機アルミニウ
    ム化合物の混合物を1−ブテン含有C_4炭化水素によ
    る置換反応にかけることによつてトリ−n−ブチルアル
    ミニウムを製造する方法において前記ブチルアルミニウ
    ム混合物がジブチルアルミニウムモノハイドライドを2
    0〜80モル%の間にあるように調節された濃度で含み
    、前記置換反応を、少くとも2個の直列に配置された反
    応帯中で、一方の上記アルミニウム異性体混合物と他方
    の上記1−ブテン含有C_4炭化水素溜分を向流状に供
    給しながら行うことを特徴とするトリ−n−ブチルアル
    ミニウムの製造方法。 2 反応媒体の有機アルミニウム化合物中のジブチルア
    ルミニウムモノハイドライド濃度が30〜65モル%の
    範囲内に保たれることを特徴とする、特許請求の範囲第
    1項に記載の方法。 3 置換反応帯中の温度が好ましくは130〜160℃
    であることを特徴とする、特許請求の範囲第1項又は第
    2項の何れかに記載の方法。 4 置換工程のみに新しいC_4溜分が供給され、一方
    、ブチルアルミニウムの混合物(混合ブチルアルミニウ
    ム)が形成される工程には、1−ブテンが置換反応段階
    で消費されてしまつていて1−ブテンを事実上含まない
    C_4流出液が供給されることを特徴とする、特許請求
    の範囲第1項〜第3項の何れかに記載の方法。 5 1−ブテンが消費されてしまつたC_4溜分が混合
    ブチルアルミニウムが形成される工程へ送られる前に、
    イソブテンの一部を予備的に分離するために蒸溜段階が
    挿入されていることを特徴とする、特許請求の範囲第1
    項〜第3項のいずれかに記載の方法。
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