JPS5850802Y2 - 絡着異物の除去構造を有する鋤

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【考案の詳細な説明】本考案は農園芸作業に用いる鋤に関するものであって、
特に畑地を耕起するに当って刃に絡み着く異物の除去を
行なう構造を具えた鋤に係るものである。

例えば茶畑などへの施肥作業の一つの形態として、深耕
鋤を用いて、耕地表面の肥料、敷草等を土中に耕人する
手法がある。

この作業は鋤を常法に従い用い、鋤本体を土中に突きさ
し、鋤を後方に倒し込んで、鋤本体に土塊を乗せて耕起
するように行なう。

この作業に当っては、耕地表面の敷草などの異物が絡み
付き、作業の妨げとなると共に、その都度この異物を取
除かなければならないという問題が在った。

このため本出願人は既に実開昭５６−３５２０１号てこ
鍬として、異物除去の行なえる構造を具えた鍬を提案し
ている。

本出願もそのものの改良の一つとして提案するものであ
って、より簡単な構成で且つ作動も確実に扱い易い鋤を
提供せんとするものである。

即ちその構成の大略は、鋤本体の斜刃に対し摺動自在に
とりつける作動板を設け、これを中央部において作動ス
プリングにより常時下方へ附勢して、常にバランスよく
作動スプリングを摺動させ、斜刃に絡み着いた異物を梳
き取るようにしたものである。

以下本考案を図示の実施例に基づいて具体的に説明する
と符号１は水棒又は金属パイプで構成した杆状の柄であ
って、その上方に把手２を有する。

一方柄１の下方には鋤本体３を固定するものであって、
この鋤本体３は一例として４本に又状に分かれた斜刃４
から成る。

この鋤本体３に対して作動板５がとりつけられるもので
あって、このものは各斜刃４を羞込む摺動孔６を有し、
更にその中央部とその上方における柄１の下端との間に
コイルスプリングを用いた作動スプリング７を縮設する
。

尚この実施例ではスプリングの案内を積極的に行なうた
めに案内杆８を作動板５の中央から上方に延長させ、こ
れを柄１の下端に設けた案内環９に挿入したものである
。

更に本実施例では作業性をより向上させるため柄１の裏
側下方に足踏み台１０をとりつけるもので゛ある。

しかして本考案の鋤によって畑地の耕地作業を行なうに
は、常法に従い耕起する位置で鋤本体３を土中に押し込
み、次いで柄１を後方に倒し込んで土塊を起すのである
。

このとき斜刃４の押込みに従い作動板５は作動スプリン
グ７を圧縮しつつ、その弾力に抗して耕土上に残るから
、鋤本体３に対し、相対的には上方に摺動するのである
（第３図イ）。

この摺動動作は、作動板が中央においてバランスよく作
動スプリング７により附勢されており、また本実施例で
は更に案内杆８と案内環９との組合わせによって作動板
５の姿勢が正しく確保されることにより、作動板５の円
滑な摺動が図られるのである。

そしてこの斜刃４には斜上表面の敷草等の異物Ａが突き
ささったりして絡み付くが、斜刃４を土中より引き上げ
ると、相対的に作動板５が作動スプリング７の作用によ
り下方に移動しく実際には表土上に作動板５が異物を押
え付けたまま残留し）、異物Ａを斜刃４から梳き取るよ
うにするのである（第３図口）。

尚、本考案の更に他の実施例としては第４図に示すよう
に、作動スプリング７として板バネを用いたものも存在
する。

即ちこの実施例はこの種鋤に殆んど設けられている足踏
み台１０を利用し、ここと作動板５中央との間に半楕円
の板バネをとりつけるようにしたものである。

このように本考案によれば、作動板の存在により深耕作
業の都度、斜刃に絡み付く異物を直ちに除去できるから
、作業能率もよく、肥料の埋入も円滑にできるものであ
る。

更に本考案によれば、作動板５に対しその中央部におい
て作動スプリング７を作用させたものであり、バランス
のよい動きが遠戚できたものである。

また作動スプリングを中央に一本のみ設けることにより
、全体の構成も簡単で且つ軽量にできるから、低価格で
市場に提供でき、且つその使い勝手もよいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案たる絡着異物の除去構造を具えた鋤の斜
視図、第２図は同上中央縦断面図、第３図は作動状態を
示す側面図、第４図は本考案の他の実施例を示す側面図
である。１；柄、２；把手、３；鋤本体、４；斜刃、５；作動板
、７；作動スプリング。