JPS5917069B2 - 防水性及び耐凍害性のある水蒸気養生軽量気泡コンクリ−ト用補修材 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は防水性及び耐凍害性のある水蒸気養生軽量気泡
コンクリート用の補修材に関する。

水蒸気養生の軽量気泡コンクリートは珪砂、珪石などの
珪酸質原料と石灰およびセメントの石灰質原料を粉砕し
たものに、水を適当な割合に混合し、次いでアルミニウ
ム等の金属粉末を加えて攪拌し、あるいは空気を混入す
る等の方法によって気泡を含有せしめたのち、凝固硬化
させ、さらにオートクレーブに移して高温高圧水蒸気養
生を行なって製造している。

このようにして製造された軽量気泡コンクリートはその
表面に多数の気孔を有し、且つ内部に存在する気孔も開
気孔が多いので比重が軽く断熱性に優れ、施工が容易で
あるが吸水性が高く、且つ欠けやすいと云う欠点をもっ
ている。

この蒸気養生軽量気泡コンクリートの欠は易さの全面的
改善方法はまだ実用化されたものがなく、施工上の整形
、補修のために補修材は必要不可欠のもので、補修材は
適量の水で混練し補修モルタルとして欠けた部分にコテ
塗りや、スプレー吹付けなどの方法で使用されている。

従来補修材としては蒸気養生軽量コンクリートの粉末、
セルロース等の増粘剤や炭酸カリウム、開基等の硬化促
進剤などの添加剤、ポルトランドセメントに適当の水を
添加したものが用いられていた。

従ってこの補修材の硬化したものは比較的大きい径の気
孔が多く吸水性が高く且つ寒冷地の使用に於ては耐凍害
性の面で劣るところがあった。

発明者等は蒸気養生軽量コンクリートの吸水性、耐凍害
性の防止について種々研究を行なって防水性及び耐凍害
性にすぐれた蒸気養生軽量気泡コンクリートを得た。

しかしながらこれらの製品も欠けやすいという欠点は特
に解消していないので、整形、補修のための補修材が必
要であるが、従来用いられている補修材を用いたのでは
、補修後の製品が水をかぶった場合には補修部分のみが
吸水しで防水性にすぐれた水蒸気養生軽量コンクリート
製品としての価値が大幅に損われ、又寒冷地で使用した
場合には補修部分に凍害が生ずる。

本発明は上記の欠点を除き、防水性のある水蒸気養生軽
量気泡コンクリートの補修に適した防水性及び耐凍害性
のある補修材を提供することを目的とするものであって
、従来の補修材とほぼ同様の圧縮強度や軽量気泡コンク
リートとの付着強度を有するものである。

この目的を達成するために本発明は従来の補修材である
蒸気養生軽量コンクリート粉末に代えて撥水剤を添加し
て製造された水蒸気養生軽量気泡コンクリートを粉砕し
たものを使用し、増粘剤や硬化促進剤などの添加剤、ポ
ルトランドセメントの他にパーライトを添加したもので
ある。

本発明による補修材は従来の補修材と同様に適当量の水
を添加混合して用いれば、こて捌きの良い補修材が得ら
れる。

そしてこて塗りあるいはスプレー吹付後、大気中で自然
乾燥、硬化させればよい。

パーライトはその粒径が５ｍｍ以下のものが好ましく、
このパーライトを主要原料の固形分中に（内割りで）１
０〜６０重量％含有させたものが防水性、耐凍害性に効
果がある。

パーライトの粒径が５籠以上のものを使用するとパーラ
イトが分離したり、あるいはこて捌きが悪くなる等の問
題があり、含有量が１０重量％以下では耐凍害性の効果
が減少し、６０重量％以上では圧縮強度が低下する。

パーライトの機能については凍結の過程で補修材に吸水
された水分がパーライトのセル内に入り、凍結による内
部応力が緩衝されるので耐凍害性が向上するものと思わ
れる。

パーライト以外の組成としては、撥水剤として例えばシ
リコーン樹脂を固形分に対し外割りで０．５〜１０重量
％添加して製造された水蒸気養生軽量気泡コンクリート
粉末（親水性試験の３０分間値で親水距離１０ｍｒＩＬ
以下のものが望ましい）を１５〜７５重量部、添加剤０
．２〜５重量部、ポルトランドセメント１５〜９０重量
部であり、これにパーライトの所定量を添加し、使用に
際してはさらに水２０〜７０重量部を加える。

本発明に用いられるパーライトとしては、黒よう行系と
真珠岩系のものがあり、この倒れか一方あるいは両者を
混合したものも使用することができるが、好ましいもの
としては黒よう行系のパーライトである。

又パーライトの代用としてシラスバルーン、ガラスバル
ーン、フライアッシュ等軽量気泡体も使用する事ができ
る。

以下実施例について説明する。

実施例 固形分に対し外割りで１重量％の撥水剤を添加して製造
した２５重量部の水蒸気養生軽量気泡コンクリート粉末
、５０重量部の白色ポルトランドセメント、１重量部の
メチルセルロース（増粘剤）、１重量部の炭酸カリウム
、粒径５ｍｍ以下のパーライトの所定量を添加混合後さ
らに水５０重量部を加えて混練して補修材をつくり、防
水性及び耐凍害性のある２５ｃｒｆＬ×２５ＣＩＩＬ×
１０ＣＩＩ′Ｌの軽量気泡コンクリート版材の上面に補
修材が１．５６ｒｒＬの厚さになるようにごて塗りし気
乾状態まで乾燥後防水性能として透水量試験（ＪＩＳＡ
６９１０）を、又補修材の軽量気泡コンクリート版材へ
の付着強度試験（ＪＩＳＡ６９０９）および圧縮強度測
定（ＪＩＳＡ１１０８）と耐凍害性測定（Ａ、Ｓ、Ｔ、
Ｍ Ｃ−６６６）を行なって従来の補修材との比較を
行なった。

結果を第１表に示す。耐凍害性は５０サイクルでスケー
リング、動的弾性率の測定を行ないスケーリング発生の
有無、動的弾性率の低下率で評価した。

第１表の結果からパーライトを１５〜５０重量％含有さ
せることにより透水量の減少、圧縮強度の上昇とともに
耐凍害性の著るしい向上が見られる。

パーライトの含有量が６０重量％以−Ｆになると透水性
能、耐凍害性にはさほど影響はないが、付着強度及び圧
縮強度が低下した。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 原料の固形分に対し、外割りで０．５〜１０重量％
   の撥水剤を添加して製造された水蒸気養生軽量気泡コン
   クリート粉末とポルトランドセメントを主要原料とする
   水蒸気養生軽量気泡コンクリート用補修材において、上
   記固形分に対し内割りで１０〜６０重量％の粒径５ｍ７
   ＩＬ以下のパーライトを含有せしめてなる防水性及び耐
   凍害性のある水蒸気養生軽量気泡コンクリート用補修材
   。