JPS585860B2 - 耐酸性セメントの製造方法 - Google Patents

耐酸性セメントの製造方法

Info

Publication number
JPS585860B2
JPS585860B2 JP13515280A JP13515280A JPS585860B2 JP S585860 B2 JPS585860 B2 JP S585860B2 JP 13515280 A JP13515280 A JP 13515280A JP 13515280 A JP13515280 A JP 13515280A JP S585860 B2 JPS585860 B2 JP S585860B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
acid
parts
mixed
silicate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP13515280A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5761650A (en
Inventor
岡元豊重
上林英夫
須藤儀一
太田威
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chichibu Cement Co Ltd
Original Assignee
Chichibu Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chichibu Cement Co Ltd filed Critical Chichibu Cement Co Ltd
Priority to JP13515280A priority Critical patent/JPS585860B2/ja
Publication of JPS5761650A publication Critical patent/JPS5761650A/ja
Publication of JPS585860B2 publication Critical patent/JPS585860B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は各種構造材、目地材、ライニング材等として利
用し、酸類に対する耐久性、強度等の面で優れた物性を
発揮する耐酸性セメントの製造方法に関するものである
元来、機械的強度等その優れた物性と施工性、経済性の
故に建築構造物等に広く用いられているポルトランドセ
メントあるいは混合セメント等の硬化体は、セメント水
和物自体が酸に可溶性のカルシウム塩を主体としている
ため酸類に対する抵抗性は小さく、比較的抵抗性の強い
アルミナセメントにおいてもpH 4以下の酸溶液に対
してはほとんど抵抗性を示さないというのが現状である
それ故、耐酸性が要求される場所では,これら通常のセ
メントを用いることはできないため、これまで多くの研
究がなされてきており、現在では種々の耐酸材料といわ
れるものが開発されてきている。
しかし、これらの材料は、耐酸性は勿論強度等の物性が
向上するに従ってかなり高価なものになり、また適当な
価格のものは、耐酸性に劣り耐久性が小さいなどの欠点
を有し、これらはいずれも実用上充分満足のいく耐酸性
セメントを提供するには至っていないのが実状である。
すなわち耐酸性があり、また強度が高く、耐久性があり
長期にわたり使用可能で、さらには価格的にも適当であ
るというような条件を満足しうるものは見あたらないよ
うである。
このような点から本発明の目的は、従来よりケイ酸アル
カリ系耐酸セメントに用いられているケイ酸アルカリを
バインダーとして利用し、その耐酸性、耐熱性等の優れ
た特性を生かした上で耐酸性をも含めた耐久性、強度発
現性等をさらに向上させると共に、施工しやすく、しか
も汎用に耐える低価格のケイ酸アルカリ系耐酸性セメン
トを提供することである。
すなわち、本発明はケイ酸アルカリをバインダ一とする
耐酸性セメントにおいて、バインダーの一部あるいは全
量をケイ石、石英、磁器等の固体粒子表面にこれら固体
粒子とケイ酸アルカリ溶液とを充分混合した後乾燥する
ことにより被膜を形成せしめ、それを骨材、充填材ある
いは骨材のはいった複合バインダーとして用いることを
第1の將徴とし、更にケイフツ化物、リン酸塩等の硬化
促進剤とアルミナセメント、シリコンワニス等の混合材
、添加剤等のうち一種以上を混合することを特徴とする
耐酸性セメントの製造方法である。
ケイ酸アルカリ系化合物、特にケイ酸ソーダは従来より
安価な無機質バインダーとして注入グラウト材、接着剤
など各方面に汎用されているが、これにケイフツ化ソー
ダー、縮合リン酸アルミニウム塩、酢酸エチル等の硬化
促進剤さらには酸化亜鉛、アルミナセメント等の添加物
、混合剤とを組合せてケイ酸アルカリ系耐酸セメントを
得ることはすでに公知の事実である。
これら現在報告されている耐酸性セメントは、ケイ石、
石英、磁器等の骨材あるいは充填剤およびケイフツ化ソ
ーダ、縮合リン酸アルミニウム塩等の硬化促進剤、さら
にはアルミナセメント等を混合した粉末とバインダーと
してのケイ酸ソーダ溶液とを使用時に混合し施工する2
パッケージ型のものと、バインダーとして粉末ケイ酸ソ
ーダを用い使用時に水と混練するだけで使用可能な1パ
ッケージ型のものがあり、それぞれ硬化促進剤等を変え
ることにより耐酸性、耐水性、強度等の異なる種々のセ
メントが得られている。
しかし、これら従来の方法では耐酸セメントとして要求
されるすべての性質を満足することはほとんど不可能で
ある。
すなわち、耐水性を改良するためには亜鉛等の金属酸化
物を添加せねばならず、その結果として一番犬事な耐酸
性が低下する。
また強度、耐久性を改良するため骨材や充填材の粒子を
小さくしたり、ケイ酸ソーダの使用量を多くしたりする
と硬化体の乾燥収縮が大きくなってしまうというような
欠点がでてくる。
したがってその用途はもっぱら耐酸レンガやタイルの目
地用あるいはライニング材として用いられるのが大部分
で、ポルトランドセメントと同等の信頼性をもって構造
材あるいは強度を要求される場所へ使用されるには、ま
だまだ至っていないのが実状である。
そこで本発明者は耐酸性であることは勿論、耐水性、耐
久性、施工性等すべての面で優れた万能型の耐酸セメン
トを目ざして種々実験研究の結果上記のようにただ単に
必要成分を混合するだけの方法ではなく、通常骨材ある
いは充填材として大量に使用するケイ石、石英、磁器等
の固体粒子表面にバインダーとして使用するケイ酸アル
カリ溶液の一部あるいは全量、好ましくは固体粒子10
0部に対し5〜25部(固形分換算)を固体粒子と充分
に混合し乾燥することにより固体粒子表面に固体ケイ酸
アルカリの被膜を形成せしめておき、それを骨材、充填
材あるいは骨材を含有した複合バインダーとして用いる
ことにより強度、耐久性はもちろんその他の面において
も良好な物性を有する耐酸性セメントを得ることに成功
したものである。
すなわち本発明の方法によれば、第1に本セメントは前
もって固体粒子表面にケイ酸アルカリ被膜を形成させて
あり、しかもそのケイ酸アルカリと固体粒子との間には
すべに強力な結合が行なわれていること、第2には水と
の混練に際しこれら表面被膜の一部が溶解しそのままバ
インダーあるいは、バインダーとしての一部を担うこと
ができ、したがって通常の耐酸セメントの場合はケイ酸
アルカリ溶液あるいは粉末ケイ酸アルカリが水に溶解し
たものが固体粒子同志を接着しなければならないのに対
し、本方法の耐酸セメントでは骨材と骨材を接着するの
ではなく、骨材に強固に接着したケイ酸アルカリ同志の
結合を行なえばよいことになる。
そのため固体粒子との間の空隙等による未結合部分が少
なくなるとともに硬化体の組織が緻密になり結局、強度
、耐久性等良好なセメントが得られるものである。
さらにこの方法によれば、ただ単に必要材料を混合して
製造した従来の耐酸セメントに比して、同程度の流動性
を得るに要する混練水量を約2%減じることが可能とな
り、同一流動性の試料においてはより緻密な硬化体が得
られ、強度、耐久性その他の物性もさらに向上する。
この理由は骨材、充填材の表面をケイ酸アルカリ層で覆
ってしまっているため混練に際し混合する水が大量に混
合されている骨材、充填材の表面をぬらすのに費やされ
ず主に結合に必要なケイ酸アルカリおよび硬化促進剤、
その他の混合材だけの溶解結合反応にのみ利用されるた
めである。
そして本発明におけるバインダーとしてのケイ酸アルカ
リ溶液にアルミン酸アルカリ、例えばアルミン酸ソーダ
をケイ酸アルカリ中のSi分に対しAl分がo.i〜3
.0モル%、好ましくは0.8〜2.0モル%となるよ
う溶解したものを被膜形成用またそれを乾燥粉末状とし
たものを混合用粉末ケイ酸アルカリとして使用すること
により耐酸性セメントとしての強度や耐久性をさらに向
上できるものである。
すなわち、A7分を加えることによりケイ酸アルカリ中
に存在するーS i −0−S i −@合の他に−S
i−0−AA一結合が形成され、これが結合硬化反応を
行なうに際してシリケートイオンの重合の結合力を大き
くするとともに、溶液中におけるモノシリケートイオン
の溶解性までをも減少させ、結局これらが強度、耐久性
等の改良となって現われるものと考えられるものである
このことを解りやすく説明すると、ケイ酸アルカリは通
常水ガラスとも呼ばれていることからもわかるように一
種のガラスであり、このアルカリシリカ系ガラスにおい
ては系にA7分を添加してやることにより一般にガラス
の耐水性等が向上するというよく知られた事実からも理
解されることである。
なお、アルミニウム分の添加量に適正範囲が存在するの
は少なければ効果が認められなくなり、多すぎるとAA
原子がSi原子と同様の4配置結合形成をとらず6配合
結合を行なうようになり、ケイ酸アルカリのゲル化を引
き起こすなど結合反応に対しむしろ有害な作用を及ぼす
ためである。
本発明にバインダーとして使用するケイ酸アルカリとし
ては、種々のものが市販されており、特に限定されない
が、通常は最も安価なケイ酸ソーダで充分であり、硬化
時間、耐酸性その他の物性をも総合的に考慮すると一般
には2号ケイ酸ソーダが望ましい。
またケイ酸アルカリの硬化促進剤としては、一般にはケ
イフツ化物、縮合リン酸アルミニウム、各種リン酸塩等
があり、いずれも使用可能であるが通常はケイフッ化ソ
ーダで充分である。
硬化促進剤としてケイフッ化ソーダ( Na2S i
F6)・を使用した場合の硬化反応は次のようになる。
2Na20 5Si02+〇.5Na2SiF64Na
20・4Si02+15SiO2+3NaF上式のよう
に、ケイ酸ソーダのSi02とNa20のモル比が4以
上になるとケイ酸アルカリ溶液の粘度は急激に高くなり
固化することになる。
実際には硬化促進剤Na2SiF6の添加量としては上
記の反応、に必要な量の1.2〜1.5倍量使用するの
が望ましい。
本発明のセメントにおいては他に添加剤としてシリコン
フェス等の材料を、また混合材としてアルミナセメント
を加えることにより、より良好なセメントが得られるも
のである。
この場合シリコンフェスはセメントに対し0.5重量%
程度を硬化促進剤であるケイフッ化ソーダとあらかじめ
混合処理することが望ましい。
これはケイフツ化ソーダの表面を覆い、その反応性を抑
制する効果があるからである。
このような添加剤としては他にシリコンオイルパラフィ
ンその他の動植物油等がいずれも使用可能である。
アルミナセメントの混合は、その水和反に、生成物によ
りセメント硬化体をさらに緻密化し酸溶液等の浸透を阻
止することを意図として混合するものであるが、混合量
を多くし過ぎると耐酸性はかえって損われるため、混合
量は自ずと限定され、通常は15重量%程度以下で望ま
しい効果が得られる。
その他、ケイ酸アルカリに添加する可溶性アルミン酸塩
としてはアルミン酸ソーダ、アルミン酸カリ等があり、
いずれも使用可能であるが、通常は、最も安価なアルシ
ン酸ソーダで充分である。
また、骨材あるいは充填材としてバインダーによる表面
被覆用固体粒子としてもすでに述べたようなケイ石、石
英、磁器等に限定するものではないが好ましくは固体粒
子表面にシラノール基(一Si−OH)等を有し、ケイ
酸アルカリ中のシリヶートイオンと化学的に結合を行い
得るようなものがより望ましく、このような材料として
安価で入手し易いものにケイ石があり、本発明によるセ
メント用材料として推奨できるものである。
これらD原料の調合およびセメントの製造方法は、以下
Dとおりである。
まず、骨材あるいは充填材としてのケイ石を所tの粒度
例えば1.5mm程度以下となるようクラッンヤー、ト
ップグライダーあるいは、ボールミル浄を用いて粉砕し
た後、ケイ石100部に対し2号のケイ酸ソーダ溶液を
10〜100部、好ましくは20〜40部混合する。
なお、アルミン酸ソーダを添加した系とする壕合には所
定量のアルミン酸ソーダをケイ酸ソーダ溶液に溶解した
ものを用いるのであるが、この場合被膜形成用としては
あらかじめ所定量のアルミン酸ソーダをケイ石と混合し
た後、ケイ酸ソーダ溶液と混合する方法をとっても良く
、混合の容易さ等を考慮するとむしろ後者の方が望まし
い場合もある。
このケイ石一ケイ酸ソーダ溶液混合物は次にケイ酸アル
カリの含水率が20重量%程度以下となるよう乾燥して
粒状とする。
この場合、乾燥は噴霧乾燥が望ましいが箱型乾燥器等で
乾燥後ケイ酸ソーダ被膜を破損しない程度にクラッシャ
ー等にて再粉砕する方法でもよい。
セメントの製造に際してはさらに、このケイ石一ケイ酸
ソーダ混合乾燥物100部に対し、粉末ケイ酸ソーダを
O〜30部、硬化促進剤としてのケイフツ化ソーダをケ
イ酸ソーダ100部(無水物換算)に対し20〜40部
、添加剤としてのシリコンワニスをケイフツ化ソーダ1
00部に対し0〜20部好ましくは5〜15部、混合材
としてのアルミナセメントを上記混合物100部に対し
25部以下好ましくは7〜18部添加混合して本発明の
耐酸セメントとするものである。
なお、硬化促進剤としてのケイフツ化ソーダと添
加剤としてのシリコンワニスは、セメントへの混合前に
あらかじめ両者を混合し、ケイフツ化ソーダ表面をシリ
コンワニス被膜で覆っておく方がセメントの硬化反応時
間の遅延、セメントの流動性等の面でより好ましい結果
が得られる。
このようにして、製造したセメントは適量の水通常は1
2〜18重量%の水を加えて混練することによって常温
にて硬化するため現場施工に好適なものである。
すなわち、使用時に加水混練した後流し込み、ハケある
いは吹き付けといった任意の施工方法によって現場では
任意の形状に施工できるものである。
次に本発明を比較例をまじえ実施例によりさらに詳細に
説明する。
実施例 l 1410μ残部1%程度以下に粉砕したケイ石100部
に対し、2号ケイ酸ソーダ溶液(固形分49%)30部
を混合し、ポリプロピレン板上に薄く広げ、ケイ酸ソー
ダ溶液が元の重量の52%程度となるまで100〜15
0℃にて乾燥し、ケイ酸ソーダによって付着し合った粒
子を軽くほぐし、ケイ酸ソーダによる混合被膜形成物(
以下、混合乾燥物と呼ぶ)を得た。
次に、この混合乾燥物84部に対し、粉末ケイ酸ソーダ
(JIS規格2号ケイ酸ソーダ溶液を重量が元の52%
となるまで乾燥後500μ以下に粉砕したもの)16部
、ケイフツ化ソーダ7.5部,シリコンワニス(東芝シ
リコン社製品、TSR■44)0.5部混練し、耐酸性
セメントを得た。
なお、混合に際してはあらかじめケイフツ化ソーダとシ
リコンワニスを混合した後、他の試料と混合する方式を
とった。
実施例 2 実施例1にて調整した資料92.5部に対し、さらに市
販アルミナセメント7.5部混合し、耐酸性セメントを
得た。
実施例 3 1410μ残部1%程度以下に粉砕した実施例lに使用
したものと同一粒度のケイ石100部に対し、アルミノ
酸ソーダ0.18部を混合した後さらに、この混合物に
2号ケイ酸ソーダ溶液30部を混合したものを実施例1
と同様に処理しアルミニウム分をケイ酸ソーダ中のSl
分に対し約1.3モル%含むケイ酸ソーダ組成物による
混合乾燥物を得た。
次に、この混合乾燥物84部に、粉末ケイ酸ソーダ(2
号ケイ酸ソーダ溶液にケイ酸ソーダ中のSi分に対し、
A7分が1,3モル%に相当するアルミン酸ソーダを添
加溶解したものをもとの重量の52%となるまで乾燥後
500μ以下に粉砕したもの)16部、ケイフツ化ソー
ダ7.5部、シリコンワニスO、5部を実施例1と同様
の方式にて混合し、耐酸性セメント試料を得た。
実施例 4 実施例3にて調製した試料92.5部に対し、さらにア
ルミナセメントを7.5部添加混合し、耐酸性セメント
を得た。
実施例 5 実施例3にて調製した試料90部に対し、さらにアルミ
ナセメントを10部添加混合し耐酸性セメントを得た。
実施例 6 2号ケイ酸ソーダ溶液60部に、水20部に溶解したア
ルミン酸ソーダ0.36部を、混合溶解した後、さらに
実施例1に用いたものと同一粒度Cケイ石100部を混
合したものをスプレードライヤーにて予備乾燥してから
さらに箱型乾燥器にて乾燥程度を調整し、混合乾燥物を
得た。
次に、この乾燥試料100部に対しケイフツ化ソーダ7
.5部、シリコンワニス0.5部を、ケイフツ化ソーダ
とシリコンワニスはあらかじめ混合したものを用いる方
式で混合し、耐酸性セメント試料を得た。
なお、この場合アルミン酸ソーダの添加量は、ケイ酸ソ
ーダ中のSl分に対し1.3モル%となるよう添加した
ものである。
また、箱型乾燥器による追乾燥はあくまで実施例1およ
び3によるセメントの物性と比較検討する上でケイ酸ソ
ーダの乾燥程度(含水量)を同程度とする意図で行なっ
たものであり、実際上にはスプレードライヤーのみの乾
燥(ケイ酸ソーダの含水率15%程度)で充分である。
比較例 1 実施例1と同じく、1410μ残分1%程度に粉砕した
ケイ石100部に対し、2号ケイ酸ソーダ溶液30部の
乾燥品に相当する粉末ケイ酸ソーダ量15.6部を混合
し、混合乾燥物に相当する混合品を得た。
次に、この混合品84部に対し、粉末ケイ酸ソーダ16
部、ケイフツ化ソーダ7.5部、シリコンワニス0.5
部を実施例1と同様の方式により混合し、比較用セメン
ト試料を得た。
比較例 2 比較例1にて調整した比較用セメント試料92.5部に
対し、市販アルミナセメント7.5部混合し、比較用セ
メント試料を得た。
なお、実施例1,2および比較例においては、粉末ケイ
酸ソーダとして研究室にて調製したものを用いたのであ
るが、これはあくまで同一条件にて検討を行なう意図の
もとで行なったものであり、実際の製造においては市販
の粉末ケイ酸ソーダを使用してもなんらさしつかえない
ものである。
また、実施例には使用する固体粒子の粒度を1410μ
残分1%程度以下の場合についてのみ示したが、粒度を
何らこれのみに限定するものではなく、任意の粒度の粒
子を使用してさしつかえない。
一般に、この粒度の影響としては混練水量を一定とした
場合粒径の大きいものを用いると、流動性が良くなり、
また硬化体の乾燥収縮が小さくなるが、強度的には多少
低下する傾向がみられる。
なお、実施例に示したセメントに水を12〜14%添加
して混練した硬化体の乾燥収縮は0.03〜0.3%程
度である。
次に、以上のようにして製造したセメントについて強度
等の物理試験例を第1表に、また耐水耐酸性試験例を第
2表に示す。
なお、試験用供試体の調製および試験方法は次のとおり
である。
(試験用供試体の調製) 実施例および比較例に示した方法にて製造したセメント
試料を用い、所定量の水を加えて混練した後、型枠に入
れ4×4×16cmの供試体を作製し7日間湿空養生し
た後、強度測定およびその他の物性測定用試料とした。
なお、セメント練り混場にはASTM−C305に規定
されているものと同タイプのホバートミキサを用い、練
り鉢中にセメント1800gを秤取し、所定量の水を加
えた後、最初140rpmの回転数にて60秒、次に2
8 5 rpmにて90秒混練してから30秒間休止
し、この間に練り鉢およびパドルに付着したものをかき
落してから引き続き2 8 5 rpmにて60秒混練
する方法とした。
(フロー値および可使時間の測定) 前述した方法に従って調整したセメントモルタルのフロ
ー値を測定し、流動性の指標とし、測定方法はポルトラ
ンドセメントのJISモルタル、フロー試験用のフロー
テーブルおよび測定方法に準じて試験した。
また、練り込み後フロー値が105mになる時間をもっ
て可使時間としたものである。
(耐水性、耐酸性試験) 耐水、耐酸性試験は、練り込み後7日間湿空養生後、そ
れぞれ水、2%硫酸、2%塩酸および50%硫酸の20
℃溶液中に所定期間浸漬した後、強度、重量変化等につ
いて試験したものである。
以上第1表及び第2表に示した試験結果からもわかるよ
うに、本発明のセメントは、ただ単に必要成分を混合し
て調製する通常の製造方法によるものに比べて、特許請
求の範囲第1項に示した方法によれば強度発現性、耐水
耐酸性等の面ですぐれたセメントが得られ、また特許請
求の範囲第2項に示した方法によれば、さらに良好な物
性を有するセメントが得られることは明らかである。
また、本発明のセメントによる実施例に示した硬化体は
耐熱の面でも例えば800℃にて3時間焼成したもので
も2 5 0kgf /cm’以上の強度を有し、練変
化率も−0.5%以下と優秀な物性を示すものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ケイ酸アルカリをバインダーとする耐酸性セメント
    において、バインダーの一部あるいは全量をケイ石、石
    英、磁器等の固体粒子表面に,これら固体粒子とケイ酸
    アルカリ溶液とを充分混合した後乾燥することにより被
    膜を形成せしめ,それを骨材、充填材あるいは骨材のは
    いった複合バインダーとして用いることを特徴とし、且
    つケイフツ化物、リン酸塩等の硬化促進剤およびアルミ
    ナセメント、シリコンフェス等の混合材、添加剤等のう
    ち一種以上を混合してなる耐酸性セメントの製造方法。 2 第1項の耐酸性セメントの製造方法において使用す
    るケイ酸アルカリにアルミン酸ソーダ、アルミン酸カリ
    等の可溶性アルミン酸塩をケイ酸アルカリ中のSi分に
    対しAl分が0.1〜3.0モル係となるように混合溶
    解あるいは固溶させることを特徴とする耐酸性セメント
    の製造方法。
JP13515280A 1980-09-30 1980-09-30 耐酸性セメントの製造方法 Expired JPS585860B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13515280A JPS585860B2 (ja) 1980-09-30 1980-09-30 耐酸性セメントの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13515280A JPS585860B2 (ja) 1980-09-30 1980-09-30 耐酸性セメントの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5761650A JPS5761650A (en) 1982-04-14
JPS585860B2 true JPS585860B2 (ja) 1983-02-02

Family

ID=15145027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13515280A Expired JPS585860B2 (ja) 1980-09-30 1980-09-30 耐酸性セメントの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS585860B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5930742A (ja) * 1982-08-13 1984-02-18 東亞合成株式会社 セメント組成物
JP2527171B2 (ja) * 1986-12-17 1996-08-21 井関農機株式会社 苗箱積重ね装置
JPH09194245A (ja) * 1996-01-17 1997-07-29 Kubota Corp 撥水性窯業系建材の製造方法
SE9803893L (sv) * 1998-11-16 2000-05-17 Satish Chandra Tvåkomponentsystem
CN101823866B (zh) * 2010-04-06 2011-11-30 赵应龙 无机高温粘结剂

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5761650A (en) 1982-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR890001402B1 (ko) 수경성 시멘트 조성물
JP5730325B2 (ja) 化学的耐性を有する建築用化学製品の製造のための無機バインダー系
JP2008502572A (ja) 発泡スチロールと結合する新しいスプレー可能なホスフェイトセメントの組成物および用途
JPH0443863B2 (ja)
CN105073681A (zh) 用作包括提取硅酸盐的双组分回填灌浆的组合物
FR2533553A1 (fr) Ciments vitreux de phosphate de magnesium presentant des proprietes du type ceramique et leur preparation
TW593197B (en) Process for producing building materials from raw paint sludge
US4505753A (en) Cementitious composite material
HRP20030157A2 (en) Method for producing concrete or mortar using a vegetal aggregate
CN108083679A (zh) 一种混凝土减胶剂及其制备方法
KR101052602B1 (ko) 유동화 컴파운드를 이용한 고성능 바닥용 모르타르 조성물 및 이의 제조방법
KR20210086248A (ko) 실리카 보강된 고속경화형 지오폴리머 및 그의 제조방법
JPS585860B2 (ja) 耐酸性セメントの製造方法
US4762561A (en) Volume-stable hardened hydraulic cement
WO2017109583A2 (en) Magnesium phosphate based cement, mortar and concrete compositions with increased working time
US3813253A (en) Dry mixtures for producing acidresistant cement and mortar compositions
JPH04280850A (ja) セメンティング組成物およびその用途
JPH02124756A (ja) セメンティング組成物
CA3122649C (en) Rapid-hardening mineral binder mixture
RU2341481C1 (ru) Способ приготовления гипсобетонной смеси
Chew et al. Effect of styrene acrylic ester polymer on mortar render properties
RU2149849C1 (ru) Герметик для пористых структур
WO2023211268A1 (en) Alkali-activated concrete for a prestressed railway sleeper
CN117105629A (zh) 一种历史建筑防水修复砂浆材料及其制备方法
JPH0776121B2 (ja) 容積安定硬化水硬性セメント