JPS5856232Y2 - ロ−ル状の原紙及び織物用の包装材料 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本願考案はクラフト紙、上質紙、新聞紙、織物等の如き
、製袋、裁断、樹脂加工、染色、印刷等の加工を施され
るべき連続巻取されたロール状の原紙、織物の外層表面
を被覆完封して、原紙その他の被包装物を保護するため
の包装材料に関する。

従来一般に上記用途に供されるロール状被包装物特に新
聞用原紙の場合は外気からの湿気浸透を防止するためと
、水濡れあるいはその他の汚染物質からの防護、さらに
は流通過程における震動、摩擦、衝撃等から内容物を保
護する目的上、防水防湿性合成樹脂フィルムで先で被覆
し、その上から保護材として板紙等通称ワンプと称され
るもので更に被覆し完封されていた。

しかし上記従来の被覆方法においては、合成樹脂フィル
ムと板紙との２種類の原材料を準備せねばならず、また
２度にわたる被覆作業のための所要工数も多大であった
。

また、合成樹脂フィルムと板紙との間に間隙を生じるた
めの該フィルムは破損を受は易く、防湿性の点から要求
される膜厚以上の厚いフィルムを使用せねばならない等
の問題もあった。

即ち、上記の使用目的において防湿性（ＪＩＳ Ｚ ０
２８０防湿包装材料の透湿度試験法による）は、５０ｇ
／ｍ２／２４ｈｒ以下の透湿度を確保できる膜厚、例え
ばポリエチレンフィルムの場合１３〜１５μ位で充分で
あるにもかかわらず、このような膜厚のフィルム単体で
は容易に破損し、バリヤー材としての目的を達し得す、
５０μ以上の膜厚のフィルムを使用せざるを得ない実情
であった。

本願は成上の如き従来の問題点に鑑み種々検討の結果考
案されたものであって、経済的な素材を以て構成され、
しかも包装作業を簡易化し内容物を充分に保護しうる巻
取原紙及びその他のロール状被包装物用の防水防湿包装
材の提供を目的とする。

即ち、本願考案の包装材料は、ロール状の被包装物の幅
にほぼ等しい幅を有した板紙又は用紙に、該幅より大き
い幅を有したポリオレフィンフィルムが、該板紙の中心
線と該フィルムの中心線が合致された状態で積層されて
なると共に、両端縁近傍の該フィルムの過剰部分の紙材
貼着側の表面には別体のポリオレフィンフィルムが積層
され、あるいは積層されずになる構造を有する。

ポリオレフィンフィルムとしてはポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のフィルムが好適である。

以下図によって本実施例を説明する。

第１図は本案の第１の実施例を示す部分平面図であり、
第２図は第１図のＡ−Ａ線拡大断面を示す。

符号１は目付２５０ ｇ／ｍ２の板紙２（中心線Ｃ）と
、該板紙２より広幅のポリプロピレンフィルム（中心線
Ｃ’）が積層されてなる包装材料である。

該フィルム３の膜厚は１５μであって、エクストルージ
ョンラミネーターによりポリプロピレン樹脂が該板紙２
上に溶融押出されて熱圧着により形成されたものであり
該板紙２に溶着された状態である。

該フィルム３の両側縁部の非積層状の部切３ ａ 、３
ｂの幅は、ロール状被包装物の半径よりやや大とされ
ている。

第３図は本案の第２の実施例を示した部分平面図であり
、そのＢ−Ｂ線切断部は第４図に拡大図示の如くである
。

符号１′は、目付７５ ｇ／ｍ２、幅１６２６ ｍｍ、
紙厚１１０μのクラフト紙２′（中心線Ｃ″）と、その
側縁部に平行状に配置された膜厚１１０μ幅５ＱＱｍｍ
の高圧法ポリエチレンフィルム４．５とが、膜厚１３μ
の高圧法ポリエチレンフィルム３′（中心線Ｃ”’）と
積層されてなる、半径約４５０ｍｍのロール状新聞原紙
用の包装材料である。

該フィルム３′の形成は前記第１の実施例と同様である
。

尚前記フィルム４，５とフィルム３′の界面は溶着され
一体化された状態である。

以上の実施例における板紙２又はクラフト紙２′は通常
汎用されているものであってもよく、又必要に応じて、
メラミン樹脂、尿素樹脂、あるいはエポキシ樹脂等を塗
布又は含浸させた湿潤強力紙であってもよく、若しくは
防水剤例えば、アルキルケテンダイマーの如き単品、石
油樹脂石鹸、変性ロジン石鹸あるいはパラフィン等が適
宜配合された合剤により防水処理されたものであっても
よい。

次に本案の包装材料の使用方法は第１の実施例の場合に
ついて第５図に示す如く、板紙２とポリプロピレンフィ
ルム３が積層された部分りをロール状被包装ｅｌＲの胴
部全幅を被うべく当接し適宜回数巻回の後、ロールの両
側面では柔軟な非積層状の部分３ ａ 、３ ｂを折畳
み重合し相互に貼着する（図示）か又は、巻芯の紙管Ｐ
（破線）の中へ折畳重合状の該部分３ａ、３ｂを挿入の
上木栓を打込んで係止（図示せず）してもよい。

尚被包装物との当接面はポリオレフィン側であっても、
板紙（又はクラ７Ｉ・紙）側であってもよい。

成上の如き構成になり、上記の如く使用される本案の巻
取厚紙防水防湿性包装材料は、ポリオレフィンフィルム
の膜厚を過大とする必要がなく経済的であり、該フィル
ムが板紙、クラ７１−紙等に密着一体状に積層されてい
るため損傷を受は難くその強度が有効に活用され、ロー
ル側面部に当接する部分の柔軟性は保持されており、さ
らに包装作業が一度ですむため省力化に寄与する等々、
内容物の確実充分なる保護とあいまってその実用上の効
果は極めて顕著である。

【図面の簡単な説明】

図は本案の実施例を示すものであり、第１図は第１の実
施例の部分平面図、第２図は第１図のＡＡ線拡大断面図
、第３図は第２の実施例の部分平面図、第４図は第３図
のＢ−Ｂ線拡大断面図、第５図は第１の実施例の場合に
ついて使用状態を示した一部切欠き斜視図である。 １．１’・・・・・包装材料、２・・・・・・板紙、２
′・・・・・・クラフト紙、３・・・・・・ポリプロピ
レンフィルム、３′・・・・・・高圧法ポリエチレンフ
ィルム、３ ａ 、３ ｂ・・・・・・非積層状のポリ
プロピレンフィルム、４，５・・・・・・クラフト紙と
同厚の高圧法ポリエチレンフィルム、Ｌ・・・・・・積
層状の部分、Ｃ、Ｃｒ、 Ｃｒｔ、 Ｃ／／／・・・・
・・中心線、Ｒ・・・・・・ロール状の被包装物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロール状の原紙及び織物の胴部の幅にほぼ等しい幅を有
   する板紙又は用紙と、該幅に該ロール状被包装物の側面
   円状部の直径よりやや大なる長さを加えた幅を有するポ
   リオレフィンフィルムよりなるとともに、該板紙又は用
   紙及び該ポリオレフィンフィルムが、その長さ方向の中
   心線を一致せしめられた状態で、積層されてなることを
   特徴とするロール状の原紙及び織物用の包装材料。