JPS5914964B2 - 電力系統の負荷追従運転方法 - Google Patents

電力系統の負荷追従運転方法

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JPS5914964B2
JPS5914964B2 JP50080823A JP8082375A JPS5914964B2 JP S5914964 B2 JPS5914964 B2 JP S5914964B2 JP 50080823 A JP50080823 A JP 50080823A JP 8082375 A JP8082375 A JP 8082375A JP S5914964 B2 JPS5914964 B2 JP S5914964B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電力系統の負荷追従運転方法に係り、特に各原
子力発電プラントの動特性に基づいて安全で安定な系統
運用が行なえる電力系統の負荷追従運転方法に関する。
電力系統の運用は、運用計画と運用制御からなる。
運用計画は負荷需要予測と発電計画が基本となり、運用
制御は電力系統の運転状態を時々刻々に制御することが
主体となる。まず負荷需要の予測であるが、通常は翌日
分を対象とし、翌日各時間の負荷の値、すなわち日間1
0負荷曲線を予測する。
予測方法はいろいろあるが、このうちの1例を説明する
。この方法は、(1)式に示すように、負荷に大きな影
響を与える要因をいくつか取り上げて、それに重み付け
した和の形で予測するものである。△ 15y(を+l )■W0+W1X1(を)+W2X2
(を)+・・・・・・+WiX1(を)+・・・・・・
+WnXn(を)(1)ここで、を :現在時点 △ y(を+l):予測時点(を+l)での系統負荷■0
の予測値x4(を):現在時点をで、予測時点(を+l
)の系統負荷△ y(を+l)と相関のある要因 W1:重み係数 ■5 要因(X1)としては、過去のいくつかの負荷デ
ータや予測時点の気漉、照度、湿度、風速の推定値など
が用いられ、各要因に対する重み付けは過去の有限な観
測期間内の実績から定めることになる。
予測精度は、他の予測方法と同程度で2〜3%前30後
である。発電計画は、翌日の負荷需要の予測結果に基づ
いて、発電プラントの運用を計画するものである。
この際考慮するのは、(ハ総運用費をできるだけ小さく
することと、(2)突然の負荷需給アンバランス35に
対処できるように出力応動性の異なる各発電プラントを
うまく組合わせて用いることである。発電プラントとし
ては、水力、火力、原子力の、q一3つがある。
水力発電プラントの特徴は、一般に運用費が安いことと
出力応答性がすぐれていることであり、この特徴を生か
して負荷の水力分担を決定することになる。原子力発電
プラントは、現在電力系統に占める割合も小さく、高効
率運転のためほマ一定負荷運転を行なつている。火力発
電プラントの負荷分担分は、日負荷曲線から水力と原子
力の分担分を差引いたものである。ところが、火力発電
プラントの場合には補修によつて運転を休止しているも
のが多く、ほかにも運転中に生じた不都合によつて休止
を要請されているものがありこれを勘案して負荷分担の
対象となるプラントを把握する。また、火力発電プラン
トの場合、起動から並列全負荷運転にはいるまでに相当
の時間を必要とし、またその起動に水力発電プラントに
比べて無視できない費用がかかるということと、系統に
並入されているプラントについては最小負荷が存在する
ということを考慮しなければならない。したがつて、並
入、解列時刻を予定しておかなければならない。負荷需
要の予測結果に基づいた経済負荷配分(ELD)予想計
算は、これらのことを考慮して行なう。次に、これにつ
いての基本的な定式化を説明する。ELD予想計算は、
原子力発電プラントが一定負荷運転を行なつているので
、水力と火力を中心に行なつている。
この場合火力発電プラントの燃料費特性と水力発電プラ
ントの貯水池の運用が問題になる。火力発電プラントの
燃料費特性は、機種によつて異なるが、定性的には大体
第1図のようになつている。図かられかるように、出力
により効率(単位時間当りの燃料費)が変化し、A点の
ように出力が小さいときよりもB点の出力の方が効率が
よく、単位KW廃たりの燃料費が少なくてすむ(直線0
aの勾配が出力Aのときの単位KW当たりの燃料費にな
る。)しかし、さらに出力が大きくなりCになると、逆
に効率が悪くなり高価につく。このように1台の発電プ
ラントだけに着目すれば、その発電プラントのもつとう
効率のよい出力で運転するのが経済的となるが;各発電
プラントがかつてにそのような値をとつたのでは、般に
出力の合計が負荷に等しくならず系統運用が成り立たな
い。また、貯水池の運用には、発電にともなつて貯水池
の水位が下がつて来るので落差が変わり、これにより水
力発電プラントの発電能力が落ちてくるという問題があ
る。これらのことを考慮して、ELD予想計算は基本的
に次のように定式化できる。(a) Psi(t)をi
番目の火力発電プラントの出力分担、PHj(t)をj
番目の水力発電プラントの出力分担、L(t)を電力系
統の総負荷需要から原子力発電プラントの分担分を差引
いた負荷需要R(t)を電力系統における損失の総量と
する。
カツコ内のtはそれぞれの量が時刻tにおける値である
ことを示す。、これから、需要バランスの条件は、Ps
,(t)+・・・・・・Psl(t)+・・・・・・+
PsO(t)+P}{,(t)+・・・+P}{j(t
)+・・・・・・+P1{1n(t)=L(t)+R(
t)・・・(2)で表わされる。
b) i番目の火力発電プラントの出力の上下限値をP
雫?X,PWlO,j番目の水〃発電プラントの出力の
上下限値をP胃Alx,p片1嘔すると、それぞれの出
力の制約は、:去(′1等:。
゛1、゛≦?S}=}:]][計・・となる。c) j
番目の水力発電プラントの水の使用速度をQ』(t)と
すると、PHl(t)は、(4)式のようにQj(t)
の関係になる。
PHl(t)−h(Qj(t) j−1,・・・,m(
4)d) j番目の水力発電プラントの考察期間Tにお
ける全使用水量QjTは、Qj(t)をT。
からT。+Tまで積分したものである。運用上QjTは
与えられるものとする。FlO+TQj(t)Dt−Q
jTj−1,・・・,m(5)TOe)系統の損失は、
(6)式のように{Ps,}{PHj}の関数である。
R(t卜R(PSl,psi・・・,Psn,pHl,
pHj,・・・,PHnl)
(6)f) (2)〜(6)式を制約条件とし、目的関
数をTO〜TO+Tの間の総火力燃料費Fとする。
i番目の火力発電プラントの出力がPsiのときの単位
時間当りの燃料費をFSl(PS!)とすれば、(7)
式のように表わせる。F−f『1{Fs,(Psl)+
・・・FSl(PSl)+゜゜゜+FSn(Psn){
Dt(7)ELD予想計算は、このFを最小にするよう
なP・Si(t),P1{1(t)を、TO−TO+T
にわたつて求めるものである(1=1,・・・ N,j
−1,・・・, m)。
先に、水力発電プラントでは発電に伴つて貯水池の水位
が下がり落差が変化するので発電能力が落めるという問
題があると述べたが、これは(4)式の関数hの形状が
時間的に変動することを意味する。
発電計画は、(a)〜(f)の定式化に基づいてELD
の予想計算を行なつた後、電力の輸送を受け持つ部分の
運用計画を立てることにより終わる。
次に運用制御では、前田こ立てられた運用計画をもとに
して当日電力系統に課せられた3つの責務、すなわち(
1)低兼な電力の供給、(2)品質のよい電力の供給、
(3)安定不断な電力の供給、を遂行する。具体的に(
1)としては、前田こ作成されたELD予想計算のオン
ライン修正を行なう。
(2)としては、電力系統の周波数を規定値に維持する
周波数制御と電力系統各所の電圧を目標値に維持する電
圧無効電力制御を行なう。また、(3)としては、電力
系統の安定な運転を確保するための信頼度制御を行なう
。以上が従来の電力系統の運用方式である。
ところで、原子力発電プラントは、先に述べたように現
在は電力系統に占める割合も小さく、高効率運転のため
にほとんど一定負荷運転を行なつているが、原子力発電
プラントの設置数が増加し、電源構成比が変化すると原
子力発電プラントと言えども負荷追従運転が要求される
ようになる。ところが、負荷追従運転を行なうようにな
ると炉出力の変化に連れてウランの核分裂により生成さ
れる中性子吸収物質例えばXel35濃度が変化し、B
WR(沸騰水型原子炉)発電プラントにおいては負荷指
令のパターンによつては操作量の制限内で炉出力を負荷
指令に追従させることができない場合が生じる。次にこ
れについて詳しく説明する。BWR発電プラントにおい
て、原子炉の出力制御は、再循環ポンプにより駆動され
る炉心流量と制御棒の操作により行なう。第2図は、こ
の関係を示す図である。図において、実線で示す曲線、
例えば曲線aは制御棒パターンを固定して炉心流量を変
化させたときの炉出力の変化を示すものであり、炉心流
量制御ラインという。また、破線で示す曲線、例えば曲
線bは再循環ポンプ速度を固定して制御棒パターンを変
化させたときの炉出力の変化を示し、制御棒制御ライン
という。次に操作量の制限について説明する。まず、燃
料棒保護のために燃料棒単位長さ当りの出力すなわち線
出力密度がKkW/Ft(炉出力にして約50%)以上
では、挿入以外制御棒の操作はほとんど許されない。
また、第2図の炉出力ー流量曲線上において、(1)原
子炉の水力学的不安定を回避するための再循埠ポンプ速
度下限、()ポンプ容量の限界である再循環ポンプ速度
上限、(l)ポンプキヤビテーシヨン防止のための運転
下限、([V)燃料棒破損防止のための制御棒引抜プロ
ツクライン(RBL)からなる4つの太線の内側で運転
するように限定されている。負荷追従運転を行なう場合
、原子力発電プラントにおいては炉出力の変更に伴なつ
て(8)式に示す動特性に従つてXel35濃度が変化
する。
繋↓?峠:{{−20x?000。}8)ここで、 時間微分記号 1 :炉内平均1135濃度(1/d) X : 〃 Xel25濃度(1/Cf!l)Φ :
〃 中性子束(1/d・s)Σf : 〃 核分
裂断面積(1/ClrL)γI,,X:1回の核分裂で
発生する135Xe135の個数(−)λI,λx:1
135,の崩壊定数(1/s)σx :Xel35の中
性子吸収断面積(d)ところで、Xel35は中性子を
吸収する性質があり、Xel35濃度が変化すると、例
えば増加すると、操作量を固定した状態では炉出力が減
少するなど炉の出力特性が変化する。
このため、中央操作室からの負荷指令に追従して炉出力
を大幅に変更しようとすると、線出力密度KkW/Ft
以上では挿入以外制御棒をほとんど操作できないという
条件の下では、負荷指令のパターンによつては第2図の
4つの太線の外側にはみ出て運転せざるを得なくなる。
これらの代表例として、再循環ポンプ速度上限に掛かる
場合と原子炉状態がRBLを越える場合がある。次にこ
れについて説明する。先ず、再循環ポンプ速度上限に掛
かる場合について説明する。負荷指令Ldとして、10
0%から55%に出力を落とし、6時間その出力を保持
した後再び100%出力に戻すような例を考える。これ
は夜間の負荷需要減少のために出力を落とすことに対応
する。初期状態としては、100%出力で平衡している
ものとする。線出力密度KkW/Ft以上では挿入以外
制御棒の操作がほとんど禁止されているので、上記の負
荷指令Ldに炉出力Qrを追従させようとすると炉心流
量のみを操作することにより対処することになる。
第3図は、この場合の炉出力Qrと炉心流量Wiの軌跡
を示したものであり、A−+B→C→D−+A−+E−
+Aのように4状態が遷移する。この軌跡を時間的な変
化としてとらえると第4図のようになる。負荷指+Ld
に従つて、炉出力Qrを100%から5501)に落と
すのは、A−+Bの状態遷移に対応する。
55%を出力を保持しようとすると第4図に示すように
Xel35濃度Xの増加による炉出力特性の変化を補償
するために炉心流量を増加させなければならず、B−+
Cの状態遷移がこれに対応する。
55%から100%に炉出力Qrを戻そうとして炉心流
量Wlを100%に増加させてもXel35濃度Xが増
加しているので炉出力Qrは約91%までしか回復せず
、負荷指令Ldと炉出力Qrとの間に約9(f)の偏差
が生じる。
これはC→Dの状態遷移に対応する。この場合、炉心流
量Wiを再循環ポンプ速度上限まで増加させないで10
0%流量をあたかも炉心流量Wiの上限のように扱つた
のは、再循環ポンプ速度を上限まで増加させても炉出力
Qrが数%位しか増加せず効果が小さく安全運転上はこ
のようにした方がいいという理由による。炉心流量Wi
を100f)に保持しているとXel35の減少により
約2時間後に炉出力Qrが100%に回復する。これは
D−+Aの状態遷移に対応する。その後100%に炉出
力を保持しようとするがXel3′5濃度Xが更に減少
して逆に炉心流量Wiを減少させなければ100%出力
を保てない。A−+Eの状態遷移がこれに対応する。こ
の遷移の途中以後は第4図に示していないが、この後X
el35濃度Xが100%出力に対応した濃度に回復す
る。これはE−+Aの状態遷移に対応する。次に、原子
炉状態がRBLを越える場合について説明する。
負荷指令Ldとして、100%から20%まで出力を落
とし、2日程その出力を保持した後再び100%出力に
戻すような例を考える。これは、週休2日制の普及で土
.日曜日の2日間に亘つて出力を落とすことに対応する
。初期状態としては、再循環ポンプ速度上限に掛かる場
合と同様100%出力で平衡しているものとする。線出
力密度KkW/Ft以上では制御棒の引抜はほとんど禁
止されているが、例外として再循環ポンプ速度下限の近
傍では制御棒の引抜がある程度許されている。このため
、上記の負荷指令Ldに炉出力Qrを追従させようとす
ると炉心流量のみにより再循環ポンプ速度下限の近傍ま
で炉出力を下げ、その後制御棒操作により2001)ま
で出力を下げてその出力を保持した後制御棒を100%
制御棒パターンになるまで引抜いて、その後炉心流量W
lにより100(f)出力に戻すことにより対処するこ
とになる。第5図は、この場合の炉出力Qrと炉心流量
Wiの軌跡を示したものであり、A−+B→C→D→E
→F→Aのように状態が遷移する。負荷指令Ldに従つ
て、まず炉出力Qrを100%から50%近くまで炉心
流量のみの操作により下げ、その後続いて再循環ポンプ
速度を下限近傍に固定したまま制御棒操作により炉出力
Qrを20%まで下げるのであるが、これはA→B−+
Cの状態遷移に対応し、遷移時間が1時間程度の例を考
えている。
20%に出力を保持しようとするとXel35濃度が過
渡的に増加し、その後20%出力平衡Xel35濃度に
向つて減少する。
このXel35濃度の変化に連れて、制御棒を引抜いた
り挿人したりしなければならない。20%から100%
に炉出力を戻すには、まず10001)制御棒パターン
になるまで制御棒を操作する。
これは、C→Dの状態遷移に対応する。また、100%
制御棒パターンとは、定常状態として炉心流量Wiが1
0001)で炉出力Qrが100%となるような制御棒
パターンのことである。B点とD点の制御棒パターンは
同じであるが、Xel35濃度が小さくなつているので
その分だけD点の方が出力が増加している。制御棒を1
00%制御棒パターンに戻した後、炉心流量のみの操作
により炉出力Qrを100(:!)まで増加させる。こ
れが、D−+Eの状態遷移に対応する。この後過渡的に
Xel35濃度が減少するので炉出力を100%に保持
しようとすると炉心流量を減少させなければならず、原
子炉状態がRBLを越えるようになる。これに対応する
のがF−+Eの状態遷移である。その後、再びXel3
5濃度が100%出力Xel35濃度に向つて増加しそ
のため炉心流量Wiを増加させるが、これはF−+Aの
状態遷移に対応する。原子炉状態がRBLを越えないよ
うにするには、制御俸を挿入すればよいが、そうすると
その後Xe濃度が増加したとき制御棒を引抜けないので
100%出力を出せなくなる。以上のことから、原子力
発電プラントに系統の負荷需要に従つてその出力を大幅
に変化させるような運転を要求するような場合は、火力
発電プラントのように静特性(第1図)に基づいて負荷
配分を決定すると、負荷指令のパターンによつては、炉
心流量の上限に掛かつて高出力において負荷指令通りに
炉出力を増加させることができなくなつたり、原子炉状
態がRBLを越えるような場合が生じる。
前者の場合は、供給予備力の減少をきたし、最悪の場合
は供給予備力がマイナスになる場合もあり得、系統の安
全運用上問題がある。また、後者の場合は、RBLを越
えないように制御棒の挿入を行なうとその後Xel35
濃度が増加したとき負荷指令通りに出力を増加させるこ
とができなくなり、前者の場合と同様の問題が生じる。
逆に制御棒を挿入しないで、高出力を保持しようとする
と原子炉状態がRBLを越えて燃料棒焼損の恐れがある
。したがつて、原子力発電プラントに電力系統の負荷需
要に従つてその出力を大幅に変化させるような運転を要
求するような場合は、上記の問題点を解決しなければな
らない。
本発明の目的は、上記した問題点を解消し5、原子力発
電プラントの運転を制限範囲内で実施できる電力系統の
安全な負荷指令を短時間に決定できる電力系統の負荷追
従運転方法を提供することにある。
本発明の特徴は、決定された負荷に基づく原子力発電所
の運転を行なつた場合におけるプラント運転制限条件を
逸脱する原子力発電所の有無を判定し、プラント運転制
限条件を逸脱する原子力発電所が存在する場合には原子
力発電所の負荷をプラント運転条件が満足されるように
修正し、原子力発電所の決定された負荷と修正された負
荷の差を他の種類の発電所に補償させることにある。
本発明の特徴は、予測した負荷需要を電力系統ノの静特
性に基づいて経済負荷配分することにより各々の発電プ
ラントに対する第1負荷をそれぞれ決定し、決定された
その第1負荷に基づく負荷追従運転後における原子力発
電プラントの運転制限範囲逸脱の有無を原子力発電プラ
ントから入力した動特性を考慮して推定することにある
第6図は、本発明の一実施例を示す。
図において、負荷指令決定システム1は、翌日の系統の
負荷需要を予測し、その予測結果に基づいてELD予想
計算を行ない翌日の系統の各発電プラントの負荷配分す
なわち負荷指令を決定し、それを負荷指令調整システム
2に与える。負荷指令調整システム2は、限子力発電プ
ラント群5の各発電プラントからの原子炉状態量に基づ
いて各原子力発電プラントのXel35濃度を推定し、
その推定値と負荷指令決定システム1により決定された
翌日の各発電プラントの負荷指令に基づいて翌日の各原
子力発電プラントの炉出力を予測し、プラント運転制限
条件内で負荷指令通りに炉出力を変更できない原子力発
電プラントがあれば、各原子力発電プラントにおいてプ
ラント運転制限条件内で負荷指令通りに炉出力を変更で
きると共に電力系統負荷の需給バランスを保持するため
に、負荷指令決定システム1により決定された翌日の電
力系統の各発電プラントの負荷指令を調整する。次に、
具体的に説明する。電力系統の負荷需要の予測には、従
来技術が利用できる。
例えば(1)式に示したように、負荷に大きな影響を与
える要因をいくつか取り上げて、それに重み付けした和
により翌日の電力系統の負荷需要の予測を行なう。また
、翌日の電力系統の負荷需要予測結果に基づいたELD
予想計算は、基本的に次のように定式化できるっ(a/
)Psi(t)をi番目の火力発電プラントの出力分担
、PHj(t)をj番目の水力発電プラントの出力分担
、PAk(t)をk番目の原子力発電プラントの出力分
担、L(t)を系統の総負荷需要、Rt)を系統におけ
る損失の総量とする。
カツコ内のtは、それぞれの量が時刻tにおける値であ
ることを示す。これから、需要バランスの条件は、Ps
l(t)+・・・+Psi(t)+・・+PsO(t)
+PHl(t)+・・・+PHj(t)+・・・+PH
町t)+PAl(t)+・・・PAk(0+・・+PA
l(t)一t)+R(t) ・・・・・・・・・・
・・(8)で表わせる。(b′) i番目の火力発電プ
ラントの出力の上下限値をP冑1X,P′i1?j番目
の水力発電プラントの出力の上下限値をP胃Aix,p
胃1jn,k番目の原子力発電プラントの出力の上下限
値をPW′1cX,P実1kr1(!:すると、それぞ
れの出力の制約は、となる。
(Cf) j番目の水力発電プラントの水の作用速度を
Qj(t)とすると、PH』(t)は、aω式のように
Qj(t)の関数になる。
PHj(t)=h(Qj(t)) j=1,・・・,M
OI(d/) j番目の水力発電プラント≠jの考察期
間Tにおける全使用水量QjTは、Q』(t)をTO(
考察開始時間)からT。
+Tまで積分したものである。運用上QjTは与えられ
るものとする。仁−4−T vtO−VJl▼′ ! 〜レ JlJ轟ア
ア1Uμy(eつ 系統の損失は、(自)式のよう
に{Psi},{PHj}, {PAk}の関数である
(fつ (8)〜(自)式を制約条件とし、目的関数を
TO〜TO+Tの間の総火力.原子力燃料費Fとする。
i番目の火力発電プラントの出力がPSiのときの単位
時間当りの燃料費をFSl(PSl),k番目の原子力
発電プラントの出力がPA,の3ときの単位時間当りの
燃料費をFAkO)Ak)とすれば、(自)式のように
表わせる。一 會..−Gr, ELD予想計算は、このFを最小にするようなPsi(
t),PHj(t),PAk(t)を、TO−TO+T
に亘つて求めるものである(1=1,・・・,N,j=
19て5m9k01ツo″yl)0(bつにおける発電
プラントの出力の上下限値には、静的特性値を与える。
また、原子力発電プラントの単位出力当りの燃料費は、
第1図に示す火力発電プラントの燃料費特性と同様プラ
ント効率に関係し出力の関数として与える。次にXel
35濃度の推定について説明する。
Xel35濃度は、直接計測することができないので、
関連する原子炉状態量に基づきモデルを用いて推定する
ことになる。関連する原子炉状態量は、炉出力Qr、制
御棒位置R、炉心流量Wiの3つがある。これらの状態
量とXel35濃度Xとの関係は、04)式で表わせる
。ここで、 添字0:基準値を表わす記号 △:基準値からの変化分を表わす記号 R:制御棒位置(NOch) Wi:炉心流量(%) 91:制御棒位置Rの変化による炉出力 Qrの変化の感度 92:炉心流量Wiの変化による炉出力 Qrの変化の感度 93.Xe135濃度Xの変化による炉出力・Qrの変
化の感度 91は、制御棒1本を1ノツチ動かした場合の感度であ
り、制御棒パターンと炉出力の関数となる。
制御棒操作シーケンスは、オフラインで決定され、オン
ラインでの修正は小幅なので、91はテーブルとして記
憶しておき、原子力発電プラントの運転データにより適
時更新する。92は、炉心流量と炉出力の関数となり、
(自)式で表ろすことができる。
式中の定数Cは、燃焼度などに依存し、設計データある
いは運転中の炉出力と炉心流量から決定できる。
93は、炉出力の関数として表わすことができ、A6)
式のようになる。
A6)式は、炉出力Qrのべき級数で近似でき、その係
数は運転データにより決定する。
Xcl35濃度は、91,92,93を用いて、A4)
式により推定する。炉出力の予測は、上で求めたXel
35濃度の推定値を基に、(8)式と(自)式を組合せ
て行なう次に、負荷指令調整システム2における各発電
プラントの負荷指令の調整について説明する。
負荷指◆の調整は、先に述べたように負荷指令決定シス
テム1により決定された各発電プラントの負荷指令に基
づき、上で説明した方法により各原子力発電プラントの
炉出力を予測し、予測の結果、再循環ポンプ速度上限に
掛かつたり、原子炉状態がRBLを越えるなどしてプラ
ント運転制限条件内で負荷指令通りに炉出力を変更でき
ない原子力発電プラントがあれば、プラント運転制限条
件内で負荷指令通りに炉出力を変更できると共に電力系
統負荷の需給バランスを保持するために行う。再循環ポ
ンプ速度上限に掛かつて高振力において負荷指令と炉出
力の間に大きな偏差が生じる場合は、(1)電力系統の
供給予備力が大きく他の発電プラントでその偏差を補償
することができれば、経済負荷配分によりそれを他の発
電プラントに分担させる、(2)供給予備力が小さく電
力系統の安全運転上問題があれば、電力系統の運用状況
に応じて低出力から高出力に早めに戻す、あるいは低出
力に落す場合の低出力レベルを高くするという原理に基
づいて負荷指令の調整を行なう。(2)において、低出
力における偏差は、(1)とは逆に経済負荷配分により
他の発電プラントの出力を下げることにより補償する。
また、原子炉状態がRBLを越える場合は、(3)系統
の供給予備力が大きいときは、制御棒挿入によりこれに
対処し、この後Xel35濃度増加による出力低下は経
済負荷配分によりそれを他の発電プラントに補償させる
、(4)供給予備力が小さく系統の安全運転上問題があ
れば、電力系統の運用状況に応じて低出力から高出力に
早めに戻す、あるいは低出力に落す場合の低出力レベル
を高くするという原理に基づいて負荷指令の調整を行な
う。低出力の補償は(2)と同様にして行なつO以上、
本発明の具体的実施例を説明したが、これにより各原子
力発電プラントにおいてプラント運転制限条件内で負荷
指令通りに炉出力を変更できると共に電力系統負荷の需
給バランスを保持できる。
第7図は、Xel35濃度を推定して各プラントへの負
荷指令を与える場合の一実施例である。
本実施例により系統の各発電プラントの負荷指令を決定
するに当り、燃料費などの静的特性に基づいて負荷指令
を決定しXel35濃度の動的ふるまいを予測し、炉出
力を予測してその結果に基づき負荷指令を調整すること
により、プラント運転制限条件内で原子力発電プラント
の出力を負荷指令に追従させることができプラントを安
全に運転できると共に電力系統負荷の需給バランスを最
適に保持して電力系統を安全に運用できる。本実施例は
、第1ステツプとして電力系統の静特性に基づく経済負
荷配分により原子力発電プラント、火力発電プラントお
よび水力発電プラントの負荷を決定しているので、それ
らの発電プラントの負荷追従運転後の電力系統における
供給予備力を大きくすることができる。
その上で、第2ステツプとしてXe濃度、すなわち原子
力発電プラントの動特性に基づいて原子力発電プラント
の運転状態を予測し、さらにこの予測結果に基づいて前
述したように原子力発電プラントの負荷を修正している
ので、原子力発電プラントの負荷の修正分を他の種類の
発電プラントにて補償させた場合でも電力系統の供給予
備力を確保することができる。従つて、電力系統の一部
の突発的な事故に対しても余裕を持つて対処でき、電力
系統を安全に運用することができる。さらに、前述した
ように第1ステツプで電力系統の静特性を考慮し、次の
第2ステツプで}京子力発電プラントの動特性を考慮し
て電力系統の各発電プラントの負荷を決定しているので
、負荷追従運転時の負荷の決定に要する時間が著しく短
縮される。
従つて、電力系統の各発電プラントに対する負荷追従運
転時の負荷を短時間で決定でき、電力系統の負荷追従運
転が容易になる。実施例では、各発電プラントの負荷指
令を決定するステツプを、各原子力発電プラントの静的
特性を考慮して決定する第1のステツプと第1のステツ
プにより決定された負荷指令に基づいて炉出力をXel
35動特性に注目して予測し、この予測結果により元の
負荷指令を再調整する第2のステツプに分けたが、静特
性と動特性を一括して扱い1つのステツプで最終的な負
荷指令を決定することもできる。
本発明によれば、原子力発電プラントの運転を制限範囲
内で実施できる電力系統の安全な負荷指令を短時間に決
定できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は火力発電プラントの燃料費特性を示す図、第2
図は炉出力と炉心流量の関係を示す図、第3図は再循環
ポンプ速度上限に掛かつて炉出力を負荷指令に追従させ
ることができない場合の原子炉状態遷移を示す図、第4
図は第3図の原子炉状態遷移をプラント状態量の時間的
変化として表した図、第5図は炉出力を負荷指令通りに
変化させたときに原子炉状態がRBLを越える場合の状
態遷移を示す図、第6図は本発明になる電力系統運用方
式の一実施例を示す図、第7図は具体的な一実施例図で
ある。 符号の説明、1・・・・・・負荷指令決定システム、2
・・・・・・負荷指令調整システム、3・・・・・・水
力発電プラント群、4・・・・・・火力発電プラント群
、5・・・・・・原子力発電プラント群。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 原子力発電プラントおよび原子力発電プラント以外
    の他の種類の発電プラントを有する電力系統の負荷需要
    を予測し、予測した負荷需要に前記電力系統を追従させ
    る運転方法において、予測した前記負荷需要を電力系統
    の静特性に基づいて経済負荷配分することによつて各々
    の前記発電プラントに対する第1負荷をそれぞれ決定し
    、決定された前記第1負荷に基づく負荷追従運転後にお
    ける原子力発電プラントの運転制限範囲逸脱の有無を、
    前記原子力発電プラントから入力した動特性を考慮して
    推定し、前記運転制限範囲を逸脱する場合には、前記原
    子力発電プラントに対する前記第1負荷を、前記運転制
    限範囲を満足する第2負荷に修正し、前記原子力発電プ
    ラントの前記第1負荷と前記第2負荷の差を経済負荷配
    分により前記他の種類の発電プラントに補償させること
    を特徴とする電力系統の負荷追従運転方法。
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