JPS5910577Y2 - 低温流体用絞り流量計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、冷凍機用の冷媒や低温液化ガスなどの低温
度に適用すると好適な低温流体用絞り流量計に関する。

一般に、流体の流量を測定する場合、流路中にベンチュ
リー管、オリフイス板、ノズルなどの絞り機構を設け、
この前後の圧力差を測定することによって流量を知る方
法はよく利用されている。

以下、オリフイス流量計を例にとって説明する。

第１図は従来の低温用オリフイス流量計の一部断面図で
あり、１は流体を流通させる内管路、２はオリフイス板
であって、内管路１内に設けられている。

内管路１の外側には外管路３が設けられている。

そして、オリフイス板２に対応する部分において、外管
路３に対して直角方向に計測管路４が設けられている。

この計測管路４の頂部には圧力測定管Ａ５、圧力測定管
Ｂ６が設けられている。

圧力測定管Ａ５には細管Ａ７が連結され、圧力測定管Ｂ
６には細管Ｂ８が連結されている。

細管Ａ７、細管Ｂ８は計測管路４内に挿入され、さらに
内管路１に連結している。

このように構威された従来の低温用オリフイス流量計で
は、内管路１の内部を低温の流体が流れた場合、オリフ
イス板２の前後に発生する流体の圧力差は計測管路４の
内部の細管Ａ７および細管Ｂ８によって外部の圧力測定
管Ａ５および圧力測定管Ｂ６に導かれて計測される。

このときの条件として、オリフイス板２の前後の流体の
温度が同一であること、また、内管路１には外管路３か
らの熱流入量が少ないことが必要とされる。

そこで、内管路１と外管路３の間の空間および計測管路
４の内部は高真空に排気したり、オリフイス板２の前後
の圧力測定用の細管Ａ７、細管Ｂ８は伝導による熱流入
量を減少させるため全長を長くする必要がある。

つまり、この長い細管Ａ７、細管Ｂ８を収納するため、
計測管路４が必要となる。

これにともない、外形寸法が大きく、取扱性の悪い低温
用オリフイス流量計となるものである。

この考案は、上記従来の欠点を除去するためになされた
もので、外形寸法が小さく、取扱性の良好な低温流体用
絞り流量計を提供することを目的とする。

以下、この考案の低温流体用絞り流量計の実施例につい
て図面に基づき説明する。

第２図はその一実施例の断面図である。

この第２図において、重複を避けるために、第１図と同
一部分には同一符号を付してその説明を省略し、第１図
とは異なる部分を重点的に述べることにする。

すなわち、この第２図において、内管路１、オノフイス
板２、外管路３、圧力測定管Ａ５、圧力測定管Ｂ６につ
いては第１図と同様であり、また、第１図における計測
管路４は省略されている。

この計測管路４を省略することにより、圧力測定管Ａ５
、圧力測定管Ｂ６は外管路３の外周面に直接取り付けら
れている。

この圧力測定管Ａ５と圧力測定管Ｂ６および内管路１と
は細管Ａ７と細管Ｂ８とによりそれぞれ連結されている
。

これらの細管Ａ７、細管Ｂ８はオリフイス板２の両側の
近傍において、内管路１に連結されているものであり、
この内管路１と外管路３との間の断熱のための真空空間
内において、細管Ａ７、細管Ｂ８が渦巻状に取り付けら
れている。

そして、この細管Ａ７、細管Ｂ８の径は第１図の場合と
同一寸法のものが使用されている。

このようにこの考案の低温流体用絞り流量計においては
、従来の低温用オリフィス流量計における２本の細管と
同一寸法の細管Ａ７、細管Ｂ８を真空空間に渦巻状に取
り付けた構造としているため、外部からの熱流入量は同
一であるが、計測管路が不要となり、外形寸法が小さく
、簡単な形状となるため、取扱性も良好である。

なお、以上の説明では、オリフィス流量計を例にしたが
、他の絞り機構、たとえばベンチュリー管、ノズルなど
にも適用できることは云うまでもない。

以上のように、この考案の低温流体用絞り流量計によれ
ば、圧力測定用の細管を断熱真空空間に渦巻状に取り付
けるようにしたので、従来のごとく、計測管路が不要と
なり、その分だけ外形寸法を小形にできる。

それにともない取扱性がよくなる利点を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の低温用オリフイス流量計の断面図、第２
図はこの考案の低温流体用絞り流量計の一実施例の構或
を示す断面図である。 １・・・・・・内管路、２・・・・・・オリフイス板、
３・・・・・・外管路、５・・・・・・圧力測定管Ａ、
６・・・・・・圧力測定管Ｂ、７・・・・・・細管Ａ、
８・・・・・・細管Ｂ０なお、図中同一符号は同一部分
または相当部分を示す。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）内部に絞り機構を設けて流体を流通させる内管路
   、この内管路と同心状に設けられ内管路との間に断熱用
   の真空空間を形威する外管路、この外管路の外周面にお
   いて上記絞り機構に対応する個所に取り付けられた１対
   の圧力測定管、この圧力測定管のそれぞれに一端が連結
   されかつ各他端が上記内管路の上記絞り機構の前と後側
   に連結されその各他端より上記絞り機構の前後の上記流
   体の圧力を上記各圧力測定管に導くとともに内管路と外
   管路との間の真空空間に渦巻状に形威された１対の細管
   を備えてなる低温流体用絞り流量計。
2. （２）絞り機構はオリフイス板を使用することを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の低温流体用絞
   り流量計。
3. （３）絞り機構はノズルを使用することを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の低温流体用紋り流量
   計。
4. （４）絞り機構はベンチュリー管を使用することを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の低温流体用
   絞り流量計。